世界のアクションスターが集結。
映画『トリプル・スレット』が2019年9月6日(金)からシネマート新宿、シネマート心斎橋ほかにて公開されます。
犯罪組織を撲滅させようとする資産家の女性を守る為、傭兵部隊に挑む3人の男の戦いを描いた、アクション映画『トリプル・スレット』。
アジアを代表するアクション俳優3人の、豪華共演となる本作の魅力をご紹介します。
映画『トリプル・スレット』の作品情報
【日本公開】
2019年(タイ・中国・アメリカ合作映画)
【原題】
TRIPLE THREAT
【監督】
ジェシー・V・ジョンソン
【脚本】
ジョーイ・オブライアン
【編集】
マシュー・ロレンツ
【撮影】
ジョナサン・ホール
【武術指導】
ティム・マン
【キャスト】
トニー・ジャー、イコ・ウワイス、タイガー・チェン、セリーナ・ジェイド、マイケル・ビスピン、マイケル・ジェイ・ホワイト、ジージャー・ヤーニン、スコット・アドキンス
【作品概要】
トニー・ジャー、イコ・ウワイス、タイガー・フー・チェンという、アジアを代表するアクション俳優3人が集結し、東南アジアの都市マハ・ジャヤを舞台に、傭兵部隊から1人の女性を守り抜く戦いを描くアクション映画。
共演にスコット・アドキンスやマイケル・ビスピン、マイケル・ジェイ・ホワイトと、世界的なアクション俳優が名を連ねています。
監督は、数多くのアクション映画を手掛けたジェシー・V・ジョンソン。
映画『トリプル・スレット』のあらすじ
パユとロン・フェイは、傭兵部隊の案内役として雇われ、傭兵部隊を東南アジアのある集落へ案内します。
傭兵部隊は集落に拘束されていたリーダーのコリンズを救出すると、爆弾を仕掛けて集落ごと爆破します。
爆破から命からがら助かったパユとロン・フェイの姿は、東南アジアの都市マハ・ジャヤの地下闘技場にありました。
2人は地下闘技場で闘い、違法なファイトマネーを得て生活していたのです。
そこへ、ロン・フェイの対戦相手として、ジャカという謎の男が現れます。
「お前たちが妻を殺した」と、ロン・フェイに襲いかかるジャカを、ロン・フェイは苦戦しながらも倒しました。
パユとロン・フェイの自宅で意識を取り戻したジャカは、2人が案内した傭兵部隊により、集落が壊滅し妻を亡くしてしまった事を知ります。
パユとロン・フェイも騙されており、自分たちが案内したのが傭兵部隊とは知らず、爆破に巻き込まれて殺されかけた事を語りました。
3人に共通する敵は同じである事が分かり、3人は共闘の誓いを立て、酒を酌み交わします。
次の日の朝、パユとロン・フェイが目を覚ますと、ジャカの姿は無く、自宅に突入してきた警察官に拘束されてしまいました。
しかし、パユとロン・フェイが拘束された警察署の前には傭兵部隊が見張っており、2人が生きていた事がわかります。
中国有数の資産家の娘シャオシャンは、マハ・ジャヤに巣食う犯罪組織壊滅の為、父親の遺産を投じる事を発表。
ですが、犯罪組織の怒りを買い、シャオシャンは建物から出てきた所を襲撃され、警察署へ逃げ込みます。
シャオシャンが逃げ込んだ警察署では、パユとロン・フェが取り調べを受けていました。2人は地下格闘技で違法に稼いでいたために、何を言っても警察に信じてもらえません。
ですが、そこへ犯罪組織に雇われた傭兵部隊が突入してきます。
傭兵部隊のボス、コリンズの目的は、自分たちの事を知るパユとロン・フェイと、犯罪組織を撲滅させようとするシャオシャンの抹殺でした。
傭兵部隊から、シャオシャンを助けたパユとロン・フェイは警察署内から脱出します。
3人を追跡するコリンズと傭兵部隊の前に、姿を現したのはジャカでした。
果たしてジャカの目的は?そして、パユとロン・フェイはシャオシャンを守り抜けるのでしょうか?
3人の武術の達人が集まったドリームチーム
本作最大の見所は、アジアを代表するアクション俳優が集結している点です。
体当たりアクション映画として話題になった、「マッハ!」シリーズでお馴染みの、タイの闘神トニー・ジャー。
2011年にインドネシア製作のアクション映画『ザ・レイド』に主演した、インドネシアの格闘技シラットの使い手イコ・ウワイス。
『マトリックス』の武術指導を担当した、中国武術の達人でキアヌ・リーヴスに見出された男、タイガー・チェン。
3人の武術の達人による、ムエタイとカンフー、シラットという豪華な格闘技の共演が楽しめますよ。
また、敵の傭兵部隊のボス、コリンズを『ドクター・ストレンジ』(2016)にも出演し、その蹴り技に定評があるスコット・アドキンス。
傭兵部隊を、世界最高峰の総合格闘技団体「UFC」の元チャンピオンのマイケル・ビスピンや、計7つの黒帯を持つ格闘マニアと知られるマイケル・ジェイ・ホワイトが演じており、見ごたえのある肉弾戦を披露しています。
ここまで「本物」のアクション俳優が集結した映画は、なかなか見られないのではないでしょうか。
工夫を凝らしたアクションシーン
「本物」のアクション俳優が集結した本作は、映画の構成も、アクション映画として非常に工夫がされています。
序盤は、ジャングルの中にある集落での銃撃戦が展開され、中盤はマハ・ジャヤ市内での派手なカーチェイスを交えた逃亡劇、そして終盤での鉄工所での肉弾戦と、シチュエーションや見せ方が違う、さまざまなアクションが展開されます。
また、妻を殺され、パユとロン・フェイを恨んでいるジャカの、敵とも味方とも取れる謎の行動や、コリンズ率いる傭兵部隊を操る、謎の黒幕の存在など、ストーリー部分も練られており、観客を飽きさせない構成となっています。
信念を貫くための戦い
アクション映画として練られた構成である事は上述した通りですが、本作は派手なアクションだけで終わる作品ではなく、しっかりとしたテーマが盛り込まれています。
それは、犯罪組織を撲滅する為に、多額の資産を寄付したシャオシャンを巡る物語です。
「犯罪組織を撲滅させる」という正義を行う為に、シャオシャンは資産家だった父の遺産を投じます。
しかし、それは「戦う為の資金」を投入しただけであり、シャオシャン自身は戦っている訳ではありません。
結局、戦う事になるのは「何も持たざる者」であり、本作のパユとロン・フェイやジャカ、そして傭兵部隊となるのです。
本作で特徴的なのが、敵の傭兵部隊が冷血非道で残忍なキャラクターではなく、仲間の死を悲しみ、簡単に始末できないパユとロン・フェイに恐怖を感じ始めるなど、人間らしく描かれている部分です。
それぞれの目的を果たす為に「人間同士の戦い」を繰り広げる両者、そしてシャオシャンは「信念を通す為、時には戦う事の大切さ」に気付き行動に移しますので、その辺りにも注目して下さい。
まとめ
主役の3人に加え敵役にも、超人クラスの格闘技の達人を揃えた本作。
監督は、数々のアクション作品を監督しているジェシー・V・ジョンソンなので、全編を通して迫力のあるアクションシーンが続きます。
1人の女性を助ける事が目的だったり、個性の違う3人が犯罪組織に挑んだりする展開から、1984年に公開された香港映画で、ジャッキーチェンやユン・ピョウ、サモ・ハン・キンポーという香港スターが集結した作品『スパルタンX』を個人的には連想しました。
せっかく、アジアを代表する超人的なアクションスター3人が集結したのですから、これで終わりではなく、設定を変えながらでも、もう何作か製作して、『スパルタンX』が公開された時代のようにアジア映画を活気付けてくれる事を期待したいです。
『トリプル・スレット』は2019年9月6日よりシネマート新宿および、シネマート心斎橋にてロードショーとなります。