Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ラブストーリー映画

『アデライン、100年目の恋』動画無料視聴はHulu!感想レビューと考察も

  • Writer :
  • 山田苺

近年、ラブストーリー映画は飽和状態になりつつあります。学園モノとOLが主人公といった観客の生活に限りなく寄せたものや、奇想天外な設定で奇抜なストーリーのものまで幅広くなっています。

ラブストーリーの事柄を他のジャンルモノに、話として組み込めることもあって定義や解釈も幅を待ちました。

今回はそんな飽和状態のラブストーリーから、意外とありそうでなかったタイプの作品を紹介します。

1.映画『アデライン、100年目の恋』の作品情報


(C)2015 LAKESHORE ENTERTAINMENT GROUP LLC, KIMMEL DISTRIBUTION, LLC AND LIONS GATE FILMS INC. All Rights Reserved

【公開】
2015年(アメリカ映画)

【原題】
The Age of Adaline

【監督】
リー・トランド・クリーガー

【キャスト】
ブレイク・ライヴリー、ミキール・ハースマン、ハリソン・フォード、エレン・バースティン、キャシー・ベイカー、アマンダ・クルー、リンダ・ボイド、リチャード・ハーモン、フルヴィオ・セセラ、アンジャリ・ジェイ、ヒロ・カナガワ

【作品概要】
ある出来事がきっかけで、それ以降肉体が歳を取らなくなった女性・アデラインが、大晦日のパーティで出会った青年エリス知り合ったことで、現在と過去の恋に思いをめぐらせることになるラブ・ストーリー。

主演のブレイク・ライブリーの表情や佇まいは、まるで本当に100年の人生経験をしているかのような魅力を放ち、物語の中で女性が100年生きる際の実情なども、ファンタジーになりすぎないよう、リアリティある演出を見せています。

Huluで 映画『アデライン、100年目の恋』はご覧いただけます。
Huluで今すぐ視聴

2.映画『アデライン、100年目の恋』のあらすじとネタバレ


(C)2015 LAKESHORE ENTERTAINMENT GROUP LLC, KIMMEL DISTRIBUTION, LLC AND LIONS GATE FILMS INC. All Rights Reserved

アデラインはアパートに入ると、ある青年の部屋を訪れます。

部屋には野球選手からもらったサインボールなどが飾られていますが、青年がアデラインに手渡したのは偽造パスポート。そのアデラインの偽装パスポートの年齢は29歳。

アデランは青年が名乗った名前とは別の名で挨拶をすると、青年は動揺します。

犯罪稼業をしている青年の本名を、アデラインは飾ってあったサインボールから言い当てたのです。

そんなアデラインが勤めるのは大きな資料館。彼女はフィルム上映で流されるニュース映画の整理を請け負います。

そこには『1906年、年ごとのニュース』と書かれたフィルムがあり、アデラインはそれを再生して過去の記憶に思いをはせます。

彼女は1908年1月1日0時1分に生まれ、大きな橋の建設に携わっていた青年と恋におち、結婚し娘も授かりますが、夫はその橋の建設中に事故で亡くなります。

彼女も雪降るある日、車を運転していた時に運転を誤り、冷たい湖に車ごと落ちてしまいます。

一度は絶命したアデラインを稲妻が直撃したことで、後に2035年に発表される「フォン・レーマン博士の理論 DNAの電子圧縮論」のとおり、生き返るだけでなく肉体が老いることがなくなりました。

その事実をひた隠して生きるアデラインですが、ちょっとした交通違反で身分証を提示した際、生年月日を怪しまれてしまいます。

これにより彼女は家族の元に娘を置いて、単身であちこちを転々する人生を送ることにします。

現代の大晦日で、アデラインはパーティーに誘われました。会場には昔の写真が飾ってありますが、そこには今と変わらぬ姿のアデラインが映っています。

新年と誕生日を迎えたアデラインがエレベーターに乗り帰ろうとした際に、会場で目が合った青年エリスが慌てて乗り込んできます。

彼女に好意を示すエリスですが、アデラインはさらりといなします。

ところが、アデラインは次に出勤した際に本の寄贈に訪れる人と聞かされて待っていると、その人物がエリスだと知り、アデラインは驚きます。

エリスはアデラインも知らない場所へデートで連れて行くと誘いますが、アデラインは自分が知らない場所はないと自信満々だったので、デートの誘いを受けました。

エリスが連れて行ったのは、採掘最中に発見され、そのまま保存されていた埋没した舟でした。

アデラインはこのことを知らなかったので思わず感動します。さらに彼女はエリスの自宅を訪れ、二人は親密な関係になります。

その後、アデラインが自宅に帰宅すると、愛犬が病に伏せていました。獣医に見せると、安楽死という選択が犬にとって最良の形だろうと告げられます。

悲しみに打ちひしがれたアデラインが家に戻ると、そこにはエリスが花束を持って待っていました。

しかし、アデラインは空気を読まずに来てしまったエリスに、きつく当たってしまいます。

後日、アデラインは自分の娘(もう高齢者)にこのことを話すと、「娘のためだと思って、素敵な人と幸せになって」と懇願されました。

彼女はエリスの家に訪れ、エリスが許してくれるなら今度はあなたの知らないところへデートで連れて行くと誘うのです。

アデラインがエリスを連れてきたのは古い倉庫。そこは昔ドライブインシアターとして使用されていた場所でした。

それだけではなく、天井には電球がいくつも散りばめられており、プラネタリウムのような装いでした。

エリスはアデラインに、自分の両親の結婚記念パーティーに来て欲しいと招待をします。

途中でエリスの妹キキを乗せ、アデラインの運転(荒い)で実家に向かうのですが、エリスの父・ウィリアムは、彼が26歳のころ交際した女性とアデラインが瓜二つだったことに驚きます。

アデラインはその女性は自分の祖母で、名前も偽ってごまかします。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『アデライン、100年目の恋』ネタバレ・結末の記載がございます。『アデライン、100年目の恋』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
家族の席で、ウィリアムは自分が若いこと交際したアデラインの話をします。彼女の助言がなければ、自分は天文学を学ばず、退屈な医学を学んでいただろうと語ります。

あまりにも嬉しそうに話すので、それに対して妻のキャシーが嫉妬して怒ってしまうほどでした。

夜になると、ウィリアムがずっと連勝し続けているという、歴史のトリビアを当てるゲームを行います。しかし、100年以上の人生経験を持つアデラインが負けるはずありませんでした。

負けて落ち込んだウィリアムは、屋敷の外の空気を吸いに庭に出て行きます。アデラインもその後を続き外に出ると、空を見え上げて自身が彗星に付けた名前のアデラインから取ったことを語りました。

翌日、ウィリアムはアデラインの腕に傷がついているの発見します。

彼は自分の倉庫からアルバムを取り出すと、昔アデラインとハイキングに行った際付いた傷だとわかり、目の前にいたのあの時いたアデライン本人だと確信します。

アデラインは正体がばれてしまったことで、エリスに別れの手紙だけ残して、逃げるように車に乗って去っていきます。

ウィリアムも息子を幸せにしてやって欲しいと懇願しますが、彼女は去ってしまったのです。

家に戻ってきたエリスも、必死の覚悟でアデラインを車で追いました。

夜になるとアデラインは車を止め、娘に電話をかけてことの次第を相談しますが、諭されたことでもう逃げないことを誓うのです。

その後アデラインは車を走り出すと別の車に激しく追突され、彼女は車から吹き飛ばされます。

エリスが駆けつけますが、既に仮死状態になっているアデライン。何とか心臓マッサージによる電気ショックを受けて一命を取り留めます。

集中治療室に入院しているアデラインは瀕死の中で、エリスに本当のことを打ち明けます。

アデラインの娘がやって来る頃には、すべてを打ち明けられていて、それを受け入れた様子のエリスを見て安堵。

1年後、アデラインとエリスはパーティに出かける準備をしていると、彼は彼女の髪に白髪があることに気が付きます。

アデラインは事故の際に電気ショックを受けたことで年老いる身体に戻っていたのです。

3.映画『アデライン、100年目の恋』の感想と評価


(C)2015 LAKESHORE ENTERTAINMENT GROUP LLC, KIMMEL DISTRIBUTION, LLC AND LIONS GATE FILMS INC. All Rights Reserved

ストーリー設定がかなりファンタジーのような内容に思われますが、あくまで現実世界で老いない体を手に入れた女性がいたらどうなるかという点を、とてもリアルに描いているので、きちんと大人のラブストーリーに仕上がっています。

また、アデラインを演じたブレイク・ライブリーの演技の優雅さは、本当に100年以上生きているかのようにさえ感じれます。

所々(冗談かも?)早死にしたいことを案じさせるような台詞が、そのことをより雰囲気を持って際立たせています。

個人的には100年もの人生経験を持つ女性に、30代そこそこの青年が果敢に恋愛に挑む映画だと思ってみると、勇気をもらえる人も出てきそうな気もしないでもないです。

ハリソン・フォードは髭にメガネで、最初誰か気づけませんでしたが、最後までナイーブな老人を好演していました。

まとめ


(C)2015 LAKESHORE ENTERTAINMENT GROUP LLC, KIMMEL DISTRIBUTION, LLC AND LIONS GATE FILMS INC. All Rights Reserved

設定が非常に凝っていますが、ラブストーリーとしては凄く王道な話なので、普段あまり恋愛映画をご覧にならない人でも充分入り込める世界観だと思います。

特にSF好きな人は見てみると、意外と面白い作品になっていると思います。

すごい優雅な雰囲気を纏っていながらも、その膨大な人生経験ゆえジェイソン・ボーン張りの洞察力を発揮するシーンは、個人的に凄くツボなシーンなので、そういった意味では、やはり恋愛映画に疎い人ほど楽しめる作品かもしれません。

さて、『アデライン、100年目の恋』が観られるHuluでは現在2週間無料トライアルを実施中

無料トライアル期間に解約をすれば料金は一切かかりませんし、記事でご紹介した作品以外にも映画・海外ドラマ・国内ドラマ・アニメなど、大量の作品が見放題となっています。

作品によって追加料金がかかるVOD(定額制動画配信サービス)もありますが、Huluは全作品見放題というのも安心して使えるポイントですね!

Hulu 今なら2週間無料トライアル実施中

関連記事

ラブストーリー映画

映画『桜のような僕の恋人』あらすじ感想と評価解説。キャストの中島健人と松本穂香らが“異なる時間”の狭間で愛の本質を演じる

映画『桜のような僕の恋人』は 2022年3月24日(木)Netflixにて全世界独占配信。 Netflix映画『桜のような僕の恋人』はカメラマンを目指す朝倉晴人と、“人より早く年を取る”早老症という難 …

ラブストーリー映画

映画『彼女が好きなものは』ネタバレあらすじ感想と結末の評価解説。原作 浅原ナオトのWEB小説を神尾楓珠と山田杏奈が印象的な演技で魅せる

ゲイであることを隠して生きる高校生・純とBL好きであることを秘密にしているクラスメイトの紗枝。思いがけないきっかけで付き合うことになった2人は……!? 浅原ナオトの小説『彼女が好きなものはホモであって …

ラブストーリー映画

映画『プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード』あらすじと感想

モーツァルト生誕260年記念の本作『プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード』。 あの名作『アマデウス』に続き、遂に新たなるモーツァルト映画の誕生。1787年のプラハを舞台に天才音楽家を巡る愛と、また …

ラブストーリー映画

ジエン・マンシュー映画ママダメ主演の女優のプロフィールは?

映画『ママダメ』のヒロイン役を演じた台湾の女優の簡嫚書(ジエン・マンシュー)が、ネットで可愛いと大注目。 ジエン・マンシューは、どのような女の子なのでしょう? CONTENTS1.映画『ママは日本へ嫁 …

ラブストーリー映画

ロス・タラントス~バルセロナ物語~|あらすじ感想と評価解説。世界的ダンサーのカルメン・アマジャのフラメンコシーンに圧倒されるスペイン版“ロミオとジュリエット”

映画『ロス・タラントス~バルセロナ物語~』は2023年7月28日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか限定上映 2023年7月28日(金)より、2度のアカデミー賞外国語映画賞ノミネートで知られるフ …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学