Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ヒューマンドラマ映画

サイレント映画『サタンジャワ』上映日時と開催場所。「響きあうアジア2019」にて生演奏付きで魅惑に浸る

  • Writer :
  • 石井夏子

モノクロ世界に漂うジャワ島のサタンが、立体音響のなかで浮かび上がる

国際交流基金アジアセンター主催、公益財団法人ユニジャパン共催「『サタンジャワ』サイレント映画+立体音響コンサート」につきまして、詳細が発表されました。

2019年7月2日に開催される本公演は、映画と音と声が1つになり、その場で完成されるという企画です。

「響きあうアジア 2019」について

「響きあうアジア 2019」は、設立5年を迎える国際交流基金アジアセンターが、日本と東南アジアの文化交流事業を幅広く紹介する祭典で、主に2019年6月から7月にかけて開催します。

国を超え共に創り上げた舞台芸術や映画から、東南アジア選手による混成サッカーチーム「ASIAN ELEVEN」と日本チームとの国際親善試合、“日本語パートナーズ”のシンポジウムまで、お互いの文化が刺激しあって生まれたイベントで構成。

国際交流基金アジアセンターがこれまで5年にわたり行ってきた相互交流の成果を振り返るとともに、日本と東南アジアとの関係をさらに深めるための起点となることが期待されます。

なお、「響きあうアジア 2019」は、同年に東南アジアでも展開予定です。

映画『サタンジャワ』について


photo by Erik Wirasakti

『サタンジャワ』とは、ガリン・ヌグロホ監督による「エクスパンデッド・シネマ(拡張映画)」のコンセプトの元、生演奏付きで上映するために作られたサイレント映画です。

2017年2月のオーストラリア・メルボルンでの海外初公演を皮切りに、シンガポール、アムステルダム、ベルリンといった世界各都市で、その地の楽団とのコラボレーションによる公演を成功させてきました。

2019年に、日本公演のために全編新しく制作された音楽・音響と融合させ、サウンドデザイナー・森永泰弘と、「水曜日のカンパネラ」として個性的かつ実験的な音楽活動を展開するコムアイとの共演により、立体音響コンサート版を初披露します。

『サタンジャワ』サイレント映画+立体音響コンサート公演概要

サイレント映画の音楽という演出が、ライブであるというだけではなく、その音楽が立体音響となり、サイレント映画のストーリーとなり台詞となっていき、映像と音響と声に包まれた空間に五感をゆだね鑑賞することになる本公演。

シンプルなモノクロのサイレントの映像は、立体的にデザインされた音響で、神秘的な彩りを持ち語り出します。

インドネシア映画界を牽引するガリン・ヌグロホと、様々なアーティストと音の世界をデザインしてきている森永泰弘、そして水曜日のカンパネラとして個性的な音楽活動を行っているコムアイが、映画と音響と声で、未体験のアート空間を創りあげてくれることでしょう。

『サタンジャワ』サイレント映画+立体音響コンサート情報

開催日時
2019年7月2日(火)14:00 開演/19:00 開演 (2回公演、各回30分前開場)
※ポストパフォーマンストークあり

会場
有楽町朝日ホール
東京都千代田区有楽町 2-5-1 有楽町マリオン11F
JR有楽町駅中央口/東京メトロ有楽町駅 D7出口/東京メトロ銀座駅C4出口 徒歩2分

上映作品
『サタンジャワ』SETAN JAWA/2016年製作/70 分/モノクロ/サイレント

映画監督
ガリン・ヌグロホ

音楽・音響デザイン
森永泰弘

舞台出演キャスト
コムアイ(水曜日のカンパネラ)、日本・インドネシア特別編成音楽アンサンブルほか

チケット発売日
2019年4月13日(土)10:00発売

チケット料金(税込)
前売一般:3,000 円
当日一般:3,500 円
25歳以下:2,000 円(当日要証明書)

チケット取扱い
チケットぴあ、e+(イープラス)、Peatix(ピーティックス)

※詳細につきましては国際交流基金アジアセンター公式サイトにてご確認ください。

まとめ

2019年7月2日に開催される「『サタンジャワ』サイレント映画+立体音響コンサート」

ガリン・ヌグロホ監督のサイレント映画『サタンジャワ』に、生演奏で音楽を乗せて一つの作品として完成させるという公演です。

関連企画として『響きあうアジア 2019 東南アジア映画の巨匠たち』も開催予定だそう。

こちらは2019年7月3日(水)に東京芸術劇場ギャラリー1にてシンポジウム7月4日(木)~10日(水)に有楽町スバル座にて映画上映です。

『サタンジャワ』のガリン・ヌグロホ監督をはじめ、東南アジア映画界を牽引し、世界的に活躍する巨匠が一同に会する貴重な特集上映&シンポジウム。

上映作品、スケジュール、チケット情報等詳細は 2019 年5月下旬頃「響きあうアジア 2019」公式サイトにて発表されます。

どちらもご期待下さい。

関連記事

ヒューマンドラマ映画

『リトル・ワンダーズ』あらすじ感想評価。黒澤明やトリュフォーからジブリまで様々なリスペクトが見られる秀作

2024年10月25日(金)より、映画『リトル・ワンダーズ』全国順次公開! 子供たちの何気ない日常の中に現れた冒険の時を描いた映画『リトル・ワンダーズ』。 本作は、ふとしたきっかけでパイを求めて出かけ …

ヒューマンドラマ映画

『西の魔女が死んだ』あらすじネタバレ感想と評価考察。映画のテーマ【おばあちゃんと花言葉】からメッセージを紐解く

思春期の少女と“魔女”だという祖母が過ごした日々の思い出 映画『西の魔女が死んだ』は梨木香歩が1994年に出版したデビュー作の同名小説が原作です。日本児童文学者協会新人賞、新美南吉児童文学賞、第44回 …

ヒューマンドラマ映画

映画『ラブレス』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も【アンドレイ・ズビャギンツェフ】

ロシアの鬼才アンドレイ・ズビャギンツェフ監督の映画『ラブレス』は、カンヌ国際映画祭審査員特別賞や数々の映画祭で賞賛を受けました。 また、米アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされるなど、映画関係者か …

ヒューマンドラマ映画

映画『異邦人』あらすじ感想と内容解説。ヴィスコンティおすすめの芸術至上作品が《デジタル復元版・イタリア語バージョン》で蘇る!

ヴィスコンティ没後45年封印された幻の名作が、本邦初公開となるイタリア語バージョンで復活! ノーベル文学賞作家アルベール・カミュのベストセラー「異邦人」をイタリア映画界の至宝ルキノ・ヴィスコンティ監督 …

ヒューマンドラマ映画

【ネタバレ】関心領域|あらすじ感想解説と結末の評価考察。怖い《音と闇》の演出で実話/原作小説が描く“ホロコーストの日常”に迫る

ホロコーストの加害者側から描かれる“日常” A24製作、ジョナサン・グレイザー監督で贈る、第96回アカデミー賞で2冠に輝いた『関心領域』。 第2次世界大戦下、ナチスのホロコースト政策のもとユダヤ人をは …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学