映画『クワイエット・プレイス』は、9月28日(金)より全国ロードショー!
2018年全米公開後、『レディ・プレイヤー1』『グレイテスト・ショーマン』などをも超える興行収入を叩きだし、2018年オリジナル作品の中でも飛びぬけたヒットとなっている本作。
音に反応して人間を襲う「なにか」とそれに怯える1組の家族。劇場のアナタも思わず息を忘れてしまうこと間違いなしのホラー作品です。
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映画『クワイエット・プレイス』の作品情報
【公開】
2018年9月28日(日本映画)
【原題】
A Quiet Place
【脚本】
ジョン・クラシンスキー
【監督】
ジョン・クラシンスキー
【キャスト】
エミリー・ブラント、ジョン・クラシンスキー、ミリセント・シモンズ、ノア・ジュプ
【作品概要】
全米公開後、低予算にも関わらずオープニング成績5,000ドルを叩きだした2018年の大ヒットホラー。『ドント・ブリーズ』『ゲット・アウト』など近年のホラー話題作だけでなく、なんと『レディ・プレイヤー1』『グレイテスト・ショーマン』などのヒット作などをも超える記録を残した。
音に反応し人間を襲う“何か”によって荒廃した世界で、生き残ったたった1組の家族の運命をスリリングに描く。
ジョン・クラシンスキー監督のプロフィール
1979年、アメリカ・マサチューセッツ州ニュートン生まれ。クラシンスキーの家は、父が内科医、母が看護婦という医者の一家でした。2001年に名門ブラウン大学にて劇作を学びます。
首席劇作家としてブラウン大学を卒業後、大学中に作家見習いとして、アメリカの人気TV番組『Late Night with Conan O’Brien』に携わり、これがきっかけで芸能界に興味を抱きます。
その後イギリスのロイヤル・シェイクスピア・カンパニー等で演技を勉強、芝居の世界にどっぷりと身を置きます。
2004年に『愛についてのキンゼイレポート』で映画デビュー。その後エミー賞を獲得したNBCの人気ドラマテレビシリーズ『The Office』(05)で人気に火が付き、『ジャーヘッド』(05)『ホリデイ』(06)『ドリームガールズ』など話題作に次々と出演。2009年には『Brief Interviews with Hideous Men』で映画監督デビューを果たします。
参考映像:『Brief Interviews with Hideous Men』
翌年、かねてより交際していた女優、エミリーブラントと結婚。彼女は本作『クワイエット・プレイス』の主人公エヴリンを演じています。
TVの世界でも精力的に活動しており、アメリカの人気司会者ジミー・ファロンやスティーヴン・マーチャントらと共にSpike TVの「Lip Sync Battle(原題)」(15〜)の製作総指揮を務めています。
その他2016年に「Dry Powder」で本格舞台デビューを果たし、ニューヨークのパブリック・シアターでクレア・デインズやハンク・アザリアと共演。シアター・ワールド賞を獲得しています。
同年に公開された『最高の家族の見つけかた』(16)では監督と出演を兼ね、この作品はサンダンス映画祭で評価されました。
このように俳優・脚本家・監督と実に多才な人物であり、本作『クワイエット・プレイス』でも監督・脚本(共同)を務めながら、現実の世界でも妻であるエミリーブラントの夫、リー役を演じているパワフルな男性であることがわかりますね。
映画『クワイエット・プレイス』の主なキャスト
エミリー・ブラントのプロフィール
1983年イギリス・ロンドン生まれ。父は法廷弁護士、母は元女優で、その後演劇講師を務めています。
幼いころのブラントは、吃音に悩んでいました。10歳のころから症状が目立ち始め、12歳には話すことすらあきらめてしまうほどでした。
しかしある日、学校の先生から「違った声で何か演じてみて」と言われ、北部訛りの言葉を話したことがきっかけで吃音を克服。この強烈な体験が、彼女を演技の道へと誘うこととなったのです。
2001年に大女優ジュディ・デンチと共演した舞台でデビューすると、2003年に『ウォリアークイーン』で映画デビュー、2004年の『マイ・サマー・オブ・ラブ』ではイヴニング・スタンダード英国映画賞新人賞など数々の賞を受賞・ノミネートされることとなり、若手の実力派女優としてイギリス国内で注目を浴びます。
イギリスで女優活動を行っていましたが、2006年公開の『プラダを着た悪魔』でハリウッドに進出。ゴールデングローブ賞 助演女優賞や英国アカデミー賞 助演女優賞にノミネート、同年には放送のテレビ映画『ナターシャの歌に』でゴールデングローブ賞助演女優賞 (ミニシリーズ・テレビ映画部門)を受賞とその評価を国外にまでとどろかせます。
参考映像:『プラダを着た悪魔』
そして、2009年公開の『ヴィクトリア女王 世紀の愛』ではヴィクトリア女王を演じ、ゴールデングローブ賞 主演女優賞(ドラマ部門)にノミネートされました。同年、英国アカデミー賞ブリタニア賞を受賞。
2014年には日本の漫画が原作の『オール・ユー・ニード・イズ・キル』でヒロインを演じ、過酷な肉体改造の元、初のアクションに挑戦しました。
2018年12月にはディズニー配給で名作映画『メリー・ポピンズ』の続編となる『Mary Poppins Returns(原題)』に主人公メリー役で出演します。
現在35歳にしてゴールデングローブ賞に三度、英国アカデミー賞と英国インディペンデント映画賞に二度ずつノミネート経験を持つ彼女の元には多くのオファーが殺到しています。
女性として、女優として多くの経験を積み、芝居に脂がのってきたところ。これからも多くの作品で彼女を見ることができそうです。
映画『クワイエット・プレイス』のあらすじ
音に反応して人間を襲う「何か」によって人類がほとんどいなくなった世界で、唯一生き残っている家族がいました。
呼吸の音にさえも反応するというその「何か」に怯えながら、一家は「決して音を立ててはいけない」というルールを守り、不安と恐怖の毎日を送っています。
会話するときは手話を使い、歩くときは必ず裸足。道には砂を敷き詰め、まさに「静寂」の世界で暮らしていました。
しかし、たったひとつ、家族を深く悩ませることがありました。それは、妻エヴリンが妊娠しており、出産を控えていること。
家族は沈黙を守り切ることはできるのか、そしてお腹の子供はどうなってしまうのか…。
映画『クワイエットプレイス』の感想と評価
本作の見どころは、ホラーの中の「音を出してはいけない」という「制限」があるところです。
幽霊が襲ってくるとか、殺人鬼が出てくるとか、そういった王道なホラーもよいですが、そこに何か一つ、「制限」があるだけで物語の緊迫感が一気に強まります。
例えば、逃げている主人公たちの中でひとり足をケガをしている人がいるので早く逃げることができない…。
電話回線が切れてしまって連絡がとれない…。
などなど、とにかく主人公たちをより絶望てきな状況に陥れるようなこと、それがここでいった「制限」です。
そして、そういったホラーならではの制限の中で、とても効果的な制限であったのが本作の「音を出してはいけない」というものです。
私たちが日常生活で音を出さないというのはかなり難しいことですから、それだけ主人公たちを不利な状況に追い込んでいきます。
「音を出してはいけない…あれ、なんかそんな制限のあるホラー、どっかで見たような…」と思ったアナタ!そうです。実はこの「音を出してはいけない」という制限を使ったホラーで、既にヒットしたものがあります。2017年に公開された『ドント・ブリーズ』です。
参考映像:『ドント・ブリーズ』(2017)
主人公たちが盗みに入った家で、家主である盲目の元軍人の老人が「音」を頼りに彼らに襲い掛かるホラー映画で、公開当時その斬新な設定が話題を呼びました。
近い年に公開され、すでにヒットしている作品と同じ「音をたててはいけない」という設定。下手をするとこの『クワイエット・プレイス』は『ドント・ブリーズ』の二番煎じともいわれかねない設定で、なぜ全米での興行収入が『ドント・ブリーズ』越えをしているのか…?
それは、やはり主人公エヴリンを演じるエミリー・ブラントの迫真の演技力にあります。
彼女はあまり日本での知名度は高くありませんが、『プラダを着た悪魔』のあの意地悪だけど憎めない先輩エミリーと言えば、ピンとくるのではないでしょうか。
徐々に実力をつけ評価されていく主人公アンディに焦りを感じ、辛くあたっている反面、死ぬほど努力している。
そんな彼女のけなげな姿は、主演の芝居をくっていたといっても過言ではありません。
同作のコミカルで意地悪なキャラクターの印象が強いですが、実はシリアスな演技もできる実力派。
2016年に公開された『ボーダーライン』では、アメリカとメキシコの間で起こる麻薬戦争に踏み込んでゆくFBI捜査官を演じ、その巧みな内面描写を高く評価されました。
参考映像:『ボーダー・ライン』(2016)
エミリーブラントの鬼気迫る演技は、本作『クワイエット・プレイス』の絶望的な状況でも、いかんなく発揮されています。
彼女の演技が、この作品をよりスリリングで面白くし、全米での評価を高いものにしているのです。
まとめ
「音を出してはいけない」という究極の制限、一家を襲う「何か」の正体など、いくつもの気になる設定の中、物語がどう展開していくのかに注目してみてください!また、エミリー・ブラントの恐怖に追い詰められた演技も要チェックです!
映画『クワイエット・プレイス』は、2018年9月28日(金)より全国ロードショー!