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映画『私が殺したリー・モーガン』あらすじとプロフィール紹介

  • Writer :
  • シネマルコヴィッチ

“ジャズ史上最悪の悲劇の愛”に迫ったドキュメンタリー映画が遂に公開!

『私が殺したリー・モーガン』は、12月16日(土)よりアップリンク渋谷ほかにてロードショーです。

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1.映画『私が殺したリー・モーガン』とは


©2016 Kasper Collin Produktion AB

若干18歳の若さでブルーノート・レコードからデビューした稀な才能でスターダムに駆け上がるリー・モーガン。

しかし、ドラッグによる地位から転落。その後二人三脚で救い出したひとまわり歳上の女性ヘレンとの出会いを通して、2人に向けられたミュージシャン仲間からの温かい眼差しと評価を得ます。

しかし、その関係を崩壊させる新恋人の登場と凶行とは?

本作の演出を務めたのは、アルバート・アイラーの伝記映画『My Name Is Albert Ayler』(2006)を手掛けたスパー・コリン監督

スパー監督は、本作『私が殺したリー・モーガン』について、「この映画は、リーとヘレン、そして彼らがもたらした音楽へのラヴ・レター」だと述べています。

いったい、彼らがもたらす音楽へのラブレターとはどのようなものなのでしょう

2.映画『私が殺したリー・モーガン』の作品情報


©2016 Kasper Collin Produktion AB

【公開】
2017年(スウェーデン・アメリカ合作映画)

【原題】
I Called Him MORGAN

【監督】
カスパー・コリン

【キャスト】
リー・モーガン、ヘレン・モーガン、ポール・ウェスト、ウェイン・ショーター

【作品概要】
第73回ヴェネチア映画祭でのワールド・プレミア上映され、ストックホルム国際映画祭でベスト・ドキュメンタリー賞ノミネート。

トロント映画祭ではオフィシャル・セレクションとして出品されました。

【劇中曲】
テーマ曲「サーチ・フォー・ザ・ニュー・ランド」from 『Search for the New Land』(BLUE NOTE)
モーニン/チュニジアの夜/ダット・デア/ヘレンの儀式/トム・キャット/ギャザ・ストリップ/アブソリューションズ/アンジェラほか

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3.リー・モーガンのプロフィール


©2016 Kasper Collin Produktion AB

リー・モーガン(Edward Lee Morgan)は、1938年7月10日にアメリカ・ペンシルベニア州フィラデルフィア生まれのジャズのトランペット奏者。そして彼は1972年2月19日に亡くなりました。

若干18歳でディジー・ガレスピーに見出され、名門ブルーノート・レコードより『Lee Morgan indeed!』でデビューを果たします。

天才クリフォード・ブラウンの再来とも呼ばれ、特に1957年にレコーディングされた3枚目のアルバム『Lee Morgan Vol.3』の中の<アイ・リメンバー・クリフォード>はジャズ界屈指の名演だと評価されています。

1960年代はアート・ブレイキー&ザ・ジャズメッセンジャーズに所属したことで来日公演も行い、この頃の演奏では「モーニン」「ダット・デア」などが有名で、日本におけるジャズ人気を牽引したことでも知られます。

1963年に録音した『The Sidewinder』がビルボードチャート最高25位にランクイン。ジャズ界では空前のヒット作となり“ジャズ・ロック”というジャンルを築きました。

1972年2月18日、ニューヨークのジャズクラブ「スラッグス」での演奏の最中であった、2ステージと3ステージの合間の休憩時間に、内縁の妻ヘレン・モーガンからの銃弾によって撃たれ、ベルビュー病院に移送されるものの命を落とします

4.映画『私が殺したリー・モーガン』のあらすじ


©2016 Kasper Collin Produktion AB

1972年2月19日深夜過ぎに雪降るマンハッタン。イースト・ヴィレッジのジャズ・クラブ「スラッグス」。

33歳の天才トランぺッターの途はなぜ閉ざされなければならなかったのか?

拳銃と運命の引き金を引いてしまった内縁の妻ヘレン・モーガン。

彼女が最晩年に残した唯一のインタビュー素材のほか、友人や関係者たちの証言を加えて現在に至るまで深く傷を遺す“ジャズ史上最悪の悲劇”の愛と哀しみに迫った貴重なドキュメンタリー映像。

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3.映画『私が殺したリー・モーガン』の見どころは


©2016 Kasper Collin Produktion AB

ドキュメンタリー映画『私が殺したリー・モーガン~ジャズ史に刻まれた一夜の悲劇の真実』がいよいよ日本で公開されます。

ジャズの本場アメリカのニューヨーク映画祭のプレミア上映され、その際に評価の高さから日本での上映を熱望する声が高まった作品です。

貴重な内縁の妻であったヘレンの肉声インタビュー存在。それにミュージシャンたちの最新証言の取材により、当時ガールフレンド・ジュディス・ジョンソン、事件現場の「スラッグス」オーナーたちも登場。

ドキュメンタリー作品として、人間リー・モーガン真実に迫る作品です。

そこにはもちろんのこと、リー・モーガン本人の貴重な演奏映像や肉声も満載に収められています

近年盛り上がりを見せるジャズ映画、音楽ドキュメンタリーの中でも、ひときわその生涯へ生々しく迫った作品といえる完成度になっています。

まとめ

ヘレンに人前で「リー」と呼ばせなかったリー・モーガンの冷酷ともとれる態度を表わした原題『I Called Him MORGAN』は、邦題『私が殺したリー・モーガン』となっています。

奇しくも2017年は没後45年、来年は生誕80年を迎える不世出のジャズ・レジェンド、リー・モーガンに要注目です!

ジャズ・ファンも唸る出演者たちよりドラマティックにサスペンスフルに描いたドキュメンタリー映画『私が殺したリー・モーガン』は、12月16日(土)よりアップリンク渋谷ほかにてロードショー。

ぜひお見逃しなく!

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