『グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜』は2020年2月14日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー。
文豪・太宰治の未完の遺作「グッド・バイ」を鬼才ケラリーノ・サンドロヴィッチが独自の解釈で完成させた戯曲『グッドバイ』を、成島出監督が“映画”として新たに描いた『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』。
何人もの愛人を抱えるダメ男の主人公・田島周二が、愛人と別れるため、金にがめつい担ぎ屋・キヌ子と嘘(にせ)夫婦を演じるというハイセンス・コメディ映画です。
この作品で主演を務めた大泉洋、小池栄子と作品を手掛けた成島出監督が、本作の公開を記念し2020年2月23日(土)に東京にて行われた感謝御礼舞台挨拶に登壇、公開を果たした現在の気持ちなどとともに撮影の裏舞台などを振り返りました。
今回はこの3人が登壇したトークイベントの様子をお届けします。
CONTENTS
初日舞台挨拶の概要
【開催日時】
2020年2月23日
17:00より舞台挨拶
【会場】
東京・丸の内ピカデリー1
【登壇ゲスト】
大泉洋、小池栄子、成島出監督
映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇〜』の初日舞台挨拶リポート
原作さながらの演出に困惑した二人
「成島監督の無茶振りエピソード」をたずねられた小池は田島がキヌ子を口説こうとした際に二人で格闘を繰り広げたシーンを挙げ、その場面で「徐々に恋心が芽生えるので、キヌ子のカラス声を白鳥(の声)にしてくれ」と演出され正直困惑したといいます。
一方の大泉もこのシーンで「犬のように腰を振ってくれ」と言われたり、水川あさみとのシーンでお腹を触られた時に「ハッと(恍惚の表情を)して」と言われたりと「変態めいた演出があった」などと回想、自分が想像していたモテ男役とは違う演出に対してボヤきを入れ、会場を沸かせます。
またキヌ子のカラス声について成島監督は、もともと太宰の原作にその旨が記されていたと演出の根拠を明かしながら「色々と試行錯誤して作り上げたこのカラス声は、一生の思い出」と振り返りました。
映画さながらの仲睦まじい二人
この映画にちなみ「最後だから言える、互いに“グッドバイしてもらいたい”こと」をたずねられると、小池は様々な番組で大泉をイジって来られたことに対して「あれは女優・小池栄子ではなく、バラエティタレント・小池栄子として場を盛り上げるために言ったことでもあるので、記憶からグッドバイしてほしい」などとコメント、大泉を大笑いさせます。
しかし続けて小池が「私は大泉さんのこと大好きですから、一緒に番組をしたい。朝の10分でもいいから」などとコメント。
すると大泉はかつてプロモーションで一緒に出た朝番組のことを思い出し「あなたの無茶振りのせいで、僕のMCの評判は下がったんですよ」と反撃します。
さらに小池との写真撮影の機会のエピソードを挙げ「すぐ僕のことを睨むんですよ。これ、グッドバイしてほしい」などと返したりと、仲睦まじいやり取りで会場を沸かせていました。
ジビエ料理とともに感謝した共演
また本作のプロモーションで印象に残っていることとして、大泉は名古屋でのキャンペーンを振り返り「夕方の舞台挨拶を終えて、車で1時間半かけて岐阜にジビエ料理(野生の鳥獣を使った料理)を食べに行ったんです」と回想しながら「それに付き合ってくれる女優さんは、小池さんぐらいじゃないかと思いましたね」と共演してくれたことに対して改めて感謝の気持ちをのぞかせる言葉を投げかけました。
一方で名古屋のキャンペーンに参加できなかった成島監督はうらやましそうな表情を見せながらも「でも北海道キャンペーンで(僕も)すごく大きなカニとプリプリのホタテを食べて、本当に幸せでした」と満足げに振り返りました。
映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇〜』の作品情報
【日本公開】
2020年2月14日(日本映画)
【原作】
ケラリーノ・サンドロヴィッチ(太宰治「グッド・バイ」より)
【監督】
成島出
【キャスト】
大泉洋、小池栄子、水川あさみ、橋本愛、緒川たまき、木村多江、皆川猿時、田中要次、池谷のぶえ、犬山イヌコ、水澤紳吾、戸田恵子、濱田岳、松重豊
映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇〜』のあらすじ
戦後の混乱から復興へ向かう昭和のニッポン。
文芸雑誌の編集長の田島周二は、単身東京でで暮らしているものの、気がつけば何人もの愛人を抱える始末。このままではいけないと愛人たちと別れる決心をします。
しかし優柔不断な田島は、彼女たちを前にすると別れを切り出すことができません。そこで田島は、別れを事項するために金にがめつい担ぎ屋・キヌ子に、女房を演じてくれと頼み込みます。
ところが、キヌ子は泥だらけの顔を洗うと誰もが振り返る絶世の美女。
こうして男は女たちと別れるため、女は金のためと、二人の“嘘(にせ)夫婦”の企みが始まるのですが…。
まとめ
大泉洋は意外にもこれまで映画でコメディの出演はあまりないという中で、今回の出演を本当に楽しんだことを回顧しながら「数年後に、監督にまたコメディを撮っていただいて、期間限定の小池さんとの夫婦漫才のような掛け合いをやりたいですね」と今後への希望で挨拶を締めくくりました。
小池栄子も舞台から映画への転換というチャレンジに様々な思いを持ったことを振り返りながらも「この座組みに入れたことが嬉しいです」と充実した撮影に感謝の言葉を贈られていました。
この日は挨拶冒頭から大泉とその大泉のボケに要所でいいツッコミを入れ会場を沸かせる小池が、劇中の役柄さながらの息の合ったところを見せ終始会場を温めており、撮影現場の温かな雰囲気をのぞかせるひと時となりました。
映画『グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜』は2020年2月14日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショーです。