世界各国の映画祭で物議を醸し、あまりの衝撃に上映困難とされた問題作が…遂にベールを脱ぐ!
韓国の鬼才キム・ギドクが描く社会派ドラマ映画『STOP』をご紹介します。
CONTENTS
映画『STOP』の作品情報
【公開】
2015年(韓国・日本合作)
【原題】
Stop
【監督】
キム・ギドク
【キャスト】
中江翼、堀夏子、武田裕光、田代大悟、藤野大輝、合アレン、菅野圭、諸星敦、中野貴生、三ノ輪健太郎、猪股俊明、石松太一、林雄大、島田一斗、香具青汰、加藤蒼渉、宇野正剛
【作品概要】
第54回ベルリン国際映画祭で銀熊賞 (監督賞)、第61回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)、第69回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を獲得した世界的にも著名な韓国人映画監督キム・ギドクが日本で監督、撮影、照明、録音を全て一人で行った作品。
台湾で活躍中の中江翼さんと、『3泊4日、5時の鐘』で知られる堀夏子さんが主人公夫婦を演じ、韓国で活躍している武田裕光さんも出演している。
映画『STOP』のキャスト一覧
サブ / 中江翼
奈良県出身の中江翼さんは、1985年2月3日生まれで現在32歳の俳優。2007年に早稲田大学理工学部を卒業後、映画『GROW』でデビューを飾りました。
以降は台湾で俳優として活動するため拠点を台湾に移し、台湾新人発掘オーディションで4位入賞。2008年から台湾で本格的に活動を開始したようです。
2010年には日本でフジテレビドラマ『東京リトルラブ』のオーディションに大勢の台湾人がひしめく中、唯一の日本人として参加。見事、主演の座を獲得します。
その後、山田勇人監督の映画『謝謝OSAKA』(2011)、須山和泰監督の『KIDS=ZERO キッズ=ゼロ』、日本テレビドラマ『シュガーレス』(2012)にも出演する、国際派俳優としての地位を確立しました。
そんな中江翼さんが本作で演じているのは、東日本大震災の時に原発5キロ圏内に暮らしていた写真家のサブ。
身重の妻を抱えて東京に移住することになるのですが、彼女の様子がおかしくなり、妻を安心させようと福島で自然の風景を撮影しようと戻ったのですが…。
彼が目の当たりにしたものは一体何だったのか?そして中江翼さんがどのような演技を披露してくれるのかに期待が集まっていますね!
ミキ / 堀夏子
1981年生まれの女優・堀夏子さんは、2005年に桜美林大学総合文化学科を卒業後、劇団「青年団」に所属して、キャリアをスタートさせました。
青年団で舞台女優として活躍する傍ら、2014年公開の日本・アメリカ合作映画『ほとりの朔子』(第35回ナント三大陸映画祭グランプリ・金の気球賞&若い審査員賞、第17回タリン・ブラックナイト映画祭最優秀監督賞受賞作品)に出演するなど、最近では映像作品にも進出しています。
同年には三澤拓哉監督の日本・タイ合作映画『3泊4日、5時の鐘』にメインキャストとして出演しており、中江翼さん同様国際的にも活躍を見せている女優さんですね。
そんな堀夏子さんが本作で演じているのは、サブの妻で妊娠中のミキ。放射能が胎児に与える影響に怯えるあまり、精神的に異常をきたしてしまうという難しい役どころを掘さんがどのように演じているのかが見どころの一つになってくるでしょう!
ナオ / 武田裕光
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の俳優・武田裕光さんは、2004年の『ヘアスタイル〜マッシュルーム』で映画デビューを果たしたようですね。
2007年にはテレビ東京ドラマ『おかわり飯蔵』でドラマデビュー。翌2008年には映画『ピューと吹く!ジャガー THE MOVIE』、2011年には『太平洋の奇跡−フォックスと呼ばれた男−』に出演を果たします。
その後、活動の場を韓国へと移し、様々な韓国ドラマや映画に出演し、大活躍している武田裕光さん。
本作『STOP』では、サブと共に原発の害悪を追求していくナオを演じており、かれがどのような演技を見せてくれるのか…要注目です!
映画『STOP』のあらすじ
2011年3月11日、東日本大震災。
津波に襲われたことで、メルトダウンを起こしてしまった福島第一原発。
原発の周囲5km圏内に暮らしていたサブとミキ夫妻は、地元を離れ東京へと移住することを決意します。
妻・ミキはお腹の中に子供を身籠っており、安全のためにもそれが最良の決断でした。
しかし、ミキの心の中で増幅していったのは放射能の影響のこと。
胎児にどれほどの影響を与えるのかが科学的に判明していないため、それに対する不安がどんどんと膨れ上がっていってしまったのです。
しばらくするとミキは不安に耐え切れなくなり、少しずつ精神状態が崩壊していきました。
そんな中、サブとミキ夫妻のもとをある人物が訪ねてきます。
自らを政府の役人と称するその人物の目的は、強引にミキに中絶を促すことでした。
夫妻はこれに反発し、自分たちの子供は自分たちで責任をとると言い放ちます。
その後写真家の夫・サブは、さらに正気が失われていく妻を何とか安心させようと、かつての地元・福島の美しい自然や生物の写真を撮りに戻ろうと決断しました。
単身福島へと戻ったサブでしたが、彼がそこで見た驚愕の光景とは…?
そして、夫妻の赤ん坊は無事にうまれてくるのでしょうか…?!
映画『STOP』公開はいつから?
映画『STOP』の公開日は、各劇場によって公開日が異なります。詳細は下記をご参照下さい。
新宿 K’s cinema
2017年5月13日(土)~19日(金)連日18時00分~
2017年5月20日(土)~26日(金)連日10時30分~
料金:1,500円均一 各回入替・整理券制
劇場公式HP(http://www.ks-cinema.com)
キネカ大森
2017年5月13日(土)~5月26日(金)
劇場公式HP(http://www.ttcg.jp/cineka_omori/)
横浜シネマ ジャック&ベティ
2017年6月24日(土)~(※公開期間は現時点で未定です)
劇場公式HP(http://www.jackandbetty.net)
※キネカ大森と横浜ジャック&ベティの上映時間につきましては、現時点で発表されておりませんので、詳細は劇場公式HPをご確認ください。
現時点で公開が決定しているのは以上の3館のみです。しかも、公開期間が発表されている新宿 K’s cinemaでも2週間という期間限定での公開になっています。
さらにはレイティングがR-15指定ですので、15歳未満の方はご覧になれません。やはり問題作というだけあって、大手の劇場での公開はなさそうですね。
世界的にも大きな物議を醸し、なおかつ震災と原発を題材にしているということで日本での上映は不可能と言われていた作品ですが、今回の上映に踏み切った劇場は非常に勇気のあるチャレンジと言えるでしょう!
どの程度の方々が劇場に足を運び、一体どのような評価を下すのか非常に興味深い所です。今後さらに手を挙げる劇場が出てくるのかにも注目が集まっていますね!
映画『STOP』試写会はある?
※映画『STOP』の試写会は現時点で予定されておりません。新たな発表があり次第更新してまいります。
まとめ
『悪い男』や『うつせみ』、『嘆きのピエタ』などが有名な韓国人映画監督キム・ギドクが監督・撮影・照明・録音を全て一人で行ったとされる震災と原発をテーマにした映画『STOP』。
発表されたのが2015年でそこからなかなか公開にまで至らなかったこの問題作を、期間限定ではあるものの劇場公開に踏み切ったということで、多くの話題を集めていますね!
注目の映画『STOP』の劇場公開は新宿 K’s cinemaとキネカ大森で5月13日(土)から、横浜シネマ ジャック&ベティで6月24日(土)より始まります!世界中で物議を醸した問題作をぜひ劇場でご覧ください!