冲方丁ワールド炸裂!難解な専門用語が多いSFダークヒーロー作品。
SF作品である『HUMAN LOST 人間失格』は、難解な専門用語が多く、作品内容が理解しづらいアニメーションとなっています。
今回は、読者のあなたが作品の世界観をより理解して楽しみるよう、『HUMAN LOST 人間失格』の劇中に登場する「専門用語」のまとめ解説集で説明をさせていただきます。
CONTENTS
映画『HUMAN LOST 人間失格』の作品情報
【公開】
2019年(日本映画)
【監督】
木崎文智
【キャスト】
宮野真守、花澤香菜、櫻井孝宏、福山潤、沢城みゆき、千菅春香
【作品概要】
日本を代表する文豪のひとり太宰治の『人間失格』を原案に、大胆なまでにSFアニメーション化した作品。「PSYCHO-PASS サイコパス」シリーズで総監督を務めた本広克行がスーパーバイザーを務めています。
脚本は「マルドゥック・スクランブル」シリーズ、アニメ「PSYCHO-PASS」シリーズ、『十二人の死にたい子どもたち』で直木賞候補に挙がるなど映画脚本家、アニメ脚本家、小説家とマルチに活躍する冲方丁です。
スタジオはSFアニメ「GODZILLA」シリーズ、テレビアニメ「亜人」シリーズを製作しているポリゴン・ピクチュアズが製作しています。原作同様、「第一の手記」「第二の手記」「第三の手記」の三部構成で物語は展開されていきます。
映画『HUMAN LOST 人間失格』の用語解説
GRMP(グランプ)
四大医療革命、またはそれらの技術を搭載した万能医療ナノマシンの通称。
遺伝子操作(Genetic manipulation)、再生医療(Regeneration)、医療用ナノマシン(Medical nano-machine)、万能特効薬(Panacea)が四つの医療革命として数えられており、それぞれの頭文字から”GRMP”と呼ばれる。
全国民に投与されており、宿主の健康状態に応じて増殖する。“ヒューマン・ネットワーク”を介して細胞に作用する。
S.H.E.L.L.(シェル)
国民の健康を管理し無病長寿を保障する国家機関。
人々の体内にある”GRMP”を「ヒューマンネットワーク」でつなぎ健康基準”合格者”たちの健康状態とリアルタイムで同期させることで、全国民の健康を保っている。
また、事故・事件などで重体となるような緊急時には、コールセンターでも応対でオペレーターが個別に”GRMP”を操作し、即時に健康体に戻すことができる。
合格者
全国民の健康基準をとなる300人を超す人間たち。健康長寿の優位性によって国民の中から選ばれた存在。
彼らのおかげで人々は病苦と怪我を克服し、平均限界寿命120歳を突破可能となった。
また彼らは、”S.H.E.L.L.”体制の継続による国民全体のさらなる長寿の実現が人類進化につながると考えており、120歳の壁を超え、140歳を過ぎた現在もなお、生命維持装置に身体をつなぎ寿命を延ばしている。
ヒューマン・ネットワーク
健康効用を目的とした保障維持合意に基づくネットワークの通称。
ヒューマン・ロスト
全国民につながる”ヒューマン・ネットワーク”から個人が外れてしまう稀な現象。基準を見失った”GRMP”が暴走し、異形の怪物”ロスト体”となる。
無病長寿大国において寿命以外の唯一の死と言われている。
ロスト体
“ヒューマン・ロスト”を起こして異形化した人間。制御不能となった体内“GRMP”によって「物質的かつ物理的な巻き添え」が発生し、周囲の物質を取り込んで怪物化する。
“ロスト体”は体内”GRMP”の活動を感知し、己の死に他者を引きずり込もうとする。
アプリカント
“ヒューマン・ロスト”を起こしても体内”GRMP”が暴走せず、人の姿を取り戻した人間。
“S.H.E.L.L.”がもたらす治癒とは異なる、本来の生命機能が進化した存在。
文明曲線
統計試算により予測している未来のグラフ。“S.H.E.L.L.”が収集する全国民のバイタルデータから導き出され、医療革命によって“ヒューマン・ロスト”が多発し、文明が崩壊する未来を示す“崩壊曲線”と、人類が進化して医療革命に完全適応する未来を示す“再生曲線”に両方が存在し、未来がどちらになるか定まらずにいる。
まとめ
映画『HUMAN LOST 人間失格』の劇中に登場する用語は、とても専門的で難解なものが多いSFアニメショーン映画となっています。
予備知識として持っておいた方が物語の内容をより理解しやすいので、紹介させていただきました。
ぜひ、本作『HUMAN LOST 人間失格』を鑑賞の前に読み、理解の役に立ててみてはいかがでしょう。