Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ラブストーリー映画

Entry 2021/06/06
Update

映画『胸が鳴るのは君のせい』ネタバレあらすじと結末の感想評価。キャスト浮所飛貴と白石聖の青春ラブストーリー

  • Writer :
  • もりのちこ

ドキドキが止まらない!「好き」が鳴り止まない。

紺野りさ原作、累計発行部数250万部を突破する大人気恋愛コミック『胸が鳴るのは君のせい』が、ジャニーズJr.「美 少年」の浮所飛貴と白石聖の共演で実写映画化となりました。

転校生の有馬(浮所飛貴)と、有馬を思い続けるつかさ(白石聖)の片思い奮闘記。すべての片思い経験者の胸を鳴らす、甘く切ない片思い青春ラブストーリー。

フラれても諦めることなんて出来ない。だって、この恋は私の体の一部だから。果たして、つかさの片思いは実るのか?

「名キュン台詞」と「胸キュンシーン」が止まらない映画『胸きみ』を、ご紹介します。

映画『胸が鳴るのは君のせい』の作品情報


(C)2021紺野りさ・小学館/「胸が鳴るのは君のせい」製作委員会

【公開】
2021年(日本映画)

【原作】
紺野りさ

【監督】
高橋洋人

【キャスト】
浮所飛貴、白石聖、板垣瑞生、原菜乃華、河村花、若林時英、箭内夢菜、入江海斗、浅川梨奈、RED RICE、城島茂

【作品概要】
雑誌『ベツコミ』で連載された、紺野りさの大人気恋愛コミック『胸が鳴るのは君のせい』の実写映画化。

監督は、堤幸彦監督に師事し、これまで様々な作品のセカンドディレクターを務めてきた高橋洋人監督。今作が初監督作品となります。

高校生青春ラブストーリーの主人公を演じるのは、人気急上昇中のジャニーズJr.「美 少年」の浮所飛貴と、結婚情報誌『ゼクシィ』12代目CMガールの白石聖

同級生役には、NHK連続テレビ小説『エール』に出演するなど活躍目覚ましい板垣瑞生。そして、映画『罪の声』(2020)での演技も高い評価を得た原菜乃華が登場。フレッシュなキャストの共演にも注目です。

映画『胸が鳴るのは君のせい』のあらすじとネタバレ


(C)2021紺野りさ・小学館/「胸が鳴るのは君のせい」製作委員会

「はぁはぁはぁ、セーフ!」。篠原つかさは、遅刻ぎりぎりで校門に駆け込みました。しかし、先生に捕まってしまいます。

「つかさ、行くぞ。先生、まだ時間じゃないよ」そう言って、つかさの腕を掴み走り出したのは、クラスメイトの有馬隼人でした。

ドキドキ。君は、いつも不意打ちを食らわす。予想もしないタイミングで心臓を掴みに来る。つかさは有馬に絶賛片思い中です。

高校1年の時、転校してきた有馬の面倒を見たのが、学級委員長だったつかさでした。一見クールそうに見える有馬の優しい一面に触れ、つかさは2年になった今もずっと片思い中です。

そんなつかさの気持ちを知ってか知らずか、有馬もつかさには心を許しているようでした。周りの女友達は、「絶対両想いだって」と告白をすすめます。

つかさは思い切って告白を決心します。「ずっと有馬のことが好き」。戸惑った表情の有馬。「ごめん、つかさのこと、そういう目で見たことない。良い友達だと思ってる」。つかさ、撃沈です。

お人好しのつかさは、「これからも友達でいよう」とその場を去ります。そして迎えた、3年生のクラス替えの日。

有馬とまた一緒のクラスになったつかさ。複雑な想いで教室に入ると、黒板にひどい落書きがしてありました。「つかさが有馬に告ってフラれた!」。

ざわつくクラスメイト。「有馬が自分で言いふらしてるぜ」男子生徒が噂をしています。つかさは信じていました。「有馬はそんな人じゃない」。

そこにやって来た有馬は、落書きの犯人を殴りつけました。進級早々、停学処分となった有馬。責任を感じたつかさは、有馬の家へと向かいます。

「有馬!やっぱり好き。フラれても頑張るから」。つかさの宣戦布告です。去り際に盛大にコケたつかさに、有馬は笑いが止まりません。

3年になって有馬はモテ始めました。後輩から告られる有馬の姿に焦るつかさ。そんなつかさに追い打ちをかけるように、同じクラスのイケメン男・長谷部泰広から、いとこが有馬の元カノだと聞かされ、つかさは大ショック。

オリエンテーションキャンプでは、なんとその元カノが通うお嬢様高校が同じ宿舎という試練が待ち受けていました。

有馬の元カノ・長谷部麻友は、清楚で守ってあげたくなるタイプ。正反対のつかさは、麻友の攻撃に押され気味です。

麻友は、つかさが有馬に一度フラれていると知り、「有馬くんとよりを戻すのに協力して」と頼みこみます。うるうるの瞳に見つめられ断れないつかさ。

つかさの健気さに、本気の恋をしたことがない長谷部は興味を持ち始めます。「片思いなんて止めたら」。つかさは切なそうに答えます。「片思いは止めれても、好きは止めらんないよ」。

長谷部がつかさにちょっかいを出すようになったのを、有馬は気にしていました。「遊びたいなら他いけよ」。心配する有馬に長谷部は「一度フッたのに干渉する権利なくない?有馬くんは卑怯だね」とけん制します。

長谷部はすべてお見通しです。有馬と麻友との過去には、決して他人が立ち入れない深いつながりがあったのです。

以下、『胸が鳴るのは君のせい』ネタバレ・結末の記載がございます。『胸が鳴るのは君のせい』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

有馬と麻友がよりを戻したと思い込んだつかさは、有馬との距離を置こうとします。ある日、棚の高い所にあるものを取ろうとしていたつかさに、有馬が声をかけました。

驚いたつかさはバランスを崩し、尻もちをついてしまいました。駆け寄った有馬は震えるほど怯えていました。

有馬の手を取り声をかけるつかさ。「大丈夫、私はそんなに脆くないよ。責任なんて感じて欲しくない」。

有馬が怯えていた理由は、麻友との過去にありました。夏祭りの日。つかさと2人だけになった有馬は、自分の過去を打ち明けます。

それは高校1年の時でした。転校が決まった有馬に麻友は「離れるくらいなら今別れる」と不安な気持ちをぶつけます。

麻友の不安を受け止めきれなかった有馬は、その場で別れを承諾。そのショックで貧血を起こし倒れた麻友は、花壇の柵で耳の後ろを切ってしまいます。

傷が残ったことに有馬は責任を感じ、「自分は恋愛をする資格がない」と感じていました。

すべてを知ったつかさは、有馬の心の痛みに触れ、「やはり自分には無理だ」とその場から逃げ出します。

つかさを探していた長谷部が現れ元気づけようとしますが、自分を見てくれないつかさに苛立ち、不意打ちにキスをします。「最低!」。つかさは、泣き、帰ります。

先に帰ったつかさを心配し、有馬はつかさの家に向かいます。「つかさ、最後まで聞いて。俺、つかさのことが好きだ」。

つかさへの想いに気付いた有馬は、麻友とちゃんと向き合い、自分の気持ちにケリをつけていました。

麻友もまた苦しむ有馬の姿に、償いの気持ちを利用し縛りつけることは出来ないと痛感。有馬を解放します。

大好きな有馬からの告白に嬉しさがこみ上げるつかさでしたが、長谷部とのキスに後ろめたさを感じ、素直に有馬の胸に飛び込むことが出来ませんでした。「やっぱ、遅いか…」有馬が去っていきます。

2人はすれ違ったまま高校最後の学祭を迎えます。キャンプファイヤーで告白をすると一生別れないというジンクスがありました。

賑わう校内で、つかさの事を探す有馬。その時、つかさは長谷部から本気の告白を受けていました。「俺のこと好きになってよ」。

いつもふざけてばかりの長谷部からの告白に、つかさは驚くも「私の中心には有馬がいるの。絶対に変わらない」と、断ります。

そこに、有馬がやってきます。「有馬君はいつも一歩遅いよね」。長谷部の言葉にイラつく有馬。つかさに「何かされたのか」と詰め寄ります。

自分の気持ちに苦しむ有馬は、教室でひとりキャンプファイヤーを見ていました。有馬を追いかけ、つかさが入ってきます。

つかさは有馬に、夏祭りの日、長谷部にキスをされたことを告白します。「私こそ有馬の想いに答える資格がないって…」。あふれだす涙。

バンッ!机をたたく有馬。ビクッとするつかさに有馬は言います。「自分に腹が立つ。肝心な時に守れなかった」。

「キスしていい?つか、するから」。つかさの答えも聞かず、強引にキスをする有馬。自然と抱き合い笑顔になる2人。やっと互いの想いが繋がりました。

有馬の焼きもちにどこか嬉しそうなつかさ。「私ね、何回傷ついても有馬が好き」。これからも、この先もずっと、君のせいで私の胸は鳴り止まないよ。

映画『胸が鳴るのは君のせい』の感想と評価


(C)2021紺野りさ・小学館/「胸が鳴るのは君のせい」製作委員会

恋と青春の「胸キュン」がどっぷり詰まった『胸きみ』。ジャニーズJr.「美 少年」の浮所飛貴と白石聖の共演による実写映画版は、まさにマンガから飛び出たような2人の魅力がいっぱいです。

高校生の恋の初々しさがにじみ出る一生懸命な演技に、もういい歳の大人は、あの頃に戻ったようなこっ恥ずしさにテレテレしちゃいます。

しかし、時代は進化していました。「壁ドン」はもう古い!?そうです。いまは「床ドン」なのだとか。

オリエンテーションキャンプでのひとコマでは、消灯時間を過ぎて遊ぶ生徒たちが、先生の見回りに布団に隠れるシーンがあります。有馬に布団の中に引っ張り込まれるつかさ。はい、床ドン!です。

その他にも胸キュンシーンは止まりません。腕をつかんで助けてくれたり、後ろから髪の毛を束ねてあげたり、お祭りでかき氷を食べさせ合ったり、学祭のキャンプファイヤー越しの強引なキスと、甘く切ない胸キュンシーンの連続です。

胸キュンシーンに加え、名キュン台詞も止まりません。有馬に一度フラれてもなお片思いを続けるつかさの、一生懸命な告白に胸が高鳴ります。

片思いは辛いけど、好きは止められない。諦めようとしても、心の真ん中にいる彼。どのセリフも、片思い経験者であれば誰もが共感できる甘く切ない言葉であふれています。

キャンプに学祭、海に夏祭りと高校生活ならではの行事を通して、すれ違いながらも少しづつ近づいていく2人の恋。

高校生活を懐かしく思い起こす人もいれば、いままさに青春時代という人も、一度しかない時間の大切さに気付くことでしょう。

そして、「美 少年」の浮所飛貴ファンの皆さま、お待たせしましたのサービスショットに注目です。

海辺で上半身裸ではしゃぐ姿や、学祭のシーンではヴァンパイアのコスプレも披露。テレビでは見られない浮所飛貴の魅力万歳です。

何と言っても、名キュン台詞と胸キュンシーンのクライマックス。「キスしていい?つか、するから」からの強引キスには、映画館内の女子高校生たちのざわめきを感じました。

普段はクールで近寄りがたいけど、時折優しい一面を見せる有馬役は、まさに浮所飛貴のハマリ役となりました。

また、つかさ役の白石聖は、制服姿も可愛らしく、夏祭りでは華やかな浴衣姿を披露。つかさのイメージとなっている、髪の毛をちょこんと束ねるシュシュが良く似合っていました。

最後に、特別出演となったTOKIOのリーダー・城島茂が演じる熱血教師に触れたいと思います。「生活態度の乱れは心の乱れ」と現れては、場を和ませてくれるキャラがピッタリでした。

まとめ

紺野りさの同名人気恋愛コミックを、浮所飛貴と白石聖の共演で実写映画化した『胸が鳴るのは君のせい』を紹介しました。

誰かを好きになって初めて気付く感情。胸のドキドキ、幸せな気持ち、嫉妬や後悔の苦しみ。そして、嬉しくて胸がいっぱいになると涙があふれるということ

いままさに恋をしている人はもちろん、ときめきが足りないという人にも見て欲しい。恋する気持ちを思い起こさせてくれる「胸キュン」作品です。


関連記事

ラブストーリー映画

映画『パリの恋人たち』ネタバレ感想とレビュー評価。大人のラブストーリーはヌーヴェル・ヴァーグの香り

ホットワインやココアが似合う季節になると、夏よりもなんだか心がそわそわするように感じられるのは気のせいでしょうか。 愛の言葉が似合う言語の国、誰もが恋をする街パリからロマンティックでビターな大人の愛の …

ラブストーリー映画

二階堂ふみ映画『ばるぼら』結末までのネタバレ解説。大人のラブストーリーを幻想的世界観を織り混ぜて描く

稲垣吾郎、二階堂ふみがW主演を果たして描く映画『ばるぼら』 1973年から1974年まで、漫画雑誌「ビッグコミック」で連載されていた、手塚治虫の漫画『ばるぼら』。 複雑で独特の作風である事から、長年「 …

ラブストーリー映画

映画『とってもゴースト』感想とレビュー評価。歌と演技力に感動の音楽座原作ミュージカル!

映画『とってもゴースト』は2020年2月15日(土)より順次劇場公開。 映画『とってもゴースト』は、ゴーストになってしまった売れっ子デザイナーと、靴のデザイナーを志すピュアな青年が奏でる奇跡のようなラ …

ラブストーリー映画

映画『ア・ゴースト・ストーリー』ネタバレ感想。A GHOST STORYは幽霊となり妻を見守る姿を描く

映画『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』は、2018年11月17日(土)に公開されました。 突然死んだ夫が幽霊となり妻を見守る話…かと思いきや想定外の方向に進みます。 美しい映像と …

ラブストーリー映画

映画『ライアー×ライアー』ネタバレあらすじと感想評価。結末ラストで漫画タイトルの意味が判明する禁断のラブストーリー

映画『ライアー×ライアー』は2021年2月19日より公開。 ウソから始まる不思議なラブストーリーとして、多くの女性読者の心を掴んだ、金田一蓮十郎によるコミック『ライアー×ライアー』。 クールでイケメン …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学