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映画『キングス・オブ・サマー』あらすじと感想レビュー。上映情報も

  • Writer :
  • 西川ちょり

2017年12月16日より、下北沢トリウッドにて「歳末青春大セール!ティーンムービー傑作選」という特集上映が行われます! 

日本未公開映画の紹介、上映を企画・運営するGucchi’s Free Schoolによる選りすぐりの傑作ティーンムービー8本が勢揃い!

今回は、2017年、『キングコング:髑髏島の巨神』で全世界をあっといわせたジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督の長編第一作『キングス・オブ・サマー』をご紹介します。

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1.映画『キングス・オブ・サマー』の作品情報

【公開】
2017年(アメリカ映画)

【原題】
The Kings of Summer

【監督】
ジョーダン・ヴォート=ロバーツ

【キャスト】
ニック・ロビンソン、ガブリエル・バッソ、モイセス・アリアス、メアリー・リン・ライスカブ、エリン・モリアーティ、ニック・オファーマン

【作品概要】
常に干渉し、自分たちの思うままにしようとする親への不満が爆発した高校生のジョーとパトリックは、家を出て自分たちだけで暮らそうと考える。ビアジオという少年も仲間に加わり、三人は偶然見つけた森の中の平地に家を建て、暮らし始める。

誰にも束縛されない自由な生活を謳歌する三人だったが、友情にひびがはいる出来事が起こってしまう…。

2.映画『キングス・オブ・サマー』のあらすじ

高校生のジョーは、常々うるさく干渉する父親にうんざりしていました。

母親が亡くなってから男手一つで育ててくれた父ですが、ジョーをいつまでも子ども扱い。

シャワーを浴びていると、父はドアの前に立ち、やれ長いだの、早くあがれだの、散々せかし、ジョーが出るまで小言を言い続ける始末です。

父は子離れが出来ていない上に、なんでも自分の思い通りにしないと気がすまない性格。

好意を持っているクラスメイトのケリーから学年末恒例のパーティーに誘われたので、出かけようとすると、父の恋人が家に来るからお前も一緒に御飯を食べろ、と外出させてもらえません。

食後にゲームをすることになりますが、父は汚い手を使ってジョーを負かそうとするので、ジョーは頭にきて、警察に泥棒が入ったと電話。

この壮大な親子喧嘩はもう何度も行われており、かけつけた警官は「本当に何か会った時に誰も信じてもらえませんよ」と呆れ顔です。

ようやく、野外パーティーの会場にやってきたジョーをケリーが迎えます。大勢の人が集まっていましたが、近所の老人が「うるさい!」と怒鳴りはじめ、いきなり拳銃をぶっ放しました。

みんな一斉に逃げ出します。ジョーはビアジオというちょっと風変わりな少年と一緒に森の中を彷徨い歩くことに。一時間も歩いた時、目の前に木が一本もない一画が現れます。

ジョーはその景色に目を奪われ、「独りになれる場所」と呟くのでした。

夏休みが始まり、ケリーと電話していたジョーのところに、父がいきなり現れ、工具の片付けをしろ!と命じました。

電話中だといってもおかまいなし。挙句に電話を取り上げ、ケリーに一方的にしゃべると電話を切ってしまいました。

「さっさとしろ!我慢の限界だ!」と父は怒鳴りながら立ち去りました。ジョーは「こっちももう限界だ!」と呟くのでした。

ジョーは親友のパトリックを森の平地に誘いました。「ここに家を建てて二人で住もう!」

パトリックもまた、両親に悩まされていました。何かと干渉してくる上に、まったく話が噛み合わないのです。パトリックはそのストレスによる蕁麻疹に悩まされていました。

ビアジオも仲間入りし、三人は、建築現場を見学したり、図書館の本を読みながら、家を作り上げました。ちょっとぶかっこうですが、生活するのには困りません。

父のズボンのポケットに入っていた紙幣をいただき食べ物をバッグに詰め込むと、ジョーは家を出ました。

誰にも邪魔されない生活が始まりました。慣れない環境に戸惑いながらも、三人だけの自由な時間を満喫し、自然の中を闊歩する毎日!

帰ってこない息子たちを心配して、ジョーとパトリックの親は警察に相談し、二人の失踪はニュースでも取り上げられていました。

森に隣接するゴルフ場ではケリーがアルバイトをしていました。そこにジョーがひょっこり顔をだします。ジョーは、ケリーを彼らの家に招きます。

しかし、ケリーがやって来た時、彼らの友情にヒビが入ってしまう出来事が起こってしまいます。

彼らの友情はどうなってしまうのでしょうか? そして親子の絆は取り戻せるのでしょうか?

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3.映画『キングス・オブ・サマー』の感想と評価

親元を出て、誰も知らない場所でこっそり隠れて暮らしたい。若い頃、そんな願望を持った(あるいは今現在持っている)人は多いのではないでしょうか?

あんなこともしたい、こんなこともしたいと普通は想像するだけで終わってしまうのですが、本作の少年たちは、たまたまみつけた森の中の平地に実際に家を作ってしまうのです。

ミシェル・ゴンドリーの『グッバイ、サマー』の少年たちの作った“動く家”も素晴らしかったのですが、本作の家も本格的な秘密基地となっており、驚かされます

古今東西、多くの若者が夢見てきたものの具象化とも言える、わくわく感いっぱいの、観ていて実に楽しい家なのです。

家の中に滑り台があって、目覚めたらそれに乗って下に降りるだなんて、なんて夢があるんでしょう!

「工作映画」というか、「建築映画」の一つとして記憶しておきたくなる作品です。

さらに特筆しておきたいのは、彼らが自然の中でのびのびと体を動かす映像のダイナミックさです。

森の中を駆け回り、川に飛び込んで水しぶきを上げ、森を走るパイプラインを叩いてリズムに身を委ねる、自由を謳歌する彼らの身体の躍動が溌剌と描かれています

そして画面いっぱいに広がる緑の眩しさ! ジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督の『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)を観た人なら、森の奥の瑞々しい緑の光景に、その原点を感じるでしょう。

少年たちの成長物語としても、また、親と子の関係を描く家族映画としても秀逸な一本となっています。

彼らの冒険がどのような顛末を迎えるのか、是非映画館で確かめてみてください!

4.まとめ

主人公のジョーを演じたニック・ロビンソンは1995年生まれ。

9歳のころから役者としてのキャリアをスタートさせ、本作の二年後、『ジュラシック・ワールド』(2015)に抜擢されました。

丹精で上品な顔立ちと、愛らしい笑顔はスター性もあり、将来がとても楽しみな若手俳優です。

ジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督も1984年生まれという若い監督で、長編作品はまだ『キングス・オブ・サマー』と『キングコング:髑髏島の巨神』の二作のみ。

どちらも高く評価されており、今、最も期待される若手映画監督の一人です。

余談ですが、ジョーの父親を演じたニック・オファーマンは、『ぼくとアールと彼女のさよなら』(2015 アルフォンソ・ゴメス=レホン監督)でも父親役を演じており、トーマス・マンが、息子を演じていました。

トーマス・マンも有望な若手俳優の一人ですが、ジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督の『キングコング:髑髏島の巨神』に抜擢されています(父親つながり!?ならぬニック・オファーマンつながり!?)。 

「歳末青春大セール! ティーンムービー傑作選」

そんな『キングス・オブ・サマー』が、12月16日より、下北沢トリウッドにて「歳末青春大セール!ティーンムービー傑作選」の1本として公開されます。

まさにど真ん中の青春映画! 若々しい才能の輝きを是非、映画館で目撃してください!

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