映画『HiGH&LOW THE WORST』は2019年10月4日(金)より全国ロードショー公開!
人気バトルアクション『HiGH&LOW』シリーズの最新作映画『HiGH&LOW THE WORST』。
累計発行部数7500万部を超える伝説的不良漫画『WORST』と奇跡のコラボレーションを果たし、漫画家・高橋ヒロシが自身初の映画脚本を手がけた作品でもあります。
『HiGH&LOW』の鬼邪(おや)高校と『WORST』の鳳仙学園がスクリーン上で大激突します。
映画『HiGH&LOW THE WORST』の作品情報
【公開】
2019年(日本映画)
【原作】
髙橋ヒロシ
【監督】
久保茂昭
【脚本】
高橋ヒロシ、平沼紀久、増本庄一郎、渡辺啓
【アクション監督】
大内貴仁
【企画プロデュース】
HIRO(EXILE)
【キャスト】
川村壱馬、吉野北人、前田公輝、山田裕貴、白洲迅、富田望生、矢野聖人、中務裕太、小森隼、志尊淳
【作品概要】
ドラマ・映画・ライブ・音楽など多種多様なメディアと連動・展開を続ける、「EXILE TRIBE」が手がけるエンタテンメントプロジェクト『HiGH&LOW』シリーズの最新作映画。
本作では、髙橋ヒロシの不良漫画の金字塔『クローズ』シリーズの代表的作品の一つ『WORST』とまさかのコラボレーション。『HiGH&LOW』シリーズからは鬼邪高校、『WORST』および『クローズ』シリーズから鳳仙学園が登場し、互いの仲間が襲撃された事件を機に大抗争を繰り広げます。
LDH所属の若手俳優を中心に人気キャストが集結。監督とアクション監督は、『HiGH&LOW』シリーズを手がけ続けてきた久保茂昭と大内貴仁のコンビが続投しています。
映画『HiGH&LOW THE WORST』のあらすじとネタバレ
SWORD地区の一角を担い「漆黒の凶悪高校」とあだ名される鬼邪高校に、花岡楓士雄が転校してきます。
全日制のトップ・轟洋介が定時制のトップ・村山良樹にタイマン勝負で敗れたことで、鬼邪高校内ではにわかに覇権争いが激化していました。
元々はSWORD地区の希望ヶ丘団地、通称「絶望団地」の出身でもある楓士雄は、一気に鬼邪高校内で大きな存在となっていき、やがて村山との一戦でケガを負った轟、そして村山との決闘も口にするようになります。
その頃、鬼邪高校内ではかつてSWORD地区で出回った違法ドラッグ「レッドラム」が再び流通し始めていました。そのことを知った村山は、レッドラムの出どころを探り始めました。
また楓士雄の幼馴染・新太がレッドラムの売人をやっていることが判明し、楓士雄や尾々地兄弟たちも動き始めます。
一方、戸亜留市の鳳仙学園でもレッドラムの存在が問題視されるようになり、現トップ・上田佐智雄と鳳仙四天王たちもその出どころを探り始めました。
そんな中、鬼邪高校のメンバーがスキンヘッドの一団に、鳳仙四天王の一人が「鬼邪高校」を名乗る一団に襲われます。
鳳仙学園は「幹部以外の生徒は全員スキンヘッド」が最大のトレードマークであり、加えて鬼邪高校を襲った男たちは鳳仙の学ランと同系色であるグレーの学ランを着ていました。
互いのナワバリが汚されているレッドラムの一件もあり、鬼邪高校・全日制組と鳳仙学園はついに抗争を開始します。
個人の能力を押し出していく鬼邪高校と、集団の組織力によって迫る鳳仙学園。
一進一退の攻防が続く中、そこに村山率いる鬼邪高校・定時制組が割って入ります。
そして、この抗争とレッドラムのカラクリを語って聞かせます。
映画『HiGH&LOW THE WORST』の感想と評価
ストーリー自体は相変わらず荒唐無稽で本当に日本の出来事とは思えず、俳優たちも極端なキャラクターと衣装・メイクで押し切っている感が強く、怒号とアクションのないシーンだと途端に薄さ・浅さを感じてしまうのですが、それでもここまでアクションシーンのつるべ打ちで押し切られると一種の爽快感のようなものがあります。
映画終盤、あらゆる撮影手法を使って100人単位で展開されるアクションシーンには思わず唸ってしまいます。
鉄パイプや角材、ナイフといった得物は用いられているものの、銃火器は決して登場せず、基本的には全員が接近戦の素手喧嘩(ステゴロ)です。
準メインキャラ(『HiGH&LOW』シリーズはこのポジションのキャラクターが実に多く、それが作品としての魅力にもなっています)の見せどころとなるショットでは、カメラが一時停止する、あるいは時にスローモーションで描くことでその勇姿を丁寧に捉えます。
それはキャラクター、あるいは演じているキャスト陣のプロモーションビデオ映像のようにも感じられ、トゥーマッチ感もなくはないのですが、ここまで突き詰められると清々しさすらあります。
まとめ
『HiGH&LOW』シリーズに『クローズ』シリーズの世界をぶち込むというかなりの力技の作品でもある本作。
今回コラボレーションを果たした漫画『THE WORST』は作品こそ違えど、『クローズ』自体は『クローズZERO』『クローズZEROⅡ』『クローズEXPLODE』と三作も映像化を続けてきた東宝の一ブランドでもあります。
それを松竹で展開していた『HiGH&LOW』に合流させるという大技はなかなかできません。
また鳳仙学園といえば、『クローズZEROⅡ』で金子ノブアキ・三浦春馬・綾野剛が学園のメインキャラクターを演じ、強烈なインパクトを残してもいます。その高いハードルの中で「殺し屋軍団」鳳仙学園の人気キャラクターを演じ切ったことだけでも評価に値すると言えるでしょう。
そして映画のラストでは、『クローズ』シリーズを読んだ/観た者ならば誰もが知るであろう「鈴蘭」の文字と「カラス」たちの存在が言及されています。
人気漫画家にして『クローズ』シリーズの生みの親・髙橋ヒロシを口説き落とし、このとんでもないコラボレーションを実現させたHIROの発想力と行動力の高さには素直に感心してしまいます。
そして、『HiGH&LOW』シリーズを撮り続け、その世界観を形作ってきた監督・久保茂昭&アクション監督・大内貴仁コンビによる集団アクションシーンはやはり見応えがあります。
鬼邪高校VS鳳仙学園の対決における地に足をつけたハードなアクションに対し、鬼邪&鳳仙連合VS薬物ギャングとの激突では絶望団地を舞台にした縦移動を取り込んだより立体的なアクションを魅せ、アクションという観点から映像の雰囲気をガラッと変えてくる余裕も感じます。