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Entry 2019/11/29
Update

細野辰興の連載小説 戯作評伝【スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~】⑥

  • Writer :
  • 細野辰興

細野辰興の連載小説
戯作評伝【スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~】(2019年11月下旬掲載)

【細野辰興の連載小説】『スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~』の一覧はこちら

第二章「播磨屋錦之助とは誰なのか」

第一節「【語り手】交代」

 手紙は思ったより長いものだった。


「さすが、『戯作評伝【スタニスラフスキー探偵団〜日本俠客伝・外伝〜】』の「語り手」だけのことはあるわね。」

未だに籍には入ってないパートナーの晴美に言われるまでもなく、・・・言われるまでもなかった。
長い間、明とは大した遣り取りも無かったのにこんな長い手紙を書いて寄越したのには勿論、訳があった。

しかし、困っちゃうんだよなァ、実際の話、こう云う手紙を貰うと。否、愚痴を言ってても仕方がない。
先ずは、明から受け取った手紙をここに開陳し皆様に読んで貰うことにしようではないか。
 
 明とは、8月までこの『戯作評伝【スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~】』で「語り手」を努めていた高井明のことだ。

「拝啓 悪戯政博様 何から御話すれば良いのでしょうか。」

前置キハ良イカラ早ク本題ニ入レヨ。

「御存知のように私、昨年の10月から細野辰興監督が執筆する連載小説、『戯作評伝【スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~】』の『語り手』を6回に亘り楽しく担当して参りましたが、一身上の都合で続けられなくなってしまいました。」

ソレハ先日ノ五月雨メールニ書イテアッタ。知リタイノハ「一身上ノ都合」ト云ウ奴ダ。

「と申しますのは、私が禁治産者に成ってしまったからです。」

キンチサンシヤ、知ラナカッタ…。

「御存知のように私は、1999年に日本映画学校を卒業しフリーの助監督として現場を這いずり回っていました。己れの遅刻癖から次第に仕事が来なくなり自然廃業に追い込まれたのが15年前。以来、雑文ライターとして糊口を凌いできましたが、矢張り映画監督への志、止み難く映画学校の先輩である鍋嶌正輝監督に誘われる侭、10年前に映画製作会社を立ち上げ出資者の一人になっていたのです。
 しかし、製作する映画は悉く外れ、アッと言う間に億単位の借金。ビデオからDVD、DVDから配信と云う世の中の流れに付いていけず、実際はアッと言う間もなく瓦解した次第です。
 映画と云っても昔ほどの製作費は掛けないのですが、それでも単館上映ではとても製作費を回収できるものではありません。
 細野辰興監督から戯作評伝の『語り手』の話を戴いた時は未だそこまで深刻ではありませんでした。しかし、今年に入ってからはいけません。製作費は下がり、状況は厳しくなるばかりです。鍋嶌監督が梃入れのためにアダルト・ビデオの仕事を取ってきてくれました。やっと軌道に乗ってホッとした処でラインプロデューサーのN・Hに製作費を持ち逃げされる始末です。
 二進も三進も行かなくなり、色々な方々に迷惑をお掛けするのを承知しながら今年の8月に自己破産した次第です。幸い、8月連載分の『語り手』は無事に務めることが出来たのが唯一の救いでした。」

 知ラナカッタ。

「戯作評伝の『語り手』だけは何としても最後まで続けたかったのですが、流石に作者である細野辰興監督やシネマルシェに御迷惑をかける訳には行きませんでした。洗いざらいを話し、降板させて貰いました。
 しかし、立つ鳥跡を濁さず、との言葉もあり、私の後を悪戯さんに引き継いで戴きたく、一筆認めた次第です。」

ソンナコト言ワレテモナァ・・・。

「悪戯さんに後をお頼みするには幾つかの大きな理由があります。一つには、悪戯さんが舞台『スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~』を観ているのみならず、細野監督の全舞台を観ていること。映画学校時代の実習まで観られている人はそう居るものではありません。  
 もう一つは、悪戯さんが、どちらかと云うと初世・中村錦之助よりは高倉健のファンだからと云うことです。
 元より細野監督自身も高倉健の大ファンではあります。しかし、どちらかと言うと初世・中村錦之助の方のファンであり、その視点から舞台『スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~』の作・演出をしているのは御承知の通りです。私、高井明も、細野監督の影響でどちらかと言うと錦之助ファンなので、悪戯さんの客観性を注入すべきだと思うのです。」

チットモ、立ツ鳥、跡ヲ濁サズ、デハナイデハナイカ。

「然も悪戯さんは細野監督とは同世代。オリジナルの『日本俠客伝』をリアルタイムで観ている訳ですから、私などよりは数段適任だと思うのです。
何卒、何卒、心良く引き受けて下さる様、お願い申し上げます。

                     草々

2019年9月14日           高井 明」

「何が、草々よ、」
以前から高井明のことを心良く思っていない晴美が何度目かの舌打ちをした。
「まさか引き受ける気じゃないんでしょうね? 」
・・・。晴美がこう云う物言いをする時、私は沈黙することにしている。

その代わりに私が、高井明に宛てた返事を御覧にいれよう。

「拝復 高井明さま
 心中、情況、お察し致します。要件の趣、承りました。取り敢えず、次の章の『語り手』はお引き受け致しましょう。しかしながら、戯作評伝の「語り手」は貴兄の仕事なのですから、貴兄が復帰できる状態になりましたら、いつでも身を引きます。第三章での復帰を目指して下さい。
貴兄は『前語り』でこう語っています。

 本小説は、メタ・フィクションを主題とした舞台『スタニスラフスキー探偵団』及びそれを劇中舞台としたメタ・フィルム『貌斬りKAOKIRI~戯曲【スタニスラフスキー探偵団】より』で映画監督・細野辰興が挑んだ「虚実皮膜」の方法論を、架空の舞台『スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~』を現在過去未来の前後左右から評伝する小説にすることにより、更に進化させようとする試みである。

『前語り』とは言え、これだけのことを宣言しておいて、投げ出して居なくなるのは止めて下さい。
と言うより、戻って来て貰わなければならないのです。私の家庭の事情が絡んで来るのでここでは触れる訳には行きません。
 但し、「語り手」をやらせて頂く限り第二章は、「虚実皮膜」の方法論を更に進化させようと試みながらも、私の好きな様に語らせて貰います。その旨、御承知おき下さい。

                     草々

2019年9月20日          悪戯 政博」

私も「草々」と記してみた。

 もうお判りだろう。
私は、今までの「私」であった高井明ではなく、今日から「語り手」になった悪戯政博。今後、私と言うのは私、悪戯政博のことなので重々、御承知おきの程を。

10月に掲載しなければいけなかった第二章が11月にずれたのは勿論、この「語り手交代事件」があったからだ。

明が云う様に私は、細野の作品を舞台、映画ともに全作品観ている。私が戯作評伝『スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~』の「語り手」だったら話題にしたいと頭を掠めた腹案もあった。
一作目の舞台を活かした映画化作品のタイトルが『貌斬りKAOKIRI~』と言うことからも判るように、「顔斬り」を謎解き、情念、語り口の全ての真ん中に持って来る細野のアイデアは秀逸だと思っていた。

顧みて、『スタニスラフスキー探偵団』の「顔斬り」の仕掛けとしての「アクション」と、剃刀の「小道具」に相当するモノが果たして今回の『~日本俠客伝・外伝~』では何だったのだろうか、と云う興味が湧いたりしていたのだ。

それ故、後釜を引き受けることにした。
しかし、行き成り、前作の「アクション」と「小道具」を使った「作劇」と『~日本俠客伝・外伝~』のそれらを比較するのが性急なのも解かっていた。

では、私の「語り初め」は何処から始めるべきなのだろうか。悩む日が続いた或る日。

「あれしかないじゃない。」
亦、晴美が口を挟んだ。
「なんで細野は、いつも実名を使わないんだッ、て言ってたじゃない。」

そうだッ。
中村錦之助の劇中舞台での役名から入ることにしよう。
御存知の方も居ると思うが、前作『スタニスラフスキー探偵団』で細野は、長谷川一夫、否、林長二郎の役名を「馳一生」としていた。
林長二郎では今となっては知る人も殆どいないので長谷川一夫を捩ったのは解かるが、ただ縮めただけの余りに安易な役名ではないか。

舞台の後半で長谷川一夫と云う実名が登場するからかもしれないが、私は気に入らなかった。
何故、林長二郎、或いは長谷川一夫と云う実名で勝負しなかったのだろう。
学生時代から細野のことを知っている私は、細野が面倒を避けたのだろう、と見ている。

と云うのは、『竜二Forever』(アミューズピクチャーズ`02・3月 原作・生江有二 脚色・細野辰興/星貴則 主演・高橋克典/香川照之)でも細野は、同じ様なことをしていたからだ。
『竜二Forever』は、『竜二』(東映セントラルフィルム`83・10月 監督・川島透 脚本・金子正次 主演・金子正次)一本遺してこの世を去った金子正次が『竜二』を作って死するまでの実録タッチの映画だ。
細野の代表作『シャブ極道』と並び称す人もいる。


(C)2002「竜二 Forever」製作委員会

しかし実名は、金子正次だけ。外の登場人物は全て「似て非なる役名」にしていた。重要な役処で登場する松田優作に至っては、「羽黒大介」と云う「似て非なる役名」にすら成っていなかった。

そう云う前科があったのだ。

クランクイン3週間前に松田優作の遺族から呼び出された細野は、松田優作と云う名前はおろか、松田優作を連想させる名前をすら使用することを止める様に強く釘を刺されたらしい。

勿論、プロデューサーも同席したが、嫌も応もなく押し切られてしまったとのことだ。

理由はどんなことだったのだろうか。

原作とした生江有二氏の渾身のルポルタージュ『竜二 映画に賭けた33歳の生涯』(幻冬舎`97・4月発行)では松田優作は松田優作として登場している。何故、映画化されると実名ではいけなくなるのか。日本映画界の「七不思議」かも知れない。


生江有二『竜二 映画に賭けた33歳の生涯』(幻冬舎、1997年)

ともあれ、細野が、苦肉の策として考え出した役名が「羽黒大介」だったのだ。

羽黒大介は、松田優作の映画デビュー作『狼の紋章』(東宝`73・9月 原作・平井和正 監督・松本正志 脚本・石森史郎/福田純/松本正志 主演・志垣太郎)での役名だった。

松田優作は、志垣太郎演じる犬神明の圧倒的な「VS」として出演している。遺作となった『ブラック・レイン』(パラマウント`89・10月 監督・リドリー・スコット 脚本・クレイグ・ボロティン/ウォーレン・ルイス 主演・マイケル・ダグラス/高倉健)の「サトウ」に勝るとも劣らない魅力的な悪役だった。

「松田優作フリークには判るッ。」
と細野は泥酔して叫んでいた。しかし、如何にデビュー作の役名から付けたとは云え、細野の映画監督としての弱腰を示していることには変わりは無い。

細野は学生時代から気が弱い処があったのだ。

では、気が弱い処のある細野が、中村錦之助の役名をどのようにしたのか。

初めて舞台上でその名前が飯尾演じる助監督綾部の口から飛び出す件(くだり)を観てみよう。

◯ 喫茶店・会議室
   映画監督・風間重兵衛、既に席についてスマ
   ホで誰かと話している。
風間「・・・。解かっております。今のこの国は日
 本ではありません。『云々』を『デンデン』、
 『背後』を『セゴ』と平気で読んでしまう首相の
 影響の下、まともに日本語の話せない若者が溢
 れ。かと云って英語が話せる訳でもなく、毛髪を
 金色に染めた国籍不明のモンゴリアンの巣窟とな
 りさがっております。そして、かれらを叱ること
 が出来ない子供のような大人たちが犇き合ってい
 るばかりです。男も女も己の欲望を解放すること
 しか考えず、相手のことは置き去りにし、自分
 ファーストに走り、結局、本当の自分が判るはず
 もなく、また判ろうともせず、故に本当の自分を
 曝け出すことも出来ず真に愛し合う前に分かれて
 しまうばかりです。ですから、この作品を、
 『~日本俠客伝・外伝~』を創ることによってこ
 の国の本当の美しさ、この国の人間関係の本当の
 素晴らしさを、…そうです、 日本は、あの昭和の
 黄金期の日本映画と共に消え去ったのです。だか
 らこそ、だからこそ私は・・・」
男の声「よッ! 風間屋ッ!」
風間「何奴!? 映画監督風間重兵衛と知っての狼
 藉か!?」
   脚本家・円山宗一郎、花道から登場。
円山「私ですよ、円山です。」
風間「え? ああ、円さん。・・・花道からの登場
 とは聞いてなかったものですから」
円山「前にも同じ様なことがあったでしょう。」
風間「(ばつ悪く)いつから、居ました?」
円山「フフ、勿論、大分、前から。」
風間「・・・相変わらず売れっ子である円山先生に
 まさか今回の脚本直しにまで付き合って頂けると
 は思ってもいませんでしたよ。さあ、出発しま
 しょうか。今頃の伊豆は雪かも知れませんよ。
 アレ、綾部と一緒ではなかったのですか?」
円山「と本題に入る前に、何か言い忘れませんでし
 たか?」
風間「え? ああ、自分の世界に浸りすぎたあま
 り、大切なことを忘れていました。(客席に向
 かって)この『~日本俠客伝・外伝~』は、フィ
 クションであり、登場する人物及び団体名は架空
 のものであり実在するものとは一切関係ない事を
 お断りしておきます。」
円山「やはりこれがないと、画竜点睛を欠くという
 か」
風間「でも、東映の実録ヤクザ映画じゃないんだか
 ら」
円山「では、『さあ出発しましょうか。今頃の伊豆
 は雪かも知れませんよ』辺りから返しましょう
 か」
風間「いや、それではお客様に不親切だ。私の『い
 つから、居ました?』から返しましょう」
   所定の位置に戻る二人。
風間「いつから、居ました?」
円山「フフ、勿論、大分、前から。」
風間「・・・すっかり売れっ子になってしまった円
 山先生にまさか今回の脚本直しにまで付き合って
 頂けるとは思ってもいませんでしたよ。さあ、出
 発しましょうか。今頃の伊豆は雪かも知れません
 よ。アレ、綾部と一緒ではなかったのですか?」
円山「ほほう、と云うことは何も綾部君から聞いて
 いないということですね。」
風間「はい? 」
円山「今回のホン直しも、ここでやるそうです。」
風間「ハハハ? からかわないで下さいよ。言って
 いる意味が良く分かりません。」
円山「からかってませんよ、本当に、亦、ここでや
 るそうですよ。ルノアールのこのレンタル会議室
 で。」
風間「なんと!?」
円山「前作の脚本作りがこのルノアールで非常に上
 手く行ったものだから山城荘に篭るのではなく、
 ここに毎日通うということになるみたいです
 よ。」
風間「通う? 我々が、このルノアールへ?! 冗
 談じゃない。この『~日本俠客伝・外伝~』は、
 正式なゴーサインはまだとはいえ、単館レイトで
 かける作品じゃないんだ。全国公開の作品なん
 だ! 綾部を呼んでください!」
円山「と、『貌斬りKAOKIRI~』の時にも言ってま
 したが、結局、新宿K’s cinemaだけの単館公
 開だったじゃないですかッ。第一、綾部君に当っ
 ても仕様が無いでしょう、一介の助監督なんだか
 ら」
風間「助監督と云ってもチーフなんだからそのくら
 いのことはプロデューサーと渡り合って勝ち取る
 位の度量がなければ駄目なんです。特に私のチー
 フ助監督をやるのなら。」

 ここまでは前作『スタニスラフスキー探偵団』のイントロをほぼ踏襲している。続篇としてのティストを打ち出す細野なりの計算なのだろう。

向井が演じる脚本家・円山との丁々発止の掛け合いもテンポ良く、心地よいイントロに成っていると言える。

この後、飯尾演じるチーフ助監督綾部が登場する。綾部は、蓋河プロデューサーから或るミッションを受け、風間監督に伝えなければいけないと云う枷を持っている。これも前作を踏襲している。ミッションを中々、言い出せない。そんな綾部を尻目に風間はトイレに立つ。

 二人に成った綾部と円山の遣り取りから観て行こう。
但しミッションは、第二節以降で扱うつもりなので、綾部が円山にミッションを話す件は省き、その後からの引用となる。

◯ 喫茶店・会議室

円山「ふふふ、ハハハハハ。しかし、凄いことを言
 いだすものだね蓋河さんも。前にも言ったが、俺
 はこういうホン屋だから直せと言われれば直しも
 するさ。誰かにチェンジされたり企画が潰れるよ
 りはマシだからね。譬え名前が作品に載らずとも
 ギャラと印税だけは欲しいからね。しかし、風間
 監督は黙ってはいないだろう。」
綾部「降りたきゃ降りてもいいって。高田健二が監
 督に色気を出しているんですよ」
円山「亦、高田健二が主演なの!? その上、未だ
 監督やりたがってるのかね。こんなことが風間監
 督の耳に入ったら!? 亦、荒れるぞ」
綾部「…僕、帰ります。」
円山「しかし、相変わらず、そんなことまで君が監
 督に伝えなければいけないのか?!」
綾部「僕から伝えたほうが、監督も怒りやすい。ひ
 としきり怒らせてガス抜きしてから、その後で蓋
 河さんが話すと云うパターンは不変の方程式です
 よ。けどこの企画を、戦後映画界最大のターニン
 グポイントとなる、播磨屋錦之助と片倉健の『日
 本俠客伝』主演交代事件を全国公開させようって
 いうんですから、やっぱり蓋河さんは凄いです
 よ」
円山「オイ、綾部君ッ、君は今、私に洩らした蓋河
 プロデューサーのミッションを忘れたのか?」
綾部「あ、そうだった!? 」

 播磨屋錦之助。

後に、萬屋錦之介と名乗って天下の中村錦之助ファンを落胆させた錦之助の劇中劇での名前が、
「ハリマヤキンノスケ」。

高倉健が片倉健。

その辺りの詳細は、第2節で語ることにしよう。

明、読んだら感想を聴かせてくれ。

【この節】了

【細野辰興の連載小説】『スタニスラフスキー探偵団~日本俠客伝・外伝~』の一覧はこちら

*この小説に登場する個人名、作品名、企業名などは実在のものとは一切関係がありません。作家による創作物の表現の一つであり、フィクションの読み物としてご留意いただきお楽しみください。

細野辰興のプロフィール


(C)Cinemarche

細野辰興(ほそのたつおき)映画監督

神奈川県出身。今村プロダクション映像企画、ディレクターズ・カンパニーで助監督として、今村昌平、長谷川和彦、相米慎二、根岸吉太郎の4監督に師事。

1991年『激走 トラッカー伝説』で監督デビューの後、1996年に伝説的傑作『シャブ極道』を発表。キネマ旬報ベストテン等各種ベストテンと主演・役所広司の主演男優賞各賞独占と、センセーションを巻き起こしました。

2006年に行なわれた日本映画監督協会創立70周年記念式典において『シャブ極道』は大島渚監督『愛のコリーダ』、鈴木清順監督『殺しの烙印』、若松孝二監督『天使の恍惚』と共に「映画史に名を残す問題作」として特別上映されました。

その後も『竜二 Forever』『燃ゆるとき』等、骨太な作品をコンスタントに発表。 2012年『私の叔父さん』(連城三紀彦原作)では『竜二 Forever』の高橋克典を再び主演に迎え、純愛映画として高い評価を得ます。

2016年には初めての監督&プロデュースで『貌斬り KAOKIRI~戯曲【スタニスラフスキー探偵団】より』。舞台と映画を融合させる多重構造に挑んだ野心作として話題を呼びました。


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