若手演技派として知られる俳優・池松壮亮オススメ映画5選。
池松壮亮は2000年の10歳の時に、劇団四季のミュージカル『ライオンキング』の子役オーディションでヤングシンバ役を勝ち取り、舞台デビューしました。それを機に、事務所に所属し子役活動を始めます。
2003年にはハリウッド映画『ラストサムライ』で、映画初出演にしてハリウッドへのデビューを同時に果たします。さらにこの作品で第30回サターン賞では若手俳優賞にノミネートされました。
その後も、数々の映画、ドラマ、舞台などで活躍の場を広げ、様々なジャンルで幅広い役柄を見事に演じ、役者や監督、脚本家などからも好評な演技で一躍有名となった池松壮亮。
今回は俳優、池松壮亮のオススメの映画を5作品を選び、ご紹介させていただきます。
CONTENTS
これぞ日本のサムライ!『ラストサムライ』(2003)
映画『ラストサムライ』の作品概要
2003年公開のアメリカ映画。監督はエドワード・ズウィック。
アメリカ映画ながら、日本の明治時代を生きた侍たちのサムライ魂を描いた作品。日本の俳優が海外に進出する1つのきっかけを作りました。
キャストは、トム・クルーズ、渡辺謙、真田広之、小雪、ティモシー・スポールほか。
映画『ラストサムライ』のあらすじ
日本の明治時代初期。明治維新直後ということもあり、政府は軍事力にも西洋の技術を取り入れ、一方で侍たちを撲滅させる計画を立てていました。
そこで政府は南北戦争の英雄であるネイサン・オールグレン大慰を日本に招き、日本に西洋の戦術を広めていきます。
そんな中、この計画に反対している勝元に出会い、彼をはじめとした日本の侍たちの思いや魂を目の当たりにします。
そこでオーグレン大慰は、自分に足りなかったものを思い出しますが…。
映画『ラストサムライ』のおすすめポイント
本作はアメリカから見た理想のサムライ像を描いた作品。トム・クルーズの演技はもちろんですが、渡辺謙、小雪などの日本俳優陣の時代を必死に生き抜く、鬼気迫る演技にも大注目です。
ここで、池松壮亮は父を失った少年・飛源を演じています。
登場シーンは多くはありませんが、とても表情豊かで現在からは想像できないほど可愛らしく、ピュアな少年時代の池松壮亮は激レアです!
お金に人生を狂わされた女のストーリー『紙の月』(2014)
映画『紙の月』の作品概要
2014年公開の日本映画。監督は『桐島、部活やめるってよ』で知られる吉田大八。原作は『八日目の蝉』で知られる角田光代。ごく普通の銀行員による巨額横領事件の全貌を描いたサスペンス映画。
キャストは、宮沢りえ、池松壮亮、大島優子、田辺誠一、小林聡美ほか。
映画『紙の月』のあらすじ
バブル崩壊直後の1994年。銀行勤めの主婦・梅澤梨花は、仕事の出来が非常に良く、社内では上司や後輩、顧客からも慕われる存在でした。
一方で梨花は子供もおらず、無関心な夫に寂しさを感じていました。
ある日、梨花は大学生・光太と出会い、関係を持ってしまいます。その後、光太に借金があることを知り、軽い気持ちで顧客の預金を横領したことをきっかけに、彼女の金銭感覚が狂い始めていきます…。
映画『紙の月』のおすすめポイント
本作品で注目したいのは、宮沢りえと池松壮亮の圧倒的な演技力です。平凡な主婦が1人の大学生との出会いをきっかけに墜落していく様がリアルに描かれています。かなりシビアで現実的なストーリーから、見ている側も息苦しくなるほどです。徐々に崩壊していく梨花と、その優しさに漬け込む光太の役はまさに適役でした。自分の本能のためにお金で動いてしまう、人間の弱さを考えさせられる作品です。
大ヒットテレビドラマ、遂に映画化!『劇場版 MOZU』(2015)
映画『劇場版 MOZU』の作品概要
2015年公開の日本映画。逢坂剛の小説をテーマにしたドラマを羽住英一郎監督の手によって映画化。テレビ版に加えて、ビートたけし、伊勢谷友介らの豪華キャストが参加。
キャストは、西島秀俊、ビートたけし、香川照之、真木よう子、伊勢谷友介、松坂桃李、長谷川博己、小日向文世、池松壮亮、伊藤淳史、杉咲花、阿部力。
映画『劇場版 MOZU』のあらすじ
妻の死の真相を突き止め、警察内部に潜む闇を明らかにした公安警察官の倉木だが、娘の死は未だに謎に包まれていました。
それから半年たったある日。高層ビルで武装集団によるテロ事件とぺナム大使館襲撃事件が同時に発生し、倉木は大杉と明星と共に捜査を始めました。
この事件には、以前から触れられている極悪犯「ダルマ」が絡んでいると推測し、ついにその正体が明らかになり…。
映画『劇場版 MOZU』のおすすめポイント
ドラマ版を見ていないと内容が理解できないとは思いますが、とにかく豪華キャストの名演技に終始圧倒されます。
松坂桃李や長谷川博己の狂気っぷりや、黒幕「ダルマ」役のビートたけしのラスボス感、そして早すぎるストーリー展開にもう開いた口が塞がりません。
松坂桃李と池松壮亮の無表情で戦うシーンには鳥肌が立ちました。さらに、フィリピン・マニラで撮影された過激な爆破シーンやアクションシーンにも注目です。
体当たりの演技に圧巻『海を感じる時』(2014)
映画『海を感じる時』の作品概要
2014年公開の日本映画。監督は安藤尋。人気作家・中沢けいの処女作が原作。第21回群像新人文学賞を受賞。
作家の中沢けいが1978年に発表し、当時18歳で第21回群像新人賞を受賞した文壇デビュー作を、市川由依の主演で映画化。
キャストは、市川由衣、池松壮亮、阪井まどか、中村久美。
映画『海を感じる時』のあらすじ
高校生の恵美子は先輩の洋に好意を寄せていました。
ある日、洋からふいにキスをされ、恵美子は思わず体を許してしまいます。
一方で洋は、女性とキスをしたかっただけで、恵美子に興味はありませんでした。しかし、それから恵美子は洋に必要以上に執着し始め、都合のいい女になってしまいます。
高校を卒業しても、恵美子は洋の元を離れようとはせず、どんなに洋からの愛情を感じなくても、大切にしてもらえなくても、恵美子は洋を求めました。
しかし、そのたびに恵美子は心に深い傷を負っていき…。
映画『海を感じる時』のおすすめポイント
本作は恵美子の目線で描かれています。
彼に会えば関係を持ってしまう、関係を持ってしまえば、傷つくのは自分だ、と分かっていながら、彼に求められると彼のもとへと走ってしまう少女。
恋に純粋に生きる少女が大人の女性へと変わっていく様を、市川由衣が体を張って演じています。
相手役の池松壮亮のクズ男っぷりが最高に似合っていました。自分の都合のいいように動く恵美子をかなり荒く扱う一方でそんな自分自身との葛藤まで描かれています。
2人の男子高校生がひたすらしゃべるだけ!『セトウツミ』(2016)
映画『セトウツミ』の作品概要
池松壮亮と菅田将暉のダブル主演の2016年公開の日本映画。監督は大森立嗣。比元和津也の人気漫画『セトウツミ』を実写映画化。
キャストは、菅田将暉、池松壮亮、中条あやみ、鈴木卓爾、成田瑛基、岡山天音、奥村勲、笠久美、牧口元美、宇野祥平。
映画『セトウツミ』のあらすじ
本作は、退屈な毎日を送る男子高校生の放課後を描いています。
菅田将暉演じる天然で活発な瀬戸と、池松壮亮演じるクールで真面目な内海がだらだらとくだらない話で盛り上がり、中身のないシュールな会話が繰り広げます。
瀬戸が思いを寄せるヒロイン役を人気モデルの中条あやみが演じています。
映画『セトウツミ』のおすすめポイント
先ほども紹介しましたが、2人の少年がひたすら話すだけの映画です。
ですが、何でもないようなことで盛り上がり、喧嘩になり、笑いあう2人の掛け合いが絶妙にシュールで見ている側が飽きることはありません。
何の違和感もなく見られる、ということはそれほど2人の演技が上手いということです。
本当にそこら辺にいてもおかしくないようなただの高校生ですが、2人にしか出せない空気、雰囲気を感じ、ほっこりする作品です。
思わず、自分の青春時代と重ねて懐かしい気持ちになる方もいるはずです!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今では実力派かつ個性派俳優となった池松壮亮ですが、過去の作品を見ると、これほど好評を得るのも納得ですよね。
池松壮亮の独特の演技が好き、という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
今後も様々な作品でより一層活躍の場を広げてほしいですね。