映画『東京ランドマーク』が2024年5月18日(土)から新宿K’sシネマにて全国順次公開
藤原季節の初主演映画『東京ランドマーク』が、2024年5月18日(土)から新宿K’sシネマにて全国順次公開されます。
2008年に柾賢志、毎熊克哉、佐藤考哲、林知亜季の4人で結成された映像製作ユニット「Engawa Films Project」が手がけた初長編作品です。
現代の東京に生きる若者たちが、ある出来事をきっかけに、知らずに抱いていた閉塞感から解放されていく様子を、静謐で透明感のある映像で描き出します。
かわり映えのしない生活、少し先の将来に対する不安、間を埋めるための何気ない会話、変わりゆくものと変わらないもの、大切な友人や親との距離感。若者たちの世界に次第に新たな色が成していくさまがゆっくりと映し出されていく本作の魅力をご紹介します。
映画『東京ランドマーク』の作品情報
【公開】
2024年(日本映画)
【監督・脚本】
林知亜季
【キャスト】
藤原季節、義山真司、鈴木セイナ、浅沼ファティ、石原滉也、巽よしこ、西尻幸嗣、柾賢志、幸田尚子、佐藤孝哲、大西信満
【作品概要】
2008年に柾賢志、毎熊克哉、佐藤考哲、林知亜季の4人で結成した「Engawa Films Project」の第1回長編作品。「Engawa Films Project」は4人で企画から製作までを行い、実験的な映像活動を続ける映像製作ユニットです。監督・脚本は主に林が担当しています。
バイト生活をする稔と友人のタケ、稔の家に匿われた家出少女の桜子の3人の不思議な関係を瑞々しく描きます。
『his』(2020)『佐々木、イン、マイマイン』(2020)『くれなずめ』(2021)『空白』(2021)『わたし達はおとな』(2022)などで活躍する藤原季節の、デビュー10周年を記念した2023年の「藤原季節特集上映」で初上映された幻の初主演作です。
共演は義山真司、鈴木セイナ。
映画『東京ランドマーク』のあらすじ
コンビニのアルバイトで生活をする稔の家にいつものように遊びにきたタケは、桜子という名の家出少女を稔が匿っていることを知ります。
桜子が未成年であることから問題になることを心配するタケ。早く家に帰そうとしますが、桜子はどうしても帰ろうとしません。
そこでタケは稔とともに桜子を匿うことを決め、そこから3人の不思議な関係が始まりますが…。
映画『東京ランドマーク』の感想と評価
東京の片隅に懸命に生きる3人の若者たちの不思議な関係を瑞々しく描く一作です。
数々の作品で光る演技を見せる藤原季節の幻の初主演作。当時25歳の藤原が、バイト生活をする青年・稔の揺れ動く思いを繊細に演じています。
稔の家に匿われることとなる高校生の桜子。そのことを知った稔の友人・タケは、未成年誘拐などの問題になることを恐れて必死で彼女を家に帰そうとします。しかし、桜子はかたくなに帰ろうとしませんでした。
桜子と家族との溝を感じ取った稔とタケは、無理に帰そうとすることをやめ、桜子の力になれるよう考え始めます。稔とタケもまた、家族との間に複雑な事情を抱えていました。
無愛想だけれど気の優しい稔。そんな彼の優しさを本能的に感じとる桜子。そんな二人に寄り添う温厚なタケ。心に傷を持つ同士の3人の奇妙な関係が紡がれていきます。
それぞれに変えられない生活への苦悩、家族との溝、将来への不安を抱えながら、互いに身を寄せ合って寒さをしのぐかのように、関係性は密になっていきました。
純粋な稔とタケは、桜子を気持ちよく家に帰してあげられる方法を真剣に考え始めます。年若い少女が傷つかないよう見守る青年たちのやさしさが身に染みます。
静かに脱皮しながら新たな世界を手にしていく若者たちの姿を、最後までどうぞ見守ってください。
まとめ
家出少女と、彼女を受け入れた2人の青年の人生が明るく解放されていくさまを静かに描き出す秀作『東京ランドマーク』。
演技派俳優の藤原季節の初々しくも光る芝居に魅入られるとともに、作品の醸し出すどこか温かで透明な空気感に思わず心奪われることでしょう。
映画『東京ランドマーク』は2024年5月18日(土)から新宿K’sシネマにて全国順次公開です。