YouTube動画で見るおすすめ映画解説!『ロード・インフェルノ』をあらすじ紹介
ジャンル映画の佳作から怪作・珍作まで、世界のあらゆる映画を紹介する「未体験ゾーンの映画たち2020【延長戦】」。
今回紹介するのはオランダのカーアクション・スリラー映画『ロード・インフェルノ』。
家族を連れて帰省する車での旅行。これから自分の両親と会うのに、奥さんも娘たちもそれほど乗り気でなく、出発時間も遅れれば夫のテンションも下がる。ようやく家を出発しますが、今度は目の前の車がルール順守のノロノロ運転。
ストレスのたまっいた夫は、つい「煽り運転」行為を行います。ところが、煽った相手はヤバ過ぎだった…。
ストレス社会が内包する恐怖を描きヒットを飛ばした映画『ロード・インフェルノ』を動画にて、シネマダイバー増田健があらすじと見どころを紹介します。
増田健の映画あらすじ解説動画:5分16秒
シネマダイバー:増田健のプロフィール
映画ライターとして、主に海外のホラー映画や埋もれたB級作品、隠れたカルト作品のレビュー記事を執筆。
映画感想レビュー&考察情報サイト「Cinemarche」内では、毎年「未体験ゾーン」を劇場鑑賞の制覇したうえでレビュー記事を掲載しています。
また2020年9月からは、「マゴチャン」にてホラー映画を中心に動画解説をスタート。
映画『ロード・インフェルノ』の作品情報
【日本公開】
2020年(オランダ映画)
【原題】
Bumperkleef / Tailgate
【監督・脚本】
ルドウィック・クラインス
【キャスト】
ユルン・スピッツエンベルハー、アニエック・フェイファー、ウィレム・デ・ウルフ
【作品概要】
つい煽り運転をした相手から一転、追われる身となり、恐怖を味わう一家の姿を描いた、ハイスピード・サイコホラー『ロード・インフェルノ』。
演出はオランダ映画テレビアカデミー(NFTA)で学んだ後、映画祭で評価され、以降はテレビ・映画で活躍するルドウィック・クラインス。
主演は『ナチスの犬』(2012)で、占領下のオランダで、ナチスに協力しながらも、ユダヤ人を救おうとした人物を演じたユルン・スピッツエンベルハー。その妻を『サイレントナイト』(2006)、『ロストID』(2012)のアニエック・フェイファー、彼らをつけ狙う男を、オランダでは舞台を中心に活躍する実力俳優ウィレム・デ・ウルフが演じます。
映画『ロード・インフェルノ』のあらすじ
サイクルウェア姿の男が、息を切って畑の中で自転車を押しています。その脇の道に白いバンが現れ停車すると、中から男(ウィレム・デ・ウルフ)が姿を現します。スマホを示して取りに来いと呼びかける男。しかしその姿を見たサイクルウェアの男は、自転車をかついで逃げ出しました。
畑の脇にバンを隠した男は、スマホを操作して自転車の男の母親の連絡先を見つけます。ようやく畑から抜け出し、道路を疾走して逃げる自転車が現れると、男はバンを急発進させて正面から自転車と衝突させました。
脚を怪我したサイクルウェアの男は、転がる様に逃げ用水路に落ちました。それに構わずバンの前後にカラーコーンを立てると、壊れた自転車を車に積み込む男。
男はバンから取り出した防護服とガスマスクを身に付け、害虫駆除用の薬剤を詰めたタンクを背負います。通過した車のドライバーには、彼が何か作業しているようにしか見えません。
サイクルウェアの男が叫んでも、通過した車に聞こえません。防護服の男は用水路に現れると、逃げる男を捕えてその顔を水に漬けます。
止めてくれ、悪かった。2度としない、と訴えるサイクルウェアの男に、謝罪するタイミングを逃したな、と冷たく告げる防護服の男。そしてサイクルウェアの男の口に、薬剤噴霧器のノズルを突っ込み噴射させました。
場面は変わり、自宅の前で車に荷物を積み込むハンス(ユルン・スピッツエンベルハー)の姿が登場します。準備に忙しい父に構わず、下の娘ロビンは遊んでいます。
現れた上の娘メルーはたった1日の旅行に、大きなトランクを持ち込みます。身支度に時間をかけ遅れた妻のディアナ(アニエック・フェイファー)は、今だ車に乗りません。
そこにハンスの母から電話がかかってきます。一家はこれから、ハンスの実家に誕生日を祝いに向かうはずが、出発の予定時刻からかなり遅れていました。
到着予定の時刻を訊ねる電話にハンスは出ようとせず、代わってロビンが出ました。彼がクラクションで催促すると、ようやくディアナが車に乗り込みます。
次の母からの電話にはメルーが出ました。食事を準備中の祖母は、いつ着くのか再度尋ねますが、答えられません。準備に手間取った妻に、もう出発してるはずだと文句を言うハンス。
ようやく妻子を乗った車を、ハンスはイライラしながら出発させました。車はハイウェイを走ります。前の車のたよりない運転を見て悪態をつくハンス。
ロビンはタブレットのゲームに、メルーはスマホの自撮りに夢中です。ディアナは時速140㎞という、制限速度を越えた運転をとがめますが、夫は出発が1時間遅れたからだと文句を言います。
娘たちがゲームを巡って争い、母がそれを仲裁しようと騒ぎますが、後ろの車に煽られて、そちらの方ばかり気になるハンス。先を譲る気のない彼は更にアクセルを踏み、時速は160㎞を越えました。
相手の車の強引な車線変更に、ハンスは事故になりかけます。妻子が騒ぎますが、相手の方が悪いと言い訳するハンス。そんな態度の夫に、少し落ち着くよう忠告するディアナ。
すると目の前に白いバンが現れます。隣の車線は塞がっており、スピードを落とさざるを得ません。走行速度は100㎞程度に下がります。
どうやら前の車は、頑なに制限速度を守っているようです。車間距離を詰め、ヘッドライトをパッシングさせても、前の車は反応しません。ハンスの後ろに車がつかえ始めました。
クラクションを鳴らし、前の車を煽り始めたハンス。それでも前の車の運転は変わりません。夫の態度をたしなめ、ディアナは車間距離をとるよう告げます。
前の車はノロノロ運転だと揶揄するハンス。娘たちも調子を合わせ女の人か、それとも年寄りの運転だとはやし立てます。後ろの車からパッシングされ、再度クラクションを鳴らすハンス。
すると前のバンは急にスピードを落とします。衝突しかけ慌ててブレーキを踏むハンス。前の車は更にスピードを落としました。後続の車は次々隣の車線に移り、走り去って行きます。
ハンスも車線を移り、直前の白いバンを抜かしました。その際運転席に座る男と目が合い、自分の頭を指差し、「お前は頭がおかしいのか」とアピールするハンス。その態度は流石にやり過ぎだと注意するディアナ。
構わず抜き去ると、また160㎞近くまでスピードを上げるハンス。制限速度100㎞の標識を眺め、あきれ顔で注意する妻の声に、彼は耳を貸しません。
ディアナのスマホに、ハンスの母から電話が入ります。またしても到着時間を尋ねる電話でしたが、遅れから具体的な到着時間を言いたがらないハンス。
母は手料理を用意しているようですが、どうやらディアナも2人の娘も、それを苦手にしている様子です。ガソリンスタンドにも寄るから、およそ30分後とハンスは答えさせました。
ガソリンスタンドに着くと、妻子は売店へと向かいます。給油し終えたハンスもその後を追いますが、背後にあの白いバンが現れると…。
*本記事に使用した解説動画は、《映画メディア「アマゴチャン MOVIE A GO GO」》で制作された動画で、本サイト「Cinemarche」と業務提携をおこなっている姉妹サイトです。