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Entry 2017/02/01
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宮沢りえ映画おすすめ5選!紙の月やお風呂が舞台のあの作品も!

  • Writer :
  • Yuko

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(C) 2016「湯を沸かすほどの熱い愛」製作委員会

今や日本を代表する実力派女優のひとりである、宮沢りえ。

『紙の月』で日本アカデミー賞最優秀女優賞など多くの賞を受賞するなど、女優として確固たる地位を築きました。

宮沢りえは、モデルとしてキャリアをスタート、87年には初代「三井のリハウス」CMに出演しブレイク。

翌年に「ぼくらの七日間戦争」の主演で映画デビューを果たし、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞します。

その後写真集がベストセラーになり、プライベートでは恋の噂や激やせの噂など色々な〝すったもんだ”がありしばらく活動休止状態となりましたが、徐々に芸能活動を再開。

「たそがれ清兵衛」「父と暮らせば」など多数の映画に出演、多くの賞も受賞しました。

近年ますます美しさと演技力に磨きがかかっている宮沢りえがこれまで出演した映画の中から、特におすすめの5作品をピックアップしました!

1.美しい横領犯を演じた『紙の月』(2014)

『紙の月』の作品概要

2014年の日本映画。監督は吉田大八。角田光代のベストセラー小説を映画化。第27回アカデミー賞の最優秀女優賞と観客賞を受賞している。

『紙の月』のあらすじ

バブルがはじけて間もない1994年、銀行で働く梅澤梨花は丁寧な仕事への取り組みや周囲への気配りが好意的に評価され、上司や顧客から信頼されるようになります。

何の不自由もなく生活しているように見える梨花だが、自分に関心のない夫との関係にむなしさを抱くように…。

ある日年下の大学生・光太と出会い不倫関係に陥り、彼と過ごしているうちに顧客の預金を使い始めてしまいます。

『紙の月』のおすすめポイント

宮沢りえはこの作品で多くの賞を獲得しただけあって、その存在感と美しさを存分に楽しめる作品になっています。

普通の主婦である主人公が、罪を犯し静かに崩れ落ちていく姿が丁寧に描かれています。

また、閉塞感のある現実から解き放たれて、輝いていくシーンがとても印象的です。

そして誰もが感じるのが、「あぁ、お金って怖い…」。色々考えさせられることの多い作品です。

2.珠玉の家族の物語『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016)

『湯を沸かすほどの熱い愛』の作品概要

2016年の日本映画。監督である中野量太の商業映画デビュー作。
出演は、宮沢りえ、杉咲花、オダギリジョー、松坂桃李。この映画で宮沢りえは報知映画賞、日刊スポーツ映画大賞の主演女優賞を受けています。

『湯を沸かすほどの熱い愛』のあらすじ

銭湯「幸の湯」を営む幸野家。双葉は持ち前の明るさと強さで、女手ひとつで娘の安澄を育てていましたが、ある日突然の余命宣告を受けてしまいます。

その日から彼女は「絶対にやっておくべきこと」を決め実行していきます。

母の行動は、家族からすべての秘密を取り払うものでした。

ぶつかり合いながらも大きな愛でつながった家族は、究極の愛を込めて母を葬(おく)ることを決意します。

『湯を沸かすほどの熱い愛』のおすすめポイント

『紙の月』から2年、今度は全く違った役どころの作品となっています。

これまでとはまた違った熱い演技で強い肝っ玉母ちゃんを演じています。主人公の分け隔てない大きな愛に誰もが胸を熱くさせるはずです。

また、脇を固める俳優陣もすばらしく、見た人の心をも「熱く」してくれる素直に感動できるストーリーです。

3.あたたかな愛の物語『オリヲン座からの招待状』(2007)

『オリヲン座からの招待状』の作品概要

2007年の日本映画。小説家・浅田次郎の短編小説を映画化。監督は、三枝健起。主演は、宮沢りえ、加瀬亮。

『オリヲン座からの招待状』のあらすじ

昭和25年の開館以来、オリヲン座の館主を務めてきた松蔵が病に倒れこの世を去った後、彼の弟子だった留吉が志を継ぎ、先代の妻トヨと共に映画館を引き継ぐことになった。
映画産業が傾き始める中で、貧しさに耐え、周囲の人間に陰口をたたかれながらも、2人は映画を愛し、互いを思いやり続けます。

『オリオン座からの招待状』のおすすめポイント

昭和30年代の古き良き日本をじわりじわりと感じさせられる良い映画です。

宮沢りえの穏やかな表情、華奢な体、か弱そうだけど凛とした女性という役柄がとてもはまり役ですね。

淡々として派手さはありませんが、人を思いやる気持ちを教えてくれる、ロマンチックでとても美しい作品です。

4.一人二役を好演『トニー滝谷』(2004)

『トニー滝谷』の作品概要

2004年の日本映画。監督は「竜馬の妻とその夫と愛人」の市川準。村上春樹の同名短篇をもとに市川監督自身が脚色。

『トニー滝谷』のあらすじ

トロンボーン奏者を父に持つトニー滝谷は、子供の頃から孤独とともに成長していきました。やがてイラストレーターになり成功をおさめた彼は、ひとりの女性に恋をします。

結婚、幸せな生活はあまりに短く、妻と死別したトニーは、孤独に耐えかね、容姿や体型とも妻にそっくりな久子を、アシスタントに雇うことにします。

妻が遺した部屋いっぱいの服を彼女に着てほしいと伝えます。

『トニー滝谷』のおすすめポイント

宮沢りえはこの映画で一人二役を演じています。それぞれ全く違う人物になりきっています!

朗読、会話、映像、音楽が絶妙にマッチして、村上春樹の小説のページをゆっくりめくっているような気持になります。淡々とした流れですが、心地よい雰囲気です。

音楽を坂本龍一が、ナレーションを西島秀俊が担当していることや、イッセー尾形の学生姿も見どころです。

5.アカデミー賞各賞を総なめにした名作『たそがれ清兵衛』(2002)

『たそがれ清兵衛』の作品概要

2002年の日本映画。藤沢周平の小説を山田洋二監督が映画化。第26回日本アカデミー賞全部門優秀賞受賞を果たし、助演女優賞を除く全ての部門で最優秀賞を獲得。

『たそがれ清兵衛』のあらすじ

幕末、庄内・海坂藩の下級藩士である井口清兵衛は、妻を病気で亡くし、二人の娘と老母の3人を養っています。

生活は苦しく、下城の太鼓が鳴ると付き合いは断ってすぐ帰宅し、家事と内職に励む毎日。

そんな清兵衛を仲間たちは陰で“たそがれ清兵衛”と呼んでいました。

ある日、清兵衛はかつての幼なじみ朋江と再会。朋江は夫の度重なる酒乱で離縁していました。

清兵衛は朋江に想いを寄せていたものの、朋江との縁談を勧められても貧しさを理由に断ってしまいます。

しかし清兵衛は、ある時藩命が自分に下されたことによって、ひとつの決断を下すことに…。

『たそがれ清兵衛』のおすすめポイント

再現が難しいといわれた藤沢周平の小説を見事に映画化した、日本を代表する本格時代劇です。

ひとつひとつのシーンが本当に丁寧に繊細に描かれていて、日本映画の良さを改めて感じさせてくれる作品になっています。

そして、真田広之と宮沢りえのまさに代表作ですよね。

家族を愛することや愛する人を思いながら日々過ごしていくことの大切さ、すばらしさを教えてくれる作品です。

まとめ

宮沢りえ出演映画の中からおすすめの5作品をご紹介しましたが、いかがでしたか?

若い頃はかわいらしい印象でしたが、年を重ねる毎に色気が増しているだけでなく、演技力もさらに磨きがかかっていますよね。

今後50代、60代、70代…になったらどんな女優さんになっているのでしょうか。楽しみですね!

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