連載コラム『THEATRE MOMENTS2019』第4回
「日本発のワールドスタンダード演劇」をモットーに、これまで精力的な取り組みを展開してきた劇団シアターモーメンツ。
2019年5月29日(水)〜6月1日(土)にかけて、最新公演『#マクベス』の上演が控えています。
コラボレーション企画第5弾となる今回は、本作でマクベスの裏切りにあう武将バンクォーを演じ、人間味溢れる熱演をみせる大窪晶さんのインタビュー映像を掲載します。
【連載コラム】『THEATRE MOMENTS2019』記事一覧はこちら
CONTENTS
バンクォー役・大窪晶インタビュー映像
重厚な演技の魅力
稽古場ではいつも冗談を飛ばし、メンバーたちを笑わせている大窪さんですが、いざ芝居のスイッチが入ると堂々たる威風を放ち始めます。
今、自分の周りにいる人たちと何が出来るのか。アクションとリアクションを基本にした確かな演技力が、全身全霊のパフォーマンスを可能とし、マクベスだけでなく、他のキャラクターの内面にまで揺さぶりをかけていきます。
勇猛さと知性を兼ね備え、さらに人間味溢れる人柄が滲む武将バンクォーというキャラクターははまり役と言えるでしょう。
常にその念頭に置かれている観客へのサービス精神も、大窪さんの大きな魅力です。
大窪晶プロフィール
1975年生まれ、東京都出身。円演劇研究所を経て、現在は演劇集団円、俳優部所属。
2015年にピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団出身のダンサーたちと共に制作した『SOMAプロジェクト』の出演を果たし、日本とドイツの公演に参加。その後、舞台『後ろの正面だあれ』(2017/作 別役実)、『DOUBLE TOMORROW』(2017/ ファビアン・プリオヴィル)にも出演。
主な舞台出演は『孤独から一番遠い場所』(2010/作 鄭義信・演出 森新太郎)、『夏の方舟』(2013/ 東憲司)があり、テレビドラマでは『こころ』(NHK)、『こちら本池上署』(TBS)、『坂の上の雲』(NHK)、『ギフト』(CX)、『LADY』(TBS)、『ブラックボード』(TBS)などに出演しています。
現在、俳優活動の経験を活かしたインタビュー取材を橋爪功や三上博史、朴璐美などに行い、また映画監督の荻颯太郎の次回映像作品のオリジナル企画を進行中。
好きな映画:マイク・リー監督『ハッピー・ゴー・ラッキー』(2008)
劇団THEATRE MOMENTS(シアターモーメンツ)とは
参考映像:『遺すモノ〜楢山節考より〜』
2004年、佐川大輔と中原くれあを中心に、「日本発のワールドスタンダード演劇の創作」を目的に設立。
小説や戯曲をベースに、俳優とアイディアを出し合うデバイジング集団創作に加え、ルコックやスタニスラフスキーの演劇手法を使い分け、普遍性と演劇性の高い舞台を生み出しています。
そのスタイルは「一人複数役を演じ、常に出ずっぱりの俳優」「アンサンブルによる身体表現」「テーマ小道具の変幻自在な見立て」「前説から本編へのシームレスな導入」など、独自の特徴があります。
2013年の第四回せんがわ演劇コンクールでグランプリ、観客賞、演出賞を受賞。
海外では、2013年マカオフリンジフェスティバル(中国)、2014年メルボルンフリンジフェスティバルなどへ参加。2016年にはマカオに招聘され、海外の劇団では現地初となる3か月連続上演。
本作『#マクベス』もすでに、2019年8月にマカオ公演が決定しています。
THEATRE MOMENTS公演『#マクベス』の作品情報
【日本公演】
2019年
5月29日(水)19:30
5月30日(木)19:30
5月31日(金)14:30 / 19:30
6月1日(土)11:30 / 16:30
【場所】
調布市せんがわ劇場
【料金】
[一般] 前売4,000円/当日4,500円/リピーター割2,500円
[U25割] 前売2,500円/当日3,000円/リピーター割1,500円
[U18割] 前売1,000円/当日1,000円/リピーター割500円
[初日割] 前売3,000円/当日3,500円
[平日マチネ割] 前売3,500円/当日4,000円/リピーター割2,500円
[ペア割] 前売7,400円/リピーター割2,500円(1名あたり)
[3名以上割] (1名あたり)前売3,500円/リピーター割2,500円
[調布市民割・外国人割・ハンディキャップ割] 前売3,000円/当日3,500円/リピーター割2,500円
【構成・演出】
佐川大輔
【原作】
ウィリアム・シェイクスピア『マクベス』
【キャスト】
青木まさと、荒井志郎(青☆組)、池田美郷(O’RAMA Rock’n’Roll Band)、大窪晶(演劇集団円)、今野健太(THEATRE MOMENTS)、ちょびつき雨宮、中原くれあ(THEATRE MOMENTS)、三橋俊平
【作品概要】
THEATRE MOMENTS第23回公演。
「ワールドスタンダードな演劇」を前提として、ウィリアム・シェイクスピアの『マクベス』をTHEATER MOMENTSならではの切り口と小道具と身体を駆使した独自のスタイルで創作される新作です。
また、日本公演以外にも、2019年8月にマカオ公演が決定しています。
構成・演出はTHEATRE MOMENTS主宰の佐川大輔が努めます。
『#マクベス』のあらすじ
スコットランドの勇将マクベスは、ノルウェー軍との熾烈な戦いに勝利した後、奇妙な出で立ちの魔女たちに出会い、「やがて王になる」という予言を受けます。
その予言を伝えられたマクベス夫人は、夫の出世に魅了されます。
そんな中、勝利の宴がマクベスの城で行われ、スコットランド王のダンカンが訪れることとなり、マクベス夫妻は予言を現実のものとするべく王殺しを企てますが…。