Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

アクション映画

Entry 2018/07/10
Update

映画『リベンジREVENGE』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も【復讐する強い女をマチルダ・ルッツが熱演】

  • Writer :
  • 金田まこちゃ

フランスの女性監督コレリー・ファルジャが描くバイオレンス映画『リベンジ REVENGE』

2018年に公開した映画『REVENGE リベンジ』は、砂漠地帯を舞台に陵辱され捨てられたジェニファーの、男達への復讐劇を描いた作品。

復讐を開始した主人公ジェニファーを演じたのは、『ザ・リング リバース』のマチルダ・ルッツ。

トロント映画祭でも上映され、気絶者が続出したという血まみれバイオレンス映画『REVENGE リベンジ』をご紹介します。

映画『REVENGE リベンジ』の作品情報


(C)2017 M.E.S. PRODUCTIONS – MONKEY PACK FILMS – CHARADES – LOGICAL PICTURES – NEXUS FACTORY – UMEDIA

【公開】
2018年7月7日(フランス映画)

【原題】
Revenge

【監督】
コラリー・ファルジャ

【キャスト】
マチルダ・ルッツ、ケヴィン・ヤンセンス、ヴィンセント・コロンブ、ギョーム・ブシェド

【作品概要】
男達に陵辱され、口封じに命を狙われる事になったジェニファーの復讐劇を描く、バイオレンス・アクション。

主演はモデル出身で、『ザ・リング/リバース』(2017)でハリウッドデビューを果たしたマチルダ・ルッツ。

監督と脚本は、本作が長編デビュー作となる女性監督、コラリー・ファルジャ。

映画『REVENGE リベンジ』のあらすじ


(C)2017 M.E.S. PRODUCTIONS – MONKEY PACK FILMS – CHARADES – LOGICAL PICTURES – NEXUS FACTORY – UMEDIA
リチャードと不倫関係にある女性、ジェニファーは、砂漠地帯にあるリチャードが所有する別荘で楽しい時間を過ごしていました。

ですが、リチャードの狩猟仲間の、スタンとディミトリが別荘に現れます。

スタンは若くてセクシーなジェニファーが気に入った様子でした。

ジェニファーは、スタンの不快な視線を感じながらも、4人はプールサイドで楽しい時間を過ごし、ジェニファーはリチャードから、幻覚作用の強い麻薬をもらいます。

次の日の朝、ジェニファーが目を覚ますと、別荘にいたのはスタンとディミトリだけ「リチャードは狩猟の許可を取りに行った」とスタンは説明します。

ディミトリは二日酔いの為、ジェニファーはスタンと同じテーブルに座りますが、スタンの視線に耐えられず、自分の部屋へ戻ります。

自分の部屋で着替えをしていたジェニファーは、部屋に侵入し、着替えを覗いていたスタンに気が付きます。

取り乱すジェニファーに、スタンは気持ちを打ち明けますが、ジェニファーは拒否、突然スタンが豹変し暴力的になります。

助けを求めるジェニファーですが、部屋に入ってきたディミトリにも見捨てられ、スタンに陵辱されてしまいます。

別荘に戻ったリチャードは、事実を知り怒りを爆発させますが、ジェニファーにお金を渡す事で口封じをしようとします。

ショックを受けたジェニファーは、リチャードの家族に全てバラすと脅し、怒ったリチャードに殴られます。

身の危険を感じたジェニファーは、別荘から逃げ出しますが、3人の男に崖へ追い詰められ、リチャードに突き落とされます。

崖から落ちたジェニファーの腹部に木の枝が刺さり、串刺し状態となったジェニファーの姿を見て、3人の男はその場から立ち去りました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『REVENGE リベンジ』ネタバレ・結末の記載がございます。『REVENGE リベンジ』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
ジェニファーを殺害した事に、罪の意識を感じるスタンでしたが、リチャードは全く気にしていない様子でした。

一方、ジェニファーは生きており、ライターで木を燃やして、その場から脱出します。

そこへ、ジェニファーの死体を確認に来た、リチャード達が現れます。

ジェニファーの死体が消えている事から、ジェニファーが生存している可能性を感じ、3人は血痕を追い、ジェニファーの追跡を開始します。

ですが、途中で湖に行き当たり、血痕はそこで消えていました。

3人はそれぞれ別れて、ジェニファーの捜索を続けます。

3人の追跡から逃げ続けているジェニファーは、立ち小便をしているディミトリを目撃します。

ディミトリに忍び寄り、ジェニファーは、立てかけてあった猟銃を奪い発泡します。

しかし、それはディミトリの罠でした。

猟銃に弾は入っておらず、ディミトリに捕まったジェニファーは暴行を受けます。

ジェニファーは完全に油断していたディミトリからナイフを奪い、ディミトリの目に突き刺し、絶命したディミトリは川底に沈んでいきます。

ジェニファーは、ディミトリの装備品を奪い、四輪バイクを奪いその場を立ち去ります。

ディミトリから、ジェニファー発見の報告を受けたスタンとリチャード。

ですが、スタンは川に流されていたディミトリの死体を発見します。

再びジェニファー捜索を続けようとするリチャードを、スタンは非難しますが、リチャードに殴られ力づくで従わされます。

洞窟に到着したジェニファーは、腹部に刺さった木の枝を取り除く為、麻酔代わりに、幻覚作用の強い麻薬を使用、木の枝を取り出し、熱したビール缶で傷口を消毒します。

これまで逃亡を続けていたジェニファーは、逆にスタンとリチャードを狩る事を決意します。

車で移動しジェニファーを探していたスタンは、車がオーバーヒートし、水を補給する為に停車します。

スタンを発見したジェニファーは、猟銃でスタンを狙撃、スタンは肩から出血しながら逃亡します。

スタンを追うジェニファーですが、隠れていたスタンに逆に背後を取られ、狙撃されます。

ジェニファーは、裸足で追いかけてくるスタンの前にガラスの破片をばら撒きます。

足が傷ついたスタンは怒り狂い、車に乗ってジェニファーへ特攻を仕掛けます。

ジェニファーはスタンに向けて猟銃を連射し、スタンの頭を撃ち抜きました。

スタンからの応答が無い事から、ジェニファーにやられた事を悟ったリチャードは、別荘に戻ります。

シャワーを浴びていたリチャードは、物音に気付き別荘内を探索、猟銃を構えた傷だらけのジェニファーに遭遇し、腹部を撃ち抜かれます。

腹部をサランラップで止血し、別荘内にいるジェニファーを探すリチャード、一度はジェニファーを追い詰めますが、腹部を攻撃され苦しんでいる隙に、ジェニファーに狙撃されます。

全ての復讐を終えたジェニファーは、別荘に近づくヘリコプターの音を聞きながら、プールサイドに立っていました。

映画『REVENGE リベンジ』の感想と評価


(C)2017 M.E.S. PRODUCTIONS – MONKEY PACK FILMS – CHARADES – LOGICAL PICTURES – NEXUS FACTORY – UMEDIA
女性監督による、女性の復讐劇を描いた本作の特徴は、復讐する側もされる側も、生身の普通の人間という点です。

たいてい、アクション映画で主人公が立ち向かう敵は、犯罪組織などが多いのですが、そうではなく、主人公が特殊な訓練を受けたエージェントや殺し屋でもありません。

ジェニファーは普通の女性ですし、スタンはジェニファーを殺害した事をいつまでも悔やみ、リチャードはなかなか始末できないジェニファーに、恐怖を感じるようになります。

普通の人達による、血で血を洗う戦いを描いた、珍しい作品では無いでしょうか?

特にスタンとジェニファーの戦いは、耳を撃たれてしばらく聴力を失うジェニファーや、足を怪我して唸り声を上げながらアクセルを踏んで、ジェニファーの命を狙うスタンの姿など、非常に生々しく描いており、この作品の面白さや醍醐味は、この戦いに全て詰まっていると思います。

正直、序盤は登場人物に感情移入ができなかったのですが、生々しい戦いが繰り広げられるにつれて、手に汗握りながら最後まで観賞してしまった、独特の味とパワーを持つ映画です。

これを女性監督が撮影したのですから凄いですね。

まとめ


(C)2017 M.E.S. PRODUCTIONS – MONKEY PACK FILMS – CHARADES – LOGICAL PICTURES – NEXUS FACTORY – UMEDIA
今作の魅力は、独特のカメラワークにもあると思います。

アップで撮影した、超スロー再生の映像がいたる箇所に挟まれており、原色を基調にした色彩も相まって、なんとも言えない迫力を生み出しています。

チョコスナックを食べるディミトリの口をアップで映し、チョコスナックを食べる様子を、超スロー再生を使用して大音量で表現するあたり、この作品の異常性を物語っていたと思います。

また、終盤のリチャードとの戦闘は、リチャードがジェニファーに遭遇するまでを、ほぼ1カットで見せ、戦闘が始まると、別荘内を走り回る両者を、それぞれの視点で描いており、工夫されたカメラワークとなっています。

特にオススメは、戦う事を決意したジェニファーの全身を映しているシーンで、マーベル作品でヒーローが初めて登場した時と同じようなカメラワークとなっており、非常にかっこいいシーンとなっています。

とにかくパワーに溢れており、観ているうちに引き込まれる魅力に満ちた映画『REVENGE リベンジ』は、2018年7月7日から公開中です。

関連記事

アクション映画

映画『イップマン外伝マスターZ』ネタバレあらすじと感想。マックス・チャンの魅力さく裂!

ドニー・イェン主演の「イップ・マン」シリーズのスピンオフ 映画『イップ・マン外伝 マスターZ』は、2019年3月9日(土)より新宿武蔵野館ほかでロードショー! ドニー・イェン主演の「イップ・マン」シリ …

アクション映画

映画『BLEACH/ブリーチ』ネタバレ感想と評価。MIYAVIの剣戟アクションの新境地

週刊少年ジャンプに15年にわたって連載されてきた大人気漫画『BLEACH』の完全実写化作品。 この世にとどまる悪霊を退治する死神の仕事を代行することになった高校生の活躍を描く! 『アイアムアヒーロー』 …

アクション映画

【ネタバレ】貴公子|あらすじ感想と結末の評価解説。韓国ノワール映画のダークヒーローをキム・ソンホが映画初出演で華麗に演じる

「THE WITCH 魔女」シリーズのパク・フンジョン監督が手がける新たな韓国ノワール 絶対絶命のマルコと怪しき友達(チング)との手に汗握る攻防戦を描く韓国ノワール『貴公子』。 フィリピンで、病気の母 …

アクション映画

映画『デッドロック』あらすじ感想と評価解説。ドイツ西部劇にロックバンドカンが音楽を担当するカルトムービー

映画『デッドロック』は2021年5月15日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開 ニュージャーマンシネマと時代を共にしながら、その栄光に背を向け、ドイツ映画界の知る人ぞ知る存在となったロー …

アクション映画

映画『ザ・ロック』ネタバレあらすじ感想と結末の評価解説。マイケル・ベイがニコラス・ケイジとショーン・コネリーで描くテロリスト集団との戦い

アルカトラズを占拠したテロリスト集団vs2人の男の戦いを描いたアクション! マイケル・ベイが監督を務めた、1996年製作のアメリカのアクション大作である映画『ザ・ロック』。 猛毒の神経ガス・ロケット弾 …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学