Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ヒューマンドラマ映画

Entry 2017/09/13
Update

映画『サラバ静寂』吉村界人(ミズト役)演技評価と感想

  • Writer :
  • シネマルコヴィッチ

“音楽が禁止された世界で、音楽に出会ってしまった若者たちはどこへ向かうか”
映画『サラバ静寂』の公開日は、2018年1月27日(土)より、渋谷ユーロスペースほか順次全国公開!

静かなるノイズ映画『サラバ静寂』で主演を果たしたのは、若手大注目の俳優・吉村界人!

2014年『PORTRAIT』にて初主演を務めて以来、長編映画では『太陽を掴め』にて初主演、ドラマでは『わにとかげぎす』『僕たちがやりました』など、数々の映画やドラマで大活躍です。

今回は映画『サラバ静寂』と、主演キャストの吉村界人に注目します!

1.映画『サラバ静寂』の作品情報

【公開】
2018年(日本映画)

【企画・脚本・監督】
宇賀那健一

【キャスト】
吉村界人、SUMIRE、若葉竜也

【作品概要】
俳優としても知られる宇賀那健一監督の長編映画第4作となる作品。2008年の『発狂』や2016年の『黒い暴動❤』などは多くの映画祭でも高い評価されています。

俳優の浅野忠信と歌手のCharaの娘で、雑誌『装苑』モデルのSUMIREのスクリーンデビューにも注目。

2.映画『サラバ静寂』のあらすじ


(C)「サラバ静寂」製作委員会

音楽や映画、小説といった娯楽が一切禁止される法律「遊楽法」が施行された日本。

ネジ工場に勤務するだけのツマラナイ生活を過ごしていたミズトとトキオ。

ある日、2人は偶然にも根絶されたはずの音楽がたくさん保存されている廃墟を見つけました。

廃墟に通いつめることで音楽に魅了されていく2人は、未だに闇ライブが行われているという「サノバノイズ」の存在を知ります。

彼らはそこへ行くことを夢見て一緒に音楽制作に乗り出します。

そして、音楽を所持している罪で父親の命を奪われた女性ヒカリも、2人のいる廃墟へと歩みを向けていた…。

俳優・吉村界人(ミズト役)プロフィール


映画『サラバ静寂』吉村界人

吉村界人(よしむらかいと)は、1993年2月2日に東京都渋谷に生まれた俳優。事務所はオフィス作に所属。

身長は173cmの体重54kgという均整のとれた身体で、血液型はAB型。家族構成は父親は元ボクサーで、母親は油絵を描いて、二人兄弟の弟です。

幼い頃にピアノやブルースハープの音楽演奏にも親しんだそうで、高校卒業後は、夜間の大学へ進学。学び舎からほど近くの古本屋に通いつめては本を読みあさり、映画を観続けた日々を過ごしたそうです。

2013年に、オフィス作が開催した初めてのワークショップオーディションに参加すると、500人以上の参加者から選ばれて事務所に所属となります。

映画『PORTRAIT』(2014)初主演デビュー!

2014年に内田俊太郎監督の映画『PORTRAIT』にて初主演を務めます。この作品のオーディションを受ける前は、大学を中退して1年間余り引き籠りな生活を送っていたそうです。

しかし、演じる主人公と吉村界人自身が重なって、これは自分が演じるべきだと強く思ったそうです。このことをきっかけに俳優人生が大きく変わっていくことになります。

【吉村界人のフィルモグラフィ(映画)】

2014年
『ほとりの朔子』(深田晃司監督)
『PORTRAIT』(内田俊太郎監督)主演
『25 NIJYU-GO』(鹿島勤監督)
『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』(犬童一心監督)
『百円の恋』(武正晴監督)西村役

2015年
『ズタボロ』(橋本一監督)リョウ 役
『夫婦フーフー日記』(前田弘二監督)
『おかあさんの木』(磯村一路監督)
『いいにおいのする映画』(酒井麻衣監督) 主演カイト役

『いいにおいのする映画』

2016年
『ちはやふる』(小泉徳宏監督)
『ディストラクション・ベイビーズ』(真利子哲也監督)
『ハッピーアイランド』(渡邉裕也監督)主演
『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』(宮藤官九郎監督)
『太陽を掴め』(中村祐太郎監督)主演

『太陽を摑め』

2017年
『牝猫たち』(白石和彌監督)
『獣道』(内田英治監督)
『お前はまだグンマを知らない』(水野格監督)轟一矢役
『関ヶ原』(原田眞人監督) – 松平忠吉役

また、これらの映画出演のみならず、吉村界人の類稀な持ち味のある独自の存在感は、ファッション業界からも注目されています。

その表現力こそが、数多くの映画やドラマで積み重ねられたものなのでしょう。

さて、このような俳優として注目される吉村界人は、映画『サラバ静寂』の監督を務めた宇賀那健一とも昔から交流があるそうです。

宇賀那健一が俳優出身の映画監督ということで互いに切磋琢磨する関係なのかもしれませんね。

吉村界人は宇賀那監督との映画に作りに関して次のように述べています。

「監督とは知り合いでしたので、やっと一緒に映画をできるんだ、と瞬間的には歓喜しましたが、その倍以上に冷静で、ちゃんと成し終えないと、という気持ちが押し寄せてきました。宇賀那監督、プロデューサーと三人で身を焦がしながら、渇望してました。今、静寂してる時間はなかったので。主人公ミズトは、作品の普遍でありストーリーテラーをしながらも、絶え間なく人生に枯渇した様な空気が流れて来るように考えました。共演した竜也、SUMIREの青い炎であろうと思いました。」

吉村界人が俳優として、どのように宇賀那健一監督とコミュニケーションを図ったのか興味が湧くコメントですね。

その辺りは冒頭にご紹介した『サラバ静寂』のメイキング映像でも、その様子の一端を感じられたのではないでしょうか。

知人として交流がある宇賀那監督だからこそ、身を焦がし合いながらもぶつけ合った情熱があったのではないでしょうか。

映画でどのような演技を見せたのか吉村界人の演技力に要注目です!

まとめ

映画『サラバ静寂』の公開日は、2018年1月27日(土)、渋谷ユーロスペースほか順次全国公開予定。

吉村界人主演のほか、共演者には『葛城事件』に出演した若葉竜也や、映画初デビューの浅野忠信の娘でモデルのSUMIREも脇を固めています。

ぜひ、お見逃しなく!

関連記事

ヒューマンドラマ映画

映画『さらば愛しきアウトロー』ネタバレ感想。ロバートレッドフォードの俳優引退記念に代表作を振り返る

名優ロバート・レッドフォード、最後の出演作品 『明日に向って撃て!』(1969)や『ニュースの真相』(2015)などの作品を発表し、長きにわたり活躍してきたロバート・レッドフォードの俳優引退作『さらば …

ヒューマンドラマ映画

『ブリグズビー・ベア』ネタバレ結末あらすじと感想評価。映画の工作のような手触り感と創意工夫【隠れた秀作おすすめムービー】

サンダンス、カンヌ、シドニーほか、世界中の映画祭で話題騒然! ニセ教育番組を25年見続けた青年が主人公という驚くべき設定と映画愛に溢れた作品。 映画『ブリグズビー・ベア』について、あらすじと感想(ネタ …

ヒューマンドラマ映画

『バカ塗りの娘』あらすじ感想と評価解説。堀田真由が青森の伝統工芸《津軽塗》の美に魅せられた漆器職人を演じる

映画『バカ塗りの娘』は2023年9月1日(金)より全国公開 塗っては研いでを繰り返す青森の伝統工芸・津軽塗を題材に、不器用な女性が津軽塗職人の父との暮らしの中で自身の進む道を見いだしていく姿を描く『バ …

ヒューマンドラマ映画

映画『聖なる犯罪者』ネタバレ感想と結末考察。実話元ネタとモデルを描き“悪と善・嘘と真実”という人間の内面を問う

『聖なる犯罪者』は2021年1月15日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国順次公開! 聖人か? それとも悪人か? ポーランドで実際に起こった事件を基に、過去を偽り聖職者になりすました若 …

ヒューマンドラマ映画

映画『アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール』感想とレビュー評価。バンデラスの演技力と歌声を堪能

世界最高峰のテノール歌手であるアンドレア・ボチェッリの愛と半生。 2019年11月15日(金)より、新宿ピカデリーほかにて全国ロードショーされる映画『アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール』。 現在活 …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学