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【ネタバレ】暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー|あらすじ感想と結末の解説評価。キャストがトラブルだらけの撮影に挑む!

  • Writer :
  • 金田まこちゃ

これまでの定番をぶち壊す!異色のスーパー戦隊シリーズの劇場版

ドンモモタロウをリーダーとする6人の戦士が、人間の欲望から生まれる怪物「ヒトツ鬼」との戦いを繰り広げる『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』、その劇場版となる、映画『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』

『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』は、「オニシスター」に変身する、女性戦士の鬼頭はるかがメインで物語が進んだり、戦隊のピンクが、初の男性だったり、前作『機界戦隊ゼンカイジャー』の主役を演じていた、駒木根葵汰が継続して出演していたりと、これまでの戦隊ヒーローの定番をぶち壊す、数々の要素が話題になっている作品です。

その劇場版『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』も、定番に捕らわれない『ドンブラザーズ』らしい、豪快な内容でした。

『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』の内容と共に『ドンブラザーズ』の魅力をご紹介します。

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映画『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』の作品情報


(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映(C)テレビ朝日・東映AG・東映

【公開】
2022年公開(日本映画)

【原作】
八手三郎

【監督】
田崎竜太

【脚本】
井上敏樹

【キャスト】
樋口幸平、別府由来、志田こはく、柊太朗、鈴木浩文、石川雷蔵、富永勇也、宮崎あみさ、タカハシシンノスケ、駒木根葵汰、姜暢雄、岸田里佳、島崎和歌子

【作品概要】
日本の昔話「桃太郎」をモチーフに、ドンブラザーズの大暴れを描いた、スーパー戦隊シリーズの46作目。

樋口幸平、別府由来、志田こはく、柊太朗、鈴木浩文、石川雷蔵など、テレビシリーズのキャストに加え、東映不思議コメディーシリーズ「魔法少女ちゅうかないぱねま!」(1989)の島崎和歌子、『忍風戦隊ハリケンジャー』(2002)の姜暢雄、『鳥人戦隊ジェットマン』(1991)の岸田里佳という、東映の特撮作品に所縁のある俳優がゲスト出演しています。

脚本は『鳥人戦隊ジェットマン』(1991)『仮面ライダーアギト』(2001)『仮面ライダー555』(2003)などを手掛けてきた井上敏樹。

監督は、これまで数々のスーパー戦隊シリーズや、仮面ライダーシリーズに携わってきた田崎竜太。

映画『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』のあらすじとネタバレ


(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映(C)テレビ朝日・東映AG・東映

人間の欲望から生まれるヒトツ鬼と、日夜戦いを繰り広げる、桃井タロウ(ドンモモタロウ)鬼頭はるか(オニシスター)猿原真一(サルブラザー)犬塚翼(イヌブラザー)雉野つよし(キジブラザー)の「ドンブラザーズ」。

ある時、5人の姿を見た映画プロデューサーの、三枝にスカウトされ、映画出演が決まります。

映画のタイトルは『新・初恋ヒーロー』。

かつて、はるかが漫画賞を受賞しながらも、盗作疑惑がかけられ、全てを失った作品と同じタイトルの映画です。

当然、はるかは困惑し出演を迷いますが、タロウの「困った人間は見過ごせない」という言葉で、撮影に協力することになります。

映画の撮影が始まりますが、演技未経験のはるかとタロウの演技は酷いものです。

ですが、監督の黒岩が考える「リアルな演技」に当てはまってしまった為、撮影は続くことになります。

『新・初恋ヒーロー』は、序盤は恋愛学園ものでしたが、中盤から突如ゾンビものに変化するという、統一性の無い作品で、更に黒岩の演出が暴走を始めます。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』ネタバレ・結末の記載がございます。『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映(C)テレビ朝日・東映AG・東映

「映画の内容は、その場の空気で変えていく」という黒岩の言葉を真に受け「ドンブラザーズ」のメンバーが、勝手に脚本を自分に都合よく変更していきます。

更に「ドンブラザーズ」と敵対している「脳人」も撮影に参加し、収拾がつかない状況となりますが、黒岩は手ごたえを感じているようで、撮影はどんどん進んでいきます。

そして、いよいよ映画はクライマックスを迎え、黒岩が求めるのは「最強のラスボス」でした。

映画に熱い情熱を燃やす黒岩は、ヒトツ鬼に変身し、街の人を襲い始めます。

ヒトツ鬼になった黒岩と「ドンブラザーズ」の6人目の戦士、ドンドラゴクウが戦っていると「ドンブラザーズ」の戦士達が集まります。

戦いを演出するヒトツ鬼に「ドンブラザーズ」は苦戦しますが、最後は力を合わせて勝利します。

そして、完成した『新・初恋ヒーロー』の試写会の日。原作者の椎名ナオトが姿を現したことで、はるかは意識をします。

上映終了後、椎名ナオトは絶賛するも、映画は酷い内容で公開中止が決まります。

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映画『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』感想と評価


(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映(C)テレビ朝日・東映AG・東映

スーパー戦隊シリーズの46作目となる『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』は、前述したように、スーパー戦隊シリーズの中でも、異色作であることで話題になっています。

これまでのスーパー戦隊シリーズといえば「悪の組織と戦う」「世界の平和を守る」など、共通した目的の為に戦うことが多いイメージでしたが『ドンブラザーズ』は、仲間を「お供」と呼ぶ、桃井タロウを中心に集まった戦士たちが、ほとんど成り行きで戦うという展開が多いです。

さらに登場キャラクターも個性的で、桃井タロウ(ドンモモタロウ)は赤ん坊の時に、桃型のカプセルに乗せられて、地球に来たという過去がありますが、その正体は正確には不明です。

とにかく正義感の強い性格で、更に「嘘をつくと死ぬ」という特異体質です。

鬼頭はるか(オニシスター)は、漫画賞を受賞した作品に盗作疑惑がかけられ、何もかもを失った際に、よくわからないまま、桃井タロウに忠誠を誓い「ドンブラザーズ」として戦うことになります

猿原真一(サルブラザー)は、風流を愛する無職でありながら博学の為、地域の人には「教授」と慕われており、いろいろな相談に乗っています。

犬塚翼(イヌブラザー)は、指名手配中の逃亡者

雉野つよし(キジブラザー)は「ドンブラザーズ」唯一の30代にして、平凡な会社員

ですが、妻のみほを守る為なら、手段を選ばない危険な部分があり、過去に雉野がヒトツ鬼に変身したこともあります。

そして、スーパー戦隊シリーズでは、心強い味方になることが多い、6人目の戦士である桃谷ジロウ(ドンドラゴクウ)は、普段は素朴な好青年でありながら、自分の無力さを感じたり、周囲が思い通りに動かないと逆ギレを起こし、危険な人格が目覚め「ドンブラザーズ」を攻撃するという、厄介なキャラクターです。

このように、それぞれ特殊なバックボーンを持つキャラクターが、桃井タロウの持つリーダーシップと傲慢さにより、いつの間にか団結して戦うことになるという特殊さが『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の魅力です。

さらに、敵対している「脳人」や、ゼンカイザーブラックに変身する「喫茶どんぶら」のマスターなど、多くの謎を残したまま、それでも何事も無く次々に話が展開していく、全体を通しての豪快さも面白い部分で、第13話で、いきなり死んだ桃井タロウが、第15話で早くも蘇るという、物語のスピード感が凄すぎて、この先が読めない展開となっています。

そして、映画『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』ですが、「映画内で映画の撮影を行う」という、いわゆる「メタ的」な内容となっています。

王道の学園ラブコメ作品に、ゾンビ要素を入れて来る、めちゃくちゃな監督の黒岩に振り回されるのですが、注目なのは、ヒトツ鬼になった黒岩との戦いの場面です。

スーパー戦隊シリーズでお馴染みの、変身後にそれぞれの名前と戦隊名を名乗り、派手な爆発が起きる、いわゆる「名乗り」の場面

スーパー戦隊シリーズの見せ場の1つですが、「ドンブラザーズ」は、ヒトツ鬼が現れた際に、それぞれの戦士が変身した姿で集まって来て、そのまま戦いを始める為、テレビシリーズでは「名乗り」の場面がありません

映画が公開された2022年7月現在、おそらくテレビでは1度もやっていないのではないでしょうか?

ただ、劇場版では、この「ドンブラザーズ」の名乗りが見れます

ヒトツ鬼になった黒岩に「名乗れ!」と言われるのですが、これは視聴者の声を代弁してくれたように感じます。

さらに、名乗りの際の爆発で、ヒトツ鬼にダメージを与える、これまた「メタ的」な展開となっています。

テレビシリーズと変わりなく、いや劇場版だからこその、豪快な内容に振り切った映画『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』

テレビシリーズも、現在は第1話から、物語に大きな変化は無いので、今からでも追い付けますよ。

この劇場版をキッカケに、異色のスーパー戦隊シリーズ『ドンブラザーズ』に触れてみてはいかがでしょうか?

まとめ


(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映(C)テレビ朝日・東映AG・東映

テレビシリーズの「ドンブラザーズ」は、SF映画ファンへのオマージュも込められています

まず、謎のサングラスを装着することで、異次元空間が見えるようになるのですが、これは1988年のジョン・カーペンター作品『ゼイリブ』のオマージュ

また、正体不明の「獣人」に寄生されたらしい、刑事の狭山健児が、第10話で見せる数々の奇行は、1987年の映画『ヒドゥン』で、異星人に寄生された人間を連想させます

6人目の戦士である桃谷ジロウの、危険な人格が変身した姿が「ドントラボルト」という名前なのも、明らかに狙っていますね。

『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』は、スーパー戦隊シリーズとして異色なだけでなく、往年の映画ファンならニヤリとしてしまう、映画作品へのオマージュも面白いので、今後はその点にも注目していきたいですね




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