「この漫画がすごい!2009」第1位、第57回小学館漫画賞を受賞し、アニメ化もされた小玉ユキの同題のベストセラーコミックの映画化した『坂道のアポロン』は、3月10日より全国ロードショー!
知念侑李、中川大志、小松奈々のメイン三人に加えてディーン・フジオカ、歌舞伎役者の中村梅雀、真野恵里菜などなど豪華キャストが揃った作品に、主題歌は小田和正が書き下ろした「坂道を上って」で盛り上げてくれます。
CONTENTS
1.映画『坂道のアポロン』の作品情報
【公開】
2018年(日本映画)
【原作】
小玉ユキ
【監督】
三木孝浩
【キャスト】
知念侑李、中川大志、小松菜奈、真野恵里菜、山下容莉枝、松村北斗、野間口徹、中村梅雀、ディーン・フジオカ
【主題歌】
小田和正「坂道を上って」
【作品概要】
テレビアニメ化もされた小玉ユキの同名人気漫画の映画化で、キャストに知念侑李、中川大志、小松菜奈を迎え、ジャズに魅せられた高校生たちの青春の姿いた作品。
演出は映画『青空エール』『ホットロード』で知られる多くの漫画原作映画に手腕を見せる三木孝浩が務めます。
2.映画『坂道のアポロン』のキャラクターとキャスト
西見薫(知念侑李)
横須賀から佐世保に転校してきた。医師を目指す。ピアノを弾く。
川渕千太郎(中川大志)
喧嘩ばかりしている荒くれ者だが、ドラムプレイの時だけは別人。
迎律子(小松菜奈)
千太郎の幼馴染でクラス委員。実家はレコード店。
桂木淳一郎(ディーン・フジオカ)
千太郎の兄貴分。東京から佐世保に帰ってきた。
迎勉(中村梅雀)
迎レコードの店主。地下スタジオを持っていて自由に使わせている。
深堀百合香(真野恵里菜)
東京から佐世保に帰ってきた美女。美大生。
3.映画『坂道のアポロン』のあらすじとネタバレ
横須賀で船乗りをしていた父親を事故で亡くした薫は叔母の住み長崎・佐世保に転校してきた。
坂の多い町でさらに転校時期は夏休み直前のうだるような暑さ、薫は忌々しい坂だと思わずうなります。
家庭の事情から転校することには慣れていた薫ですが、いつのころからかいちいち好機の目にさらされるようになると強烈な違和感を感じるようになりました。
世話を頼まれたクラス委員の律子に屋上の場所を聞くのでした。
息が詰まりそうなとき思ぬ吐き気に襲われそうなとき、学校の中で唯一落ち着くことができるが屋上でした。
ところが、その屋上に行くとそこには大柄で横柄な口を利く千太郎と上級生が屋上入り口のカギをめぐって喧嘩を始めるところでした。
後日この千太郎がクラスメイトでしかも律子と幼馴染と聞いて薫は愕然とします。
律子は相変わらず甲斐甲斐しく薫の面倒を見てくれます。
そんな中、地元のレコード店を聞くと突然律子の自宅に招かれます。突然の出来事に戸惑いますが、何のことはなくて律子の家がレコード店だったのでした。
レコードを吟味していると地下室に案内されます。律子の父に難しい顔をされますが、千太郎の友達と紹介する律子の言葉に逆に驚いています。
レコード店の地下はスタジオになっていて、なんとそこでドラムをたたく千太郎の姿がありました。
千太郎は巧みなスティック裁きを見せます。彼が奏でるのはジャズでした。
ピアノを弾くことができる薫ですが、彼はクラシック派でした。
ジャズなんて野蛮なジャンルだと強がって見せますが、千太郎の姿を楽しそうに見る律子の姿を見てにわかに対抗心を抱きます。
薫は千太郎が奏でていた楽曲がジャズの名盤“モーニン”だと知ると、こっそりレコードを購入、楽譜を起こし弾きこなせるようになっていきました。
なんだかんだ言いながら、ジャズを間に挟んで薫と千太郎が仲良くなっていく姿を見て律子は嬉しそうにその姿を見ています。
ある日、スタジオのあるムカエレコードにある人物の姿がありました。彼の名前は桂木淳一。
千太郎のジャズに師匠の一人でもあり“淳兄い”と慕う人物でした。
薫・千太郎と淳一、律子の父勉の4人でセッションを繰り返す日々でこの年の夏休みは埋まっていきます。
その姿を見て律子もとてもうれしそうな表情を見せるのでした。
夏のある日、意を決した薫は律子と図書館で勉強をしようと誘います。
薫の緊張とは裏腹に律子はあっさりとOKをしてくれます。待ち合わせは丘の上の教室。
そこには律子に加えて千太郎の姿もありました。勉強家と思っていましたがいつのまにか薫は浜辺に連れていかれます。
千太郎と律子は水着にお弁当まで用意していて最初から遊ぶ気満々でした。
その砂浜で街の不良に絡まれている美女を千太郎が助けます。
あっさりとその美女・百合香に恋に落ちた千太郎は自分の中で芽生える初めての感情に戸惑います。
見たことのない千太郎の姿に薫は楽しげに見ていますが、律子の視線は切ない空気を伴っていました。
律子に惹かれ始めていた薫は律子が千太郎に幼馴染以上の感情を抱いていること知ります。
ある夜、恋のアドバイスをもらうためにネオンが輝く夜のクラブに淳一を訪ねます、そこに百合香も現れ千太郎は喜びますが、薫は淳一と百合香との間に流れる微妙な空気を感じます。
百合香の絵のモデルになったりして親しくなれたことに浮かれる千太郎ですが、スタジオに彼女を連れてきたことでとうとう問題が起きてしまいます。
新しいドラムスティックを千太郎へのプレゼントとして用意していた律子ですが、切なさのあまり外には雨が降っている中、スタジオから飛び出していきます。淳一もスタジオを後にします。
律子を追いかけた薫は慰めている中で思わず律子にキスしてしまいます。
自分のしてしまったことに直後に後悔した薫はそれでもスティックを千太郎に届けます。
そんな薫の様子を見た千太郎は薫を教会に連れていきます。そして自分の出自を語ります。
千太郎は米軍兵と日本人の間にできたと思われる少年で、赤ん坊の時に教会の前に捨てられていました。
その後千太郎は教会を経て今の家に子供がいないということで引き取られたのでした。
ただ、千太郎が引き取られてから家では子宝に恵まれるようになって、千太郎は今の家に自分は必要ないのではないかと思っていました。
仕方なく佐世保にやってきた薫は互いの出自に共通する部分を感じてしまいます。
翌日、とにかく律子に謝ろうとしますが店は閉まっていました。
千太郎の妹が持っていた糸電話で律子に何とか詫びたものの気まずさは消えません。
律子にとってもファーストキスでした。
4.映画『坂道のアポロン』の感想と評価
青春恋愛映画のマエストロ 三木孝浩監督
今作の監督三木孝浩は、2010年に宮﨑あおい主演『ソラニン』で長編デビューを飾ります。
その後も以下のような作品が続きます。
生田斗真&吉高由里子のW主演の『僕等がいた』前後編(2012)。
主演の松本潤&上田樹里の初共演した『陽だまりの彼女』(2013)。
能年玲奈(現のん)主演する『ホットロード』(2014)。
本田翼&東出昌大の共演のする『アオハライド』(2014)。
土屋太鳳&竹内涼真の共演する『青空エール』(2016)。
福士蒼汰&小松奈々の共演する『ぼくは明日、昨日の君とデートする』(2016)。
広瀬すず&生田斗真が共演する『先生!、、、好きにもいいですか?』(2017)など。
立て続けに青春劇・恋愛劇を監督しました。おまけに各作品ともに大ヒットさせています。
ヒットしやすいジャンルとはいえ、乱立気味なこともあって観客の目も厳しくなっている中で、一定以上のクオリティを確約してくれる貴重な存在。
キラキラと呼ばれるこのジャンルの映画群には賛否ありますが、今の日本映画界の土台となっていることには変わりません。
そんな土台をしっかりと確保してくれる三木監督。
この名前は作品のクオリティ証明のブランディングになりつつあると言っていいでしょう。
まとめ
映画『坂道のアポロン』は3月10日より、全国ロードショーです。
お見逃しなく!