映画『ワンダーストラック』は、2018年4月6日(金)より角川シネマ有楽町、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国ロードショー。
第70回カンヌ国際映画祭コンペティション部門選出された本作の演出は、映画『キャロル』のトッド・ヘインズ監督。
原作と脚本は『ヒューゴと不思議な発明』のブライアン・セルズニックが務めた作品です!
タイトルの“ワンダーストラック”は、驚きと幸せの一撃”という意味。トッド・ヘインズ監督が仕掛ける驚きと幸せの“ワンダーストラック”な物語とは?
CONTENTS
1.映画『ワンダーストラック』の作品情報
【公開】
2018年(アメリカ映画)
【原題】
Wonderstruck
【原作】
ブライアン・セルズニック
【監督】
トッド・ヘインズ
【キャスト】
オークス・フェグリー、ジュリアン・ムーア、ミシェル・ウィリアムズ、ミリセント・シモンズ
【作品概要】
映画『エデンより彼方に』や『キャロル』で知られるトッド・ヘインズ監督が、マーティン・スコセッシ監督の『ヒューゴの不思議な発明』の原作者ブライアン・セルズニックの同名ベストセラー小説を映画化。第44回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出されました。
2.映画『ワンダーストラック』のあらすじ
1977年、ミネソタ。母親を交通事故で亡くし、おばさんに預けられる少年ベン。
実父を知らないベンは、母の遺品から父のある手がかりを見つけます。
その50年前の1927年、ニュージャージー。
両親が離婚し、厳格な父親に育てられる聴覚障害のある少女ローズは、毎日が孤独の日々でした。
そんな彼女の唯一の楽しみは、憧れの女優リリアン・メイヒューの記事をこっそり集めたスクラップブックがローズの宝物。
ある日、ベンは会ったことのない父親を探して、ローズは憧れの女優に会うために、それぞれニューヨークへと旅立ちます。
異なる時代に生きた2人の物語は、やがて謎めいた因縁で結びつけられ、ひとつとなり重なっていく…。
3.映画『ワンダーストラック』の感想と評価
マスコミから高い評価を受けた『ワンダーストラック』
映画『エデンより彼方に』や『キャロル』のトッド・ヘインズ監督が、マーティン・スコセッシ監督作品の『ヒューゴの不思議な発明』の原作者であるブライアン・セルズニックの同名ベストセラー小説を映画化。
第44回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され上映、その後、第55回ニューヨーク映画祭の目玉となるセンターピース作品として上映されるなど、映画ファンの注目を集めています。
海外メディアでは大絶賛の嵐で、Indie Wireは「まさに、完璧」、Hollywod Reporterでは「独創的な傑作」、Playlistも「優しくて愛にあふれた感動作」と、今後の映画賞レースの本命必至との呼び声も高くなっているようです。
人種差別や同性愛など社会的マイノリティをテーマにしたドラマを描いてきたトッド監督ですが、本作『ワンダーストラック』は、疎外された2人の子どもたちを主人公に設定。
彼らが見失ってしまった大切なものを探しに旅に出るという、2つの物語が交互して語られていきます。
見どころ1:2つ物語の色彩映像の表現に工夫を見せる
1977年のミネソタに住む母親を亡くした少年ベンと、1927年のニュージャージーに住む聴覚障害の少女ローズとの、時代を越えた交流を描くストーリーに工夫が見られる特徴があります。
この作品で脚本家デビューを果たした原作者のブライアンは、少女ローズのパートはモノクローム映像のサイレント映像。
少年ベンのパートはカラー映像でサウンドありで描くなど、世界観を観客に伝える独創的な違いで表現しました。
トッド監督はシノプシスの最初の1ページを拝読するやいな、瞬く間にその類まれな映画的アイデアに魅了されました。
監督はそのことを明かしてブライアンの脚本家としての手腕を評価しています。
ベンとローズの映像はニューヨークのどんな場所で交差させていくのでしょうね。
*ヒントは映画『ナイトミュージアム』の舞台のあの場所のようですよ。
もう一度、冒頭のチラシ画像をよくご覧ください。デザインとして散りばめられたのは…。
『ワンダーストラック』のキャストは
ジュリアン・ムーアが本作のポイント!
少年ベンを演じるのは、『ピートと秘密の友達』の天才子役オークス・フェグリー。
少女ローズ役に自身も聴覚障害を持ち、今回映画初出演となる13歳のミリセント・シモンズが大抜擢されました。
この2人の物語を繋ぐ重要な役どころとなる人物を演じるのは、映画『SAFE』や『エデンより彼方に』、また『アイム・ノット・ゼア』に続き、ヘインズ監督と4度目のタッグとなるオスカー女優のジュリアン・ムーア。さて、彼女な何者なのか?
また、少年ベンの母親役には、映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でアカデミー賞助演女優賞ノミネートのミシェル・ウィリアムズが扮しています。
まとめ
脚本担当のブライアン・セルズニックの画期的な映画的なアイデアを、さらに視覚的な効果を活かそうと工夫を見せたトッド監督。
彼はキャストに天才的子役少年と、実際にユニークな個性を持った少女のデビューさせることで、幼い心情にさらなる共鳴を掛け合わせました。
またそれらの演技を、演技派女優のジュリアン・ムーアやミシェル・ウィリアムズが脇を固めたことで、本作はきっと映画ファンのあなたの心に届く感動を約束してくれるはずです。
ぜひ、劇場でご覧くださいね。