Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ヒューマンドラマ映画

Entry 2018/08/30
Update

映画オズランド 笑顔の魔法おしえます|あらすじネタバレと感想。ラスト結末も

  • Writer :
  • 村松健太郎

映画『オズランド 笑顔の魔法おしえます』2018年10月26日(金)、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー!

実際に熊本で営業しているテーマパーク、グリーンランドを基にした田舎の遊園地を盛り上げる人々の姿を描いた本作。

原作は小森陽一の『オズの世界』。主演は波留、共演に西島秀俊、熊本出身の橋本愛、岡山天音、柄本明、濱田マリなどが務めます。

映画『オズランド 笑顔の魔法おしえます』の作品情報

(C)小森陽一/集英社 (C)2018 映画「オズランド」製作委員会

【公開】
2018年(日本映画)

【原作】
小森陽一「オズの世界」

【脚本】
吉田恵里香

【監督】
波多野貴文

【キャスト】
波瑠、西島秀俊、岡山天音、深水元基、戸田昌宏、朝倉えりか、久保酎吉、コング桑田、中村倫也、濱田マリ、橋本愛、柄本明

【主題歌】
dream Ami『wonderland』

【挿入歌】
神様、僕は気づいてしまった『ストレイシープ』『匿名』

【作品概要】

波瑠と西島秀俊の共演で、「海猿」「S 最後の警官」の原作でも知られる小森陽一の人気小説「オズの世界」を映画化。

監督は「SP」劇場版2部作などを手がけた波多野貴文が担当。

脚本は「ヒロイン失格」の吉田恵里香。

実際に熊本で営業しているテーマパーク、グリーンランドを基にした田舎の遊園地を盛り上げる人々の姿を描きます。

映画『オズランド 笑顔の魔法おしえます』のキャストとキャラクター

(C)小森陽一/集英社 (C)2018 映画「オズランド」製作委員会

波平久瑠美(波留)
恋人と同じ職場で働くために就職したものの派遣先は熊本の遊園地。

小塚慶彦(西島秀俊)
グリーンランドの様々な盛り上げ企画の仕掛け人。

吉村豪太郎(岡山天音)
波平の同期で東大出身。

玉地弥生(橋本愛)
波平や岡山より年下ではあるもののグリーンランドでは先輩。

南原カツヨ(濱田マリ)
グリーンランドのベテラン女性スタッフで、他人の婚活マニア。

映画『オズランド 笑顔の魔法おしえます』のあらすじとネタバレ

(C)小森陽一/集英社 (C)2018 映画「オズランド」製作委員会

彼氏が勤める超一流ホテルチェーンに就職した波平久留美(なみひら・くるみ)22歳。

ところが、彼女の派遣先は熊本の遊園地グリーンランドでした。


いやいやながらに熊本に転勤する久瑠美。

彼女の前に広がるのは、広大な田園風景とそこに突如現れる遊園地でした。

彼女と同期の古村の教育係になったのは、数々の企画を成功させ、「魔法使い」と呼ばれる社員・小塚慶彦(おづか・よしひこ)と個性的過ぎる園長や従業員の面々。

望まぬ勤務地に、彼氏との遠距離恋愛、テンションの合わないオズランドの面々に、転勤早々久留美はうんざりモード。

しかも支給された制服には“ナミヘイ”と誤植された名前がでかでかとプリントされていました。

久瑠美はどれだけ修正してもグリーンランド内ではナミヘイという呼び名がどんどん浸透していきます。


小塚から、最初に言われたことは園内中のゴミ拾い。

その合間を縫って企画書を小塚に出しては無視される日々が続きます。

(C)小森陽一/集英社 (C)2018 映画「オズランド」製作委員会

ある日、久留美は各支社で目覚しい成果を上げたMVP社員は、好きな部署に異動出来るということを知ります。

久瑠美は、MVP社員になるため仕事に邁進しますが、やることなすこと失敗だらけ。

ゴミ拾いも実際に拾って歩かずゴミ箱のごみを集めて回っていたので一ヶ月以上たっても園内の案内もままなりません。

しかもコツコツ園内を回っていた古村は園内の細かい部分まで熟知していて、その差を痛感させられます。


そんなある日、恋人が久瑠美を訪ねにグリーランドにやってきます。

以下、『オズランド 笑顔の魔法おしえます』ネタバレ・結末の記載がございます。『オズランド 笑顔の魔法おしえます』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
グリーンランドへの誇りと仕事のやりがいを感じ始めていた彼女に対して、恋人は地方の遊園地でしかないと見下し、すれ違う部分を感じてしまいます。

恋人とは結局別れてしまった久瑠美ですが、グリーンランドの仕事にどんどんはまっていく自分がいることを感じていました。

夏のイベントの目玉“一万発の花火大会”ではイルミネーションの電気が落ちるトラブルが起きてしまいますが、それを逆手にとってより花火をクリアにみてもらうと観客にアナウンスしてわざと全館停電させます。

花火に人の眼が集中している中で、故障個所を発見、花火が打ちあがっている間に修理を済ませ、ちょうど花火が終わると同時にイルミネーションがグリーンランドを彩りました。

すっかりグリーンランドのスタッフとなった久瑠美と古村はひょんなことから小塚が退職することを知ってしまいます。

小塚に心置きなくグリーンランドから旅立ってもらうため、自分たちだけで今までにない企画を考えます。

それが気球から大量の風船(バルーン)の雨を降らす企画。

見事に企画を成功させた久瑠美は小塚になんの心配もなく旅立ってくださいと送り出します。

ちなみにMVPを取ったのは婚活イベント企画を立ち上げた南原でした。

映画『オズランド 笑顔の魔法おしえます』の感想と評価

(C)小森陽一/集英社 (C)2018 映画「オズランド」製作委員会

“遊園地の映画”

本作品『オズランド 笑顔の魔法おしえます』の監督は、これまでアクション基軸にした映画が多かった波多野貴文。

テレビドラマ『逃亡者 木島丈一郎』(2005)、『SP 警視庁警備部警護課第四係』(2007)、『ブラッディ・マンデイ Season1』(2008)。

映画『SP THE MOTION PICTURE「野望篇」「革命篇」』(2010、2011)があります。

この作品ではガラッと変わった作風にチャレンジしてる点が、なんといっても見どころになっています。

また、波留と波多野貴文監督は、ドラマ『BORDER』に引き続き、本作で再びタッグを組んだ点にも要注目です。

参考映像:『ウェストワールド』(1973)

参考映像:『ファイナルデッドコースター』(2006)

さらに映画の世界では、実際に体験できる異世界遊園地映画あります

『ウェストワールド』(1973)、『戦慄迷宮3D』(2009)、『ファイナルデッドコースター』(2006)、『トゥモローランド』(2015)などがあります。

なぜかスリルや恐怖の舞台になることが多いのが不思議ですが、本作は悪い人が最後ま全く出てこない最後までほっこりとした気持ちで終わる映画なのでご安心を。

波多野貴文監督の新境地となる作品を、お見逃しなく!

まとめ

(C)小森陽一/集英社 (C)2018 映画「オズランド」製作委員会

遊園地は、それ自体が映画のような娯楽の象徴。本作はそういった娯楽的要素を前面に取り扱った映画です。

舞台となる遊園地「グリーンランド」は、実際に熊本県にある同名遊園地です。

原作は、佐賀県出身で現在も福岡県に在住する原作者、小森陽一が実在の遊園地を舞台に書き上げた「オズの世界」。

そして監督の波多野貴文、出演の橋本愛は、熊本県出身。

エキストラとして多くの熊本県民が参加し、グリーンランドの万全のロケ地協力体制など、現在も熊本地震復興中にある、熊本の優しさとエネルギーが詰まった作品となっています。

(C)小森陽一/集英社 (C)2018 映画「オズランド」製作委員会

関連記事

ヒューマンドラマ映画

映画『ガザの美容室』あらすじとキャスト。双子監督タルザン&アラブ・ナサールの思いとは

映画『ガザの美容室』は、2018年6月23日(土)より新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開。 パレスチナ自治区に飛び地としてあるガザ地区、それでもオシャレして、メイクして、おしゃべりして …

ヒューマンドラマ映画

映画『さがす』感想評価と内容解説。佐藤二朗×片山慎三監督が生む“見つけたくないもの”だらけの異色エンタメ

映画『さがす』は2022年1月21日(金)より全国ロードショー! 片山慎三監督×佐藤二朗のタッグによる異色のヒューマンドラマ『さがす』。 『岬の兄妹』で注目された片山監督の商業デビュー作品となった本作 …

ヒューマンドラマ映画

めがみさまキャストとあらすじ!松井玲奈主演映画の舞台挨拶や試写会は?

松井玲奈さんが映画初主演を果たした『gift』に続く、メディア・ミックスジャパンの企画「Mシネマ」の第2弾! 松井玲奈さんと新川優愛さんのW主演が注目の映画『めがみさま』をご紹介します。 CONTEN …

ヒューマンドラマ映画

篠原涼子&広瀬すず映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』のあらすじとキャスト紹介

映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』は、2018年8月31日(金)より全国ロードショー。 2011年の韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』を『モテキ』の大根仁が映画の舞台を80年代の韓国から90年代の …

ヒューマンドラマ映画

『決戦は日曜日』ネタバレあらすじ感想と結末の評価解説。窪田正孝と宮沢りえが選挙の裏側を演じる

窪田正孝が秘書役に初挑戦!秘書の目線から見た選挙の裏側をブラックユーモアたっぷりに描き上げる! 窪田正孝と宮沢りえが初共演した映画『決戦は日曜日』。 事なかれ主義の議員秘書と、急遽白羽の矢があたり候補 …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学