ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞『17歳の瞳に映る世界』
エリザ・ヒットマン監督による長編デビュー作。
『17歳の瞳に映る世界』でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞したエリザ・ヒットマン監督。
エリザ・ヒットマン監督の⻑編デビュー作『愛のように感じた』が、2021年8月14日より東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次ロードショーとなります。
映画『愛のように感じた』について
本作『愛のように感じた』は、ブルクッリン郊外を舞台に、思春期の少女の性と⻘春の刹那を捉えた物語。14歳の少女ライラが、年上のサミーに心奪われ、彼に近づこうと嘘を重ねていき…。
今世界で最も注目を集める監督の一人であるエリザ・ヒットマンが瑞々しい感性と斬新な演出法でアメリカの⻘春映画の系譜に新たな1ページを刻みました。
エリザ・ヒットマン監督のコメント
本作で描きたかったのは、子供時代のアウトテイクです。そこにあるのは、孤独な瞬間、根拠のない自信の高まり、ささやかだけれど屈辱的な出来事といった、私たちの記憶の中に埋もれてしまいがちなものばかりです。私は、映画において「⻘春」のテーマが「幻滅のプロセス」として描かれることに常に魅了されてきました。この映画を観た人は、登場人物の行動に不快感を覚えるでしょう。しかし、その不快感こそ私たちが経験してきたことの真実です。この映画が、観客の心の奥底にある何かとつながることができれば嬉しいです。
エリザ・ヒットマン監督のプロフィール
エリザ・ヒットマンは、ブルックリンのフラットブッシュで生まれ、人類学者の父とソーシャルワーカーの母のもと育つ。
ブルックリンのエドワード・R・マロー高校に通い、演劇好きに。2001年にインディアナ大学を卒業し、演劇とドラマの学士号を取得したが、そ
の後、美術と映画を学び、2010年にカリフォルニア芸術大学の映画/ビデオ学部で修士号を取得した。
カリフォルニア芸術大学在学中に、パートナーのスコット・カミングスと出会い、2015年に息子を出産した。
⻑編映画では、一貫して10代のセクシュアリティを主観的かつ詩的に切り取り、内面化された感情を探求している。
一方で、ドキュメンタリー的手法とも一線を画し、スロモーションやクローズアップを多用し、感情の解放をもたらすことに重点を置いている。
初の⻑編映画『愛のように感じた』では、14歳の少女の性の目覚め、2作目の『ブルックリンの片隅で』では自らの性的指向を受け入れられない19歳の⻘年、3作目の『17歳の瞳に映る世界』では、望まない妊娠をしてしまった17歳の少女を描いている。
⻑編全てがサンダンス映画祭で高く評価され、2020年に第70回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した。
映画『愛のように感じた』の作品情報
【製作】
2013年(アメリカ映画)
【原題】
it felt like love
【監督・脚本】
エリザ・ヒットマン
【キャスト】
ジーナ・ピエルサンティ、ジオヴァーナ・サリメニ、ロナン・ルビンスタイン、ジェシー・コルダスコ、ニコラス・ローゼン、 ケイス・プライム
映画『愛のように感じた』のあらすじ
夏の日差しが降り注ぐブルックリン郊外。
まだあどけなさの残る14歳のライラは、経験豊富な親友のキアラとそのボーイフレンドのパトリックと共にビーチに遊びに出かけます。
終始体を寄せ合うキアラとパトリック。そんな二人の様子をライラは浮かない顔で見つめていました。
するとそこへ、地元の大学生サミーが通りかかります。
ライラはタトゥーの入った年上のサミーに一目で心を奪われます。
サミーが「誰とでも寝る男」だと知り、あらゆる口実を作って彼に近づこうとするライラ。
ところが、背伸びして嘘を重ねるうち、ライラは思いもしなかった状況に陥っていき…。
まとめ
⻑編映画では、一貫して10代のセクシュアリティを主観的かつ詩的に切り取り、内面化された感情を探求しているエリザ・ヒットマン監督。
エリザ・ヒットマン監督の長編デビュー作『愛のように感じた』は、2021年8月14日より東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次ロードショーです。
なお最新作の『17歳の瞳に映る世界』は7月16日より全国公開。