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Entry 2024/05/24
Update

【7話ネタバレ】忘却バッテリー|アニメ感想考察とあらすじ解説。イップス克服なるか?藤堂は“面白いやつら”とともに新たな明日へ向かう

  • Writer :
  • 谷川裕美子

藤堂のイップス克服のため、仲間たちが協力する感動回!

「少年ジャンプ+」にて連載中の、みかわ絵子による大人気高校野球漫画をテレビアニメ化した『忘却バッテリー』。

完全無欠の豪腕投手の清峰葉流火と、記憶喪失となった元・切れ者キャッチャーの要圭を主人公に、ひたむきな若者たちの姿を熱く描きます。

前回のアニメ第6話で、自身が「ショートなのに、ファーストに送球ができない」という致命的なイップスを抱えていることを告白した藤堂。

藤堂がイップスを克服できるよう、仲間たちが一丸となって協力します。

アニメ『忘却バッテリー』の作品情報

【放送】
2024年(日本アニメ)

【原作】
みかわ絵子

【監督】
中園真登

【制作】
MAPPA

【キャスト】
増田俊樹、宮野真守、阿座上洋平、島﨑信長、梶裕貴、山谷祥生、大塚剛央、石井マーク、河西健吾

【作品概要】
みかわ絵子・原作の大人気高校野球漫画をテレビアニメ化。

中学時代に名を馳せた豪腕投手の清峰葉流火と、記憶喪失となった元・切れ者キャッチャーの要圭を主人公に、なぜか野球無名校である都立高校に進学したふたりが、同じく野球から遠ざかっていた天才たちとともに、再び野球に向き合っていく姿を熱く描きます。

主人公を増田俊樹、宮野真守が演じるほか、阿座上洋平、島﨑信長、梶裕貴らがメインキャストを担当。

アニメ『忘却バッテリー』第7話「面白いやつら」のあらすじとネタバレ

今までできていたプレーが、突然できなくなるイップス。

過去のトラウマから「ショートにも関わらず、ファーストへの送球ができない」という致命的なイップスを抱えていることを告白した藤堂は、ポジションの変更を申し出ます。

しかし、似たような経験をした圭は「イップスマウント」をとっていると口にします。

対して藤堂はムキになって怒り「わかった!やる!」と言い返してしまいます。

改めて送球の練習を始めた藤堂でしたが、やはりうまく投げられません。

そんな藤堂に、葉流火は「努力が足りないんじゃないか」と厳しいひと言をぶつけてしまいます。

誰もが「天才」と認める葉流火には、「努力が実らない人間もいる」という現実が理解できませんでした。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアにはアニメ『忘却バッテリー』第7話「面白いやつら」ネタバレ・結末の記載がございます。アニメ『忘却バッテリー』第7話「面白いやつら」をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

しかし圭は、「人の努力否定するの禁止な」と葉流火を諫めます。そして「ワンバンで投げてみたら?」というあまりにも単純で、誰も思いつかないようなアドバイスをしました。

それは野球選手にとっては辱めにもとれますが、藤堂は素直にアドバイスを受け入れます。

ファーストを守る先輩が藤堂の球をうまく捕れないのを見て、山田が代わりを買って出ました。また千早は、二人の動きを動画に撮ります。

ワンバンの軌道を読んで山田は上手に捕球し、藤堂も引っ張られてフォームの固さがとれていきました。千早は、相手に安心感を与える性格の山田がファーストに適役かもしれないと考え、素人ゆえの柔軟な発想力のおかげだと圭のことも褒めました。

やる気を出した藤堂に千早はフォームの映像を見せ、矯正と調整を進めようと言って励まします。仲間たちが全力で協力してくれることに、藤堂は静かに感動していました。

「ショートは藤堂だろ」「代える気ないからできるようになれ」……葉流火の言葉は、さらに藤堂の心に火をつけました。

どんどんコツをつかんでいく藤堂。必死で白球に食らいついた藤堂が投げた球は、とうとうノーバンでミットへ吸い込まれました。確かな手応えを感じた藤堂は、先に進める喜びをかみしめます。

その後、藤堂はバッティングセンターで偶然、中学時代の先輩と再会しました。

山ほど推薦がきていた藤堂が小手指高校に進学したと聞いて驚く先輩に、藤堂は野球を続けていること、高校で「面白いやつら」に出会えたことを話します。

「お前のことが気がかりだった」と先輩から優しい言葉をかけてもらった藤堂は、空振りしてしまいました。それを見て先輩が笑います。藤堂の目は、涙で曇っていました。

アニメ『忘却バッテリー』第7話「面白いやつら」の感想と評価

大事な試合でのエラーが忘れられず、つらく長いイップスに苦しんできた藤堂が、新たな一歩を踏み出す感動回です。

圭の妙な挑発に乗ってしまった藤堂は、ファーストへの送球練習を開始。努力ですべてを手に入れてきた葉流火は、イップスを克服できないのは「努力が足りないからだ」ときつい言葉を藤堂にかけます。

しかしそれは、「ショートは藤堂にしか任せられない」という彼なりの信頼から来る言葉でもありました。

そして「ワンバンで投げてみればいいのではない」かと、素人ならではの発想でアドバイスする圭。ファースト役を買って出る優しく温かな山田。藤堂のフォームを動画に撮り、分析する千早。

中学時代、どんなに頼んでも監督もチームメイトも練習に付き合ってくれなかったことを思い出し、藤堂は今の仲間がどれほどかけがえのない存在かに気づかされます

仲間が総動員で協力してくれる中、がむしゃらに白球に飛びついた藤堂は、反射的にファーストのミットめがけてダイレクトに送球しました。

仲間の力を借りて、新しい明日に向かって踏み出した藤堂は喜びに震えます。偶然中学時代の先輩と再会し、優しい言葉もかけてもらえたことで、藤堂は完全に過去の傷を乗り越えました

小手指高校の栄光への、大きな一歩。この先の展開から目が離せません。

まとめ

小手指高校野球部の仲間が一体となって、大きな試練を乗り越えました

「素人ならではの発想力」を持つ圭。千早は「野球を忘れてしまった圭だからこそできることがある」と気づかされます

また、人を安心させる力を持つ山田がファースト向きだという大きな発見もありました。

次第に形を成していく、新星野球チームの今後の成長に期待しましょう。





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