大人気アイドルグループ「乃木坂46」の西野七瀬、白石麻衣、生田絵梨花らが出演した話題の映画『あさひなぐ』をご紹介します。
以下、あらすじや結末が含まれる記事となりますので、まずは『あさひなぐ』の作品情報をどうぞ!
1.映画『あさひなぐ』の作品情報
【公開】
2017年(日本映画)
【監督・脚本】
英勉
【キャスト】
西野七瀬、桜井玲香、松村沙友理、白石麻衣、伊藤万理華、富田望生、生田絵梨花、松本妃代、岡野真也、江田友莉亜、紀咲凪、北原帆夏、樋口柚子、緒方もも、宮田祐奈、松田佳央理、中田花奈、斉藤優里、吉川靖子、藤谷理子、池田夏希、加賀成一、飯野智司、中村倫也、森永悠希、角替和枝、江口のりこ
【作品概要】
第60回小学館漫画賞を受賞した人気コミック「あさひなぐ」がついに映画化!主人公の東島旭役には映画初主演の西野七瀬。
旭が憧れる先輩・宮路真春役に白石麻衣。二人の最強のライバル・一堂寧々役には生田絵梨花。その他にも桜井玲香、松村沙友理、伊藤万理華ら乃木坂46メンバーが“美の武道”なぎなたに初挑戦!
さらに、『チアダン』の富田望生をはじめ、中村倫也、森永悠希、角替和枝、江口のりこら実力派俳優陣が個性的なキャラクターを演じる。
監督は『ヒロイン失格』など数々の大ヒット作を手掛けてきた英勉。“なぎなた”に全てをかける女子高生の青春を瑞々しく描く!
2.映画『あさひなぐ』のあらすじとネタバレ
春、元美術部で運動音痴の東島旭は、二ツ坂高校へ入学する。
旭は1つ上の先輩・宮路真春と出会い、その強さに憧れ“なぎなた部”入部を決意!
同級生の八十村将子、紺野桜、2年生の野上えり、大倉文乃と共に部活動をスタート。
しかし、“練習は楽で運動神経がなくても大丈夫”ーそんな誘い文句とは真逆で稽古は過酷そのもの。
やがて3年生にとって最後となるインターハイ予選を迎える。
順調に勝ち進んだ二ツ坂だったが、決勝でダークホースの國陵高校に敗れてしまう。
なかでも國陵の1年生エース・一堂寧々の強さは圧倒的だった。
野上新部長のもと再スタートを切った二ツ坂は、山奥の尼寺で僧侶・寿慶の厳しいしごきによる、地獄の夏合宿を経て一回り大きく成長し、挑んだ秋の大会。
再び二ツ坂の前に宿敵・國陵高校と一堂寧々が立ちふさがる。
そこで、二ツ坂にとってまさかの出来事がー。
真春は部活動に姿を見せなくなり、精神的支柱を失った二ツ坂はバラバラになってしまう。
そのとき、旭は……。
物語はクライマックスへ向けて大きく動き出すー。
3.映画『あさひなぐ』の感想と評価
大人気アイドルグループ「乃木坂46」のメンバーが出演し、話題を呼んでいる本作。
邦画界には度々、旬のアイドルや女優が主演を務める「アイドル映画」という括りの作品が登場します。
本作もその一つであり、ただの部活動映画でも青春映画でもない正しく「アイドル映画」としか呼べないものでした。
主要メンバーの名前と顔がなんとなくわかる程度の知識で、全く門外漢の私ですがそれでもアイドルというものの構造を含ませた内容は興味深いものがありました。
まずもって高校の名前が二ツ坂。
ところどころに坂が重要な舞台として登場します。最初に特訓させられた坂、神社の境内までの階段坂(旭と真春が出会った歩道橋も坂になっていました)。
坂の一致は偶然ではありますが、二ツ坂はアイドルグループとして捉えることができます。
全てがアイドルという存在を取り巻くものに置き換え可能です。
真春はエースなのでセンター、旭は一個下の主人公なので次期センター候補、野上部長はリーダー。
卒業していった3年生は卒業していったメンバー、学校は所属事務所、顧問はプロデューサーかマネージャー、寿慶は振り付けか歌の先生、大会はライブ、そして真春の弟の夏之にはファンの立場が重ね合わせられています。
乃木坂のようなメンバーが沢山いるアイドルグループは容姿やスター性などなにか飛び抜けたものを持った存在が必要でありながら、全体の統制が取れていないとパフォーマンスは上手くいかないはずです。
一人だけ売れてピンでばかり仕事をしていても、グループにとって完全なプラスにはならない。
それを部活動の団体戦に重ね合わせ、ラストの練習試合に向け、ドラマを積み重ねていきます。
ただ、あまり面白いとは思えないギャグがやたらと挟み込まれたり、旭と真春にフォーカスしたせいで他のキャラクターの葛藤が薄かったり、映画全体として色々と欠点はあります。
しかし、やや弱いとはいえ部活動映画の勘所を押さえてあるので、決してファンだけがひっそりと楽しむようなものに収まっているわけではありません。
薙刀という馴染みのない武道を知るきっかけとしても入りやすい作品です。
まとめ
衝突しながらもお互いの存在や頑張りがお互いにとってプラスに作用していく。
それこそが部活動映画の肝であり、団体という人間模様を描く面白さです。
舞台版の方も同じく乃木坂メンバーが務めますが、映画版とは全員違うキャスティングで、その層の厚さを感じます。
トップアイドルグループとしてますます勢いに乗る「乃木坂46」。
これからも邦画界に新たな風を吹かせていくのでしょうか。