“その怪物が喰らうのは、少年の真実 ―。”
破壊と感涙のダーク・ファンタジー『怪物はささやく』をご紹介します。
CONTENTS
映画『怪物はささやく』の作品情報
【公開】
2016年(アメリカ・スペイン合作)
【原題】
A Monster Calls
【監督】
J・A・バヨナ
【キャスト】
シガニー・ウィーバー、フェリシティ・ジョーンズ、ルイス・マクドゥーガル、リーアム・ニーソン、トビー・ケベル、ジェニファー・リム、ジェラルディン・チャップリン
【作品概要】
パトリック・ネスの世界的ベストセラーとなっている同名小説(カーネギー賞、ケイト・グリーナウェイ賞受賞作品)を、自身が映画脚本家したダーク・ファンタジー。
監督は『永遠のこどもたち』や『インポッシブル』知られるJ・A・バヨナ。キャストには子役のルイス・マクドゥーガルや気鋭の若手女優フェリシティ・ジョーンズに加え、シガニー・ウィーバー、リーアム・ニーソンらが脇を固めている。
スペイン版アカデミー賞であるゴヤ賞監督賞他9部門受賞作品。
映画『怪物はささやく』のキャスト一覧
コナー / ルイス・マクドゥーガル
2002年6月5日生まれで現在14歳のルイス・マクドゥーガルは、スコットランド・エジンバラ出身。
彼を日本でも一躍有名にしたのは、ジョー・ライト監督の冒険ファンタジー映画『PAN 〜ネバーランド、夢のはじまり〜』(2015)のニブス役でしょう。
この作品で子役としてスクリーンデビューを果たしたたルイス・マクドゥーガルは、本作『怪物はささやく』でなんと主人公のコナー少年役に大抜擢されるという訳なんですね~。
この作品は日本以外ではすでに公開済みで、放送映画批評家協会賞子役賞にノミネートされるなど、様々な賞レースに名を連ねており、その評価の高さが窺われます。
果たして『怪物はささやく』でコナー少年をどう演じているのか、これからの活躍がますます期待できるだけに要注目です!
コナーの母 / フェリシティ・ジョーンズ
イギリス人女優フェリシティ・ジョーンズは、テレビドラマ『ミルドレッドの魔女学校』(1998)でデビューを飾りました。
子役時代に映画には出演していたものの本格的にスクリーンデビューとなったのは、2007年の『ノーサンガー・アベイ』という作品なんだとか。
2009年にはスティーブン・フリアーズ監督の『わたしの可愛い人 シェリ』に主要キャストとして登場。翌2010年の『テンペスト』にも出演し、評価を高めます。
おそらく最も大きな転機となったのは2011年の『今日、キミに会えたら』でしょう。この作品のセリフは即興によるものだと言われており、そんな難しい状況の中ヒロイン役を見事に務め上げたフェリシティ・ジョーンズには最大級の賛辞が送られました。
作品自体がサンダンス映画祭審査員特別賞を受賞した他、ゴッサム・インディペンデント映画賞ブレイクスルー俳優賞、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞ブレイクスルー演技賞、エンパイア賞新人女優賞など各賞を総なめにします。
さらに2014年の『博士と彼女のセオリー』では、アカデミー賞やゴールデングローブ賞の主演女優賞にノミネート。
その後もロン・ハワード監督の『インフェルノ』や、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のジン・アーソ役など、多岐に渡るジャンルの映画作品で活躍しています。
本作『怪物はささやく』でフェリシティ・ジョーンズが演じているのは、主人公・コナーの母で、なにやら病気に悩まされているのだとか。
まだ若い彼女が母親という役をどう演じているのか…注目の若手女優フェリシティ・ジョーンズの演技に注目して見ていきたいと思います!
コナーの祖母 / シガニー・ウィーバー
「シガニー・ウィーバー=エイリアン」という方程式が成立するほど、彼女のイメージを決定付けるものとなりましたが、映画女優としてデビューを果たしたのはウディ・アレン監督の『アニー・ホール』(1977)だったというのは少々意外ですね。
彼女にとって2作目となったのがリドリー・スコット監督の『エイリアン』(1979)でした。この作品のエレン・リプリー役をシリーズ第4作まで演じ続けることに。
その後は、『ゴーストバスターズ』(1984)、『ワーキング・ガール』(1988)、『愛は霧の彼方に』(1988)などの話題作に次々と出演を果たします。
『ワーキング・ガール』と『愛は霧の彼方に』の2作品においてはゴールデングローブ賞の主演・助演どちらの女優賞も受賞するという快挙を成し遂げました。
その他にも『1492 コロンブス』(1992)、英国アカデミー助演女優賞を受賞した『アイス・ストーム』(1997)、『アバター』(2009)、リブート版『ゴーストバスターズ』(2016)など、常に第一線で活躍し続けていますね。
今回はコナー少年の祖母ということですが、アクションからドラマ映画まで幅広くこなすシガニー・ウィーバーの演技に注目です!
怪物 / リーアム・ニーソン
舞台俳優としてキャリアをスタートさせたリーアム・ニーソンがスクリーンデビューを果たしたのは、ジョン・ブアマン監督の『エクスカリバー』(1981)。
それからはローランド・ジョフィ監督の『ミッション』(1986)、サム・ライミ監督のカルト的人気を誇る『ダークマン』(1990)、ウディ・アレン監督の『夫たち、妻たち』(1992)などに出演し、存在感を発揮します。
しかし、何といってもリーアム・ニーソンの出世作になったのは、スティーブン・スピルバーグ監督の『シンドラーのリスト』(1993)でしょう。
この作品で主人公オスカー・シンドラーに抜擢され、一気に注目を集めることになりました。
その後、ニール・ジョーダン監督の『マイケル・コリンズ』(1996)でヴェネツィア国際映画祭で男優賞を受賞した他、『スター・ウォーズ』シリーズのグワン・ガン・ジン、『バットマン・ビギンズ』のラーズ・アル・グールなどを演じ、人気を博します。
すでにトップスターだったリーアム・ニーソンに再び大きな転機が訪れたのは2008年のメガヒット作品『96時間』。
俳優としての一般的な流れは若い頃はアクションスターだったものの、年齢を重ねドラマ映画への出演が増えるものだと思いますが、彼はこの作品以降、むしろアクションのイメージが強くなったという逆転現象が起きた非常に珍しい例だといえるでしょう。
さて、今回は怪物の声での出演ということですが、過去に『LEGO ムービー』(2014)、『ナッツジョブ サーリー&バディのピーナッツ大作戦!』(2014)、『スノーホワイト/氷の王国』(2016)ですでに経験済みのようですね。
ますます円熟味が増しているリーアム・ニーソンが果たしてどんな演技を見せてくれるのか…注目して見ていきたいと思います!
映画『怪物はささやく』のあらすじ
少年コナーは13歳。
難病を抱える母親と2人で暮らしていたのは、教会の墓地が見える家。
コナーは学校ではいじめに遭っており、家に帰れば病気の母親がいるため、その苦しみを誰にも打ち明けられず、常に悩み苦しんでいました。
そんな不安定な精神状態のまま生活していたコナーは、眠りにつくと必ずといって良いほど悪夢にうなされる毎日。
ある日、いつもと同じように眠りにつくと、夢なのか現実なのか判別がつかない、不思議な世界に迷い込んでしまいます。
すると彼の目の前に、顔も身体も全て木でできた大きな大きな怪物が現れました。
怪物はコナーにこう告げます。
「お前に3つの真実の物語を話すから、4つ目の物語はお前が話せ」
それに対し、コナーは何か口に出せないようなある真実を抱えているようでしたが、話すことは断固として拒みました。
その日を境にして、怪物は夜中の0時を回ると毎晩必ず現れ、3つの真実の物語をコナーに聞かせることに。
そうして、怪物の全ての話が終わり、コナーが4つ目の話をする番がやってきました。
果たして、コナーが隠している真実とは一体何なのか?
そして…その真実をなぜ怪物が聞き出そうとしているのか?
全ての真実が明らかにされた時、コナーを待ち受けているのものとは一体…?!
映画『怪物はささやく』公開はいつから?
映画『怪物はささやく』の劇場公開は、2017年6月9日(金)からスタートということですでに決定しています。
上映劇場情報についてはまだ発表されておりませんが、TOHOシネマズみゆき座での公開は決定しているようなので、おそらく全国のTOHO系列のシアターで公開されると思われます。
ダーク・ファンタジーである本作『怪物はささやく』は、「子供+感動」を描かせたら右に出る者はいないJ・A・バヨナ(フアン・アントニオ・バヨナ)監督ですので、かなり幅広い観客層が期待できるはず。
過去には『永遠のこどもたち』(2007)や『インポッシブル』(2012)という名作を生み出しており、今回はどちらかといえば『永遠のこどもたち』に近い雰囲気となっています。
『永遠のこどもたち』といえば、あの有名な『パンズ・ラビリンス』よりも興行成績では上回っており、なんと本作では『パンズ・ラビリンス』の製作陣が名を連ねているというまさに最強タッグとなっているのです。
ということは自ずと『怪物はささやく』のヒットも期待出来る訳で、公開期間に関してもロングランとなるに違いありませんね!
映画『怪物はささやく』試写会はある?
映画『怪物はささやく』の試写会は2017年5月25日に予定されています。すでに応募は始まっており、締め切りが迫っているものもございますので、以下をご参照ください。
試写会情報
開演日時:5月25日(木)18時30分~(開場18時00分~)
上映場所:よみうりホール(有楽町
① TOKYO HEADLINE
招待者数:15組30名様
応募方法:WEB(http://www.campaign-kenshou.com/)
締め切り:4月22日
② ムービーハイウェイ
招待者数:15組30名様
応募方法:WEB(http://movie-highway.com/)
締め切り:5月11日
③ anemo
招待者数:15組30名様
応募方法:WEB(http://www.anemo.co.jp/)
締め切り:5月14日
④ ぴあ映画生活
招待者数:30組60名様
応募方法:WEB(http://cinema.pia.co.jp/)
締め切り:5月15日
⑤ allcinema
招待者数:15組30名様
応募方法:WEB(http://www.allcinema.net/)
締め切り:5月17日
⑥ intro
招待者数:15組30名様
応募方法:WEB(http://intro.ne.jp/)
締め切り:5月17日
以上のようになっております。詳細については各社ホームページをご確認ください。
まとめ
『怪物はささやく』は、2011年にパトリック・ネスが発表した同名小説を基にしており、原作は英文学における最高峰と称されるカーネギー賞とケイト・グリーナアウェイ賞を獲得したベストセラー。
日本でもあすなろ書房から訳本がすでに出版されており、興味を持たれた方はまず原作の方をチェックしてみるのも良いかもしれませんね。
注目の劇場公開は2017年6月9日よりスタートです!ぜひ劇場で感動のダーク・ファンタジーをご覧ください!