唯一無二の《異種格闘技》な映画祭「トーキョー・スキヤキ・シアターズ」が新たに誕生!
世界各国で制作されたインディーズ映画を紹介する、唯一無二の《異種格闘技》な映画の祭典「トーキョー・スキヤキ・シアターズ2024(Tokyo Sukiyaki Theaters 2024)」。
2024年11月に「todoiF」動画配信サイトにてオンライン開催、同年12月には東京・高円寺シアターバッカスでリアルイベントを開催というハイブリッドな映画祭です。
(C)2024 Tokyo Sukiyaki Theaters
本特集コラムでは、2024年12月に初開催を迎える同映画祭の上映作品を紹介。第4回は、日本で活躍する映像作家の短編作品を特集する「ニュー・トーキョー・セレクション」の1作『ふれる』です。
12年前ぶりに再会した息子と母親との切なくも温かな時間が描いた本作は、2024年12月7日(土)・8日(日)高円寺シアターバッカスにて上映されます。
連載コラム『トーキョー・スキヤキ・シアターズ2024へようこそ』記事一覧はこちら
映画『ふれる』の作品情報
(C)2024 Tokyo Sukiyaki Theaters
【公開】
2024年(日本映画)
【監督・脚本・編集】
鈴木剛志
【キャスト】
倉多七与、阪本竜太、渡部直也、小川友輝
【作品概要】
12年前に家を出た母と、突然再会した息子の葛藤と喜びが静かに描かれます。監督・脚本は鈴木剛志。
14分に満たない短編ながら、タイトル『ふれる』の持つ意味の重さを感じさせる一作です。
出演は倉多七与、阪本竜太。
映画『ふれる』のあらすじ
(C)2024 Tokyo Sukiyaki Theaters
移動中の車の中で、翔吾は父親から、12年前に家を出た母親が戻ってくることを告げられます。
困惑する翔吾。しかし、恐怖の向こうに、かすかな希望と疑いが浮かびます。
なぜ母は帰ってきたのか?
好奇心から、そして疑いを払拭するために、翔吾は母親が待つアパートに向かいますが……。
映画『ふれる』の感想と評価
(C)2024 Tokyo Sukiyaki Theaters
12年前に家を出て行った母に突然会いに行くことになった息子の翔吾が、心揺れ動く様子を丁寧に優しく映し出す作品です。
記憶の底に沈んでいた母の現実の姿を前に、何を話せばいいのかとまどうばかりの翔吾。やがて、思ってもみなかった事実が判明します。
タイトルの『ふれる』には、制作者の万感の思いがこもっていることがわかることでしょう。
そして、「ふれる」ことがどれほど急速に心を優しく解きほぐしてくれるものなのかということにも気づかされます。
ラストには穏やかな波の音が繰り返され、母なる海に抱かれるかのように物語は静かに終わります。
まとめ
(C)2024 Tokyo Sukiyaki Theaters
子供時代に泣きながら別れた母と、突然12年ぶりの再会を果たした青年の葛藤と邂逅を描く『ふれる』。小さかった彼は大人になり、いつの間にか支える側の人間へと成長していました。
ふれ合うことで埋められるものの大きさを、改めて教えられる作品です。
「トーキョー・スキヤキ・シアターズ」短編映画『ふれる』は、2024年11月には「todoiF」動画サイトで全世界オンライン上映後、2024年12月7日(土)・8日(日)東京・高円寺シアターバッカスにて上映されます。
トーキョーに集いし、世界の才能煌めくインディーズ映画をお見逃しなく。
連載コラム『トーキョー・スキヤキ・シアターズ2024へようこそ』記事一覧はこちら