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Entry 2021/09/15
Update

韓国映画『技術者たち』ネタバレ感想結末とあらすじ考察。キムウビンが詐欺師で欺く痛快エンターテイメント!

  • Writer :
  • 鈴木めい

詐欺グループの技術力の高さに見る者も欺かれるラストの爽快さ

映画『技術者たち』は、サスペンス好きにはたまらない伏線につぐ伏線が冒頭から盛り込まれ、最後の大どんでん返しまで、一瞬たりとも見逃せないエンターテイメント性の高いサスペンス犯罪映画です。

キム・ウビン演じるイケメン詐欺師であり金庫破りの達人である男が、仲間と共に壮大な現金強奪計画に挑む姿を描く本作。

ある晩、宝石店を襲いダイヤモンドを盗んだことからその技術力の高さに名が知れ渡った彼らに、財界の大物から仕事が依頼されます。

それは1500億ウォンの大金を時間制限内に仁川税関内の金庫から奪取することでした。

主役の天才詐欺師であり金庫破りを演じるのは『チング 永遠の絆』やドラマ『相続者たち』のキム・ウビン。本作が初の単独初主演作品です。

それに、『シークレット・ミッション』のイ・ヒョヌや名バイプレーヤーとして『タクシー運転手』をはじめ数々の作品に出演のコ・チャンソクが共演しています。監督は『共謀者』のキム・ホンソン。

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映画『技術者たち』の情報


(C) 2014 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

【公開】
2015年(韓国映画)

【原題】
The Con Artists

【脚本・監督】
キム・ホンソン

【キャスト】
キム・ウビン、コ・チャンソク、イ・ヒョヌ、キム・ヨンチョル

【作品概要】
最高の技術を集結し大金強奪に挑む、最強のプロ詐欺グループ。手に汗握る金庫破りの緊張感やカーチェース・アクション、そして欺き合いのトリックに一瞬たりとも気の抜けない展開とスケールで魅せる韓流サスペンス映画です。

『チング 永遠の絆』(2013)やドラマ『相続者たち』のキム・ウビンを主役の天才詐欺師に、『シークレット・ミッション』(2013)のイ・ヒョヌが天才ハッカー、そして主役の相棒であり人材調達のプロに『タクシー運転手』(2017)出演のコ・チャンソクが好演。

3人が本作の三本柱となり結束した詐欺集団として、時間制限内に課せられた大金強奪に挑みます。

冒頭のシーンから伏線が敷かれ、すべてが最後につながる展開。そして、見る者をも欺くラストのどんでん返しに脚本の完璧さ痛感する本作は、『共謀者』(2012)のキム・ホンソンが監督・脚本を務めています。

映画『技術者たち』のあらすじとネタバレ


(C)2014 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

優秀な頭脳を持つ天才詐欺師であり金庫破りジヒョクは、詐欺の案件毎に最適な人材を見つける人材調達のプロのグインと相棒を組み、詐欺や金庫破りを行っています。

ある夜、韓国ソウルのとあるビルの会長室では、まさにジヒョクが金庫を破ろうとしていました。

警備員に気づかれ追われながらも、どうにか無事に狙いのものを金庫から盗み出し逃げ切るジヒョク。

翌朝、ジヒョクは盗み出した鳳凰の像とともに、詐欺の相棒であり必要な人材を調達するのに長けているグインがいるアジトにいました。

ジヒョクは鳳凰の像を3Dプリントすることで贋作を作成し、本物は粉砕してしまいます。

そして、骨とう品を見極めるミン教授の元に赴き、彼の弱みを取引材料にその贋作を5億でオークションにかけ落札させるよう図ります。

無事に落札させられた場合、ミン教授には手数料として1億払うことを約束します。そして残りの4億で大きなことを成し遂げる計画をジヒョクは抱いていたのです。

一方、広域捜査隊のコン・ドゥシクをはじめとする警察は情報提供者である会計士の証言を手掛かりに、チョ室長とイ室長の捜査していました。

しかし、警察と落ち合い、情報提供者として保護されるはずだった会計士は、チョ室長の手下に先に捕まってしまい、拷問された後、殺害されコンクリートに埋められてしまいます。

その頃ジヒョクはアジトで偽札づくりに励んでいましたが、インクの部分でいつも失敗してしまい、成功とも不成功とも言えない結果になっていました。アルコールに弱くインクの吸着が不十分だったのです。

贋札づくりにつかれたジヒョクは、美術館のオ室長に近づき、10億を美術館に投資する話を持ち掛けます。

ジヒョクは美術館への投資話をグインにも共有し、その元手として30億規模の大きな案件を持ち掛けます。そして、それを遂行するために、ハッカーを調達してほしい旨伝えます。

スーパーや企業のシステムに容易にハッキングしていた天才ハッカーのジョンベに声をかけます。

ジョンベは過去に裏切りを働いていましたが、ジヒョクはその裏切り顔のジョンベを高く評価し「俺を騙せ」と仲間に採用しました。

またグインは、作業場の確保のため、トルボとその仲間たちに声をかけます。そして、廃工場の跡地を準備作業に向けた新しいアジト場所として確保しました。

そして足がかりの資金確保として、宝石店のダイヤモンド強奪を企画し、グインとジョンベと手分けをして、防犯カメラの位置や対応など金庫破りに向けた計画を入念に準備します。

ダイヤモンドは宝石店の奥の貴賓室、またその奥の金庫内に確保されていたのです。

その貴賓室内を調べるために、ジヒョクは再度、美術館のオ室長へアプローチし、彼女が首にかけている父親が母親に送った形見のサファイアのネックレスについて、その価値を宝石店に調べに行こうと誘いだします。

そして、そのサファイアがナポレオン三世のものであると判明し、奥の貴賓室に案内されると、ジヒョクは抜かりなく金庫の型や防犯カメラの位置を確認したのです。

オ室長はそのネックレスを担保に、ジヒョクが美術館への投資を行うのではと訝りますが、ジヒョクは否定し、ただ一つ約束してほしいと頼みます。誰に何を言われてもジヒョクを「信じる」と。

一方、チョ室長は、財界および政治家絡みの大金を保管場所の金庫から自分たちで先に入手しようと、先に逝った旧友のオ院長レベルの技術者の獲得を目指していました。

金庫破りのできる泥棒を生業とする人たちは、次々にチョ室長の手下に取り押さえられ、チョ室長の目の前で時間制限内に金庫破りを実践させられますが、お眼鏡にかなう人は現れませんでした。

そうこうしている間に、ジヒョク達はある夜宝石店でのダイヤモンド強奪を実行に移します。警察の目をそらし、その間に金庫を破り無事にダイヤモンドを盗みだします。

そして、その事件が翌朝の新聞に掲載されたことから、記事を見たチョ室長は彼らこそが技術者たちであると確信し、イ室長にこのダイヤモンドを盗んだグループを調べ、捕まえるよう命令します。

イ室長は、盗みを働いたグループが、施設育ちで前科のないイ・ジヒョク、人材調達を専門とし工学にたけたキム・グイン、よく人を裏切るハッカーのパク・ジョンベの3人だと突き止めます。

そしてアジトに乗り込んできたイ室長らに捕まってしまったジヒョクら3人は、チョ室長の元へ連れてこられます。

そこでチョ室長に仁川税関にある金庫内に、保管の1500億を奪取するプランの実行をするよう伝えられます。

なかなか同意しない3人でしたが、チョ室長は自分の会計士はセメントに埋めたと話し、また3人の家族に危害を与える可能性を示唆をすることで、同意せざるを得ない状況を作り出し、最終的に取り分はダイヤと一人5%の条件を出し、ジヒョクの首を縦にふらせたのでした。

一方、チョ室長の不正を暴き逮捕にこぎつけたい警察は、盗みが働かれた宝石店がチョ室長の保有する宝石店であることを突き止め、ダイヤモンド強奪事件を深堀りすることに。

宝石店周辺の防犯カメラ映像をしらみつぶしに調べたことで、ダイヤモンド強奪に関わったのが、イ・ジヒョクであると目星をつけ、ジヒョク捜しを始めていました。

チョ社長はジヒョク、グイン、ジョンベに対し、仁川税関の情報をレクチャーし、そこに保管されている1500億が税関長のポジションに関連した政治絡みの裏金であり、税関内に保管されていることを明かします。

また、1500億は仁川税関の奥深く、警備が最も手厚いところに5万ウォン札で300枚保管されており、じきに政治家が場所を移す可能性があることから、その前に急いで奪取しなくてはいけない旨伝えます。

実際に1500億が保管されている金庫の模型「イスラエル製 Lシリーズ」も持ち込まれ、金庫破りの練習が始まります。

仁川税関の警備が厚いことから、金庫を破り、重さ3トンと予想される1500億を10分以内に他の場所へ移さなければなりません。

防犯システムや警備を潜り抜け無事に運び出せたとしても、検問所での荷物確認で捕まる恐れがあることから、チョ社長は今回の強奪に向けて1年前に中国にペーパーカンパニーを設立し、中国で印刷したクーポンの輸入を行っていました。

現金をクーポンにすり替えれば、合法的に検問所を通過できるからです。

ジヒョクらはチョ社長の案に同意し、税関で1ウォン紙幣のクーポンと5万ウォン紙幣を差し替える計画としました。

ある夜、チョ社長は裏切り者であるジョンベを呼び出し、ジヒョクとグインを監視するよう伝えます。

その頃、ジヒョクは過去を思い出し、故人を忍んでいました。それは、詐欺であり泥棒の師匠であるオ院長でした。

以下、『技術者たち』ネタバレ・結末の記載がございます。『技術者たち』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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ある日、オ室長といるところでイ・ジヒョクはダイヤモンド強奪に関して話が聞きたいからと警察に任意同行を求められますが、状況証拠しかないことから、ジヒョクはしらを切り続けます。

取り調べの最中、警察がチョ社長を探っていることをジヒョクは察知します。チョ社長に現金すり替えの方法を思いついたと連絡するジヒョクですが、チョ社長がジヒョクに会いに来るとそこには警察が貼りついていました。

イ室長はジヒョクのもとに駆け付け関連書類を処分し、5分以内に部屋を出るよう伝え、ジヒョクを連れ出します。

警察がジヒョクの部屋に駆け付けた際には、もぬけの殻でしたが、ただ一つ開かずの扉の部屋となっていた場所には、仁川税関の図面や実行日とされる日付の残されたカレンダーが残されており、警察は仁川税関で5月14日に何かあると勘づきます。

ジヒョクは一方で、チョ社長に現金とクーポンのすり替えは、仁川税関に爆弾を仕掛けることで警備の目をそらし、時間を稼いでその間に実行することを提案します。

そして、環境問題に弱い役所の特性を活用し、環境部から税関へファックスを送り水質検査する名目で無事に税関に潜り込む案とし、システムエラーを起こすことで再起動までにかかる45分間に金庫を破る計画が立てられました。

模型の金庫で練習するジヒョクですが、練習は性に合わずぶっつけ本番で行きたいとグインに話します。そして、グインにチョ社長が信用できない旨、チョ社長をハメる案として税関に入った後に運送会社の情報を書き換え、1500億すべてを横取りする案があることを話します。

その頃、チョ社長から裏切るよう指示を受けていたジョンベは、ジヒョクとグインの会話を盗聴録音し、チョ社長に報告していました。

イ室長もまたジヒョクに関する追加の調査資料をチョ社長に渡していました。

ジヒョクが投資話を持ち掛けているオ室長は、彼が師匠と慕っていたオ院長の娘だったのです。オ院長と旧友であったチョ社長にジヒョクが近づいてきた理由をチョ社長は勘づきます。

ジヒョクはオ室長に会い、父親であるオ院長が家族とともにいられなかった背景や、亡くなった理由が推察される自死ではない可能性が高いことを示唆します。

ジヒョクの師匠であったようにオ院長もまた盗みや詐欺を働いていたのでした。

そして、ジヒョクと飲んでいた夜に、ジヒョクがソジュを買い足しに行っている間にビルから落下し亡くなっていたのです。

しかし、駆け付けたジヒョクは、オ院長が落下したビルの屋上にいた人影を見逃していませんでした。

オ院長の死亡は計画的な殺人によるものであり、その犯人を突き止めたとジヒョクはオ室長に話します。そして、その犯人を取り押さえる計画があることも。

オ室長は自分がダイヤモンド強奪に利用されたことからジヒョクを信じません。そして、チョ社長の手下に身柄を拉致されてしまいます。

5月14日当日。それぞれの方法で皆、仁川税関内に入関し、プロジェクトが決行されます。

予定通りに爆弾が爆破され、そちらに税関職員及び警備の目をそらした後、システムエラーを発生させ、リブートまでの45分間で金庫を開ける手段です。

金庫がある重警備のエリアにも、爆発物処理隊を装いジヒョク達は入り込みます。ジヒョクとグインの金庫破りのパートナーで分厚い金庫への穴開け作業が開始されます。

なかなか思うようにいかず開かない金庫を制限時間迫るなか、ぎりぎりのタイミングで成功させジヒョクは金庫破りに成功し、防犯システムが復帰する間一髪のところで1500億を2回に分けて税関内の仲間のところまで運びだしました。

塵芥作戦で現金をボートや車で移動させる中、自分が警察の目をくらますとジヒョクは皆から離れ別行動しようとします。

1500億のお金を横取りするために運送会社情報の書き換えの為別行動に走ったとみなしたチョ社長は、ジヒョクを追い詰め、銃をあてながら脅します。

ジヒョクはチョ社長に事実を突きつけます。オ院長はチョ社長に利用され、最後はチョ社長の命のもとイ室長により殺害されビルから落とされたことを。

一方でチョ社長は、サファイアのネックレスを見せつけ、オ室長の命がチョ社長の手中にあることをジヒョクに伝え、グインに予備に作らせておいた爆弾をジヒョクに渡し、自分がテロリストであると警察の目の前に突き出したのです。

仁川税関内で激しいカーチェイスを繰り広げるジヒョクと警察。完全包囲されたジヒョクは観念し、爆弾を抱えたまま海へ飛び込もうとしますが、その際に銃撃されてしまいます。

一方、裏切り行為を働いていたことがグインにばれたジョンベは、グインをコンテナ内で刺し殺してしまいます。

無事に現金を輸送したチョ社長の事務所車庫では、チョ社長がクーポンに覆われ差し替えられた現金を確認しますが、確認しても確認してもそれはクーポンでしかありませんでした。

そこへ、死んだと思われたジヒョクからの電話がかかってきます。チョ社長はジヒョクに騙されていたのです。

警察にも会計士が埋め込まれたことなど、これまでのチョ会長の会話情報が垂れ込まれたことから、その場へ警察が乗り込んできます。冒頭の鳳凰の像の贋作には盗聴器が仕組まれてあり、チョ社長が落札していたのでした。

警察ともみ合い争うチョ会長の手下たち。その間にイ室長はチョ社長を裏から逃します。

一方で裏切り者として暗躍していたジョンベは、地下に拉致されているオ室長を助け出しに向かっていました。

助けにきても見ず知らずのジョンベのことを信用できないオ室長にジョンベは言います。「ジヒョク兄貴が一度だけは信じてくれって」

イ室長に追い詰められるジョンベとオ室長でしたが、間一髪で警察に助けられます。

そして逃げ出したチョ社長を追いかけるジヒョク。チョ社長に「本物を偽物にするのと、偽物を本物にするのはどっちが簡単か?」と聞くジヒョクですが、なんとこれまでのすべてを偽物に作り上げていたのです。

ジヒョクが警察の銃撃に打たれたと思っていたのも、警察に紛れ込んで偽装していたとルポと仕組んだことであり、嘘の流血でした。

また、SWATのふりをしてトルポや仲間を税関内に侵入させ、爆弾処理班としてジヒョク達が運び出した現金を、ジヒョクが失敗した印刷技術を活用することで時間が経つとクーポンに絵面が変わるウォン紙幣と一部入れ替えさせていました。

ジョンベが裏切り者になっていたのも、最初から計算済みのことでありあえてジョンベにその役を担わせ、また彼がグインを刺したのも、事前に打ち合わせした上での演技であり、偽のナイフと血糊を使用したものだったのです。

ジヒョクは追い詰めたチョ社長からオ室長のサファイアのネックレスを取り戻し、チョ社長は警察に逮捕されます。

そして、グインとジョンベはCSIのふりをしてチョ社長の元へ乗り込み、現金の乗ったコンテナ車を無事に奪ったのでした。

またオ室長には約束通り投資金の10億円をオ院長の写真とともに届け、入手した現金に沸くジヒョクら仲間たち。

時は変わってアブダビ。美術品の買い付けに来ているオ室長のもとへ、スポーツカーを走らせ駆け付けたジヒョク。オ室長と再会を果たします。

入手した資金で、食べることが好きなグインはレストランのオーナーに、ジョンベはまるで次のジヒョクのようにきめこんで夜のクラブナイト活動に勤しみました。

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映画『技術者たち』の感想と評価


(C)2014 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

なんといっても脚本の素晴らしさに感嘆する本作品。

ただ単に金庫をいかに「技術」で破ることができるか、制限時間内に無事に開けられるかどうか、失敗した場合の命の保証はあるのかといった単純なドキドキハラハラについ気をとらわれますが、最後にはまんまと視聴者も天才詐欺師ジヒョクの筋書き、そしてそれを完成させた「技術」に騙されてしまいます

からくりがわかるラストでは、もはや目から鱗に驚きの連続があり、主人公ジヒョクが二枚も三枚も上手であったことに爽快さを覚えます。

長身でスタイル、そして声の良さが魅力のキム・ウビン演じるジヒョクが、役柄の聡明さとあいまり、そこにすべての「完璧さ」を生み出しているのです。

ジヒョクの仲間たちのそれぞれがもつ「技術」により、チームワークで成し遂げる痛快劇。ジヒョク達が詐欺師として奪取する1500億円も、実際には政治家の裏金という汚れた資金である為、見ている側はあまり罪悪感を覚えることなく、爽快感を味わうことができるといっても過言ではありません。

ジヒョクとグインの信頼関係、そして人たらしでもあるグインが集めたメンバーの人柄の良さ。

彼らメンバー同士の仲の良さや、金庫を破って「現金強奪」という一つの目標に向けたチームワークの良さが、トップダウンに悪事を働くチョ社長側に勝利したというのは、ある種社会の縮図でもあります。

まるで勧善懲悪の水戸黄門のドラマを見るような爽快な結末であり、ジヒョクら彼らも決して褒められた人たちではないものの、彼らの今後を応援したくなります。 

まとめ

クライムアクションとは別に、ケイパームービーと呼ばれるジャンルがあります。

ケイパームービーとは、盗みなどの犯罪を意味する「ケイパー(Caper)」という俗語を使用し、それぞれの得意分野を活かし終結させることで完全犯罪に挑む様子を描いた作品をいいます。

主役が泥棒や詐欺師といった悪人でも、そのプロフェッショナルな技術と手際の良さに圧倒される展開や爽快さが人気でもあります。

今回ご紹介した『技術者たち』も、詐欺師各人の「技術」を集結させていることやそしてでも視聴者側が詐欺師である主役に感情移入してしまう、まさにケイパームービー

オーシャンズ11』(2011)などでも有名ですが、韓流映画では、2020年大流行した韓流ドラマ『愛の不時着』で、リ・ジョンヒョクを演じたヒョンビンにはまった方など、本作と同じ詐欺師を主役に最後でからくりのわかる映画として、『スウィングダラーズ』(2018)もお楽しみいただいたかもしれません。

本作品は見終えた後に、冒頭の金庫破りのシーンから既にジヒョクの描いた筋書きに視聴者も乗せられていたことが分かります。

最後まで見終えると、「なるほどそうだったのか、だからだったのか!」と点と線が納得できる伏線回収の楽しみを見出せる本作は、是非1度のみならず、2度3度と見直していいただくと、トリックが見事な脚本を一層に楽しんでいただけると思います。



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