Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ヒューマンドラマ映画

Entry 2017/01/08
Update

映画『二ツ星の料理人』あらすじネタバレと感想!ラスト結末も

  • Writer :
  • yukimura

スポンサーリンク

映画『二ツ星の料理人』作品情報

【公開】
2015年(アメリカ)

【原題】
Burnt

【監督】
ジョン・ウェルズ

【キャスト】
ブラッドリー・クーパー(アダム・ジョーンズ)、エレーヌ(シエナ・ミラー)、オマール・シー(ミシェル)、トニー(ダニエル・ブリュール)、リッカルド・スカマルチョ(マックス)

映画『二ツ星のレストラン』あらすじとネタバレ

新たな人生

天才肌と自負する料理人のアダム。パリの二ツ星レストランで腕を振るっていましたが、異常なまでの完璧主義と薬物依存で、店も仲間も失ってしまいます。

3年後、人生のやり直しを決意したアダムは、友人のトニーを訪ね、彼の父親が経営するホテルのシェフに雇ってほしいと強引に頼み込みます。

トニーは、精神科医のもとで毎週、薬物テストを受けることを条件に承諾します。

アダムは、共に働くシェフ探しを開始し、かつての同僚ミシェルとマックス、若いデヴィッドなど、自分が見込んだスタッフ達を集めます。

しかし新たなスタートをきったアダムのもとに、二人の男が現れます。パリで麻薬売買にからんでいた時代にアダムが作った、大きな借金を取り立てに来たのでした。

不安の中、レストランがオープン。アダムの誘いを断っていた女料理人エレーヌも、アダムの企みで働いている店を首にされ、仕方なくアダムのもとへやって来ます。

レストランは満員にならず、怒りと失望で荒れ狂ったアダムは、エレーヌのことを責めて首にします。トニーがエレーヌを説得し、なんとかアダムと仲直りさせます。

そんな時、パリで共に働き、現在はロンドンで成功しているライバルシェフのリースが店にアダムを招待。アダムはエレーヌに恋人役を頼み、二人で出かけます。

そこに、アダムの師であるジャンリュックの娘でかつての恋人、アンヌ・マリーが現れます。彼女も薬物中毒でしたが、治療を終えて今は立ち直っていました。

翌日の朝市で、アダムはエレーヌに自分の後悔について話します。気持ちが近づき、キスをする二人でしたが、借金の取り立てにきた二人が店の前で待っていました。

裏切りからの再生

アダムは男達に痛めつけられ、怪我を負いながらも店に出ます。トニーがミシュランの調査員らしき男性の二人組が来たと伝えに来ると、厨房に緊張が走ります。

調査員達の料理は途中で戻されました。ソースが辛すぎたと判明しますが、実はパリでアダムが裏切ったことを今も許せなかったミシェルが、故意にやったことでした。

三ツ星の夢が消えたアダムは、深夜のロンドンの街を徘徊し、リースのレストランに現れます。なだめるリースに、「もう疲れた」と嘆いたまま眠りに落ちるアダム。

翌朝、目覚めたアダムにオムレツを作ってやり、リースは言います。「お前はトップだ。おれ達を引っ張っていくのはお前だよ」。

ホテルに戻ると、アダムの借金の肩代わりをしたアンヌ・マリーがいました。父親の形見のナイフをアダムに手渡し、エレーヌとのことを祝福して去っていきます。

トニーが「いい知らせがある」と言います。ミシュラン調査員だと思っていた二人はセールスマンで、まだ三ツ星をとるチャンスがあると言うのです。

奮起したアダムは、エレーヌをはじめ他のシェフ達とようやく心を通わせます。みんなが家族のようになった頃、本物のミシュラン調査員がレストランに現れます。

全力を出しきり、レストランのバルコニーで結果を待つアダムに、笑顔のトニーが近づいていきました。

スポンサーリンク

『二ツ星のレストラン』の感想と評価

天才と呼ばれた技術とセンスを持つ一流のシェフという役どころも、厨房でキレまくるマッチョぶりは、まんま『アメリカン・スナイパー』の狙撃兵でした。

アダムが求めているものが、世界一美味しい料理なのか、それとも三ツ星の栄光なのか、あのような態度では真意をはかりかねます。

もちろん両方ほしいに決まってんだろ!とアダムに怒られそうですが、まずい料理を出した客がミシュランの人じゃなくて一般人でよかったってアンタ、気持ちはわかりますがあそこまで心底安堵されては、一般人で悪かったなとからみたくなります。

アダムが仲間に選んだのは、個性的でユニークな料理人ばかり。なのに彼らの描写はほぼ皆無。せめて途中で裏切るミシェルの内面だけでも掘り下げてほしかったです。

レストランはうまくいきそうですし、アダムもしばらくは機嫌がよいでしょう。しかし、次なる困難を迎えた時に、アダムが暴れて厨房を破壊しないか心配です。

まとめ

『世界にひとつのプレイバック』(2012)『アメリカン・ハッスル』(2013)(『アメリカン・スナイパー』(2015)など、ここ数年、アカデミー賞でも名前が挙がることが増えたブラッドリー・クーパー主演。

次々と出てくるフランス料理はどれもみな美しく、厨房を行きかうシェフ達も、アトリエを動き回るアーティストのようです。

精神科を世話しながらも雇ってくれるトニー、文句ひとつ言わず借金の肩代わりをしてくれるアンヌ・マリー、さんざん振り回され暴言を吐かれても結局は惚れているエレーヌなど、なぜかアダムの周りがいい人すぎです。

ただ一人、ミシェルだけが過去を清算できずに裏切り行為を働きますが、まるで責める気になれません。

アダムという、才能はあるけど人としてはどうなのよという男の成長ストーリーでした。

関連記事

ヒューマンドラマ映画

映画『食べる女』あらすじとキャスト。原作の筒井ともみは女優と料理にこだわりを見せる

映画『食べる女』は9月21日(金)よりロードショー。 70年代から数々の映画やドラマ、アニメの脚本を手掛けてきた超ベテラン脚本家・筒井ともみの短編小説『食べる女』『続・食べる女』を映画化。 原作者であ …

ヒューマンドラマ映画

映画『サラバ静寂』若葉竜也(トキオ役)演技評価と感想

音楽が禁止された世界で、音楽に出会ってしまった若者たちの姿を描いた映画『サラバ静寂』。 今作の主演ミズト役を務めたのは吉村界人。そしてトキオ役で共演を果たしたのは、映画『葛城事件』の演技が注目を呼び、 …

ヒューマンドラマ映画

橋本環奈映画『小説の神様』結末をネタバレ内容解説。小余綾詩凪の謎と秘密の真相とは⁉︎

映画『小説の神様 君としか描けない物語』は2020年10月2日(金)より全国ロードショー。 2020年版「このミステリーがすごい!」「本格ミステリ・ベスト10」「2019ベストブック」の3冠を受賞し、 …

ヒューマンドラマ映画

映画『ラビング 愛という名前のふたり』あらすじネタバレと感想!ラスト結末も

ただ一緒にいて普通の生活がしたいだけなのに…。ある夫婦の切なる願いは、アメリカの法律を変えることができるのか?! 実話から生まれた感動の物語です。 スポンサーリンク CONTENTS映画『ラビング 愛 …

ヒューマンドラマ映画

映画『朝が来る』感想レビューと評価。河瀬直美の特徴である“光の演出”で対峙する女性を描く

映画『朝が来る』は2020年10月23日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。 世界で高い評価を受け、東京2020オリンピック競技大会の公式映画監督にも就任した河瀨直美監督が、直木賞・本屋大賞 …

U-NEXT
タキザワレオの映画ぶった切り評伝『2000年の狂人』
山田あゆみの『あしたも映画日和』
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
【連載コラム】光の国からシンは来る?
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【KREVAインタビュー】映画『461個のおべんとう』井ノ原快彦の“自然体”の意味と歌詞を紡ぎ続ける“漁師”の話
【玉城ティナ インタビュー】ドラマ『そして、ユリコは一人になった』女優として“自己の表現”への正解を探し続ける
【ビー・ガン監督インタビュー】映画『ロングデイズ・ジャーニー』芸術が追い求める“永遠なるもの”を表現するために
オリヴィエ・アサイヤス監督インタビュー|映画『冬時間のパリ』『HHH候孝賢』“立ち位置”を問われる現代だからこそ“映画”を撮り続ける
【べーナズ・ジャファリ インタビュー】映画『ある女優の不在』イランにおける女性の現実の中でも“希望”を絶やさない
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
アーロン・クォックインタビュー|映画最新作『プロジェクト・グーテンベルク』『ファストフード店の住人たち』では“見たことのないアーロン”を演じる
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
【平田満インタビュー】映画『五億円のじんせい』名バイプレイヤーが語る「嘘と役者」についての事柄
【白石和彌監督インタビュー】香取慎吾だからこそ『凪待ち』という被災者へのレクイエムを託せた
【Cinemarche独占・多部未華子インタビュー】映画『多十郎殉愛記』のヒロイン役や舞台俳優としても活躍する女優の素顔に迫る
日本映画大学