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Entry 2021/07/27
Update

【ヒロアカ映画1ネタバレ感想と結末】僕のヒーローアカデミア2人の英雄のあらすじ解説。劇場版の激アツでエモな見どころを振り返る!

  • Writer :
  • さくらきょうこ

『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 2人の英雄(ヒーロー)』をご紹介。

2014年から少年ジャンプで連載中の『僕のヒーローアカデミア』。2016年からはTVアニメの放送も始まり、2021年現在第5期「合同戦闘訓練編」~「冬休みインターン編」が放送中です。

世界累計発行部数5000万部を突破したこの人気マンガの劇場版第1作『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 2人の英雄(ヒーロー)』を振り返ります。

『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 2人の英雄(ヒーロー)』の作品情報

(C)2018「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE」製作委員会 (C)堀越耕平/集英社

【原作・総監修・キャラクター原案】
堀越耕平

【監督】
長崎健司

【キャスト】
山下大輝、三宅健太、岡本信彦、佐倉綾音、石川界人、梶裕貴、志田未来、生瀬勝久、小山力也

【作品概要】
総人口の約8割が“個性”と呼ばれる特殊能力を持つ世界。ヒーローになることを夢見るデクこと緑谷出久は生まれつき“無個性”でしたが、ヒーローとしての資質を見いだされオールマイトから“個性”「ワン・フォー・オール」を受け継ぎました。

この劇場版第1作ではTVアニメ第2期「期末試験編」と第3期「林間合宿編」の間、“空白の夏”の出来事が描かれています。原作者みずから書き起こしたNo.1ヒーロー・オールマイトの過去。そしてヒーロー社会を揺るがすおそろしい計画にデクたちはどう対抗するのか。

オールマイトの相棒だったデヴィッド役に生瀬勝久、その娘メリッサ役に志田未来を迎え、人気漫才コンビ・千鳥やゴジラ(役名はゴジロ)など豪華なメンバーがゲスト出演しています。

キャラクター紹介


(C)2018「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE」製作委員会 (C)堀越耕平/集英社

さまざまな個性のキャラクターがたくさんいるので簡単に紹介します。

緑谷出久(通称デク)/山下大輝

ヒーローになることを夢見る少年。“無個性”だったが困っている人を助けたいという強い気持ちをもっているためオールマイトに認められ、受け継ぐことのできるその個性「ワン・フォー・オール」を継承した。

爆豪勝己/岡本信彦

デクの幼なじみ。口が悪く自信家だが戦闘能力はきわめて高い。その個性は手のひらからニトロの汗を出して爆発させる「爆破」

麗日お茶子/佐倉綾音

デクと仲の良いクラスメイト。明るい性格でその個性はさわったものを無重力状態にする「無重力(ゼロ・グラビティ)」

飯田天哉/石川界人

デクのクラス1-Aの委員長。ヒーロー一家出身のエリートで性格は生真面目。個性は驚異的なスピードで走る「エンジン」

轟焦凍/梶裕貴

No.2ヒーロー・エンデヴァーの息子。右手で凍らせ左手で燃やす「半冷半燃」が個性の実力者。

切島鋭児郎/増田俊樹

全身を硬くする「硬化」の個性をもつ男気あふれるキャラクター。

八百万百/井上麻里奈

成績優秀な1-Aの副委員長。その個性「創造」で生物以外の有機物をつくり出すことができる。

耳郎響香/真堂圭

プラグを差し込んだ相手に大音量を流し込んだり音波で攻撃する「イヤホンジャック」の個性をもつロック好き少女。

オールマイト/三宅健太

平和の象徴であるNo.1ヒーロー。限られた時間しか活動できず、現在はその個性「ワン・フォー・オール」をデクに引き継いだ。

デヴィッド・シールド/生瀬勝久

若き日のオールマイトの相棒。世界的な科学者でオールマイトの歴代コスチュームやさまざまなサポートアイテムを開発している。

メリッサ・シールド/志田未来

デヴィッドの娘でデクと同じく無個性。尊敬する父のような科学者になるべくアカデミーで研究を続けている。

ウォルフラム/小山力也

ヴィラン(敵)チームのリーダー。金属をあやつる個性をもつ。

『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 2人の英雄』のあらすじとネタバレ

(C)2018「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE」製作委員会 (C)堀越耕平/集英社

かつてアメリカ合衆国に留学していた若き日のオールマイト。ヴィラン(敵)が出たと知り颯爽と現れた彼は、相棒デヴィッド・シールドのサポートを受けながら次々とヴィランを倒していきます。

そんな昔の夢を見ていたオールマイトをデクが起こします。オールマイトは世界的な科学者が集まる巨大人工島《I・アイランド》で行われるI・EXPOに招待されていて、同伴者としてデクを連れてきたのです。

ヒーローの姿に変身し島に降り立ったオールマイトはたちまち人々に囲まれてしまいます。ようやく解放されたオールマイトは古くからの親友に会う約束だとデクに言います。

しかしその親友にも「ワン・フォー・オール」を継承したことは秘密だというオールマイト。その秘密を知れば、巨悪“オール・フォー・ワン”に狙われる危険が伴うからです。

そこへ親友の娘メリッサがやってきました。未来のヒーロー候補として紹介されたデクを見てメリッサは、コスチュームの改良について考え始めるなど科学者を目指す者らしい反応をします。

メリッサに連れられてデヴィッドと再会したオールマイト。ヒーローオタクのデクは、ヒーロー関連の研究開発で名高いデヴィッドに会えて大興奮です。

デヴィッドはI・EXPOを案内するようメリッサに指示し、デクたちが出ていくとオールマイトはすかさず変身を解きます。ヒーローでいられる時間がだんだん短くなっており、デヴィッドにみてもらえるようメールで伝えていたのです。

個性やヒーローアイテムの研究成果が展示されているI・EXPOを満喫していたデクは、クラスメイトの麗日お茶子、八百万百、耳郎響香に遭遇します。

すぐにメリッサと打ち解けカフェで女子会状態の4人。そこでは夏休みの臨時アルバイトとして上鳴電気と峰田実が働いています。

ほかにもクラス委員長、エリートの飯田天哉は招待されて、爆豪勝己と切島鋭児郎は体育祭の成績優秀者として、轟焦凍は父であるNo.2ヒーロー・エンデヴァーの代理として島にやってきていました。

そんな1年A組の面々はその夜におこなわれるレセプションパーティに招待されます。あとで集合してからみんなで行こうと約束し一時解散すると、メリッサは自分の研究室にデクを連れていきます。

プロヒーローになりたかったけど“無個性”だったから科学の力でヒーローをサポートすることにしたと打ち明けるメリッサ。デクはかつての自分と同じだとメリッサに親近感を抱きます。

メリッサは自ら開発した「フルガントレット」をデクの手首に装着し、3回まで最大パワーで攻撃できると説明します。

パーティ会場であるセントラルタワーに正装して集まるデクたち。爆豪と切島は迷子になっていて合流できていません。1-Aメンバーが到着する前に、すでに会場ではオールマイトが挨拶のため壇上にあがっています。

そのとき、正体不明のヴィランによってタワーは占拠され、I・アイランドの街は厳重警戒モードに切り替わってしまいました。

オールマイトをはじめ会場の人々は拘束されています。離れた場所で状況を把握したデクたちは、悩んだ末にヒーロー候補生としてできることをしようと決断します。

ヴィランによって掌握されてしまったタワーのセキュリティシステムを解除するため、メリッサの案内で最上階の200階を目指すデクたち。

80階でふたりの敵に見つかりそうになり隠れますが、先に見つかったのは迷子の爆豪と切島でした。轟も加わり3人で戦闘開始。

デクたちは轟のつくった氷山に押し上げられて上の階へと向かいます。峰田の活躍で上層階への扉が開き、130階までやってくると警備マシーンが待ち構えていました。

力を使いすぎた上鳴がつかまってしまいますが、デクたちは進み138階サーバールームまでやってきます。

またたくさんの警備マシーンにはばまれますが、そこを八百万たちに託してデク、メリッサ、お茶子の三人は別の道を探します。

風力発電システムのための吹き抜けにやってくると、お茶子は「無重力(ゼロ・グラビティ)」を使ってデクとメリッサを上へと運びます。しかし警備マシーンがお茶子に迫っています。

そこへやってきたのは爆豪たちでした。デクとメリッサは風にあおられて体勢を崩しますが、轟の協力と「フルガントレット」のパワーで建物の壁を破り侵入に成功しました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 2人の英雄』ネタバレ・結末の記載がございます。『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 2人の英雄』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

(C)2018「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE」製作委員会 (C)堀越耕平/集英社

デクとメリッサが最上階にたどり着くと、そこにいたのはデヴィッドとその右腕サムでした。デヴィッドたちは凍結されてしまった研究成果を取り戻すため、ヴィランと組んで今回の騒ぎを仕組んだのです。

その研究とは「個性増幅」。安全に個性を強力にすることができるというその装置は世界のパワーバランスを変えてしまう危険があり、それを恐れた各国政府の圧力によって凍結・没収されてしまったのでした。

父親のしたことに抗議するメリッサ。それに対しデヴィッドは、どんな罰を受けてもいいがこの装置だけはなんとしてもオールマイトに渡したい、彼の個性は消えかかっている、と言います。

しかしメリッサがヒーロー候補生たちが命がけで戦いひどい目にあっていることを伝えると、デヴィッドは「ヴィランはニセモノだったはず……」と動揺します。

「もちろん芝居をしてたぜ。ニセモノヴィランという芝居を!」。現れたのはヴィランのリーダー、ウォルフラムです。

デクは拘束され、装置をもっていたサムはそれをウォルフラムに渡します。最初からサムはデヴィッドを裏切っていたのです。

しかし金目当てだったサムは用済みとばかりウォルフラムに撃たれてしまいます。デヴィッドを連れ去ってこの装置を量産させようと目論むウォルフラム。

止めようとするメリッサをウォルフラムが撃とうとしたそのとき、デクが飛び出しますが出現した金属の壁によってはばまれてしまいます。

博士もオールマイトも、みんな絶対に助けると誓うデク。メリッサはタワーと街のセキュリティシステムを解除し、オールマイトに電話をかけます。事情を知ったオールマイトは答えます。「大丈夫。わたしが行く」

ヘリコプターに乗って脱出しようとするウォルフラムを追ってきたデク。ウォルフラムはデヴィッドに銃を向けると、手出しできなくなったデクをあざ笑いヘリを離陸させます。

あきらめないデクはヘリにとびつき、デヴィッドにメリッサが待っていると伝えます。デクはヘリから落ちてしまいますが、そこに現れたのはオールマイトでした。

「親友を返してもらうぜ」。そう言うとデヴィッドを奪還しメリッサのもとへ。ヘリは墜落しますがウォルフラムは「個性増幅装置」を装着してしまいます。強大なパワーで攻撃してくるウォルフラム。

オールマイトの攻撃では歯が立ちません。建物の金属を吸い上げるウォルフラム。オールマイトは活動限界を迎えています。

しかし爆豪・轟・切島らヒーロー候補生の戦う姿に自らを奮い立たせ、「プルス・ウルトラ」と叫ぶとウォルフラムに向かっていきます。

そんなオールマイトにウォルフラムは、今回のことは“オール・フォー・ワン”の指示だったと明かし、別の個性を使って大量の金属の塊で押しつぶそうとします。

ボロボロになったデクによって救われるオールマイト。困っている人を助けるのがヒーローだから、というデクにオールマイトは「たしかにいまのわたしはほんの少しだけ困っている」と笑います。

デヴィッドを取り込み、再びタワーの金属をあつめるウォルフラム。オールマイトとデクはシンクロしながらふたり揃って攻撃を仕掛けます。

「ダブルデトロイトスマ―ッシュ!!」

ウォルフラムは倒され、解放されたデヴィッドの目にかつて見上げたヒーロー・オールマイトと同じポーズのデクの姿が映ります。

デヴィッドはオールマイトに「君という光を失うのがこわかった」と打ち明けますが、今回の戦いでオールマイトのあとを継ぐ者がデクであると確信したようです。

「だれよりもヒーローとして輝ける可能性を秘めている」とデクを評するオールマイト。そしてこう続けるのでした。

「わたしにも見えるよ。君と同じ光が。ヒーローの輝きが」

『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE 2人の英雄』の感想と評価

(C)2018「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE」製作委員会 (C)堀越耕平/集英社

“困っている人を助けたい”

「僕のヒーローアカデミア」通称ヒロアカは、少年マンガの王道である正義のヒーローを真正面から描く激アツの作品です。

多彩なキャラクターの、文字通り個性あふれる“個性”。そして友情はもちろんのこと、力の継承、いわゆる世代交代を軸にして“無個性”だった主人公が成長していく物語は子どもを卒業したファンをも魅了しています。

この劇場版第1作は原作やTVアニメに描かれていなかった空白の期間のストーリーを書き起こし、本編の流れを乱すことなく、むしろ補強するかたちでつくられているといえます。

No.1ヒーロー・オールマイトの過去(ヤングエイジ)

今はもう見られなくなってしまった全盛期バリバリのアメリカンヒーロー姿(日本人留学生ですが)は、問答無用の正義の味方です。

そんな彼とバディを組む若き天才科学者デヴィッド。真っ赤なオープンカーでジョークを交えて会話するふたりの姿、本当にキラキラしています。

そこからの現在のオールマイトの姿。その落差は非常に効果的で、デヴィッドがオールマイトの現状を心配して犯罪に手を染めてしまったことへの説得力も生まれます。もちろん心血を注いでやってきた研究に対する気持ちというのもあったとは思いますが。

「フルガントレット」

メリッサによって開発された「フルガントレット」の存在もこの映画ならではの重要なアイテムです。

序盤にデモンストレーションでデクが力を使うシーンがあるのですが、そのときメリッサはデクが強すぎる力を抑えているように感じ、そのあと自分のつくった「フルガントレット」をデクに装着します。

実は「ワン・フォー・オール」を継承したデクは、その強すぎる力を受け止めるだけの身体をもっていません。それは必殺技的に一回しか使えず、しかも使ったあとはボロボロになって戦闘不能になってしまうのです。

メリッサはそういう状況を回避するため、リスクを軽減して威力を増大させるこのアイテムを作っていました。まさにこのときのデクにうってつけ、運命の導きのようなチートアイテムです。

そしてそれはメリッサの言うとおり3回で壊れてしまうのですが、その3回めがオールマイトとの共闘シーンなのです。

オールマイトと100%デクの共闘

本編では見ることのできないオールマイトとフルパワーのデクのシンクロ攻撃。ここが劇場版ならでは、エモさ全開のお宝シーンとなっています。

というのもメリッサの「フルガントレット」は本編には登場せず、ここだけの特別アイテムだからです。

本編が進んでいくとオールマイトはヒーローを引退してしまうので、タイトルどおり“2人の英雄(ヒーロー)”が共に戦う姿はぜひ目に焼き付けておきたいところです。

攻撃中のシンクロももちろんですが、ラストでデヴィッドの目に映るデクとオールマイトの姿が重なるシーンは青い空によく映えて感動を誘います。

まとめ

span class=”caption”>(C)2018「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE」製作委員会 (C)堀越耕平/集英社

“2人の英雄(ヒーロー)”とはもちろんデクとオールマイトではあるのですが、見方を変えればオールマイトと彼を支える科学者デヴィッドもヒーローといえます。

オールマイトの力はデクに継承され、デヴィッドの考えもメリッサによって引き継がれていく。この次世代へと受け継いでいく2人もまたヒーローといえるでしょう。

さまざまな者たちが誰かを助けるために力を尽くす……

今の時代、忘れてしまいがちなこのまっすぐな物語をぜひ多くの方に見ていただきたいです。







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