ハリウッドの名女優、ジョディ・フォスター。知的で落ち着いた雰囲気と整った顔立ちが魅力的ですよね。
ジョディ・フォスターは、2歳のころからCMやドラマに出演し、子役として活躍していました。13歳で出演したマーティン・スコセッシ監督の映画『タクシードライバー』で英国アカデミー賞助演女優賞などを受賞、アカデミー助演女優賞にもノミネートされ、高い評価を得ました。
1989年の『告発の行方』、1991年の『羊たちの沈黙』でアカデミー主演女優賞を受賞し、人気・実力共にハリウッドを代表する役者の地位を不動のものとしました。
その他の出演作に『コンタクト』、『パニック・ルーム』、『フライトプラン』などがあります。また監督業やプロデュースでも活躍しています。
私生活では同性愛者としても有名で、2014年に同性結婚し話題になりましたね。
近年は映画出演が少ないですが、これまでの彼女の出演作には語り継がれる名作が多くあります。
今回は、そんなジョディ・フォスターの出演映画から5作品をピックアップしてお届けします!
CONTENTS
1.息つく暇のないサスペンス・スリラー『パニック・ルーム』(2002)
『パニック・ルーム』の作品概要
2002年のアメリカ映画。監督は、『セブン』『ファイトクラブ』などのデヴィッド・フィンチャー。出演は、ジョディ・フォスター、フォレスト・ウィテカー、ジャレッド・レト、クリステン・スチュワート、パトリック・ボーショーほか。
『パニック・ルーム』のあらすじ
離婚したメグ(ジョディ・フォスター)は、11歳の娘・サラ(クリステン・スチュワート)と共にニューヨークの豪邸に引っ越してきます。
その豪邸は法律上あと数日は入居できないと決められていた物件でしたが、販売業者のミスで2人は予定より早く入居してしまったのです。
その夜、富豪の遺族の一人であるジュニア(ジャレッド・レト)が仲間を連れて邸内に侵入します。ジュニアは豪邸に設けられた緊急避難用の密室“パニック・ルーム”に隠し財産があることを知って秘密裏に奪取しようと考えていたのでした。
強盗達の存在を監視カメラと物音で確認したメグはすぐに事態を察知し、娘とパニック・ルームへと逃げ込みます。それに対し強盗達は、数々のパニック・ルームの建設に携わってきた仲間の知識を頼りに、中から出てこさせようと様々な行動に出ます。
『パニック・ルーム』のおすすめポイント
屋敷に侵入してきた強盗たちと緊急避難用の密室“パニック・ルーム”に立てこもった母娘を描くサスペンス映画です。
デヴィッド・フィンチャーらしいカメラワークや緻密な演出、ジョディ・フォスターの演技が光ります。パニック・ルームをどう開けさせるか、どう守るか、という壁を隔てた母子と強盗たちの攻防にハラハラドキドキが止まりません。ジョディ・フォスターの必死に戦う姿に感動です。
2.アカデミー賞主要5部門を受賞したジョディ・フォスターの代表作!『羊たちの沈黙』(1991)
『羊たちの沈黙』の作品概要
1991年のアメリカ映画。監督は、『クライシス・オブ・アメリカ』などのジョナサン・デミ。出演は、ジョディ・フォスター、スコット・グレン、テッド・レビン、ケイシー・レモンズ、ロジャー・コーマン、アンソニー・ホプキンスほか。
第64回アカデミー賞で作品賞、監督賞など主要5部門を受賞。第49回ゴールデングローブ賞最優秀主演女優賞(ドラマ部門)受賞(ジョディ・フォスター)など数々の映画賞を獲得。
原作はトマス・ハリスの同名小説。
続編として、2001年『ハンニバル』、2002年『レッド・ドラゴン』、2007年『ハンニバル・ライジング』が公開されています。
『羊たちの沈黙』のあらすじ
カンザスシティで若い女性を殺害し皮膚を剥ぐという連続猟奇殺人事件が続発していました。捜査に行きづまったFBIは、元精神科医の殺人鬼ハンニバル・レクターに示唆を受けようとします。
訓練生ながらその任に選ばれたクラリス(ジョディ・フォスター)は獄中のレクター(アンソニー・ホプキンス)に接触。レクターは当初協力を拒んでいたものの、クラリスが自分の過去を話すという条件付きで、事件究明に協力します。
『羊たちの沈黙』のおすすめポイント
映画界では不動の人気キャラクター、レクター博士と衝撃の出会いをしたサイコ・スリラーです。
ジョディ・フォスターは、知的で勇敢なFBIアカデミーの訓練生のクラリスを演じています。このころは若くてまだ初々しさがありますね。
アンソニー・ホプキンス、ジョディ・フォスターの名演技、そして脚本、演出、すべて秀逸!ホラー映画として敬遠されることもありますが、三部作の中でもわりとグロテスクなシーンは少なめで、物語もわかりやすく、イメージよりも入りやすい映画だと思います。
どんな人にもお勧めしたい作品です。
3.ラスト15分の衝撃の結末に注目!『ブレイブ ワン』(2007)
『ブレイブ ワン』の作品概要
2007年のアメリカ映画。監督は、『クライング・ゲーム』のニール・ジョーダン。出演は、ジョディ・フォスター、テレンス・ハワード、ナビーン・アンドリュース、ニッキー・カット、メアリー・スティーンバージェンほか。
第65回ゴールデングローブ賞最優秀主演女優賞(ドラマ)ノミネート。
『ブレイブ ワン』のあらすじ
ニューヨークでラジオパーソナリティをしているエリカ(ジョディ・フォスター)はデイビッド(ナビーン・アンドリュース)との婚約を目前に控えていました。しかしある夜2人で犬の散歩をしているところを3人の暴漢に襲われ、デイビッドは殺され自身も瀕死の重傷を負ってしまいます。
回復後、エリカは自らの精神安定と護身のため銃を入手します。しかし、この銃と偶然の事件が重なり、彼女は悪に制裁を加える“処刑人”と化していきます。
自分たちを襲った犯人を見つけようと街をさまよいますが、警察の捜査に不満を覚えたエリカは、犯人たちを自らの手で裁きを下そうとします。
『ブレイブ ワン』のおすすめポイント
婚約者との幸せな未来を夢見ていたヒロインが、暴漢に襲われて婚約者を亡くしたのを機に、悪に制裁を加える“処刑人”と化すサスペンス・スリラーです。
ジョディ・フォスターは、主演と製作総指揮を務めています。
恋人を殺され、深い悲しみと怒りでいっぱいのヒロインに感情移入せずにいられません。
ジョディ・フォスターは、「ラストをどうするか議論し続けたけど、最後の最後まで決まらなかった。最後のシーンが演じる上で一番チャレンジングだった」と語っています。
悩みに悩んだというこの作品のオチには賛否両論あるかもしれません。でも自分だったらどうするか?許せるだろうか?と、非常に考えされられる内容になっています。
4.ジョディ・フォスターが体を張って挑んだ社会派映画『告発の行方』(1988)
『告発の行方』の作品概要
1988年のアメリカ映画。監督は、『レベルポイント』のジョナサン・キャプラン。出演は、ジョディ・フォスター、ケリー・マクギリス、バーニー・コールソン、レオ・ロッシ、アン・ハーンほか。
第61回アカデミー賞主演女優賞受賞(ジョディ・フォスター)。第46回ゴールデングローブ賞最優秀主演女優賞(ドラマ部門)受賞。
『告発の行方』のあらすじ
ある夜、一軒の酒場から1人の若い男が飛び出してきて、公衆電話から警察に店でレイプ事件が起きていると通報します。続いて店から飛び出してきた若い女性が、通りがかりの車に助けを求めました。その女性サラ(ジョディ・フォスター)は、酒に酔ってマリファナを吸っていたところを、3人の男たちからレイプされたと訴えます。
地方検事補キャサリンはこの事件を捜査しますが、加害者たちは合意の上での行為と主張、サラに有利な証拠もなく、キャサリンは渋々司法取引に応じます。それを知ったサラは深く傷つき、自傷行為まで起こしてしまうのでした。
そんなサラの姿を見たキャサリンは事件の再捜査を決意、レイプした男たちを暴行教唆の罪で告発することに…。
『告発の行方』のおすすめポイント
ジョディ・フォスターの体当たりの演技とレイプ問題を取り扱った衝撃的な内容が話題となり、ジョディ・フォスターがアカデミー賞などの映画賞に輝いた、社会派映画です。
レイプ被害から裁判までを丁寧に描き、主人公の心の傷や事件の深刻さをリアルに映し出しています。
この種の事件は日本でもしばしば発生するので、決して他人事とは思えません。男性も女性も、一見の価値がある作品だと思います。ジョディ・フォスターが力強く戦う姿に感動です!
5.一室で巻き起こる人間ドラマ!『おとなのけんか』(2011)
『おとなのけんか』の作品概要
2011年のアメリカ映画。監督は、『戦場のピアニスト』『ゴーストライター』のロマン・ポランスキー。出演は、ジョディ・フォスター、ジョン・C・ライリー、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ワルツ。
第69回ゴールデングローブ賞最優秀主演女優賞(コメディ・ミュージカル部門)ノミネート(ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット)。
『おとなのけんか』のあらすじ
11歳の少年ザカリー・カウワンは公園で同級生のイーサン・ロングストリートを棒で殴り、前歯を折る怪我を負わせてしまいます。
子供同士の喧嘩の後始末をするために、「被害者」の親であるロングストリート夫妻は、「加害者」の親であるカウワン夫妻を自宅に招き、親同士が顔をあわせ、話し合いを始めます。
最初は理性的に進められていた話し合いも、時間がたつにつれ各々の本性がむきだしになり、険悪な雰囲気になっていくばかりか、それぞれの夫婦間にも亀裂がうまれていきます。
『おとなのけんか』のおすすめポイント
登場人物は4人だけで、室内でリアルタイムに進行する会話劇です。
子供のケンカに口を出して、案の定“おとなのけんか”へと発展していくその一部始終を映し出した、ロマン・ポランスキー監督の遊び心がたっぷり詰まった作品になっています。
ジョディ・フォスターは、被害者のロングストリート夫妻の妻ペネロペを演じています。
4人の演技派俳優が人間の感情の微妙な変化をうまく表現していて、くすくす笑えるシーンもありかなり見ごたえあります。
役者の演技を堪能したい方におすすめです!
まとめ
ハリウッドの名女優、ジョディ・フォスターの出演映画から5作品をピックアップしてお届けしました。
本当に名作揃いで、どの作品もおすすめです。年を重ねても相変わらず美人ですし、演技に安定感があり知的な雰囲気も漂っていてとてもカッコいいですよね。
役者としてだけでなく制作で映画に携わることも増えています。今後の活躍にも期待していきたいですね!