映画『NERVE ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』のあらすじネタバレと感想や評価をまとめました!
以下、あらすじやネタバレが含まれる記事となりますので、まずは『NERVE ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』映画作品情報をどうぞ!
CONTENTS
映画『NERVE ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』作品情報
【公開】
2017年(アメリカ)
【原題】
Nerve
【監督】
ヘンリー・ジュースト、アリエル・シュルマン
【キャスト】
エマ・ロバーツ、デイブ・フランコ、ジュリエット・ルイス、エミリー・ミード、マイルズ・ハイザー、コルソン・ベイカー
【作品概要】
ちょっとした感情の高まりから裏オンラインゲームに参加した女子高生が思わぬ危険に巻き込まれていく新感覚の青春スリラー。
映画『NERVE ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』あらすじとネタバレ
ヴィーことヴィーナスはインターネットにログインし、大学からの合格通知、さらには入学手続きの期限を伝える画面を前にして思案していました。
彼女はニューヨーク湾内のスタテン島に母と二人で暮らしています。芸術大学の入学を許可してほしいのですが、兄が18歳で亡くなって以来、母はヴィーを手放したがらず、島から通える公立大学への入学を希望していました。ヴィーは自分の想いを飲み込まざるを得ません。そんな時、親友のシドニーがFACETIMEしてきて、「NERVE」」という多人数参加型ゲームに参加しないかと誘われます。
ヴィーは、アルバム編集委員として写真を撮るためアメフトの試合にやってきました。チアリーダーのシドニーが客席の友人に自分のスマホを手渡して撮影を頼んでいます。グランドに駆けていき決めポーズをとった彼女はなんとノーパン! 生おしりを披露!! 驚嘆の声が上がる中、「チャレンジ成功!」とガッツポーズ。彼女は「Nerve」にチャレンジしていたのです。
試合後もシドニーは臆病な自分を払拭するチャンスだと言って、しつこくヴィーに「Nerve」を勧めてきます。挙句にJ・Pというアメフト選手にヴィーが彼のことが好きだとばらしてしまいます。J・Pに「タイプじゃない」と言われ、店を飛び出してしまうヴィー。
家に帰っても恥ずかしさと怒りを抑えることができないヴィーは勢いで「Nerve」のサイトを開きます。「視聴者」と「挑戦者」のどちらかを選択するのですが、迷わず「挑戦者」を選択。「Nerve」の3つの規則が画面に現れます。
1,挑戦は自分の携帯で撮影する
2.チャレンジに失敗、または棄権すると獲得賞金は没収される
3.密告したものには制裁がくだされる
早速最初のチャレンジが表示されました。「ダイナーで知らない男性と5秒間キスする」というもの。ヴィーは友人のトミーと供にダイナーに向かい、彼に撮影を頼んで『灯台』を読んでいる男性にキスします。5秒間! チャレンジ成功! するとその男性が店内で歌って踊りだします。そう、彼も「Nerve」に挑戦中だったのです。
男性はイアンといい、彼の次の挑戦は「ヴィーと組んで15分以内に市内に行くように」というもの。こうした指令は視聴者から出されるのです。ヴィーは一回限りでやめるつもりでしたが、イアンに懇願されて彼のオートバイに乗り込みます。
市内につきイアンと別れたヴィーに新しいチャレンジが届きました。「この服を着て!」。添付された写真の服はとても高価そう! 有名ブランドのお店に入り、試着してスマホで撮影、チャレンジ成功! しかしすぐに「その服にあった靴を探せ」という指令が。試着室から出たところでイアンに遭遇。彼にも同じ指令がきていたのです。靴も見つけて試着室に戻ると脱いだ服や荷物が消えています。途方にくれているとさらなる指令が。「店を出て!」。「万引きはいやよ!」というヴィー。「店を出ればいいのよね」というと二人は服を脱いで下着姿で店を脱出します。オートバイに荷物が置いてあったのでほっとする二人。しかし中にはさっき試着した服がはいっていました。どうやら視聴者からのプレゼントのようです。早速着替える二人。
二人にまたもや指令が届きました。「バイクに二人乗りして時速96キロだせ。ただし運転手は目隠しで」。危険すぎると断ったヴィーでしたが「みんな僕たちが見たいんだよ」とイアンに説得され、バイクに乗り込みます。最初は不安定でしたが、体の傾きを利用して見事チャレンジに成功! たちまち二人は視聴率1位の座に。口座には大金が振り込まれます。
面白くないのはシドニーです。そんな時、彼女の前にタイという男が現れ「俺と組まないか。二人なら優勝できる」と声をかけてきます。一方、トミーは裏サイトに侵入し、イアンの素性を探っていました。するとイアンは以前にもこのゲームに参加していたことが判明します。
ヴィーとイアンはすっかり打ち解け、ヴィーは思わずシドニーについて愚痴ります。それが映像として流れてしまい、シドニーは激高。「ビルとビルの間をはしごで渡れ」という無謀なチャレンジに意地になって臨み、途中でスマホを落として失格になってしまいます。
イアンの提案でヴィーはシドニーのところにやってきますが、シドニーがJ・Pとベットインしているのを見て大喧嘩に。ヴィーにシドニーが失敗したはしご渡りに挑戦せよという指令がはいり、見事成功させますが、あまりにもチャレンジが危険なので、ヴィーは近くにいた警官に「Nerve」のことを密告します。すると視聴者たちが「裏切りもの」と連呼し始め、これまでの賞金だけでなく預金の全額が口座から消え、ヴィーは何者かに頭を殴られ拉致されてしまいます。
「密告者には制裁を。スタテン島行きの船に乗れ」という指令がきたあと、ヴィーは開放されます。ヴィーはトニーから、イアンは前にもゲームに参加していて、シドニーとの喧嘩を仕掛けたのも彼だと聞かされます。
『NERVE ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』の感想と評価
自分を取り巻く環境に不満を持ち、自分自身の性格にも自信がない女子高生が、最初は興味もなかった「Nerve」というゲームに着手し、はまっていく様子がとてもリアルに描かれています。小遣い稼ぎと自己承認の要求をみたしてくれるという点で、実によく出来たゲームなのです(もっとも、そんな都合の良いゲームでないことがだんだん明るみになっていくのですが)。
SNSで一躍有名人ということも可能なこの時代に、参加型、実況型のこんなゲームが現実にあってもおかしくないでしょう。一見、荒唐無稽にみえながら、リアル感があるのは、そんな人間の心の隅にある欲望を映し出しているからです。
高級店で買いもしないのに試着するというチャレンジは、何かの罰ゲームのような内容ですが、意外とこの場面が一番ハラハラさせてくれます。
シドニーに電話をするようヴィーが指示する際、「公衆電話でね」と言っているのですが、『マトリックス』を少し思い出してしまいました。
匿名をよいことに怖いものみたさで「殺人」を容認してしまう「普通の人々」の行為をたたみかけるように描き、大団円につなげる演出は見事です。
まとめ
ヴィーを演じるのはエマ・ロバーツ。ジュリア・ロバーツの姪で非常に魅力的な若手女優です。イアンを演じるのはデイヴ・フランコ。ジェームズ・フランコの弟で期待の若手俳優です。
映画は、全編が浮ついたパーティータイムのようなチープさでデザインされているのですが、そこに二人の初々しさがうまく溶け合ってスリラーでありながら青春映画としても見ることが出来る魅力的な作品に仕上がっています。