世界中に“ハルキスト”と言われる熱狂的なファンを持つ、日本が誇る翻訳家でもある小説家・村上春樹。
彼の短編小説「納屋を焼く」を原作とした『バーニング劇場版』が、2019年2月1日にTOHOシネマズ シャンテほかで全国公開します!
『シークレット・サンシャイン』『オアシス』で知られる韓国映画界の巨匠イ・チャンドンの8年ぶりの監督作品は、村上春樹の短編小説「納屋を焼く」を原作としたミステリードラマです。
アカデミー賞前哨戦として注目されるロサンゼルス批評家協会賞で、外国語映画賞と助演男優賞をW受賞しました。
映画『バーニング劇場版』とは
原作の「納屋を焼く」は、主人公「僕」と出会った「彼女」、その「彼女」の新しい恋人の奇妙な秘密から巻き起こる謎の物語で、日本が誇る小説家村上春樹が1983年に発表した短編小説です。
「僕」「彼女」「ビニールハウスを焼くという謎の男」という設定はそのままに、物語を大胆にアレンジして映画オリジナルのストーリーで構築し、映画らしいエンタテインメント作品に仕上がりました。
監督は、映画『ペパーミント・キャンディー』『オアシス』『シークレット・サンシャイン』等で様々な国際映画祭で賞を受賞している韓映画界の巨匠、イ・チャンドン。
今作品でも、アカデミー賞の前哨戦として注目されるロサンゼルス批評家協会賞にて外国語映画賞を受賞。
また、謎の男を演じたスティーブン・ユァンが助演男優賞を受賞しました。
カンヌ国際映画祭の招待作評点を集計する有力紙「スクリーン デイリー」にて4点満点中3.8点という歴代最高評価を獲得した本作品。
アカデミー賞外国語映画部門で韓国代表にも選出されていて、今回の受賞によりアカデミー賞ノミネートへの期待がより一層向けられています。
また、ニューヨーク・タイムズ紙による「2018年最高の映画」の第2位に選ばれたほか、「2018年最高の俳優」12人のなかに主演のユ・アインが名を連ねました。
第71回カンヌ国際映画祭で高評価を得て、国際批評家連盟賞とバルカン賞も受賞した映画『バーニング劇場版』。
賞レースを席捲する今作品の行方にますます目が離せなくなりますね。
映画『バーニング劇場版』作品紹介
【公開】
2019年(韓国映画)
【原題】
Burning
【原作】
村上春樹
【監督・脚本】
イ・チャンドン
【キャスト】
ユ・アイン、スティーブン・ユァン、チョン、ジョンソ
【作品概要】
村上春樹の短編小説「納屋を焼く」が原作。
設定はそのままに原作の中にある小さな謎を拡大し、さらに繋げていくというように物語を大胆アレンジしたミステリードラマです。
小説家を目指しアルバイトを転々として生きる主人公ジョンスが、幼馴染のヘミから正体不明の男ベンを紹介されたことによって不可思議なことが起こり始めます。
各シーンに伏線となる鍵が埋め込まれ、観るたびに新たな見解を呼び起こす究極のミステリーです。
監督は、『ペパーミント・キャンディー』『オアシス』のイ・チャンドン。
キャラクターそれぞれの生活を通していまの若者が感じている、将来に希望を持てない“無力”さと、どこに向けて良いか分からない“怒り”を赤裸々に描きだし、現代社会の裏側を繊細に表現していて、イ・チャンドン監督のストーリーテラーとしての才能もいかんなく発揮されているのも見どころの一つです。
主演には、『ベテラン』のユ・アイン。バイトで生計を立てるジョンスを演じます。
ドラマ「ウォーキング・デッド」で注目されるスティーブン・ユァンは、謎の男を演じ、ロサンゼルス批評家協会賞で助演男優賞を受賞しました。
次世代の演技派俳優が共演する中、幼なじみのヘミには、チョン・ジョンソ。
公式な演技経験もないままオーディションで大抜擢されたという彼女は、韓国国内では“第2のキム・テリ”との呼び声も高い期待の新人女優です。
映画『バーニング劇場版』のあらすじ
小説家を目指しながら、バイトで生計を立てるジョンス(ユ・アイン)は、偶然幼馴染のヘミ(チョン・ジ ョンソ)と出会いました。
ジョンスはヘミから、アフリカ旅行へ行っている間、飼っている猫の世話を頼まれます。
旅行から戻ったヘミはアフリカで出会ったという謎の男ベン(スティーブン・ユァン)を紹介しました。
ある日、ベンはヘミと共にジョンスの家を訪れ、自分の秘密を打ち明けました。
「僕は時々ビニールハウスを燃やしています」
そこから、ジョンスは恐ろしい予感を感じず にはいられなくなるのでした…。
まとめ
国際的評価も高い韓国映画界の巨匠、イ・チャンドン監督の最新作『バーニング劇場版』。
カンヌ国際映画祭でも批評家から絶賛された今作品は、ロサンゼルスの映画批評家協会においても、外国語映画賞と助演男優賞をW受賞する快挙を成し遂げ、アカデミー賞外国語映画部門へのノミネートへの期待は高まるばかりです。
ユ・アインとスティーブン・ユァンという、韓国内外で活躍する実力派俳優に加え、そんな彼らと引けを取らない演技を見せてくれるチョン・ジョンソにも注目です。
“冷たい話だから長編には膨らまない”と村上春樹自身が言っていた短編小説を、世界観はそのままにどうアレンジしたのか気になるところです。
日本公開の一足先に「バーニング 短縮版」がテレビで見られる
また、本作の製作にNHKが関わったことから、『バーニング劇場版』の日本語吹替版での「短縮版」がテレビで先行放送されます。
【制作】
国際共同制作NHK/PinehouseFilm
【放送】
BS4K
12月の開局記念の特集番組の1本としてラインナップ
2018年12月2日(日) 夜9時~(95分)*すでに終了
総合テレビ
年末の特集番組の1本としてラインナップ
2018年12月29日(土) 夜10時~(95分)
NHKのテレビ放送ならではの日本語吹き替え版のキャストは、韓国の人気俳優ユ・アインが演じた小説家を目指す青年ジョンスを柄本時生が務めます・
またスティーブン・ユアンが務めたスポーツカーを乗り回す謎の男ベン役に萩原聖人。新人女優チョン・ジョンソが演じたアルバイトで暮らす奔放な女性ヘミに高梨臨。
こちらのテレビ放送を楽しんでから、劇場での【完全版】を楽しむのも良いかもしれませんね。
映画『バーニング劇場版』は2019年2月1日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかで全国ロードショー!
ぜひ、お見逃しなく!