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映画『ガメラ2 レギオン襲来』動画無料視聴はこちら!結末ネタバレと感想も

  • Writer :
  • 森谷秀

1996年公開の平成ガメラ3部作の第2作目『ガメラ2 レギオン襲来』は、6月17日(日)TOKYO MXにて放送されます。

本作は第17回日本SF大賞、1997年第28回星雲賞映画演劇部門のメディア部門賞を受賞しました。映画として初めて日本SF大賞を受賞した作品としても知られています。

ご存知の大怪獣ガメラと、宇宙から襲来したの異生物レギオンとの死闘の戦いを描いた怪獣映画で、監督は前作『ガメラ 大怪獣空中決戦』の金子修介、脚本も前作に引き続き伊藤和典が担当、また特技監督の樋口真嗣など主要スタッフが再び集結!

放送されるのを前に振り返ってみましょう。


(C)1996 KADOKAWA 日本テレビ 博報堂 富士通 日販
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映画『ガメラ2 レギオン襲来』の作品情報


(C)1996 KADOKAWA 日本テレビ 博報堂 富士通 日販

【公開】
1996年(日本映画)

【監督】
金子修介

【脚本】
伊藤和典

【特技監督】
樋口真嗣

【キャスト】
永島敏行、水野美紀、吹越満、藤谷文子、螢雪次朗、渡辺裕之、長谷川初範、石橋保、川津祐介、沖田浩之、田口トモロヲ、大河内浩、梶原善、ラサール石井、角替和枝、ベンガル、小林昭二、辻萬長、梅垣義明田口浩正、養老孟司、徳間康快、福留功男

【作品概要】
平成ガメラ3部作の第2作目。監督は『DEATH NOTE デスノート』(2006)の金子修介。

脚本は『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』の伊藤和典。メインスタッフは基本的に前作と同じ。

映画『ガメラ2 レギオン襲来』のあらすじ

北海道・札幌市の郊外、支笏湖周辺に隕石が落下します。

陸上自衛隊第11師団化学防護小隊の渡良瀬佑介と花谷は、調査に向かいます。

落下地点で放射能汚染は確認されませんでしたが、落下物自体がなかったのです。

また緑色のオーロラが発生。札幌青少年科学館で働く穂波碧は、落下地点に調査に向かい渡良瀬と出会います。

穂波は隕石が自力で動いたのではと考え、それと呼応するように光ファイバー網が落下地点から札幌市内向かって消失するという怪現象が起こります。

前作『大怪獣空中決戦』でギャオス発見に立ち会った元刑事・大迫は札幌でビール工場の警備員になっていました。

アラートが鳴り、大迫が巡回に行くとそこには昆虫のような怪物の影、そしてその影がビール瓶を食べていたのです。

現場には粉末状のシリコンが落ちていました。

札幌市営地下鉄の電車がトンネル内で怪物によって襲撃されます。

その事件と呼応するようにすすきののデパートを突き破って巨大な植物が出現!!

現場に向かった渡良瀬たちは、昆虫のような怪物を目の当たりにし驚愕します……。

怪物の群れと植物(草体)は外宇宙から飛来したもので共生関係にあります。

群れはシリコンを経口摂取し高濃度の酸素を発生させ、草体を育てていたのです。

穂波は草体が種子を宇宙に打ち上げ繁殖する役割だと推測します。宇宙生物は“レギオン”と呼称されます。

自衛隊は草体の爆破作戦を開始します。

一方、三陸沖からガメラが浮上し、札幌の狸小路商店街に落下します。

ガメラは草体を粉砕しますが、無数の群体から攻撃を受け退却。

ガメラの退却後、地下から巨大レギオンが出現!!津軽海峡を越え本州へと飛来します。

穂波とNTT北海道の帯津は、レギオンの生態解明のために渡良瀬に協力。

レギオンの解剖データから、レギオンが電磁波でコミュニケーションを取り、電磁波を発するものを敵とみなしているのではと推測します。

このことから渡良瀬は、首都・東京が狙われるのではと考えます。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『ガメラ2 レギオン襲来』ネタバレ・結末の記載がございます。『ガメラ2 レギオン襲来』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
宮城県・仙台駅前にレギオンの草体が出現!!

渡良瀬に同行していた穂波は避難のため飛行場へ。そこで穂波はガメラと交心した少女・草薙浅黄と出会います。

仙台にガメラが飛来。

ガメラは穂波と浅黄が乗るヘリを守る形で、レギオンと激突。無事ヘリは飛び立ちます。

ガメラはレギオンに苦戦。爆発に巻き込まれ力尽きます。

満身創痍のガメラは草体に攻撃。種子の発射は阻止できましたが、大爆発!!

爆発にのまれ仙台市は消滅してしまいました……。

事態を鑑みた政府は自衛隊の防衛出動を命じ、レギオンの予想進路上に防衛ラインが敷かれます。

自衛隊はレギオンに攻撃を繰り出しますが、効果はなく第1、第2と防衛ラインを突破されます。

一方仙台では、浅黄と穂波、子どもたちがガメラの復活を祈ります。

祈りが通じたかのように浅黄の勾玉を通じて火の粉が炊き上がり、それを吸収しガメラが復活!! 

ガメラとレギオンは再び激突!! ガメラに小型レギオンの群れが向かいます。

帯津はレギオンが集まる電磁波のパターンを解明。送信所の職員を説得し、小型レギオンを送電線に誘導します。

渡良瀬の指示により、送電線に集まったレギオンは自衛隊ヘリの爆撃により一掃!!

ガメラはレギオンの角をへし折り、攻撃を封じます。しかしレギオンの眼が赤く変異!!

ガメラはレギオンの体から新たに発生した赤い触手の猛攻を受けます……。

ガメラの咆哮……、それに応えるように天から現れた光輪がガメラに集まりパワーアップ。

ガメラは強力なプラズマ光線、ウルティメイト・プラズマでレギオンを撃破!! 

平和が戻った札幌。穂波はガメラが“地球の生態系の守護者”ではと語り、帯津は人類が生態系を壊せばガメラに駆逐されるのでは返します。

帯津が示唆した可能性に、穂波は「ガメラの敵にはなりたくないよね」と返すのでした。

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映画『ガメラ2 レギオン襲来』の感想と評価


(C)1996 KADOKAWA 日本テレビ 博報堂 富士通 日販

前作『ガメラ 大怪獣空中決戦』の直接的な続編で、物語は前作とつながっています。しかし作品の雰囲気は前作と変わっています。

本作は企画当初から「今度は戦争だ」というコンセプトが設定されました。

前作では当初、敵怪獣・ギャオスを捕獲対象にしていましたが、本作では自衛隊と怪獣の総力戦が映画の柱に設定され、全編にわたってレギオンと自衛隊の攻防が描かれます

つまり自衛隊VS怪獣(レギオン)という要素が前作より強化されているのです。

そのため自衛隊の渡良瀬が主人公となり、前作の主人公・米森(伊原剛志)と長峰真弓(中山忍)は登場しません。

武器小隊の先任空曹が幼少期の戦災体験を思い出し「今度は絶対守ろうや」と言う場面は、製作スタッフが自衛隊VS怪獣の描写を“戦争”と捉えて描いている象徴ではないでしょうか。

空曹を演じた小林昭二は、『ウルトラマン』と『仮面ライダー』の両方にレギュラー出演した俳優。残念ながら小林は本作の公開翌月の1996年8月27日に惜しまれつつもお亡くなりになりました。

雰囲気の変化には敵怪獣の設定の差異もあります。前作の敵怪獣が昭和ガメラシリーズにも登場したギャオスに対し、本作はオリジナル怪獣のレギオン。

ギャオスが鳥類の生態を一部モチーフに組み込まれていたのに対し、本作のレギオンはハキリアリ、昆虫をモチーフにしています。

レギオンという名前は、新約聖書・マルコによる福音書に登場する悪霊に由来します。

聖書からのモチーフ、OPタイトルの「ガメラ」の「メ」の字が十字架に重なるなど、作品全体に終末感も漂わせます。

こうした終末感は、次作『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』(1999)で最高潮に達します。

まとめ

前作『ガメラ 大怪獣空中決戦』の設定を引き継ぎつつ、よりグレードアップした『ガメラ2 レギオン襲来』。

また余談ですが、本作は北海道札幌市を舞台にしているため、北海道のローカルタレントも何人か出演しています。

その中には『水曜どうでしょう』の鈴井貴之、大泉洋、安田顕に3人もいます。ぜひ、探してみて下さい。

TOKYO MXでは6月10日『ガメラ 大怪獣空中決戦』、6月17日『ガメラ2 レギオン襲来』、6月24日『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』、平成ガメラ3部作が3週間連続放映されます。

動画配信サイトHuluでも『ガメラ2 レギオン襲来』は観られるます

しかも、Huluでは現在2週間無料トライアルを実施中

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※紹介している情報は2018年6月時点のものです。配信作品の状況が変わっている可能性もありますので、詳細は公式ホームページにてご確認ください。

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