真実が明らかになっても解けない、絶望の未来。
配信開始から1週間で『ストレンジャーシングス 未知の世界 シーズン4』(2022)が持つ視聴時間の記録を塗り替えただけでなく、主演のジェナ・オルテガの演技が高く評価され、ゴールデングローブ賞の2部門にノミネートされたドラマ『ウェンズデー』(2022)。
斜に構えた性格で大衆的な価値観を否定しながらも、友人や家族を守ろうとする気持ちや強い正義感を密かに持ち合わせる主人公のウェンズデーが魅力的な本作は、原作シリーズを未視聴の人も含め全世界に多くのファンを作ることになりました。
そんな伝説的なドラマの続シーズンが、2025年夏にパート1(前半4話)とパート2(後半4話)の2回に分けて配信。
今回は前半となる『ウェンズデー シーズン2』のパート1(1話〜4話)を、ネタバレあらすじを含めご紹介させていただきます。
CONTENTS
映画『ウェンズデー シーズン2』の作品情報
【配信】
1話~4話:2025年8月6日(Netflix独占)
5話~8話:2025年9月3日(Netflix独占)
【原題】
Wednesday
【総監督】
ティム・バートン
【キャスト】
ジェナ・オルテガ、エマ・マイヤーズ、ジョイ・サンデー、ジョージ・ファーマー、ムーサ・モスタファ、スティーブ・ブシェミ、クリストファー・ロイド、 キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ルイス・ガスマン、アイザック・オルドネス、フレッド・アーミセン、レディー・ガガ、ジェイミー・マクシェーン、ハンター・ドゥーハン、クリスティーナ・リッチ
【作品概要】
雑誌『ザ・ニューヨーカー』に1937年から連載されたチャールズ・アダムスによる1コマ漫画『アダムス・ファミリー』の登場人物の一人、ウェンズデー・アダムスを主人公としたスピンオフドラマのシーズン2。
ジェナ・オルテガやエマ・マイヤーズなどの主要キャストは前シーズンから引き続き続投し、第2シーズンからは『レザボア・ドッグス』(1993)のスティーブ・ブシェミや「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのクリストファー・ロイドなどの大物キャストが新たに参加しました。
映画『ウェンズデー シーズン2』のあらすじとネタバレ
夏休みの間、ウェンズデーは魔女であった先祖「グッティ・アダムス」の魔術本を使い幻視の練習に明け暮れてました。
幻視を使い未解決の連続殺人事件の犯人を追ったウェンズデーは、カンザスシティで犯人の「頭剥ぎ男」の髪を剥ぎ警察に突き出すと言う最高の夏休みを過ごすのでした。
夏休みが終わり、「ネヴァーモア学園」に戻ることになったウェンズデー。
学園の側で何かを探っていた私立探偵のカールは電話で「証拠はブルペンに残した」と言い残すと、何者かに操られたカラスに襲われてしまいます。
学園に戻ったウェンズデーは昨年の事件を解き明かした人間として学園内の人気者となっていました。
新校長のバリーはウェンズデーを模範生として表彰すると言うと、火葬式を盛大に行うと宣言。
自分の評価に辟易とするウェンズデーが寮の部屋に入ると、押し入れにはボウガンの罠が仕掛けられており、矢の先端にはウェンズデーを盗撮した写真に「おかえり」と書かれていました。
一方、バリーはウェンズデーの母モーティシア資金調達の委員長になることを持ち掛け、近隣の家をアダムス家に提供します。
何かを隠しているウェンズデーを心配するモーティシアは学園の近くで彼女を見守ることを決めました。
目を抉られたカールの死体が発見され、保安官のサンティアゴが捜査を進める中、かつて「ネヴァーモア学園」の事件で数名を殺害したタイラーの父であり元保安官のドノバンを目撃。
逃げるドノバンを捕まえたウェンズデーは、ドノバンからカールが「のけ者に迫る脅威」を探っていたことを聞きます。
するとドノバンは、ウェンズデーに捜査の協力を求めますが、ウェンズデーは拒絶。
一方、バリーは学園の資金繰りに困り、人の心を操れる「セイレーン」のビアンカに奨学金を打ち切ると脅し協力を強制し、ビアンカをモーティシアに紹介しました。その狙いは裕福なモーティシアの母にあったのです。
ある夜、天才的な才能を持ちながら「ネヴァーモア学園」の音楽教師となったカプリと出会ったウェンズデー。
小説家を目指すウェンズデーの部屋から2年間書き続けていた原稿が盗まれ、火葬式で火をつける薪の下に隠したと書き置きが残されていました。
火葬式が始まり薪に火がつけられる中、ウェンズデーは薪の中に潜り込み原稿を取り戻します。
火に飲まれる前に脱出したウェンズデーは舞台上でのスピーチを求められ、自身を崇拝する人間を馬鹿にしその場を去っていくのでした。
不満を露わにその場を去るウェンズデーを追うイーニッドが彼女に触れた瞬間、ウェンズデーの幻視が発動。
「イーニッドがウェンズデーの行動のせいで死ぬ未来」を見たウェンズデーは黒い涙を流し痙攣してしまいます。
モーティシアの前で目を覚ましたウェンズデーは、モーティシアに能力の酷使を責められながらも、ドノバンの家へと向かいます。
しかし、ドノバンはカールと同様に目を抉られ死亡しており、駆けつけたサンティアゴにウェンズデーは連行されてしまうのでした。
一方、雷の能力を宿したウェンズデーの弟パグズリーは、雷の力で機械の心臓を身に宿していたとされる過去の生徒の死体を蘇らせてしまいます。
パグズリーは動く死体(ゾンビ)を捕らえると、ルームメイトのユージーンに「スラープ」と名付けたゾンビを見せるのでした。
ゴメズによって署から解放されたウェンズデーが部屋に戻ると、ドノバンの死体から取られたと思われる目玉が置かれており、ウェンズデーは幻視で記憶の読み取りを試みますが、なぜか能力が上手く発動しませんでした。
少しでも情報を得るため、自動車講習の車で「ウィローヒル精神病院」に来たウェンズデーはタイラーと面談します。
精神科医のフェアバーンは一向に心を開かないタイラーにお手上げ状態であり、ウェンズデーとの面談で何かが変わると考えていました。
しかし、タイラーはウェンズデー相手にも有益な情報を吐くことはなく、イーニッドを襲うと警告を残します。
ウェンズデーはタイラーをただの悪質な凡人と罵ると彼のプライドを壊し去っていきました。
一方、彼氏のエイジャックスとの関係が拗れ、同級生のブルーノと仲を深めるイーニットがブルーノと共に何者かに誘拐され、天井に大量の刃物が吊り下げられた部屋に監禁されます。
誘拐犯からの脅迫状に従い、使われていない時計塔「イアーゴの塔」の最上階で2人を見つけたウェンズデーですが、部屋の罠が作動し天井が徐々に下がり始めます。
誘拐犯の用意した謎を解き明かし、装置の作動を止めたウェンズデーは透明人間の力を持つのアグネスと対峙。
アグネスは新学期からウェンズデーを羨望の眼差しで見ていた追っかけファンの1人であり、すべてはウェンズデーの気を引くための行動だと告白します。
しかし、アグネスはドノバンの殺害には関与していないと言い、一連の殺人犯は別にいると示唆しました。
映画『ウェンズデー シーズン2』の感想と評価
第2シーズンの鍵は「家族」
前シーズンでは「ネヴァーモア学園」に入学した、友人や恋を求めない性格のウェンズデーが、殺人事件の捜査を独自で進める中で友人も恋にも出会っていく「学園ミステリー」な要素が主体となっていました。
ダークさが強めにありながらも「若者たち」と「学園」が主役であった前シーズンに対し、本シーズンではウェンズデーの「家族」に焦点が当てられています。
常にアダムスファミリーの「右腕」として監視に護衛に捜索までこなすハンドは、ウェンズデーと従属関係ではあるものの本シーズンでは自身の待遇や扱いに関して不満を感じ始めており、手だけの存在であるため全くセリフはありませんが「家族」としてのウェンズデーとハンドの関係性に溝を見え始めるシーンが多くありました。
そして、なんといってもウェンズデーとその母モーティシアの関係は本シーズンで大きなヒビが入ります。
自身を犠牲にしてでも事件の謎を追おうとするウェンズデーと、娘を想うモーティシアの気持ちがすれ違う本シーズンは「家族」のシーンに前シーズンより多く尺が割り当てられており、「家族」がどのようにまとまるのかが後半4話が楽しみになる前半4話でした。
全容が明らかになるも深くなっていく絶望
前シーズン終了段階で残されていた謎であるウェンズデーを狙う「ストーカー」の存在。
カラスによる連続殺人も街では発生し、多くの謎は後半4話まで持ち越しとなると思われていましたが、実は多くの謎は前半4話中に明らかになります。
しかし、ほとんどの謎が明かされたにも関わらず、ウェンズデーを巡る状況は悪化の一途をたどり、遂には「イーニッドが死ぬ未来」をウェンズデーが謎を追ったからこそ引き起こされてしまいます。
世間体も精神的な痛みも気にせず謎を追う、と言うウェンズデーの性格が招いてしまった絶望がどんな結末を迎えるのか。
もはや「ミステリー」の枠には収まらなくなった『ウェンズデー シーズン2』のラストがとても気になるラストシーンでした。
まとめ
謎に魅せられ誰の目も気にせず捜査を行うウェンズデーですが、本シーズンでは唯一残った「友人」と呼べるイーニッドのために自らのすべてを顧みず捜査を進めます。
口ではイーニッドを「友人」と認めずも、彼女の窮地に見せる焦りが「ウェンズデー」と言う存在の愛おしさを深める『ウェンズデー シーズン2』。
「アダムスファミリー」と「ネヴァーモア学園」の仲間たちがどんな結末を迎えることになるのか、後半4話の配信が待ちきれなくなるドラマでした。

































