家族の関係を描いた繊細な人間ドラマでありながら、張り詰めた緊張感が観る者を襲う傑作サスペンス、映画『ジュリアン』の予告編が解禁されました。
期待の新星グザヴィエ・ルグラン監督が、アカデミー賞にノミネートされた自身の短編を長編化し、ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した衝撃のデビュー作。
映画『ジュリアン』は、2019年1月25日より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開です。
映画『ジュリアン』予告編
主人公は、離婚した父親アントワーヌと母親ミリアムの間で揺れ動く息子ジュリアン。
まだ11歳の彼は母親を守るために、父親に必死で嘘をつき続けますが…。
解禁された予告編は、幼い子どもジュリアンの親権を取り決める元夫婦の姿から始まります。
母親と姉と共に暮らすことになったジュリアンは、隔週末だけ父親と会うことになりました。
しかし、父親を母親に近づけたくないジュリアンは、嘘をつき続けます。
次第に父親は苛立ちが募り、その言動は徐々に狂気を帯びていきます。
執念深く追ってくる父親の行動は、どこまでエスカレートしていくのでしょうか。
予告編の最後は「家族は衝撃の結末を迎える」という意味深な言葉で締めくくられます。
時計の針が刻む音によって圧迫感と緊張感を漂わせ、息を止めて見入ってしまう程スリリングな映像です。
名作『クレイマー、クレイマー』(1979)へのオマージュ
参考映像:『クレイマー、クレイマー』(1979)のメリル・ストリープ
グザヴィエ・ルグラン監督は、作風は違うものの、親権を題材にした名作『クレイマー、クレイマー』(1979)を念頭に置いて本作『ジュリアン』を手がけました。
映画『クレイマー、クレイマー』で、離れて暮らす息子の親権を訴える母親ジョアンナ・クレイマーを演じたメリル・ストリープ。
ルグラン監督が「メリル・ストリープにオマージュを捧げた」と語る、本作の母親役レア・ドリュッケールの髪型や服装にも注目です。
映画『ジュリアン』の作品情報
【公開】
2018年(フランス映画)
【原題】
Jusqu’a la garde(英題:CUSTODY)
【監督・脚本】
グザヴィエ・ルグラン
【製作】
アレクサンドル・ガヴラス
【撮影】
ナタリー・デュラン
【キャスト】
レア・ドリュッケール、ドゥニ・メノーシェ、トーマス・ジオリア、マティルド・オネヴ
【作品概要】
離婚し共同親権を持つ両親の間で揺れ動く11歳の息子ジュリアンを、父親が執拗に追いつめていく様子をスリリングに描いたサスペンス。
フランス映画界の新星グザヴィエ・ルグラン監督の長編デビュー作。
第74回ヴェネチア国際映画祭にて最優秀監督賞にあたる銀獅子賞を受賞。
映画『ジュリアン』のあらすじ
両親が離婚したため、母ミリアム、姉と暮らすことになった11歳の少年ジュリアン。
離婚調整の取り決めで親権は共同となり、ジュリアンは隔週の週末ごとに別れた父アントワーヌと過ごさねばならなくなりました。
母ミリアムはかたくなに父アントワーヌに会おうとせず、電話番号さえも教えません。
アントワーヌは共同親権を盾にジュリアンを通じて母の連絡先を突き止めようとします。
ジュリアンは母を守るために必死で父に嘘をつき続けますが、それゆえに父アントワーヌの不満は徐々に溜まっていきます。
家族の関係に緊張が走る中、想像を超える衝撃の展開が待ち受けていました…。
まとめ
近年、日本でも問題視されている親子の在り方を問う映画『ジュリアン』の予告編が解禁されました。
母親を守るため嘘をつき続けるジュリアンを、容赦なく追い詰めていく父親の狂気。
映像には、父親の前で怪訝な表情を浮かべ、常に不安そうなジュリアンの姿が収められています。
本国フランスでは、40万人を動員するロングランヒットを記録し、世界35ヶ国で公開され絶賛の嵐を巻き起こした本作。
映画『ジュリアン』は、2019年1月25日より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開です。