前代未聞の愛と爆笑の“埼玉ディス映画”『翔んで埼玉』は、2019年2月22日(金)よりロードショー!
『パタリロ!』で知られる漫画家の魔夜峰央が、1982年に発表した未完の同題作品がまさかの映画化。
主演に男装の二階堂ふみとGACKT。この二人が高校生を演じています。
監督は阿部寛、市村正親、北村一輝に古代ローマ人を演じさせて大ヒットした『テルマエ・ロマエ』の武内英樹監督。
本作もまた手間暇かけて“漫画の虚構”の実写化に挑みました。主題歌は『佐賀県』で佐賀を自虐的に扱ったはなわが担当。実は彼は埼玉県春日部市で生まれています。
CONTENTS
映画『翔んで埼玉』の作品情報
【公開】
2019年(日本映画)
【原作】
魔夜峰央
【脚本】
徳永友一
【監督】
武内英樹
【キャスト】
二階堂ふみ、GACKT、伊勢谷友介、ブラザートム、麻生久美子、島崎遥香、成田凌、間宮祥太朗、加藤諒、益若つばさ、中尾彬、武田久美子、麿赤兒、竹中直人、京本政樹、JAGUAR
【音楽】
Face2FAKE
【主題歌】
はなわ『埼玉県のうた』
【作品概要】
『パタリロ!』の原作者として知られる漫画家の魔夜峰央が1982年から『花とゆめ』で3回に分けて連載した、当時住んでいた埼玉県を自虐的に描いたギャグ漫画が原作。
それを二階堂ふみとGACKTをダブル主演で迎えて実写映画化しました。二階堂ふみが男性である百美役を演じ、GACKTが麻実役を務めます。
演出は「のだめカンタービレ」シリーズや「テルマエ・ロマエ」シリーズの武内英樹監督。
映画『翔んで埼玉』のキャラクターとキャスト
壇ノ浦百美(二階堂ふみ)
白鵬堂学院生徒会長を務める二年生男子。
麻実麗(GACKT)
アメリカから白鵬堂学院に転校してき転校生。実は埼玉解放戦の一員。
阿久津翔(伊勢谷友介)
東京都知事の執事。実は千葉解放戦線のリーダー。
埼玉デューク(京本政樹)
埼玉解放戦線の伝説の指導者。
壇ノ浦建造(中尾彬)
百美の父親で現役東京都知事。
愛海(島崎遥香)
埼玉解放戦線の闘いの話をラジオで聞く女性。
Z組の生徒(加藤諒)
白鵬堂学院の最下層のクラスの生徒。
映画『翔んで埼玉』のあらすじとネタバレ
灼熱の熊谷に住むOLの愛海は、結納のために東京に向かいます。
両親の運転する車のラジオから聞こえてくるのは、埼玉解放戦線がいかにして東京都に対して闘いを挑んだかという話。
白鵬堂学院。それは都会指数という基準でクラス分けされているエリート意識の塊のような高校。ここの頂点に君臨するのが都知事の長男百美。
しかし、そんな彼の前に一人の転校生がやってきます。彼の名前は麻実麗、アメリカ帰りの資産家の息子でした。
あらゆる面で百美を上回る才能を見せつける麗。
最初は対抗心バリバリだった百美でしたが、麗の魅力に惹かれてやがて恋に似た感情を抱きます。
そんなある日、二人が出かけた先で麗のメイドが“埼玉狩り”にあっているところに出くわします。
間に入る麗ですが、彼にも埼玉県人ではないかと疑いがかかります。
踏み絵代わりに差し出された草加せんべいを踏めなかった麗は、彼も埼玉県人である子が明らかになります。
池袋を経由して埼玉に戻ろうとした麗と、彼を慕って追いかけてきた百美は、埼玉解放戦線とは犬猿の仲の千葉解放戦線に捕まってしまいます。
千葉解放戦線は埼玉同様に東京に対して通行手形撤廃を目指して戦う組織でした。
そしてその指導者は執事として百美の家に仕える阿久津でした。
映画『翔んで埼玉』の感想と評価
自虐的な郷土愛
はなわの『佐賀県』。鳥取知事の“スタバはないけど砂場はある”ではありませんが、自虐的な郷土愛の示し方がちょっとしたブームになっています。
話す方も話される方も、苦笑いしつつもどこか好意的に受け入れられる不思議なブームです。
例えば漫画の『お前はまだグンマを知らない』や、鷹の爪団で知られるFROGMANの島根自虐カレンダーなどがあります。
こういったことは何も地方に限ったことではなくて、いつまでも終わらない横浜駅の工事をネタにした小説『横浜駅SF』などもあります。
ちなみに、私は横浜市身ですが、横浜市民は神奈川県への帰属性が薄くて有名です。
馬鹿馬鹿しいことこそ大真面目に
ここまで突き抜けた題材でなくてもフィクションはフィクションであり、虚構の存在、創造物でしかありません。
それを少なくとも上映時間の間は、忘れさせるのが創り手の義務なのですが、意外とこういう基本的なことを疎かにする創り手が多いのも現実です。
そんな中で武内英樹監督は、『のだめカンタービレ』『テルマエ・ロマエ』『今夜、ロマンス劇場で』と言った作品で丁寧に時間と手間をかけて虚構を現実に見せくれます。
『テルマエ・ロマエ』では、わざわざイタリアの老舗映画スタジオのチネチッタにロケに行ったほどです。
その部分をしっかりしていることもあって、『翔んで埼玉』が変な物語には思えても、二階堂ふみとGACKTが高校生を演じていても変に思えないのです。
まとめ
原作者の魔夜峰央が1982年に自らも居を構えていた埼玉県を、自虐的に描いたギャグ漫画を二階堂ふみとGACKTをダブル主演に迎えて、臨んだ完全実写化。
1982年に『花とゆめ』で発表してから、30年以上の時が経った2015年に復刊されると、再び大きな反響がSNSなどで話題となった『翔んで埼玉』。
愛と爆笑の“埼玉ディス映画”『翔んで埼玉』は、2019年2月22日(金)よりロードショーとなります。
ぜひ、“前代未聞のディス映画”の笑いを劇場でご覧ください!