Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ヒューマンドラマ映画

Entry 2017/12/26
Update

映画『ワンダーストラック』あらすじとキャスト。劇場公開日はいつ?

  • Writer :
  • シネマルコヴィッチ

映画『ワンダーストラック』は、2018年4月6日(金)より角川シネマ有楽町、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー。

第70回カンヌ国際映画祭コンペティション部門選出された本作の演出は、映画『キャロル』のトッド・ヘインズ監督。

原作と脚本は『ヒューゴと不思議な発明』のブライアン・セルズニックが務めた作品です!

タイトルの“ワンダーストラック”は、驚きと幸せの一撃”という意味。トッド・ヘインズ監督が仕掛ける驚きと幸せの“ワンダーストラック”な物語とは?

1.映画『ワンダーストラック』の作品情報


(c) 2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC

【公開】
2018年(アメリカ映画)

【原題】
Wonderstruck

【原作】
ブライアン・セルズニック

【監督】
トッド・ヘインズ

【キャスト】
オークス・フェグリー、ジュリアン・ムーア、ミシェル・ウィリアムズ、ミリセント・シモンズ

【作品概要】
映画『エデンより彼方に』や『キャロル』で知られるトッド・ヘインズ監督が、マーティン・スコセッシ監督の『ヒューゴの不思議な発明』の原作者ブライアン・セルズニックの同名ベストセラー小説を映画化。第44回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出されました。

2.映画『ワンダーストラック』のあらすじ


(c) 2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC

1977年、ミネソタ。母親を交通事故で亡くし、おばさんに預けられる少年ベン。

実父を知らないベンは、母の遺品から父のある手がかりを見つけます。

その50年前の1927年、ニュージャージー。

両親が離婚し、厳格な父親に育てられる聴覚障害のある少女ローズは、毎日が孤独の日々でした。

そんな彼女の唯一の楽しみは、憧れの女優リリアン・メイヒューの記事をこっそり集めたスクラップブックがローズの宝物。

ある日、ベンは会ったことのない父親を探して、ローズは憧れの女優に会うために、それぞれニューヨークへと旅立ちます。

異なる時代に生きた2人の物語は、やがて謎めいた因縁で結びつけられ、ひとつとなり重なっていく…。

3.映画『ワンダーストラック』の感想と評価


(c) 2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC

マスコミから高い評価を受けた『ワンダーストラック』

映画『エデンより彼方に』や『キャロル』のトッド・ヘインズ監督が、マーティン・スコセッシ監督作品の『ヒューゴの不思議な発明』の原作者であるブライアン・セルズニックの同名ベストセラー小説を映画化

第44回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され上映、その後、第55回ニューヨーク映画祭の目玉となるセンターピース作品として上映されるなど、映画ファンの注目を集めています。

海外メディアでは大絶賛の嵐で、Indie Wireは「まさに、完璧」、Hollywod Reporterでは「独創的な傑作」、Playlistも「優しくて愛にあふれた感動作」と、今後の映画賞レースの本命必至との呼び声も高くなっているようです。

人種差別や同性愛など社会的マイノリティをテーマにしたドラマを描いてきたトッド監督ですが、本作『ワンダーストラック』は、疎外された2人の子どもたちを主人公に設定。

彼らが見失ってしまった大切なものを探しに旅に出るという、2つの物語が交互して語られていきます。

見どころ1:2つ物語の色彩映像の表現に工夫を見せる

1977年のミネソタに住む母親を亡くした少年ベンと、1927年のニュージャージーに住む聴覚障害の少女ローズとの、時代を越えた交流を描くストーリーに工夫が見られる特徴があります。

この作品で脚本家デビューを果たした原作者のブライアンは、少女ローズのパートはモノクローム映像のサイレント映像

少年ベンのパートはカラー映像でサウンドありで描くなど、世界観を観客に伝える独創的な違いで表現しました。

トッド監督はシノプシスの最初の1ページを拝読するやいな、瞬く間にその類まれな映画的アイデアに魅了されました

監督はそのことを明かしてブライアンの脚本家としての手腕を評価しています。

ベンとローズの映像はニューヨークのどんな場所で交差させていくのでしょうね。

*ヒントは映画『ナイトミュージアム』の舞台のあの場所のようですよ。

もう一度、冒頭のチラシ画像をよくご覧ください。デザインとして散りばめられたのは…。

『ワンダーストラック』のキャストは

ジュリアン・ムーアが本作のポイント!


(c) 2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC
少年ベンを演じるのは、『ピートと秘密の友達』の天才子役オークス・フェグリー

少女ローズ役に自身も聴覚障害を持ち、今回映画初出演となる13歳のミリセント・シモンズが大抜擢されました。

この2人の物語を繋ぐ重要な役どころとなる人物を演じるのは、映画『SAFE』や『エデンより彼方に』、また『アイム・ノット・ゼア』に続き、ヘインズ監督と4度目のタッグとなるオスカー女優のジュリアン・ムーア。さて、彼女な何者なのか?

また、少年ベンの母親役には、映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でアカデミー賞助演女優賞ノミネートのミシェル・ウィリアムズが扮しています。

まとめ


(c) 2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC

脚本担当のブライアン・セルズニックの画期的な映画的なアイデアを、さらに視覚的な効果を活かそうと工夫を見せたトッド監督。

彼はキャストに天才的子役少年と、実際にユニークな個性を持った少女のデビューさせることで、幼い心情にさらなる共鳴を掛け合わせました。

またそれらの演技を、演技派女優のジュリアン・ムーアやミシェル・ウィリアムズが脇を固めたことで、本作はきっと映画ファンのあなたの心に届く感動を約束してくれるはずです。

ぜひ、劇場でご覧くださいね。

関連記事

ヒューマンドラマ映画

映画『さがす』感想評価と内容解説。佐藤二朗×片山慎三監督が生む“見つけたくないもの”だらけの異色エンタメ

映画『さがす』は2022年1月21日(金)より全国ロードショー! 片山慎三監督×佐藤二朗のタッグによる異色のヒューマンドラマ『さがす』。 『岬の兄妹』で注目された片山監督の商業デビュー作品となった本作 …

ヒューマンドラマ映画

【ネタバレ】オッペンハイマー|あらすじ感想と評価解説。ノーラン監督が《原爆の父》が味わった苦悩をリアルに再現する

「原爆の父」オッペンハイマーを描く歴史巨編 ピューリッツァー賞受賞作『オッペンハイマー』を原作に、世界大戦下に世界の運命を握った天才科学者オッペンハイマーの生涯を、『ダークナイト』(2008)『TEN …

ヒューマンドラマ映画

ホン・サンス映画『それから』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も

韓国のホン・サンス監督の『それから』が、6月9日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷他にて全国順次ロードショーされています。 ホン・サンスが女優キム・ミニと組んだ三 …

ヒューマンドラマ映画

ディーンフジオカ主演映画『結婚』キャストとあらすじ!試写会情報も

“「結婚しよう」― それが、彼の別れの言葉” マルチな才能を有するディーン・フジオカさんが結婚詐欺師を演じた映画『結婚』をご紹介します。 (C)2017「結婚」製作委員会 CONTENTS映画『結婚』 …

ヒューマンドラマ映画

映画『聖なる泉の少女』あらすじと感想評価。美しい映像で物語を描き出すジョージアの風景と音列が表現する異文化

映画『聖なる泉の少女』は2019年8月24日(土)より岩波ホールでロードショー、全国順次公開! ヨーロッパ・ジョージアの美しい山々を舞台に、古来からの風土、風習を守る一人の娘と、その父の姿を描いた『聖 …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学