Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

コメディ映画

Entry 2021/04/07
Update

映画『グランパ・ウォーズ』感想考察と評価解説。ロバート・デ・ニーロが部屋をかけて孫相手に全面戦争!

  • Writer :
  • 松平光冬

名優ロバート・デ・ニーロ主演!全米No.1大ヒットの“じいちゃんvs孫”ウォーズ!

アカデミー賞俳優のロバート・デ・ニーロが主演を務める映画『グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告』が、2021年4月23日(金)よりTOHOシネマズシャンテほかにて全国ロードショーされます。

妻を亡くし、娘一家の家に越してきた祖父エド。孫のピーターはおじいちゃんと暮らせると喜びますが、自分の部屋がエドのものになってしまうと知ったことで、その態度は一変する……。

デ・ニーロ演じる主人公が、孫を相手に部屋とプライドをかけた戦いを繰り広げるコメディの見どころを徹底解説します。

映画『グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告』の作品情報


(C)2020 Marro WWG LLC. All rights reserved.

【日本公開】
2021年(アメリカ映画)

【原題】
The War with Grandpa

【監督】
ティム・ヒル

【脚本】
トム・J・アッスル、マット・エンバー

【製作】
マービン・ピアート、ローザ・モリス・ピアート、フィリップ・グラッサー

【撮影】
グレッグ・ガーディナー

【編集】
クレイグ・ヘリング、ピーター・S・エリオット

【キャスト】
ロバート・デ・ニーロ、オークス・フェグリー、ユマ・サーマン、ロブ・リグル、ローラ・マラーノ、チーチ・マリン、ジェーン・シーモア、クリストファー・ウォーケン

【作品概要】
二度のアカデミー賞受賞歴を持つ名優ロバート・デ・ニーロ主演のコメディ映画。デ・ニーロ扮する主人公エドが、孫のピーター相手に部屋とプライドをかけた戦いを繰り広げます。

ピーター役を『ピートと秘密の友達』(2016)のオークス・フェグリー、エドの娘サリー役を『パルプ・フィクション』(1994)のユマ・サーマン、サリーの夫アーサー役を『ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』(2009)のロブ・リグルがそれぞれ演じます。

さらにエドの悪友ジェリー役を、デ・ニーロとは『ディア・ハンター』(1978)以来の共演となるアカデミー賞俳優クリストファー・ウォーケンが演じるのも話題に。そして監督を、テレビアニメシリーズ「スポンジ・ボブ」(1999~)やその映画版『スポンジ・ボブ/スクエアパンツ ザ・ムービー』(2004)を手がけてきたティム・ヒルが務めます。

本国アメリカでは2020年10月9日に公開され、話題作『TENET テネット』(2020)を抑えて初登場1位となりました。

映画『グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告』のあらすじ


(C)2020 Marro WWG LLC. All rights reserved.

最愛の妻を亡くし一人暮らしとなったエドは、買い物の最中に起きたトラブルから足を負傷してしまい、娘のサリーから同居を勧められ、やむなく応じることに。

孫のピーターは、始めこそおじいちゃんと暮らせると喜んでいたものの、自分の部屋を明け渡して屋根裏部屋で暮らすこととなり激怒、宣戦布告します。

部屋を取り戻そうと、あの手この手の攻撃を仕掛けるピーターに、エドも報復を開始。祖父と孫の、部屋とプライドをかけた小さな戦争は、やがて隣人を巻き込み大騒動へと発展し……。

映画『グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告』の感想と評価


(C)2020 Marro WWG LLC. All rights reserved.

今度のデ・ニーロは孫と戦争!?

1960年代後半にスクリーンデビューを飾って以降、『ゴッドファーザー PARTⅡ』(1974)と『レイジング・ブル』(1980)でアカデミー賞男優賞を2回受賞したほか、5回のノミネート歴を持つロバート・デ・ニーロ

年齢を重ねても印象の強い役どころをこなす、正に「名優」の誉れ高い彼が、本作『グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告』で演じるのは、妻を亡くしたばかりの老人エド。娘サリーの家族と同居することにした彼は、自分の部屋を取られてしまう孫ピーターの怒りを買い、予期せぬ戦いを仕掛けられます。

『ダーティ・グランパ』(2016)ではハチャメチャな行動で孫を振り回すじいちゃんを演じたデ・ニーロですが、本作では睡眠を邪魔されたり、大事にしていた物を無くされたり、シェービングクリームに細工されるなど、孫の攻撃(という名目のイタズラ)に悩まされる立場に。

もちろんデ・ニーロが演じるのですから、エドもやられっぱなしとはならず。ピーターのベッドを壊したり、通学カバンに細工したり、しまいにはドローンを使った空中戦まで展開。

まさに丁々発止の攻防戦が勃発します。

世代を超えた戦いに巻き込まれる人びと


(C)2020 Marro WWG LLC. All rights reserved.

本作の原作は、アメリカの作家ロバート・キンメル・スミス(1930~2020)が1984年に発表したユーモアあふれる児童文学「ぼくはおじいちゃんと戦争した」(あすなろ書房刊)。同作は本国にて数々の文学賞を受賞しています。

原作はエドとピーターのやりとりが大半を占めますが、映画では彼らの周辺人物の出番を増やし、ドラマ性を膨らませています

エドの古くからの悪友ジェリーを演じるのは、『ディア・ハンター』以来、デ・ニーロとは実に40数年ぶりの共演となるクリストファー・ウォーケン

『ディア・ハンター』では、ベトナム戦争から復員したマイケル(デ・ニーロ)とニック(ウォーケン)の哀しき友情が描かれましたが、本作ではエドの勝利のためにジェリーが協力する可笑しき友情が描かれます。

そもそもエドとジェリーのコンビに加えて、チーチ・マリン扮するもう一人の悪友ダニーを交えた3人組の立ち位置は、『ディア・ハンター』でのマイケルとニック、そして復員兵のスティーブン(ジョン・サヴェージ)の3人の関係性を思わせます。

(c)2020 Marro WWG LLC. All rights reserved.

またウォーケンとの再共演がクローズアップされがちですが、エドの娘サリー役のユマ・サーマンも、デ・ニーロとは1993年の『恋に落ちたら…』以来(なんとデ・ニーロの恋人役!)の共演となります。知らずして父と息子の戦いを生んだばっかりに、次々と災難に遭うサリーが気の毒すぎて笑ってしまいます。

そんなサリーの夫アーサーを演じるのは、コメディ俳優のロブ・リグル。義父エドとはなんとなくそりが合わないものの、家族に愛情を注ぐ良きパパぶりを発揮します。

そして本作のキーパーソンとなるのが、エドに宣戦布告した孫のピーター。映画デビュー作『ピートと秘密の友達』でいきなり主役に抜擢された実績を持つオークス・フェグリーが、チャーミングな孫を演じるのも見どころです。

まとめ


(C)2020 Marro WWG LLC. All rights reserved.

原作が児童文学だけに、ストーリー自体はほのぼのとしている本作『グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告』ですが、実は「争いとは何か」「戦争がもたらすものとは何か」という大きなメッセージが込められています。

最初こそ妻を亡くして落ち込んでいたものの、日々のピーターとの戦いで活力を取り戻していくエド

最初こそ敵と見なしていたものの、次第にエドに一目置くようになるピーター

頑固で意地っ張りな者同士による戦い、はたしてその結末やいかに?

映画『グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告』は、2021年4月23日(金)よりTOHOシネマズシャンテほかにて全国ロードショー!





関連記事

コメディ映画

韓国映画『スイッチ人生最高の贈り物』あらすじ感想と評価解説。クォン・サンウが“他人と人生が入れ替わる”という奇想天外なクリスマス映画に挑む

映画『スイッチ 人生最高の贈り物』は2023年12月1日(金)よりシネマート新宿・心斎橋他で全国順次公開! 近年コメディ作品で頭角を現しているクォン・サンウが今回も「笑い」に果敢に挑戦、ポイントは「ク …

コメディ映画

映画『上流社会』あらすじネタバレ感想とラスト結末の評価解説。名作ミュージカルでグレース・ケリーとビング・クロスビーが共演!

この作品を最後に女優業を引退したグレース・ケリー。 彼女のキュートな魅力溢れるミュージカル・コメディ作品『上流社会』をご紹介します。 CONTENTS映画『上流社会』の作品情報映画『上流社会』のあらす …

コメディ映画

【ネタバレ】新解釈・三國志|映画解説とラスト結末の考察。歴史小説との比較でユニークな英雄像を楽しめる

歴史には諸説あり。本当の『三國志』とはこうだったかもしれない!? 福田雄一監督が、歴史ファンの中でも特に人気を誇る『三國志』に独自の解釈を加え、自ら脚本を書き上げた映画『新解釈・三國志』。 福田組なら …

コメディ映画

映画『サバービコン 仮面を被った街』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も

ジョージ・クルーニー監督、コーエン兄弟脚本の人間不信ブラックコメディ『サバービコン 仮面を被った街』が5月4日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほかにて全国ロードショーされています! 1950年代、理想 …

コメディ映画

『札束と温泉』あらすじ感想と評価解説。令和グラビアクイーンの沢口愛華初主演は愛と大金をめぐる痛快クライムコメディ!

『札束と温泉』は2023年6月30日(金)よりシネマート新宿他、7月7日(金)よりシネマート心斎橋、京都みなみ会館にて公開。その後全国順次公開 「人狼ゲーム」シリーズの原作・脚本を手がけた川上亮の長編 …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学