体に悪いと分かっていてもついつい食べてしまうファストフード。その代表格であるマクドナルドを30日間食べ続けたら一体どうなるのか?
モーガン・スパーロック監督が自らを実験体にして挑戦するドキュメンタリー映画『スーパー・サイズ・ミー』。
身体を張ったモーガンの訴えに、ファストフードとの接し方や考え方を刺激されること間違いなしです。
1.映画『スーパー・サイズ・ミー』の作品情報
【公開】
2004年(アメリカ映画)
【原題】
SUPER SIZE ME
【監督】
モーガン・スパーロック
【キャスト】
モーガン・スパーロック、アレクサンドラ・ジェイミソン
【作品概要】
マクドナルド社に対する訴訟をきっかけとして、モーガン・スパーロックが30日間マクドナルドを食べる実験を記録した作品。第77回アカデミー賞・ドキュメンタリー映画賞にノミネートされている。
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2.映画『スーパー・サイズ・ミー』あらすじとネタバレ
ある少女2人が肥満の原因をファストフードのマクドナルドにあると裁判で訴えますが、被告側にされたマクドナルドの弁護士は、肥満の原因であることは立証できない反論すると、告訴は退けられます。
しかし、原告側に毎日毎食製品を食べ続けることが著しく危険だと示せれば、再提訴が可能とされました。
それに触発されたモーガン・スパーロックは自らを実験体に30日間マクドナルドを食べ続ける挑戦を計画。
実験前にモーガンは数人の医師や専門家に協力を仰ぎ、徹底的に自身の身体検査を行い、いたって健康体であり標準的な体型である結果を得ます。
・水を含めた全ての食品をマクドナルドで済ます。
・1日3食必ず食べる。
・メニューは一通り1回は食べる。
・スーパーサイズを店員から進められた場合は断らない。
・1日の歩数をアメリカ国民の平均値である5000歩以下にする。
という具合に細かくルールを定め、マクドナルドの商品を食べ続ける挑戦を始めます。
これまでモーガンの健康を支えてきた妻が心配するなか、モーガンの体に異変が起きたのは挑戦が始まってたった3日目のスーパーサイズのビッグマックを食べていた時でした。
あまりの量に手が進まないながらも、ゆっくりゆっくりと懸命に口に運んでいましたが、気分が優れないと訴えたのも束の間、嘔吐してしまいました。
胃の調子が悪く、体の中心部あたりが変な感じがする、気持ちが悪いとこぼすもののモーガン。
「なんでも3日間の我慢、ここを越えればあとはいける。タバコの禁煙の時もそうだった。大丈夫」とカメラに微笑みます…。
3.映画『スーパー・サイズ・ミー』の感想と評価
街を歩けば目に入るマクドナルド。皆さんはどれくらいの頻度で利用されているでしょうか。
自炊するのが面倒だから、月見バーガーが発売されたから、ちょっとした時間つぶしに、理由は十人十色であれど回数は少なくないのではないでしょうか。
僕自身、週に2〜3回ほどマクドナルドを利用する所謂“スーパーヘビーユーザー”です。
理由は単純に美味しいから。子供の頃から洗脳されてしまっているのかもしれません。
健康によくないかも知れないと思いながらもついつい利用してしまいます。
この映画は他人事ではなく、本当は“出来れば知りたくなかった、でも知れて良かった”という思いが鑑賞後に胸を埋め尽くしました。
少々ブラック気味ではありますが、ユーモラスで明るいモーガンがあからさまに元気を無くしていく姿が画像を通してひしひしと伝わり、問題の深刻さを痛いほど共感できます。
また、同様なテーマを題材にした作品で『あまくない砂糖の話』があります。
こちらは日常に隠れた砂糖の過剰摂取を取り上げています。
食に関しては知らないことが一番の危険であり恐怖だと、つくづく実感させられること間違いなしです。
参考映画①:『あまくない砂糖の話』(2016)
映画『あまくない砂糖の話』は、食とビジネスの闇の関係を暴いていくことが大きな魅力のひとつになっています。
食の安全を考えた時に一番に考えないといけないのは、“健康”だということを見失い、ビジネス優先している現状が描かれています。
飲食店でアルバイトしている際に、その裏側を覗いてしまって“これをお客さんに出すのか”と感じた体験を思い起こしました。
自分の身近なところでリアルに問題を考えられることも脚本のないドキュメンタリー映画の醍醐味です。
参考映画②:『ファウンダー』(2017)
映画『スーパー・サイズ・ミー』を観ると、マクドナルドの創設者たち題材に扱った映画『ファンディング』を、すぐに思い起こします。
この作品ではマクドナルドの歴史とビジネスが描かれた興味深い作品です。
違う視点から見ればマクドナルドは大成功を収めていて、手本や参考にすべき企業である事実は、とても面白いですし、また人の仕事へのこだわりの思いや情熱についても深く考えさせられます。
最後に『スーパー・サイズ・ミー』の中で、モーガンが専門医に「酒浸りの胃と同じだ」と言われたジョークをもっと堪能したいう映画好きのあなたに『リービング・ラスベガス』も紹介しておきます。
アカデミー賞俳優のニコラス・ケイジが熱演していてこちらもおすすめです。
参考映画③:『リービング・ラスベガス』(1995)
映画『スーパー・サイズ・ミー』で描かれるファストフードや食とビジネスの問題を知り、また関連した映画作品を辿っていくと、どんな物にも一長一短があることが浮かび上がってきました。
何事も‘‘あたりまえ’’としないで、よく調べよく考え、自分との適切な距離感をひとりひとりが持っていくべきだと実感しました。
4.まとめ
「食生活と教育について」や「ファストフードと肥満率増加の関係性」などの堅苦しい授業は受けるのに抵抗があります。
しかし、「マクドナルド30日間食べてみた」なら楽しいですよね。
映画は最高の教材だと知れる側面もある作品だと思います。
衣食住の一角を担う重要な“食”を『スーパー・サイズ・ミー』を観て、もう一度食生活を見直してみましょうか?
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