ドラマ『マイラブ・マイベイカー』はカンテレ・メ~テレ・テレビ神奈川にて絶賛放送中。さらにひかりTV・dTVチャンネルでも絶賛配信中!
パン作りの現場の様子とパンに賭ける熱い情熱を通して、温かくも情熱的な恋愛模様を描いたラブストーリー『マイラブ・マイベイカー』。
本作は「ジーンLINE」で人気のコミックを実写化したドラマ作品。作品を手がけたのは、古厩智之、二宮崇というダブル監督。そして親から引き継いだパン屋を切り盛りする主人公のヒロインを本仮屋ユイカ、そしてその店にやって来た気になる青年アルバイトを飯島寛騎という豪華キャストが演じています。
今回は本仮屋さんと飯島さんにインタビューを実施。作品や撮影の印象などとともに、撮影に向け挑戦したアプローチなどを語っていただきました。
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「モノ作り」というテーマの魅力
──本作の物語はパン屋が舞台ですが、原作漫画や脚本を最初にご覧になったときの印象はいかがでしょうか。
飯島寛騎(以下、飯島):パン作りというポイントにおいて、温かくて平和な世界観を描いた作品だと思いました。現場のスタッフやキャストもすごく元気が良かったし、この脚本でなら絶対に温かさや香りなど五感が伝わる作品が作れるとそのとき確信しました。
また、あまりパンをピックアップしてる作品って見たことがないのですが、その意味で逆にパンを知ってもらうにはチャンスだな、とも感じました。日常的には普通にコンビニとかスーパーに置いてあるパンですけど、結構その当たり前のパンを作る工程とかそういったことにまつわる話って、皆さん想像されることもあまりないかと思いますし。
本仮屋ユイカ(以下、本仮屋):実は私自身もモノ作りがすごく好きですし、職人さんの動きを見るのは大好きで職人の役に憧れがあったので、パン屋さんの役と聞いてすごく嬉しく思いました。
原作のイメージは、もう「なんてカワイくてキュンとする世界なんだろう!」という感じでした。美々子という役は、パンが大好きで一つのことに熱中して向き合い頑張っていて、周りの人にも愛されて、その周りの人もとても大切にしてる、すごく魅力的な女の子なんです。そんな役をやらせていただけることが本当に嬉しかったです。
「魔法」のような演出
──原作漫画における心温まる世界をドラマとして作り上げていくにあたって、監督陣と話し合われたことはありますか。
本仮屋:キャラクターをこうしたいということや、二人のシーンはこういうふうに見せたいとか、こういう狙いがあるということは監督陣が最初におっしゃってくださったので、その意図とか狙いに向かって集中できたのはすごく良かったなと思います。
またそういう話はなくても、古厩監督が「このセリフ、もうちょっと経ってからここで言ってみて」「順番をちょっと変えてみて」とか、なにか一つアドバイスをすると、ほんの小さなアドバイスでも古厩監督がすることで一瞬にして全てが変わってキャラクターがみんな生き生きするし、その空間もさらに魅力的なものになるので、古厩監督は本当にすごいなと改めて思いました。
パンって、小麦粉にイースト菌を入れると発酵して別のものになりますが、まさしくそんな感じです、古厩監督の演出は魔法のようでした。
──その「魔法が垣間見えた瞬間」など、特に印象に残っている撮影の場面はありますか。
本仮屋:パン屋のシーンは全てそう思いました。劇的なシーンじゃなくても、ただみんながしゃべっているだけだったり、まだ何か波乱が起きる前の日常風景でさえも、そうやって魅力的に作ってくださる方でした。
また飯島さんが本当に優しくて、私自身は演じていて「こうしたい」「ああしたい」と、飯島さんに相談してました。すると飯島さんは絶対に「大丈夫だと思います」「いいですね、そうしましょう」っていただいたり、全部聞いていただいたり。すごく頼りにしてました。
本仮屋の助言が大きな助けとなった役作り
飯島寛騎さん
──実際に撮影を進めていくに当たって、お二人の中でそれぞれが演じる役について認識が変わった瞬間、発見したことなどはありましたか。
飯島:最初に原作を読ませていただいたときには、僕が演じる役について「あんまり人と接しない、もう本当に一方向だけをしっかり見てる」という第一印象があり、それをもって現場に入ったんです。
ところが現場では本仮屋さんが「北くんはこんな感じだと思う」みたいなことをパッと言っていただいたんです。その言葉で「あっ、じゃあこの役はそんな肩に力を入れて演じなくてもいいのか」って。クランクインの頃は、本仮屋さんがどんな感じで来るんだろうという探りもあったんですけど、結構ビシバシと言っていただけたことが、逆に助かりました。
だから本当に細かくて何気ない些細なことから北のキャラクターを作ることができて、僕の北薫としての役はすごく撮影がスムーズでやりやすかったです。
──本仮屋さんはそのとき、飯島さんにどのようなお声掛けをされたのでしょうか。
本仮屋:私は北くんという人物は、とても優しい人物だなと思っていたんですが、初日に飯島さんにお会いしたときに、飯島さんご自身も優しい方だと思ったんです。その点では共通していると思ったんですが、その優しさの表現の仕方が、そのとき演じられたものとは別の形も考えられたので、その点を少し伝えてみたら、飯島さんの中で何か閃きがあったようでした。
北くんはとても優しくて、いろんなこと考えてる中で全部飲み込んで、全部解決できるという段階になってからはじめて動こうとする人。いくら優しい行動だとしても、そこに対して自分が責任を取れないという判断があったら、相手を傷つけてしまうだろう、そこまで細やかなことを思ってしまうような優しさをもっていると思うんです。
対して飯島さんは、気付いたことに対して全部アプローチできる器用さをもった優しい人という感じがして、そんな雰囲気は北くんにはきっとないんじゃないかという自分の気付きを話したら、飯島さんはとてもうまく解釈し、演技されていました。
演じていく中で閃いた主人公のキャラクター
本仮屋ユイカさん
──本仮屋さんが演じられた主人公・美々子に関してはいかがでしょうか。
本仮屋:美々子はすごく仕事人、パン作りを仕事と思ってるかは分からないけど、自分の人生全てを賭けているから、ほんわかした雰囲気をもつ一方でしっかりした部分、芯が強い部分があるんです。
だけど自分の人生の選択、恋愛や将来に対してどうなっていくかを選択していくときに、こんなに揺れてしまうんだという気持ちの現れ方は印象的でしたね。こんなにいつも芯が強い女性も揺れるし、自分が決めたことに対して、迷いや不安で揺れ動いちゃうんだなと。それは女性として魅力的でもあるし、そこは美々子の人生に対して「なるほど」と納得できました。
──本仮屋さんご自身は、飯島さんとのお芝居の中で考える場面や再考する場面などはありましたか。
本仮屋:私は撮影中にすごく考えてしまう傾向があるんです、「どうしよう」「ああしよう」「これできるかな」「ああ、どうしよう」「お昼も食べられるかな」って(笑)。小さいことから大きいことまでずっと考えていて、その中で勝手にピリピリしたり、焦ったり落ち込んだりするんです。
そんなときに、飯島さんがいつもニュートラルで穏やかに、同じテンションで優しく接してくださることに本当に救われました。一言声を掛けていただいたときにフワっとした気持ちになったり、緊張している場面にそんな気持ちにさせていただけるのが、すごく頼りになるなと思って甘えていましたね。
自然に強い支え合いを感じた共演
──お互いの俳優・女優としての魅力をお聞きしてもよろしいでしょうか。
本仮屋:飯島さんは……まずカッコいい(笑)。そして、とっても性格がいい。
演技って、実はその人自身の本質が全部出ると思うんですよね。優しい人は優しい演技が出るし、怖い人は怖い演技が出る。飯島さんのこの健やかで優しいお人柄は、すごく美しいと思っています。これこそは飯島さん自身の俳優としての財産だと思います。
飯島:現場での話になるんですが、先程本仮屋さんは「支えられた」と言われていましたが、僕自身としては逆にすごく引っ張ってもらった感じがあるんです。本仮屋さんがいてくれたから「じゃあついて行こう」と一緒に隣にいて、なにか困ったことあったら「じゃあ俺も言いますね」みたいな感じで。
変にギスギスしてたらそれができないし、僕も現場の雰囲気がちょっとドンヨリしたり、誰かスタッフ、キャストがイラついていたりしてたら、撮影に影響が出ちゃうと思っていました。だから僕は、現場では基本的にニュートラルないでたちでいるように心掛けていました。
そんなところで本仮屋さんは、本当に主演として、責任感をもってみんなの前に立ってくれた感じもあって、僕はすごく助けられた印象があります。またその本仮屋さんが演じる美々子がいたから、パン屋もすごく盛り上がったんじゃないかなと思っています。
パンを通して人のつながりを描く
──最後に、本作のアピールポイントをお聞かせいただけますでしょうか。
飯島:物語では日常的なパン屋さんのお話に恋愛が入り込み、かつ話数ごとによってパンの種類がピックアップされていて、「何でこのパンなのか」という発端から、このパンに思い入れがある人とか、人とパンとのつながりというものがしっかり描写されています。
そんな何気ないことかもしれないけど、それこそが幸せだったりすると思えたりできるし、そんなところを見てほんわかするような気持ちになってもらえたらなと思います。
恋愛面に対しては、僕やライバルの年齢に差があったり、なかなか歯車が合わなかったりして複雑な心情が見えたりするので、そういう部分でも楽しんでいただけたらと思います。ちょっと暗い雰囲気の昨今ですが、そんな中でもこの作品は、肩の力を抜いて見ていただけるものだと思います。
本仮屋:出てくるパンがみんなおいしいんです(笑)。登場人物も皆本当個性豊かで面白くて、隅から隅まで楽しめるドラマだと思います。
もちろん恋愛ドラマの「ハラハラドキドキ」「キュンキュン」の要素もタップリあるのにプラスして、それぞれが自分の仕事に対してすごく丁寧に、まじめに向き合ってる姿を描いているので、職業モノドラマとしても楽しんでいただけると思いますし、ぜひリラックスして、楽しんでいただけたら嬉しいです。
インタビュー/河合のび
撮影/田中館裕介
構成/桂伸也
本仮屋ユイカ×飯島寛騎プロフィール
本仮屋ユイカ(もとかりや ゆいか)
1987年生まれ、東京都出身。ドラマ『3年B組金八先生』(TBS)や連続テレビ小説『ファイト』(NHK)の主演など、数々の人気ドラマに出演。現在は「ココロ通う街角」(日本テレビ)のナレーションや、ラジオ「Sparkle Life」(TOKYO FM)のパーソナリティを務めるなど幅広く活躍している。また3年ぶりの写真集「CANTIK(チャンティック)」(ワニブックス刊)が2020年2月14日より発売中。
ヘアメイク/平林輝之(Allure)
スタイリング/ナカイマサコ
ワンピース(ROOM211) イヤリング&チャーム(アガット) サンダル(ダイアナ/ダイアナ銀座本店)
飯島寛騎(いいじま ひろき)
1996年生まれ、北海道出身。「男劇団 青山表参道X」のメンバー。2015年、19歳の時に第28回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞。2016年に『仮面ライダーエグゼイド』(テレビ朝日)の主演、宝生永夢役で俳優デビュー。今後映画『未来へのカタチ』W主演映画『ツナガレラジオ~僕らの雨降Days』他公開予定。
ヘアメイク/佐藤友勝
スタイリング/中西ナオ
Tシャツ&シャツ&パンツ&シューズ(ティーケータケオキクチ)
ドラマ『マイラブ・マイベイカー』の作品情報
【原作】
らくだ「マイ ベイカー」(MFCジーンLINEシリーズ/KADOKAWA刊)
【監督】
古厩智之、二宮崇
【脚本】
阿相クミコ、波多野都、吉田ウーロン太
【キャスト】
本仮屋ユイカ、飯島寛騎、信川清順、鳴海唯、小宮有紗/竹財輝之助
【作品概要】
オンライン漫画サービス「ジーンLINE」で連載中の人気コミック「マイ ベイカー」を実写ドラマ化した作品。親のパン屋を引き継いだパン職人の娘が、さまざまな事件や恋模様に悩みながらも、店を切り盛りするべく奮闘する姿を描きます。
作品を手がけたのは『奈緒子』『ホームレス中学生』『武士道シックスティーン』『のぼる小寺さん』などのを手掛けた古厩智之と、ドラマ「ゆるキャン△」「フリンジマン」「イタズラなKiss2」の二宮崇というダブル監督。
主人公のヒロイン・小岩美々子役を本仮屋ユイカ、彼女の店にやって来た青年アルバイト・北薫役に飯島寛騎、美々子に恋するベーカリープロデューサー柏木広役を竹財輝之助というメインキャストが恋の三角関係を描きます。また薫に想いを寄せる読者モデル・立花彩乃役に小宮有紗、パン屋の店員役に信川清順、鳴海唯ら実力派俳優が名を連ねています。
ドラマ『マイラブ・マイベイカー』のあらすじ
先代から継いだベーカリー・ミミィを切り盛りする店長・小岩美々子は、人手不足で店の運営も厳しい中、持ち前のパワフルさで切り盛りしていました。
そんなある日、美々子より6歳年下の青年・北薫が、新人アルバイトとして店にやってきました。即戦力として実力十分の彼は仕上げ担当として、また貴重な男手として美々子をフォローし、あっという間に店に欠かせない存在となっていきました。
ところが、実は三ツ星フレンチレストランの元シェフだった北には、なにか秘密があるようで……。
ドラマ『マイラブ・マイベイカー』はカンテレ・メ~テレ・テレビ神奈川にて絶賛放送中。さらにひかりTV・dTVチャンネルでも絶賛配信中!