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Entry 2021/04/25
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映画『るろうに剣心 最終章』ネタバレあらすじ感想と評価結末。ラストTheFinalにふさわしい佐藤健×新田真剣佑の壮絶なる闘い

  • Writer :
  • もりのちこ

剣心、最後の戦い。究極のクライマックス。
「ありがとう、すまない、そして、さようなら」。

和月伸宏の人気コミックを、岩手県盛岡市出身・大友啓史監督が佐藤健を主人公に、実写映画化に挑んだ大人気シリーズ「るろうに剣心」。いよいよ、完結編2部作が完成。

完結編第1弾は、原作屈指の人気エピソード「人誅編」がベースとなり、伝説の人斬り抜刀斎・緋村剣心の悲しい過去が明かされ、彼に強い恨みを持つ最強の敵・雪代縁(新田真剣佑)との壮絶な戦いが描かれます。

剣心の頬に残る十字傷の謎とは。決して人は斬らないという「不殺の誓い」。戦いの末、剣心が出した答えとは。

完結編2部作、第1弾『るろうに剣心 最終章 The Final』を紹介します。

映画『るろうに剣心 最終章The Final』の作品情報


(C)和月伸宏/集英社 (C)2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会

【公開】
2021年(日本映画)

【原作】
和月伸宏

【監督】
大友啓史

【キャスト】
佐藤健、武井咲、新田真剣佑、青木崇高、蒼井優、伊勢谷友介、土屋太鳳、三浦涼介、音尾琢真、鶴見辰吾、中原丈雄、北村一輝、有村架純、江口洋介、大西利空、阿部進之介、柳俊太郎、岩永ジョーイ、成田瑛基

【作品概要】
1994年から1999年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載となりアニメ化もされた、和月伸宏の人気コミック『るろうに剣心』。2012年から、大友啓史監督により実写映画化され、これまで『るろうに剣心』るろうに剣心 京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』が公開されてきました。

そして、いよいよ完結編が2部作で登場。『るろうに剣心 最終章The Final』『るろうに剣心 最終章The Beginning』が連続公開となります。

キャストには、緋村剣心役の佐藤健、神谷薫役の武井咲、相楽左之助役の青木崇高、高荷恵役の蒼井優、斎藤一役の江口洋介ら、おなじみ「るろ剣」メンバーが再集結。新たなメンバーとして、最強の敵・雪代縁役には新田真剣佑、剣心の人生に大きく関わった女性・雪代巴役に有村架純が登場します。

映画『るろうに剣心 最終章The Final』のあらすじとネタバレ


(C)和月伸宏/集英社 (C)2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会

時は、1879年(明治12年)。江戸幕府崩壊後の日本国は、文明開化のもと近代国家へと歩みを進めていました。

しかし、幕末の激動の時代を生き抜いた維新志士たちにとっては、少々生きづらい世の中となっていました。廃刀令が下り、武士の世は廃れつつあります。

外交が盛んな横浜駅で、内務省警視局警官で元新選組・藤田五郎(斎藤一)は、密輸を企てる武器商人を追っていました。

列車内に現れたのは、上海マフィアの頭目・雪代縁(ゆきしろえにし)。「抜刀斎の頬には、まだ十字傷はあるか?」。そう切り出した縁は、緋村剣心を知った男のようです。

列車内を所狭しと暴れまくる縁。警官たちは次々と倒されていきます。藤田五郎が刀を抜きました。縁は戦いを放棄し、自ら捕まります。

一方その頃、浅草の剣心たちは、牛鍋の店「赤べこ」で腹いっぱい食べ、帰り路を歩いていました。剣心の側には薫、そして左之助と弥彦もいます。

かつて、動乱の幕末で、討幕派の暗殺者「人斬り抜刀斎」として恐れられた剣心も、いまや刀を逆刃刀に持ち替え、二度と人は斬らないと誓いを立てていました。

これまでにも日本征服を狙っていた志々雄真実(ししおまこと)のように、明治維新を脅かす悪と戦い続けてきた剣心。このまま平和な世が続くかのように思われました。

ボンッ! 大きな爆発音とともに火が燃え上がります。剣心たちが今しがた食事をしていた「赤べこ」が爆撃を受けました。

警察とともに砲台と見られる山へ駆け付ける剣心。そこで、「人誅」と書かれたメモを発見します。天が裁きを下す「天誅」ではなく、天が裁かずとも己が裁くという「人誅」。

爆撃を期に事件は加速を見せます。警察道場が襲撃され、警察署長の浦村一家が狙われます。敵の一派は強者揃いです。

敵の正体を探る剣心の元に、日清間に交わされた領事裁判権で受け渡し処分となった雪代縁が姿を見せます。

縁は、剣心の頬に刻まれた十字傷の謎を知る男。人斬り抜刀斎と呼ばれた剣心が、心から愛し、そして斬殺した、かつての妻・雪代巴(ゆきしろともえ)の弟でした。

巴は初め、剣心に殺された許婚の仇を取るため、剣心に近付きます。しかし、いつしか剣心を愛するようになった巴は、己の気持ちに苦しみ、最後は自ら剣心の刀の前に立ちはだかり命を落とします。

その後、姉を守れなかったと後悔する縁は、憎しみを抱えて上海へと渡りました。剣心への復讐を誓い、マフィアのトップにまで上り詰めた縁は、これまでも志々雄真実に甲鉄艦を売るなどして、剣心への攻撃を裏で操っていたのです。

「俺があんたに与えたいのは痛みではなく、苦しみだ」。縁の想いを知った剣心は、心を痛めます。

これ以上、大切な人たちを巻き込まないために、自分の過去を話すことを決意した剣心。

剣心に忘れられない亡き妻がいることを初めて知った薫は衝撃を受けますが、巴の気持ちが痛い程分かるのでした。

そんな中、京都から元江戸御庭番衆の頭・四乃森蒼紫(しのもりあおし)と、巻町操(まきまちみさお)が訪ねてきました。住職から、巴の日記を預かって来たといいます。そこには、巴の心の葛藤が書かれていました。

機を見計らったかのように、町中で爆発が起こり始めます。空に浮かぶ気球からは「人誅」と書かれた札がばら撒かれていました。

火の海と化した東京。逃げ惑う人々の救出に向かう蒼紫と操。剣心の前には、縁一派のひとりで、幕末の戦いで剣心に腕を斬られた男・鮫波兵庫が行く手を阻みます。

警官の藤田は、志々雄の特殊部隊十本刀のひとりだった沢下条張にハメられ、上海マフィアとの抗争に巻き込まれていました。

そして、薫のいる神谷道場に、とうとうあの男が姿を現します。「おめぇが、剣心の義理の弟かよ」。左之助たちが、自分の正体を知っていたことが面白くない縁。

しぶとく食い下がる左之助でしたが力及ばず、縁に薫を連れ去られてしまいます。「さぁ、人誅の時間だ!」。

以下、『るろうに剣心 最終章The Final』ネタバレ・結末の記載がございます。『るろうに剣心 最終章The Final』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C)和月伸宏/集英社 (C)2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会
薫は、ベッドで目を覚ましました。異国の品々が飾られた部屋には、巴の肖像画が飾られていました。

部屋を飛び出し逃げようとした薫でしたが、縁に捕まり首を絞められます。「姉さんの代わりになんていない、死ね」。強まる力。巴の顔が浮かびます。

突然、縁は吐き気に襲われ苦しみ出しました。「なんで、悲しい顔をしてるんだよ、姉さん」。薫を殺すことが出来ない縁。

最後の決戦の時がやってきました。縁がいる建物の前に立ちはだかる門。

多勢の敵にひとり挑もうとする剣心のもとに、仲間がかけつけます。操に藤田、ボロボロになりながらも参戦する左之助。「剣心、先に進め!」。

皆の想いを胸に先に進む剣心。建物内で待ち受けていたのは、上海マフィアの副官・呉黒星が率いる殺し屋たち。その中に、志々雄の側近で天賦の剣才を持った男・瀬田宗次郎の姿がありました。

トントントン。独特の片足飛びでリズムを刻む宗次郎。

「あれから私も流浪の身です。でも、まだまだやれますよ」。一瞬にして上海マフィアをなぎ倒していく宗次郎。

宗次郎は、最初から呉黒をだまし、剣心の助っ人として潜り込んでいたのです。剣心と宗次郎の息の合った戦いが続きます。

「その剣が人の恨みをはらし、過去に捕らわれている人が前に進めるということを、証明して下さい」。宗次郎もまた、過去にもがきながら新しい時代に生きる武士でした。

とうとう縁の元へとたどり着いた剣心。圧倒的なパワーで切りかかってくる縁に、苦戦します。

「ここで自害しろ剣心。逆刃刀で死ねるもんならな」。心の痛みをぶつけてくる縁に、剣心も全力で答えます。

「死は何度も考えた。しかし、それで罪が消えるとは限らない。この罪はどうしたら償えるのか。今もわからない」。

「でも今は、仲間のために、巴が望んだ平和の世のために、縁、お前を止めねばならぬ。縁、お前に見える巴は、今も笑っているか?」。

思い出される姉の悲し気な表情に苦しんできた縁。本当は、姉の気持ちを理解したかった。窮地に陥った縁は、短剣で剣心に向かいます。一撃を受け入れる剣心。

剣心のもとに薫が駆け付けます。そこに、やってきた呉黒が、銃を薫に向けて放ちました。とっさに庇って自ら銃を受ける縁。「邪魔をするな」。呉黒を殴りつけます。

「守ってくれて、ありがとう」。剣心の言葉に混乱する縁。「違う、違うんだ。違う、違う、本当に俺が守りたかったのは…姉さん」。

その後、日本警視局に連行された縁のもとへ、薫から巴の日記が届きます。姉の想いに触れ、縁は声をあげ泣き崩れました。

剣心と薫は、巴の墓参りに来ていました。「薫殿は何と声をかけたのですか?」。剣心の質問に「ありがとう、かな。縁を通して巴さんが守ってくれた気がするから」と答える薫。

「剣心は何て声をかけたの?」。「拙者も同じでござる、ありがとう。すまない。そして、さようならと」。薫に手を差し伸べる剣心。差し出された手に、そっと自分の手を重ねる薫。

これから先も、2人は手を取り合い、新しい時代を共に歩んで行くことでしょう。

映画『るろうに剣心 最終章The Final』の感想と評価


(C)和月伸宏/集英社 (C)2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会

大友啓史監督により、2012年から実写映画化されてきた「るろうに剣心」シリーズ。人気漫画の実写映画化ということで注目されました。

佐藤健を主演に迎え、豪華俳優陣の共演、迫力のアクションシーンの連続に、度肝を抜かされた記憶が蘇ります。

その後2014年には、『るろうに剣心 京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』の2部作が連続公開。回を増すごとに、スケール感もアクションシーンも増し増しで、常に感動を与えてくれた「るろうに剣心」シリーズ

あれから、7年待ちました。いよいよ2021年、完結編2部作『るろうに剣心 最終章The Final』『るろうに剣心 最終章The Beginning』が、これまた連続公開となります。

これまでの集大成となる完結編、まずは第1弾『るろうに剣心 最終章The Final』。

かつて「人斬り抜刀斎」と呼ばれた冷酷無残な男が、決して人は斬らないという「不殺の誓い」を立てた理由が明かされ、それによって生んでしまった悲しい復讐劇が描かれます

原作のストーリーの素晴らしさはもちろんですが、剣心の最大にして最強の敵が義理の弟とは、なんとも悲しいストーリーになっています。

前作の宿敵・志々雄真実(藤原竜也)が、かなりのインパクトな男だったので、あの男を超える敵はもはや存在しないのでは?と心配していましたが、その心配も吹っ飛びました。

シリーズ最強の敵・雪代縁を演じるのは、新田真剣佑。迫力あるアクションに、中国語も披露。カリスマ性溢れるビジュアルで、悲しい過去に縛られる憂いの悪役・縁をみごとに演じています。身体の仕上がり具合に、惚れ惚れしちゃいます。

実写映画化『るろうに剣心』シリーズでは、俳優さんたちがマンガのキャラクターをどのように演じるのか、マンガを超えるビジュアルが見どころです。

何と言っても主人公・緋村剣心役、佐藤健。原作マンガの剣心は、「おろ?」「かたじけない」など、人斬りだったと思えない天然さと笑顔が印象的ですが、佐藤健が演じる映画版剣心は、もっと大人っぽいというか、隙がない剣心となっています。

そこがまた、リアルでかっこいいのですが。たまに見せる優しい眼差しが、破壊力満点です。


(C)和月伸宏/集英社 (C)2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会

また、およそ10年をかけた大作にも関わらず、シリーズを通して「るろ剣」メンバーが変わらず演じ通したことが、ファンのひとりとして嬉しいです。

薫役の武井咲、左之助役の青木崇高、恵役の蒼井優、そして藤田五郎(新選組・斎藤一)役の江口洋介。なかでも、今作の藤田五郎はひと際輝いていました。立ち姿ひとつとっても美しい。

さらにこれぞ完結編。レギュラー陣に加え、これまで剣心の敵だった強豪たちが、今作では仲間となり助けに駆け付けてくれます

蒼紫(伊勢谷友介)と共に登場したのは巻町操。演じるのは、土屋太鳳。パワー系の迫力あるアクションを見せてくれます。

そして、「るろ剣」シリーズの中でも人気があり、剣の腕は剣心と互角と言われるほどの剣術の持ち主・瀬田宗次郎が、なんと剣心の助っ人として登場です。

映画館で「ぎゃー!神木!宗次郎!」と小躍りしたくなりました。公開日までシークレットキャストとして伏せられていた瀬田宗次郎。嬉しいサプライズとなりました。

剣心(佐藤健)と宗次郎(神木隆之介)の息の合った戦闘シーンは、本当に見ごたえがあり、心打たれました。

「背中を心配しないで戦えて、楽しかった」と言う宗次郎。主を失くし、自分も流浪の維新志士になった宗次郎が、剣心と共に最後の戦いを終えたという、もうひとつのドラマが生まれた瞬間でした。

ここまで登場人物に焦点を当ててきましたが、実写映画化での見どころ、もうひとつはアクションシーンにあります。

映画の冒頭から激しい立ち回りシーンが登場します。藤田が率いる警視庁警官VS雪代縁の戦いです。

狭い車両の中を駆け巡り暴れまくる縁に、最初から圧倒的な強さを見せつけられます。

列車、道場、屋敷の中などの狭い場所での接近戦から、江戸の町を大砲で爆破したり、ひとりで大量の敵に挑んだり、上空を気球で飛んだりと壮大なアクションシーンも満載です。

まとめ


(C)和月伸宏/集英社 (C)2020映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」製作委員会

人気マンガの実写映画化『るろうに剣心』シリーズの完結編2部作、第1弾となる『るろうに剣心 最終章The Final』を紹介しました。

およそ10年の歳月をかけて迎えた完結編。これまでの集大成と言っても過言ではない、壮大なスケール感と迫力満点のアクションシーン、さらにシークレットキャラも登場の見どころ満載の作品となっています。

「人斬り抜刀斎」と呼ばれた剣心。頬に残る十字傷の謎とは、悲しい過去が遂に明かされます

圧倒的なビジュアルと迫力のアクションシーンを、ぜひ映画館で楽しんで欲しいです。






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