Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ヒューマンドラマ映画

Entry 2018/03/19
Update

映画『娼年(しょうねん)』あらすじとキャスト。公開する劇場情報も

  • Writer :
  • 馬渕一平

舞台版のコンビ、監督・三浦大輔と主演・松坂桃李が再び!

過激な性描写と濃厚な人間ドラマが映し出される、R18指定の話題作。

4月6日(金)TOHOシネマズ他全国ロードショーの『娼年』をご紹介します。

1.映画『娼年』の作品情報


(C)石田衣良/集英社 2017映画「娼年」製作委員会

【公開】
2018年(日本映画)

【監督・脚本】
三浦大輔

【キャスト】
松坂桃李、真飛聖、冨手麻妙、猪塚健太、桜井ユキ、小柳友、馬渕英里何、荻野友里、佐々木心音、大谷麻衣、階戸瑠李、西岡徳馬、江波杏子

【作品概要】
石田衣良の小説『娼年』を、2015年に上演した舞台版が反響を呼んだ話題作。

舞台版のコンビ、監督・三浦大輔と主演・松坂桃李が映画版で再び手を組みました。

会員制ボーイズクラブを舞台に描かれる本作は、刺激的かつ濃厚なドラマを堪能できること間違いなし。

2.映画『娼年』のキャスト配役のプロフィール


(C)石田衣良/集英社 2017映画「娼年」製作委員会

松坂桃李(森中領役)

1988年10月17日生まれ、神奈川県出身。

「チャレンジFBモデル2008オーディション」でグランプリを受賞し、雑誌『FINEBOYS』専属モデルとして芸能活動をスタート。

2009年の『侍戦隊シンケンジャー』志葉丈瑠/シンケンレッド役で俳優デビュー、同作の劇場版にて映画初出演・初主演を飾ります。

その端正なルックスから多くの女性ファンを獲得し、『ツナグ』(2012年)『今日、恋をはじめます』(2012年)『ガッチャマン』(2013年)『マエストロ!』(2015年)『キセキ -あの日のソビト-』(2017年)など次々と主演作が公開されている人気俳優です。

ここ数年は『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年/中野量太監督作)や『ユリゴコロ』(2017年/熊澤尚人監督作)に『彼女がその名を知らない鳥たち』(2017年/白石和彌監督作)など、爽やかなイケメンという世間のイメージを崩すような難しい役に挑んでおり、映画俳優として一つ上の域に達したような感じがしています。

「映画化の話を聞いた時には、不安しかありませんでした。でも、舞台で表現できなかったこと、映像だからこそ残せるものが、映画『娼年』にはあると思いました」と語る松坂桃李。

30歳を迎える2018年、彼の俳優人生の分岐点となるであろうこの1年の活躍には要注目です。

本作では、会員制ボーイズクラブ『Le Club Passion』で働き始める主人公の森中領を演じます。

真飛聖(御堂静香役)

1976年10月13日生まれ、神奈川県出身。

元宝塚歌劇団花組のトップスター。2011年より芸能活動をスタートし、『37歳で医者になった僕〜研修医純情物語〜』でTVドラマデビュー。

主な映画出演作は『謝罪の王様』(2013年)『柘榴坂の仇討』(2014年)など。

「私の演じる御堂静香も、それぞれの登場人物も欲望から生まれる葛藤、心のきびというのはとてもリアルで生々しささえ感じますが、実はその中にある日常ではなかなか理解しがたい様々な愛の形がそこには存在していて、それを通してひとりの男性が人として成長していく姿はとても魅力的です」と語る真飛聖。

本作では、『Le Club Passion』のオーナー・御堂静香を演じます。

冨手麻妙(咲良役)

1994年3月17日生まれ、神奈川県出身。

元AKB48研究生(8期生)。ファンと公言する園子温監督に自ら売り込んで2015年の『新宿スワン』に出演。

その後は、『みんな!エスパーだよ!』(2015年)『リアル鬼ごっこ』(2015年)など続けて園子温監督作に出演し、日活ロマンポルノのリブート企画『アンチポルノ』(2017年)で遂に主演を飾り、ヌードも披露しました。

「『娼年』に出てくる人々は皆、どこまでも優しく、私は撮影している時はもちろん、完成された映画を見たあと、心が温かくなったというか、優しい気持ちになりました。家族やカップル、友達同士で見に行って、あえて別々の席に座って、見終わった後、この映画について色々語り合って欲しい、そんな見方ができる映画です」と語る冨手麻妙。

本作では、生まれつき聴覚障害を持ちながら『Le Club Passion』で働く咲良を演じます。

西岡徳馬(泉川役)

1946年10月5日生まれ、神奈川県出身。

『名探偵キャサリン』シリーズ、『浅見光彦』シリーズ、『東京ラブストーリー』、『緑川警部』シリーズなど出演してきたTVドラマは数知れず。

70歳を超えた今でも第一線で活躍を続けるベテラン俳優です。

2012年には自身が主宰の俳優養成所「ドラマスクールレッドホースヒルズ」を開校し、校長として後進の育成にも尽力。

三浦監督からの熱烈なラブコールによって出演が実現し、「全出演者が実に真面目に誠実にこの映画に取り組んでいることがよくわかりました。素晴らしい人間模様の作品になりましたね」と西岡徳馬は語ります。

本作では、わけありの泉川夫妻の夫を演じます。

江波杏子(老女役)

1942年10月15日生まれ、東京都出身。

1960年の『明日から大人だ』で映画デビュー。助演を重ね、1966年の『女の賭場』で初主演を飾ると、昇り竜のお銀がハマリ役となり、一躍大映の看板役者に。

1960年代から1970年代にかけてはそのスタイルを生かして、モデルやグラビアでも活躍。

「三浦監督の真摯な演出空間に全身を預け、その静謐にて清澄な、そして深く神秘な地熱、どこか怖い甘やかな心地良さに導かれ、年齢(よわい)を重ねた我、女優は真に演じさせて頂きました。 どこか怖い甘やかな二日間の撮影現場。幸福な愉悦な時間でした」と語る江波杏子。

本作では、上品な老女を演じます。

3.三浦大輔監督のプロフィール

関連映像:『何者』(2016)

三浦大輔監督は、1975年12月12日生まれ、北海道出身。

劇団「ポツドール」主宰者として有名な劇作家、演出家。

2013年の『はつこい』で映画監督としてデビューを飾り、同作で第25回ぴあフィルムフェスティバル審査員特別賞を受賞。

その後は『ソウルトレイン』(2006年)、『ボーイズ・オン・ザ・ラン』(2010年)、『愛の渦』(2014年)、『何者』(2016年)、dTVオリジナル作品『裏切りの街』(2016年)を手掛け、映画監督としての地位も揺るぎないものに。

徹底してダメな人物を主人公に据えた物語を展開し続ける三浦監督。

三浦監督作においてその痛々しさや熱情は和らげられることなくダイレクトに映し出されるため、観ていてしばし心を抉られるような感覚に陥ることも。

特に『何者』の終盤で出てくるあるシーンは、劇作家出身の映画監督として一つの到達点とも言える圧巻の演出力を見せつけました。

本作について「R18作品ですが(こればっかりはしょうがない)、幅広い人たち、特に女性の方々に観て欲しい気持ちでいっぱいです。『娼年』は女性の欲望を全肯定する物語です」と語る三浦監督。

2016年に上演された舞台『娼年』とはまた違った刺激的な作品として、日本映画界に新たな風を吹き込みます。

4.映画『娼年』のあらすじ


(C)石田衣良/集英社 2017映画「娼年」製作委員会

女性にもセックスにも楽しみを見出せない大学生のリョウ。

ある日、彼は女性向けの会員制ボーイズクラブ『Le Club Passion』のオーナー・御堂静香に誘われ、娼夫の仕事を始めます。

娼夫という仕事に最初は戸惑うリョウ。

しかし、女性たち一人ひとりが秘めている欲望の奥深さに気づき、そこにやりがいを見つけていきます。

まとめ


(C)石田衣良/集英社 2017映画「娼年」製作委員会

三浦大輔監督の最新作である以上に、松坂桃李の最新作と言える本作。

ここ数年の活躍ぶりは凄まじく、特にこの2年での役者としての強度の上がり方は目を見張るものがあります。

端正な顔立ちとは対称的に内面に歪みを抱える人物は正にハマリ役。

本作の後には『狐狼の血』(2018年5月12日公開/白石和彌監督作)が控えています。

今最も目が離せない俳優の一人である彼が一体どのような演技を見せるのか。

非常に興味深い本作『娼年』は4月6日(金)より公開です。

映画『娼年』の公開された劇場は


(C)石田衣良/集英社 2017映画「娼年」製作委員会

北海道地区

北海道 ディノスシネマズ札幌劇場 4/6公開
北海道 ユナイテッド・シネマ札幌 4/6公開

東北地区

青森 フォーラム八戸 5/18公開

岩手 フォーラム盛岡 5/11公開

宮城 TOHOシネマズ仙台 4/6公開
宮城 109シネマズ富谷 4/6公開

山形 フォーラム山形 5/18公開
山形 フォーラム東根 5/25公開

福島 フォーラム福島 5/18公開

関東地区

埼玉 ユナイテッド・シネマ浦和 4/6公開
埼玉 109シネマズ菖蒲 4/6公開
埼玉 シネプレックス幸手 4/6公開
埼玉 ユナイテッド・シネマ ウニクス上里 4/6公開
埼玉 TOHOシネマズららぽーと富士見 4/6公開
埼玉 MOVIX三郷 4/6公開
埼玉 ユナイテッド・シネマ入間 4/6公開

千葉 京成ローザ10 4/6公開
千葉 T・ジョイ蘇我 4/6公開
千葉 TOHOシネマズ八千代緑が丘 4/6公開
千葉 TOHOシネマズ流山おおたかの森 4/6公開
千葉 TOHOシネマズ市原 4/6公開

東京 TOHOシネマズ日比谷 4/6公開
東京 TOHOシネマズ新宿 4/6公開
東京 渋谷シネパレス 4/6公開
東京 シネマサンシャイン池袋 4/6公開
東京 イオンシネマ板橋 4/6公開
東京 MOVIX亀有 4/6公開
東京 楽天地シネマズ錦糸町 4/6公開
東京 立川シネマシティ 4/6公開

神奈川 TOHOシネマズ上大岡 4/6公開
神奈川 TOHOシネマズららぽーと横浜 4/6公開
神奈川 横浜ブルク13 4/6公開
神奈川 TOHOシネマズ川崎 4/6公開
神奈川 TOHOシネマズ海老名 4/6公開
神奈川 TOHOシネマズ小田原 4/6公開
神奈川 MOVIX橋本 4/6公開

茨城 MOVIXつくば 4/6公開
茨城 TOHOシネマズひたちなか 4/6公開

栃木 フォーラム那須塩原 6/1公開

群馬 MOVIX伊勢崎 4/6公開

中部地区

新潟 T・ジョイ長岡 4/6公開

富山 TOHOシネマズ ファボーレ富山 4/6公開

長野 松本シネマライツ 4/6公開

岐阜 TOHOシネマズ岐阜 4/6公開
岐阜 TOHOシネマズ モレラ岐阜 4/6公開

静岡 静岡東宝会館 4/6公開
静岡 TOHOシネマズ サンストリート浜北 4/6公開
静岡 TOHOシネマズ浜松 4/6公開
静岡 TOHOシネマズららぽーと磐田 4/6公開

愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ 4/6公開
愛知 センチュリーシネマ 4/6公開
愛知 ユナイテッド・シネマ豊橋18 4/6公開
愛知 TOHOシネマズ木曽川 4/6公開
愛知 TOHOシネマズ赤池 4/6公開
愛知 TOHOシネマズ津島 4/6公開
愛知 ミッドランドシネマ名古屋空港 4/6公開

近畿地区

京都 T・ジョイ京都 4/6公開
京都 TOHOシネマズ二条 4/6公開

大阪 大阪ステーションシティシネマ 4/6公開
大阪 TOHOシネマズなんば 4/6公開
大阪 MOVIX堺 4/6公開
大阪 TOHOシネマズくずはモール 4/6公開
大阪 109シネマズ大阪エキスポシティ 4/6公開
大阪 イオンシネマ四條畷 4/6公開

兵庫 109シネマズHAT神戸 4/6公開
兵庫 MOVIXあまがさき 4/6公開
兵庫 TOHOシネマズ西宮OS 4/6公開

奈良 TOHOシネマズ橿原 4/6公開

中国・四国地区

島根 T・ジョイ出雲 4/6公開
岡山 イオンシネマ岡山 4/6公開

九州・沖縄地区

福岡 ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13 4/6公開
福岡 福岡中洲大洋 4/6公開
福岡 シネプレックス小倉 4/6公開
福岡 T・ジョイ久留米 4/6公開
福岡 TOHOシネマズ福津 4/6公開

長崎 TOHOシネマズ長崎 4/6公開

熊本 TOHOシネマズはません 4/6公開

大分 TOHOシネマズ アミュプラザおおいた 4/6公開
大分 TOHOシネマズ大分わさだ 4/6公開

鹿児島 TOHOシネマズ与次郎 4/6公開

*上記の公開劇場は3月19日現在に予定されたのものです。今後順次公開される劇場が拡大される可能性もあります。お近くの劇場をお探しの際は公式サイトで今一度ご確認をしてください。

関連記事

ヒューマンドラマ映画

映画『息衝く』あらすじとキャスト一覧!木村文洋監督の作品情報は?

映画『へばの』『愛のゆくえ(仮)』で、社会と個のあり方について鋭く問題を投げかけた 木村文洋監督。 2018年2月下旬より上映される映画『息衝く』では、日本ではタブーとなった「宗教、原発、家族」を軸に …

ヒューマンドラマ映画

『4つの出鱈目と幽霊について』あらすじ感想と評価解説。小川あんキャスト陣が“幽霊”について語る4つの“迷宮の入口”の物語⁈

映画『4つの出鱈目と幽霊について』は2023年12月1日(金)よりシモキタ-エキマエ-シネマK2ほかで全国順次公開! 『ボディ・リメンバー』(2021)の山科圭太監督による長編第2作『4つの出鱈目と幽 …

ヒューマンドラマ映画

『招かれざる客』ネタバレ結末あらすじと感想考察の評価。人種の差異を越えて愛し合う男女と“白人の両親が抱く葛藤”

その人は招かれざる客、けれど私の愛した、ただ一人のひと 今回ご紹介する映画『招かれざる客』は、1960年代のサンフランシスコが舞台です。黒人男性との結婚を承諾するよう両親に迫る娘に、白人の夫婦が半日で …

ヒューマンドラマ映画

映画『ベル・エポックでもう一度』感想評価とレビュー解説。ギョームカネが恋愛フレンチコメディでオーダーメイドな時間旅行を企画する

映画『ベル・エポックでもう一度』は2021年6月12日(土)よりシネスイッチ銀座ほかにて公開予定!   レトロでキュートなファッションや街並み、心浮き立つフレンチポップで彩られた、映画『ベル・エポック …

ヒューマンドラマ映画

ビニー信じる男あらすじとキャスト!映画公開日や試写会情報も

“どう生きるか…。交通事故で選手生命を絶たれた男の、未踏の決断” 伝説のボクサー《ビニー・パジェンサ》の魂を震わす実話『ビニー/信じる男』をご紹介します。 CONTENTS1.映画『ビニー/信じる男』 …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学