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Entry 2017/07/26
Update

映画『友罪』あらすじと原作感想!キャストやロケ地を瀬々敬久監督は如何に描くのか⁈

  • Writer :
  • シネマルコヴィッチ

『ヘヴンズ ストーリー』『64-ロクヨン-前編/後編』などで知られる瀬々敬久監督。

2017年も『なりゆきな魂』『菊とギロチン‐女相撲とアナキスト‐』『8年越しの花嫁』と新作公開が目白押し。

すでに瀬々敬久監督は、2018年公開の映画『友罪』の撮影にも着手しているようです。


薬丸岳『友罪』

映画『友罪』の原作者は?


(c)2017映画「友罪」製作委員会 (c)薬丸岳/集英社

薬丸岳(やくまるがく)は、1969年8月26日生まれの兵庫県明石市出身。現在は日本推理作家協会現会員。

1988年に駒澤大学高等学校を卒業。2005年に『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。

2016年に『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞受賞。2017年に『黄昏』で第70回日本推理作家協会賞(短編部門)受賞。

原作『友罪』の映画化にあたり、執筆をした薬丸岳は次のようなメッセージを述べてくれました。

この作品を世に発表するとき、喜びよりも先に恐れを抱きました。世間の関心を集める題材ですが、同時にとてもデリケートで難しい問題を含む内容だったからです。
ただ、たとえどんなにリスクがあったとしてもどうしても伝えたかったことでした。
今、この作品にこめたメッセージを映画としてより多くのかたがたに訴えかけようとされる瀬々監督はじめスタッフの皆様とキャストの皆様の勇気と気概に、ただただ敬意の念を抱きます。
スクリーンでこの作品と再会できる日を今から心待ちにしております。

映画『友罪』の原作あらすじ

益田純一はジャーナリストになることを志していたが、若き夢破れて今では製作所の住み込みで働いています。

その職場同僚の鈴木秀人は無口で陰気。そんな薄気味悪い影持った鈴木は職場で好かれていません。

しかし、益田だけは鈴木と同期入社とあって彼と打ち解けていきます。

そんな中、事務員の藤沢美代子は、鈴木に職場で起きたある出来事をかばってもらったことをきっかけに好意を抱きはじめます。

ある日、益田は元恋人のアナウンサー・清美から13年前に起きた「黒蛇神事件」について話を聞かせて欲しいと連絡を受けました。

あの13年前の残虐な少年犯罪について調べをすすめるうちに、事件の犯人である「青柳」が、同僚の鈴木ではないかと疑念を抱きはじめます…。

原作『友罪』を読んだ読者感想まとめ

原作者・薬丸岳の踏み込んだ衝撃的なテーマの大きさから、読者の感想や賛否も大きく分かれているようです。

amazonカスタマーレビューの中から好意的な原作を読んだ感想をまとめてみました。

もしも、親友がかつての少年事件の犯人だったら。これも、薬丸岳はまたまた足を踏み入れたなー。たしかに、あの中学生はいま、あの高校生だった犯人は今、この日本のどこかで息をひそめながらか、堂々とか、すっかり記憶を封印してか、とにかく生きているのである。そして、そんな彼と知らずに友人になってしまったら、そして過去の犯罪に気づいてしまったらどうするか…テーマはだいぶ重い。過去の傷、いじめや親の自殺、身体の欠陥、そういった被害的な面を本人からの告白などで知ると、なぜか、その人にもっと深くコミットした気になって、友情は深まる。だが、加害事実の場合は?よく、芸能人でもいじめられていた過去を話す人は多い。しかし、苛めまくっていた過去も均等にあるはずだが、全くでてこないのはやはり、加害と被害ではステージが違うからだと思う。卑怯かもしれないが、大人はきれいごとが好きなのだ。
投稿者 アーリー

強烈な内容にページをめくる手が止まりません。長編を感じさせないくらい引き込まれます。何らかの罪を犯した者に対し、私たちは裁ける立場にあるのか?ジャーナリズムは何のためにあるのか?など様々なことを考えさせられます。登場人物と常に葛藤し続け、最後には読者のそれぞれの意見に分かれると思います。犯罪でなくとも、今まで生きてきた中で何らかの罪の意識がある人には強烈な一作だと思います。
投稿者 Amazonのお客様

かつて世間を震撼させた連続殺人事件の少年犯が自分の身近で生活し始めたら?

現在の少年法では14才以下では刑法に問われないことになっていますから、どれだけ凶悪、残虐な事件を起こしたとしても、いずれ、社会に戻っくるわけで、主人公の益田純一の経験は誰でも遭遇する可能性があるといえます。
 
ジャーナリスト志望の主人公の観点での展開で、この「奇遇」が引き起こす人々の苦悩と混乱がありありと描かれています。
読む側としても、「正解」が見出せない重い問題なだけに、主人公の苦悩ぶりには大変共感させられました。
 
そして、この小説の大きなテーマは「親子の絆」なのでは、と感じました。
主な登場人物が、それぞれが複雑、そして悲しい事情の親子関係をもっています。
それらの事情が物語りの中盤以降、明らかになるにつれ、悲しみの中にも親子の絆のもつ慈しみが伝わってきます。
 
この物語は、非常に重いテーマを軸に、多くの悲劇が展開されますが、読み終えた時には、親子、そして人間の絆の尊さひしひしと感じ、「救い」と感動の気持ちに満たされました。
投稿者meiwajr

これは現時点での薬丸岳の最高傑作と言って良いと思う。
とはいえ本作は実話世界を背景にしたフィクションとの見方もでき、ミステリ色はあまりない。
ただしその分、もしもの世界で描かれたリアリティ・緊迫感は半端なく、最後まで読者を惹きつけて離さないものがある。

普通ならどう考えてもありえないようなエピソードの数々を嘘臭さを微塵も感じさせず、「こういう感じって確かにあるだろうな」と読者の共感に訴える筆致はさすがとしか言い様がない。

実際に「どこかにいる筈」のあの人物に出会ったとき、どのような想いにかられるのだろうか。
また人として我々はどう対応すべきだろうか。そんなことを含めいろいろ考えさせられた一冊である。
投稿者 sugarage

どなたも原作を堪能されたようですね。

原作者の薬丸岳があえて書き続けたかった、有名な少年犯罪をモチーフを軸に重厚テーマを問い続けた物語が展開されます。

しかし、それでも読み終えると人間はいかに尊いかと思い感じさせる原作です。

映画公開前にしばらく時間があります。ぜひ、ご一読してはいかがでしょうか。

映画『友罪』のキャストは?


(c)2017映画「友罪」製作委員会

制作サイドから今作『友罪』に出演するキャストの一部のみ発表がありました!

益田純一:生田斗真
ジャーナリストを目指すが挫折、寮のある製作所勤務。中学時代に友人が自死した悔やむ。

益田純一役を演じる生田斗真は、映画を待ち望むファンにむけ、次のようなメッセージをくれました。

「映画「友罪」で益田純一を演じさせて頂く事になりました。
薬丸岳さんの小説が好きで、この友罪も数年前に読んでいた作品です。
一生をかけて背負うべき過去の傷を持ちながら、それでも必死に生きようとする益田という人物を通して、
多くの方に様々な事を感じ、思案していただきたいと思っております。
瀬々監督とは初めてご一緒させて頂きますが、監督の描く生々しい人間模様をしっかりと演じていければと思います。
瑛太さんとは今回で3度目の共演になります。瑛太さんが放つ獣のような鋭さと、ふとはにかんだ時の柔らかさに愛を持って対峙し、切磋琢磨しながら素晴らしい作品作りに励みます。
どうぞご期待下さい。
映画館の椅子から立てなくなるような作品になる予定です」

鈴木秀人:瑛太
無口で陰気だが真面目な青年。益田と同期入社として製作所勤務。13年前の残虐な少年犯罪「黒蛇神事件」の犯人と疑われる。

瑛太は鈴木秀人役という難しい役柄について、率直なメッセージをファンに語ります。

この時代にこのような題材を映画化する事にまだ惑う自分もいます。
とても大変な役を引き受けてしまった。
でも、瀬々監督、生田斗真、スタッフを信じて最後まで演じ切りたい。

藤沢美代子:キャスト未定
益田や鈴木と同じ会社で事務員として勤務。過去に東京で知り合った達也にビデオ女優させられた体験がある。また、鈴木に密かに好意を抱く。

杉本清美:キャスト未定
益田の元恋人。現在はアナウンサーになり、13年前の少年犯罪「黒蛇神事件」を調査。

白石弥生:キャスト未定
鈴木秀人の母親代わりの女性。

達也:キャスト未定
藤沢美代子の元恋人。ビデオ女優をネタでに美代子を強請る。

未定キャストは当サイトでは追って調査をさせていただきます!今しばらくお待ちください。

映画『友罪』は現在撮影中!

2018年大きな話題となる映画『友罪』の撮影は現在も行われています。
(2017年7月26日現在)

この作品のストーリーは、埼玉県を舞台に展開する設定になっているようです。

しかし、映画は“夢の工場”と呼ばれるように、実際のロケーション場所は埼玉県とは限られません。

映画好きなあなたなら、すでにご存知とは思いますが、映画の内容の表現や撮影条件を活かしたロケ地を選びます。

そのためロケーションハンティングは映画の中でも重要な要素です。

小説と映画の脚本の書き方の違いは、シナリオには柱という「場所」がまず表記されています。

「場所」があって次に「セリフ」や「ト書き」があるのです。まずはロケ地が重要なことがわかりますね。

さて、日本でロケ地誘致に一番有効性を発揮しているのが、茨城県だと言われています。

今作『友罪』でも、2017年7月25日に茨城県石岡市にて告別式参列のシーンが撮影。

また、8月10日には同県内の日立市で少年院のシーンが行われる予定です。

現在、撮影快調に「瀬々組」の現場を仕切っている瀬々敬久監督は、今作『友罪』について次のように映画ファンに決意のほどを述べています。

日々の生活の中で報道される事件は次々に更新され続けるのですが、忘れてはいけない事件というものがある気がします。今回はそこから派生する問題を様々な群像に託し、答えを探し続ける映画だと思っています。果たして、答えは出ないかも知れません。でも、そこに至ろうとする行為こそが大切な気がします。その中心に存在するのが生田斗真さんと瑛太さんです。二人のしなやかな心と肉体、そして果敢に挑戦する心が、この映画を生々しくも光り輝かせる原動力になってくれることと思っています。そして、私たちスタッフも、一緒に愛情と勇気をもって走っていく所存です。

真摯な瀬々敬久監督の映画『友罪』の完成と劇場公開が楽しみですね。もうしばらく待ちましょう!

まとめ

多くの人が知る少年犯罪をテーマに扱った薬丸岳の原作『友罪』。

現在はアナウンサーとなった元恋人・杉本清美の問いかけから始まった、13年前の少年犯罪「黒蛇神事件」の真相調査…。

疑わしい存在となる鈴木秀人とそれに対する益田純一の存在。この2人の演技に注目ですね。

いったい誰が演じるのでしょうか?もう、しばらく、俳優さんの顔を想像してみましょう。

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