映画『ブラック校則』は2019年11月1日(金)より全国ロードショー公開!
テレビドラマ×ネット配信ドラマ×映画がクロスオーバーする形で展開される青春映画『ブラック校則』。
主演には人気アイドルグループ「SexyZone」の佐藤勝利。共演には「King&Prince」の髙橋海人、「SixTONES」の田中樹、モトーラ世理奈などが並びます。
また、人気コミック『セトウツミ』で知られる漫画家・此元和津也が初めて手がけたオリジナル脚本にも注目です。
映画『ブラック校則』の作品情報
【公開】
2019年(日本映画)
【監督】
菅原伸太郎
【脚本】
此元和津也
【主題歌】
SexyZone『麒麟の子』
【キャスト】
佐藤勝利、髙橋海人、モトーラ世理奈、田中樹、箭内夢菜、堀田真由、葵揚、成海璃子、星田英利、でんでん、薬師丸ひろ子
【作品概要】
『セトウツミ』の原作者・此元和津也が書き上げたオリジナル脚本を、『いちごの唄』の菅原伸太郎監督が映画化。
日本テレビでの連続ドラマ、ネット動画配信サイト「Hulu」でのオリジナルドラマと連動して展開される、マルチに楽しめる作品となっています。
主演の「SexyZone」佐藤勝利をはじめ、キャストには「King&Prince」の髙橋海人、「SixTONES」の田中樹、モトーラ世理奈、箭内夢菜、堀田真由、葵揚など人気若手俳優たちが集いました。
映画『ブラック校則』のあらすじとネタバレ
ブラック校則がはびこる光津高校の創楽は自分でも認めるくらい空気のように日々を過ごしていました。
彼は校則の不条理さを感じつつも、自分では何もできないことから何処か諦めていました。
ところが、密かと惹かれていた日米ハーフの希央が茶色い地毛を理由に登校しても出席を認められず、留年の危機に瀕していることを知ると、やり場のない気持ちを抱えるようになります。
そこで創楽は親友の中弥に相談を持ち掛けます。学校に無断でバイトをしていて、マイペースで突拍子もない中弥の行動力に創楽はかけてみようと思い至ったのです。
希央が地毛証明書を出せないのは、幼少期にアメリカ人の父親と日本人の母親が離婚したことで、幼い頃の写真が一枚もなかったからでした。
そのことを何とか学校に訴えようと思いますが、相手はなかなか取り合ってくれません。
そんなある日、校舎裏の壁に大きな落書きが現れます。当初は失恋の想いが書かれていただけでしたが、その後、一人また一人と学校生活への不満をこっそりと書いていくことが増えていきました。
一方で、体育教師の手代木を中心とした教師たちの締め付けは強くなる一方です。
さらに生徒会副会長であると同時に不良生徒のまとめ役でもあるミチロウが、手代木が生徒に行き過ぎた指導の末に暴力をふるっている場面を押さえた動画を持っているために、一人優遇を受けていることへの不満もくすぶっています。
一方、何とか希央と共に学校生活を送り一緒に卒業したいという思いから、髪を染めてでも出席して欲しいと希央に伝えます。創楽のストレートな想いに触れた希央は、髪を黒く染めて登校してきます。
しかし、それまで地毛として茶色い髪を通してきた希央にとって、その行動は「希央が嘘をついていたのではないか」という誤解を生むきっかけとなってしまいました。
やがて、再び希央は学校に来なくなります。
映画『ブラック校則』の感想と評価
光沢が出そうなところは煙で燻し、ポップになりそうな時は重心を低めに撮り直す。
どこまで計算しているのかは不明ですが、いい意味で裏切りのある作品で、とてもクレバーな部分を感じさせます。
それでいて映画の結末では、壁の落書きとイチゴサンドパートで一気にポップになるエンディングが用意されていて、それゆえに気持ちのいい、突き抜けた痛快感が気持ちの良い作品になっています。
主演の佐藤勝利もよいですが、髙橋海人のトリックスターぶりが映画を掻き乱す好演をしています。
大人たちのキャラ付けが若干定型のままのような気もしますが、それも巧くクライマックスに活かしています。
何よりある人物の素顔が語られるラストにはドキッとさせられます。
まとめ
「ジャニーズの主演・出演し、ドラマ・配信と連動して制作された青春劇」というと、いわゆる「キラキラ系」の作品を想像してしまいますが、いい意味でこの思い込みは裏切られていきます。
監督が『いちごの唄』の菅原伸太郎監督ということもあるのでしょうが、いい意味で泥臭いドラマになっています。
一つの落書きから物語が動き出す展開も新鮮でした。この落書きはよくよく考えると、今のネットや学校裏サイトの変化球的な具現化として見ることもできます。
ただネット上のものとは別に、内向きに展開せずに外に向かって拡がっていくところが新鮮です。この落書きにクライマックスへの思わぬ前振りがあったりして楽しめます。
作品を新鮮に楽しんでもらうためにも、敢えて色々な予備知識・気持ちの準備をしないで観てほしい映画です。