Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

アニメーション

Entry 2019/12/15
Update

映画『HUMAN LOST人間失格』ネタバレではわからん⁈【専門用語の解説まとめ集】

  • Writer :
  • 黒井猫

冲方丁ワールド炸裂!難解な専門用語が多いSFダークヒーロー作品。

SF作品である『HUMAN LOST 人間失格』は、難解な専門用語が多く、作品内容が理解しづらいアニメーションとなっています。

今回は、読者のあなたが作品の世界観をより理解して楽しみるよう、『HUMAN LOST 人間失格』の劇中に登場する「専門用語」のまとめ解説集で説明をさせていただきます

映画『HUMAN LOST 人間失格』の作品情報


(C)2019 HUMAN LOST Project

【公開】

2019年(日本映画)

【監督】
木崎文智

【キャスト】
宮野真守、花澤香菜、櫻井孝宏、福山潤、沢城みゆき、千菅春香

【作品概要】
日本を代表する文豪のひとり太宰治の『人間失格』を原案に、大胆なまでにSFアニメーション化した作品。「PSYCHO-PASS サイコパス」シリーズで総監督を務めた本広克行がスーパーバイザーを務めています。

脚本は「マルドゥック・スクランブル」シリーズ、アニメ「PSYCHO-PASS」シリーズ、『十二人の死にたい子どもたち』で直木賞候補に挙がるなど映画脚本家、アニメ脚本家、小説家とマルチに活躍する冲方丁です。

スタジオはSFアニメ「GODZILLA」シリーズ、テレビアニメ「亜人」シリーズを製作しているポリゴン・ピクチュアズが製作しています。原作同様、「第一の手記」「第二の手記」「第三の手記」の三部構成で物語は展開されていきます。

映画『HUMAN LOST 人間失格』の用語解説


(C)2019 HUMAN LOST Project

GRMP(グランプ)

四大医療革命、またはそれらの技術を搭載した万能医療ナノマシンの通称。

遺伝子操作(Genetic manipulation)、再生医療(Regeneration)、医療用ナノマシン(Medical nano-machine)、万能特効薬(Panacea)が四つの医療革命として数えられており、それぞれの頭文字から”GRMP”と呼ばれる。

全国民に投与されており、宿主の健康状態に応じて増殖する。“ヒューマン・ネットワーク”を介して細胞に作用する。

S.H.E.L.L.(シェル)

国民の健康を管理し無病長寿を保障する国家機関。

人々の体内にある”GRMP”を「ヒューマンネットワーク」でつなぎ健康基準”合格者”たちの健康状態とリアルタイムで同期させることで、全国民の健康を保っている。

また、事故・事件などで重体となるような緊急時には、コールセンターでも応対でオペレーターが個別に”GRMP”を操作し、即時に健康体に戻すことができる。

合格者

全国民の健康基準をとなる300人を超す人間たち。健康長寿の優位性によって国民の中から選ばれた存在。

彼らのおかげで人々は病苦と怪我を克服し、平均限界寿命120歳を突破可能となった。

また彼らは、”S.H.E.L.L.”体制の継続による国民全体のさらなる長寿の実現が人類進化につながると考えており、120歳の壁を超え、140歳を過ぎた現在もなお、生命維持装置に身体をつなぎ寿命を延ばしている。

ヒューマン・ネットワーク

健康効用を目的とした保障維持合意に基づくネットワークの通称。

ヒューマン・ロスト

全国民につながる”ヒューマン・ネットワーク”から個人が外れてしまう稀な現象。基準を見失った”GRMP”が暴走し、異形の怪物”ロスト体”となる。

無病長寿大国において寿命以外の唯一の死と言われている。

ロスト体

“ヒューマン・ロスト”を起こして異形化した人間。制御不能となった体内“GRMP”によって「物質的かつ物理的な巻き添え」が発生し、周囲の物質を取り込んで怪物化する。

“ロスト体”は体内”GRMP”の活動を感知し、己の死に他者を引きずり込もうとする。

アプリカント

“ヒューマン・ロスト”を起こしても体内”GRMP”が暴走せず、人の姿を取り戻した人間。

“S.H.E.L.L.”がもたらす治癒とは異なる、本来の生命機能が進化した存在。

文明曲線

統計試算により予測している未来のグラフ。“S.H.E.L.L.”が収集する全国民のバイタルデータから導き出され、医療革命によって“ヒューマン・ロスト”が多発し、文明が崩壊する未来を示す“崩壊曲線”と、人類が進化して医療革命に完全適応する未来を示す“再生曲線”に両方が存在し、未来がどちらになるか定まらずにいる。

まとめ


(C)2019 HUMAN LOST Project

映画『HUMAN LOST 人間失格』の劇中に登場する用語は、とても専門的で難解なものが多いSFアニメショーン映画となっています。

予備知識として持っておいた方が物語の内容をより理解しやすいので、紹介させていただきました。

ぜひ、本作『HUMAN LOST 人間失格』を鑑賞の前に読み、理解の役に立ててみてはいかがでしょう。


関連記事

アニメーション

メアリと魔女の花はジブリじゃない?スタジオポノック?原作や監督情報も

2017年7月8日(土)から公開される映画『メアリと魔女の花』ですが、この映画をスタジオジブリ制作だと勘違いされている方も非常に多いのではないでしょうか? 確かに絵のタッチや作風からしていかにもジブリ …

アニメーション

『七つの大罪 光に呪われし者たち』ネタバレあらすじ感想と結末の解説評価。シリーズの本当に最後の戦いを描き出す!

アニメ「七つの大罪」シリーズ最後の映画『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』。 「週刊少年マガジン」で2012年から2020年まで、約7年半に渡って連載された「七つの大罪」。テレビアニメシリーズも …

アニメーション

『鹿の王』小説ネタバレあらすじと感想評価。結末までタイトルの意味が真価となる“壮大なる冒険”とは⁈

『精霊の守り人』で知られる上橋菜穂子による2015年の本屋大賞を受賞した ファンタジー小説『鹿の王』をアニメ化! 2022年2月4日(金)公開されるアニメ映画『鹿の王 ユナと約束の旅』。原作は、201 …

アニメーション

『ペルリンプスと秘密の森』あらすじ感想と評価解説。ブラジルアニメ映画が鮮やかな色彩×心震える音楽で描く友情の物語

鮮やかな色彩で描かれるブラジル産アドベンチャーアニメーション アニメーション映画『父を探して』(2013)で脚光を浴びたアレ・アブレウ監督の最新作『ペルリンプスと秘密の森』が、2023年12月1日(金 …

アニメーション

アニメ『ウルトラマンULTRAMAN』ネタバレあらすじと感想レビュー。Netflixにて新ヒーローとなって伝説を受け継いだ青年!

ウルトラマンの力は時を超えて受け継がれていく。 時代を超え、世代を超え、国境を越え愛される「ウルトラマン」から全く新しい『ULTRAMAN』が登場。 初代ウルトラマン以降、地球にウルトラマンが現れなか …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学