Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ドキュメンタリー映画

Entry 2018/09/29
Update

映画『世界で一番ゴッホを描いた男』あらすじとキャスト。上映館情報も

  • Writer :
  • 富士野

映画『世界で一番ゴッホを描いた男』は、10 月20日(土)より新宿シネマカリテほか全国ロードショー!

中国深圳市の油画村で、ゴッホの絵を20年にわたって描き続けている男性がいます。

ゴッホに魅せられた彼の人生を、色鮮やかに映し出す感動のドキュメンタリー映画をご紹介します。
2017年のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で監督賞を受賞し、話題になった作品です。

スポンサーリンク

映画『世界で一番ゴッホを描いた男』の作品情報


(C)Century Image Media (China)

【公開】
2018年10月20日(オランダ・中国映画合作)

【原題】
中國梵高 China’s Van Goghs

【監督】
ユイ・ハイボー、キキ・ティンチー・ユイ

【脚本】
キキ・ティンチー・ユイ

【キャスト】
チャオ・シャオヨン

【作品概要】
後期印象派を代表する画家フィンセント・ファン・ゴッホは、生前は不遇な人生を送りながら、それでも命を懸けて作品を作り続けていました。

そんな彼に魅せられた一人の男、チャオ・シャオヨン。

中国・深圳市の”大芬油画村”でゴッホの複製画を20年描き続けている彼の、ゴッホに捧げる人生を映し出したドキュメンタリー映画です。


(C)Century Image Media (China)

ユイ・ハイボー監督のプロフィール

ユイ・ハイボーは、中国の武漢大学にて写真を学んだ後、学士号を取得します。

中国では深圳経済日報チーフフォトエディターや深圳プロカメラマン協会の代表を務めるなど中国におけるシュールリアリズム写真の先駆者として有名な人物です。

1989年からドキュメンタリー写真を積極的に発表しており、『Tibet』、『Music Youth』、『China’s urban expansion』などの作品を世界中で展示会を通して発表、多数の賞を受賞しています。

加えて映像の分野でも、写真エッセイの形をとった短編作品『One Man’s Shenzhen』(2012)を監督しました。

今作『世界で一番ゴッホを描いた男』にて、長編監督デビューを果たします。

スポンサーリンク

キキ・ティンチー・ユイ監督のプロフィール

ユイ・ハイボー監督の娘。中国の Century Image Mediaのプロデューサーであると共に、 中国上海交通大学の USC-SJTU 研究所の映画科で助教授も務めています。

自身も大学で映画を学んだ経歴があり、ウエストミンスター大学では映画制作を、ケンブリッジ大学では社会学を学んだ後、再びウエストミンスター大学にてドキュメンタリー映画制作を学び、博士号を修得します。

ドキュメンタリー短編作品『Photographing Shenzhen』(2007)、『Memory of Home』(2009)、『Tube』(2008)を監督しています。

チャオ・シャオヨンのプロフィール

チャオ・シャオヨンは湖南省出身の男性。

1996年に出稼ぎで大芬にやって来ました。

そこで初めてゴッホの絵画と出会いその魅力のとりこになります。

以降、ゴッホの複製画を家族と共に独学で描き続け、その数10万点以上。

多い時には毎月600~700枚のゴッホの複製画を全世界へ輸出しており、ゴッホの生き様を現代によみがえらせようと積極的に制作活動を行っています。


(C)Century Image Media (China)

スポンサーリンク

映画『世界で一番ゴッホを描いた男』のあらすじ


(C)Century Image Media (China)

複製画制作で世界の半分以上のシェアを誇る油絵の街が、中国の深圳市にありました。

”大芬(ダーフェン)”という街です。

出稼ぎでこの街にやって来た趙小勇(チャオ・シャオヨン)はここで初めてゴッホの複製画と出会います。

ゴッホの絵、そしてそこに込められた生き様に魅せられたシャオヨンは、以降独学で油絵を学び、20年もの間ゴッホの複製画を描き続けて暮らしていました。
絵を描くことも、寝るのも食べるのも全て工房の中で行います。

そんな生活をずっと続けるうち、シャオヨンはゴッホ美術館へ行きたいと思うようになります。

本物の絵画からゴッホの心、生き様に触れて何か気づきを得られればと…。

その想いは日増しに募り、ついに彼は夢を叶えるためにアムステルダムを訪れるのでした。


(C)Century Image Media (China)

映画『世界で一番ゴッホを描いた男』の見どころ


(C)Century Image Media (China)

この作品の見どころは、ゴッホに憧れた趙小勇自身の生きざまです。

彼はゴッホの絵を20年描き続けることにより、ゴッホの心、そして生きざまに触れています。

そしてもっと彼の本物の“生”に触れたいとアムステルダムに向かいます。

カメラはその様子を映していますが、スクリーンに描き出されるのは、むしろ趙小勇自身の生き方、心の葛藤なのです。

何とか渡航資金を作ってアムステルダムに着いた彼は、自分の描いた複製画を見つけます。

20年、丹精込めて描いたシャオヨンの複製画は確かに世界中に広がっていましたた。

しかし、それは彼が想像していた流通の仕方ではなく、その時の彼の葛藤が切なく色鮮やかに描き出されます。

彼は複製画を大量につくる職人なのか、それともゴッホの生きざまを伝えるアーティストなのか。

ゴッホとの向き合い方を模索する彼は、とても苦しそうであるとともに、なにかとても人間臭い、心にグッとくるものを感じます。

まとめ


(C)Century Image Media (China)

ドキュメンタリー映画の面白いところは、新しい世界に出会えるところです。

複製画を作っている村が存在すること自体、この映画の予告編を見るまで知らなかった人も多いはず。

また、映画を観てそれに興味が湧いたら、自分でもっとその世界について調べてみたくなりませんか?

そこが、ドキュメンタリー映画のもうひとつの醍醐味です。

昨日まで全く知らなかったことに興味を持ち、調べ、自分の世界が広がり、昨日の自分より少し成長した自分を感じることができるのです。

見たことのない世界にどっぷりと浸かりながら、一人、いや二人の男の生き様に思いをはせてみてください。

映画を観終わるころには、あなた自身の人生にきっと思いを馳せているはずです。

映画『世界で一番ゴッホを描いた男』は、10 月20日(土)より新宿シネマカリテほか全国ロードショー!

本作を上映する劇場情報


(C)Century Image Media (China)

【北海道地区】
北海道 シアターキノ 近日公開

【東北地区】
宮城 フォーラム仙台 10月20日(土)

【関東地区】
東京 シネマカリテ 10月20日(土)
神奈川 シネマ・ジャック&ベティ 11月3日(土)
神奈川 イオンシネマ港北ニュータウン 10月20日(土)
神奈川 イオンシネマ海老名 10月20日(土)
千葉 イオンシネマ幕張新都心 10月20日(土)
千葉 キネマ旬報シアター 10月20日(土)
茨城 イオンシネマ守谷 10月20日(土)
群馬 シネマテークたかさき 近日公開

【中部地区】
静岡 シネギャラリー 10月27日(土)
静岡 シネマe_RA 近日公開
長野 長野千石劇場 12月1日(土)
愛知 伏見ミリオン座 10月20日(土)
岐阜 イオンシネマ各務原 10月20日(土)
石川 シネモンド 近日公開

【近畿地区】
大阪 シネ・リーブル梅田 10月27日(土)
京都 京都シネマ 10月27日(土)
兵庫 元町映画館 近日公開
和歌山 イオンシネマ和歌山 10月20日(土)

【中国・四国地区】
岡山 シネマ・クレール 近日公開
広島 イオンシネマ広島西風新都 10月20日(土)
山口 山口情報芸術センター 11月16日(金)

【九州・沖縄地区】
福岡 KBCシネマ 近日公開
佐賀 シアター・シエ 近日公開

*上記の劇場情報は9月29日現在のものです。作品の特性からセカンド上映や順次公開されること増えることが予想されます。お近くの映画館をお探しの際は必ず公式ホームページを閲覧の上お出かけください。

関連記事

ドキュメンタリー映画

【グリーンイメージ国際環境映像祭2019】映画評論家の佐藤忠男を中心に持続可能な社会を問う。ロシアとシンガポール入選2作品を紹介

グリーンイメージ国際映像祭は、毎年開催され、2019年で6回目を数えます。 映像祭の意図として「楽しむ感覚を大切にしながら、自然とともに生きていく意識を世界の人々と育むこと」と公式パンフレットにあるよ …

ドキュメンタリー映画

今週公開のおすすめ映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』独白の88分とは

ドキュメンタリー映画『デヴィッド・リンチ:アートライフ』は、本日1月27日(土)より、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほかにて全国順次公開。 デヴィッド・リンチ監督が紡ぐ“あの悪夢”は、彼がどのよう …

ドキュメンタリー映画

映画『盆唄』ネタバレ感想と内容解説。双葉町で先祖代々受け継がれた伝統は「自己のルーツ」である

太鼓と笛の音、盆唄が聞こえてくる。自然と体が踊りだす。心が躍りだす。それは先祖代々受け継がれてきた魂の音。 2011年3月11日、東日本大震災。未曾有の震災は、多くの人の命を奪い、また積み上げて来た土 …

ドキュメンタリー映画

映画『イメージの本』あらすじネタバレと感想。ゴダールの希望とは“ささやかな愛のイメージ”

映画『イメージの本』は、2019年4月20日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開。 生ける伝説、ジャン=リュック・ゴダール。 齢88歳、フランスに生まれスイスで育った大巨匠が私たちに投げかける …

ドキュメンタリー映画

映画『シチズンフォー スノーデンの暴露』あらすじネタバレと感想!ラスト結末も

2013年、世界中を震撼させた、米国政府による個人情報の監視という大スクープ。 告発者は29歳の青年。CIAでアナリストとして働いていたエドワード・スノーデンでした。 その告発劇の内幕を描いた、社会派 …

映画『凪待ち』2019年6月28日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開【主演:香取慎吾/監督:白石和彌】
【白石和彌監督インタビュー】香取慎吾だからこそ『凪待ち』という被災者へのレクイエムを託せた
【Cinemarche独占・多部未華子インタビュー】映画『多十郎殉愛記』のヒロイン役や舞台俳優としても活躍する女優の素顔に迫る
【Cinemarche独占・宇治茶監督インタビュー】映画『バイオレンス・ボイジャー』制作秘話と創作の原点を語る
【Cinemarche独占】映画『メモリーズ・オブ・サマー』映画監督アダム・グジンスキへのインタビュー【私のお手本となった巨匠たちと作家主義について】
【真宮葉月インタビュー】映画『最果てリストランテ』の女優デビューへの心がまえと学び続ける好奇心
【Cinemarche独占】映画『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』公開記念・小林聖太郎監督インタビュー|倍賞千恵子と藤竜也が夫婦を演じた映画『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』の魅力を語る
【Cinemarche独占】映画『岬の兄妹』公開記念・片山慎三監督インタビュー|映画『岬の兄妹』での複雑な人間関係を上質なエンタメに仕上げた映像作家に迫る
日本映画大学
FILMINK
国内ドラマ情報サイトDRAMAP