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Entry 2017/09/02
Update

【三度目の殺人】役所広司(三隅)演技評価と感想。真犯人の真相は?

  • Writer :
  • シネマルコヴィッチ

是枝裕和の最新映画『三度目の殺人』が、2017年9月9日(土)に公開。

弁護士が殺人犯の心の奥底に潜む真意を、弁護する立場から見つめる姿によって、新たな真実を想像する法廷サスペンス。

キャストは是枝監督と2度目のタッグとなる福山雅治が弁護士を演じ、殺人犯は日本を代表する大御所の役所広司が演じます!

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1.映画『三度目の殺人』の作品情報

【公開】
2017年(日本映画)

【脚本・監督】
是枝裕和

【キャスト】
福山雅治、役所広司、広瀬すず、斉藤由貴、吉田鋼太郎、満島真之介、松岡依都美、市川実日子、橋爪功

【作品概要】
『そして父になる』の是枝裕和監督と福山雅治が、ふたたびタッグを組んだ作品で、是枝監督自らオリジナル脚本で挑んだ法廷心理ドラマ。

第74回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に正式出品。

是枝組には初参加となる役所広司が殺人犯の三隅役で福山雅治と初共演を果たしました。また、『海街diary』の広瀬すずが重要な鍵を握る被害者の娘役を演じています。

2.『三度目の殺人』の役所広司(容疑者・三隅 役)


(C)2017 フジテレビジョン アミューズ ギャガ

役所広司(三隅役)

所広司(やくしょこうじ)は、1956年1月1日に長崎県諫早市生まれの日本の俳優。所属事務所はワイ・ケイ事務所所属。

俳優の仲代達矢主宰の無名塾出身

役所広司は上京すると区役所に勤務をします。俳優養成所「無名塾」を主宰する仲代達矢が名付けた芸名は、“役どころが広くなるように”と前職にちなんだ芸名をつけました。

1979年にデビューをすると、やがて、1985年に伊丹十三監督の『タンポポ』に出演をします。

また、1988年に西村京太郎原作の『アナザー・ウェイ D機関情報』で映画初主演を務め、その後、俳優として役所広司は一気に飛躍していきます。

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3.役所映画は大ヒット作品から世界進出作品も!

リチャード・ギアだって踊っちゃった⁈『Shall we ダンス?

1996年に公開の主演映画『Shall we ダンス?』が大ヒットすると、その後、ハリウッドでもリチャード・ギア主演でリメイク版が制作されました。

同年には『眠る男』の演技が絶賛され、その年度の主演男優賞を総なめします。

1997年に公開された『失楽園』も大ヒット!して空前の失楽園ブームとなります。

さらに同年は、巨匠・今村昌平監督の映画『うなぎ』第50回カンヌ国際映画祭にてパルム・ドールを受賞する快挙!

もはや、役所広司は俳優としての存在を世界に知らしめます。

2005年にアジアを代表する俳優たちが集結した『SAYURI』に出演。2006年にはカンヌ国際映画祭にて監督賞受賞を獲得した『バベル』では、ブラッド・ピットとの共演を果たします。

2007年は日米伊合作映画『シルク』にてキーラ・ナイトレイとも共演を務めると。

シカゴ国際映画祭主演男優賞、バレンシエンヌ国際映画祭オマージュ賞、アジア太平洋映画祭主演男優賞、ゴッサム賞アンサンブル演技賞、東京国際映画祭主演男優賞、パームスプリング国際映画祭アンサンブル演技賞、サンディエゴ映画批評家協会アンサンブル演技賞、など海外からも高い演技力を定評を得ます。

国際的に認められた演技力とともに名実ともに日本を代表する俳優なのが役所広司です。

4.大御所の役所広司を迎え入れた是枝裕和監督の心境は?

今作『三度目の殺人』では三隅という容疑者の役を役所広司は演じているのですが、これほどの重鎮である大御所俳優の役所広司を迎え入れるため、是枝監督は胸を借りる思いで挑んだそうです。

また、是枝作品にはこれまでのホームドラマのイメージがありましたが、役所広司と仕事をすることでそのことを捨てて、満を辞して制作した作品ようです。

そこまで言われた役所広司ですが、次のような短いコメントを述べています。

準備段階での是枝監督の丁寧な映画作りの姿勢に触れ、既に緊張しています。
福山さんはじめ素晴らしいキャスト皆さんとの仕事を楽しみにしています。

所広司が犯人役を演じたといえば、カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した『うなぎ』があり、その際も主人公の男の深い迷える様子を思い出しますが、それは海外の映画ファンも同じなのではないでしょうか。

その際は柄本明と緊張感のある演技合戦でしたが、今回は福山雅治を前にどのような容疑者を演じるのか、大いに注目しましょう!

福山雅治演じる弁護士が、役所広司演じる容疑者三隅の心の奥底にある真実に徐々に惹かれ行く様子は、観客であるあなたも同じになるはずです。

これまでにない事実を弁護士が見た結末は、あなたにとっても怖い真犯人を見せられそうな予感がしますね。

福山雅治は共演した役所広司との芝居について、次のように述べています。

初めてご一緒させていただく役所さんとの読み合わせは、とても緊張感のある時間でした。より深く、さらに研ぎ澄まされた是枝監督の演出に応えられるよう精一杯演じられたらと思っています。

脚本の読み合わせ段階から役所広司との緊迫のある演技合戦を行なった福山雅治。

きっと、大御所の役所広司を前に相当緊張したのではないでしょうか。法廷劇での2人の掛け合いが楽しみですね。

今作『三度目の殺人』がヴェネチア国際映画祭コンペ正式出品決定の知らせに、役所広司は次のように述べています。

「世界中の映画祭が是枝監督の新作を待ち望んでいるんですね。
是枝監督は日本映画の宝です。この作品に参加できて幸せでした。おめでとうございます!」

役所広司はこのように謙虚に語っていらsっやいますが、世界は俳優・役所広司も待ち望んでいたことは間違いのない事実。

容疑者のみが知る真相と、結末の真犯人を知っているだろう三隅には要注目です!

また、第74回ヴェネツィア国際映画祭は8月30日から9月9日まで開催。(現地時間)結果は最終日に発表ですよ!こちらもチェック!

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5.映画『三度目の殺人』のあらすじ


(C)2017 フジテレビジョン アミューズ ギャガ

法廷の弁護の勝訴にこだわりを持つ弁護士の重盛が、弁護を担当することになってしまったの容疑者の三隅。この容疑者には30年前にも殺人前科がある人物でした。

仕事を解雇された工場の社長を殺めて、その死体に火をつけた容疑で起訴された三隅。彼は犯行も自供し、死刑はほぼ確実でした。

しかし、調査を進めるにつれ、弁護士の重盛には違和感のようなものが芽生えていきます。

三隅と会うたびに動機が曖昧に変わり、なぜ殺したのか…?本当に彼が殺したのか…?謎の多い三隅に呑まれているのか…?

他人の弁護に真実などは必要ないと信じていた弁護士の重盛が、初めて容疑者の心の真実を知りたいと願うようになります。

やがて、三隅と被害者の娘の咲江に接点があることが明らかになるのです…。

5.映画『三度目の殺人』の感想と評価


(C)2017 フジテレビジョン アミューズ ギャガ

今作『三度目の殺人』は、これまでの是枝裕和監督をも凌ぐの最高傑作と呼べる作品ではないでしょうか。

あなたは結末を見てどのような作品に感じられましたか?

さて、役所広司が演じた三隅を食品加工会社の山中社長の命を奪った真犯人なのでしょうか。

上記にある写真は『三度目の殺人』のイメージビジュアルです。

これは原作本の表紙にもなっていて映画全体の物語を象徴したデザインであり、テーマを読み抜くために関わりのあると言えます。

あなたが真犯人は誰?真相は何なの?と感じたのでしたら、このビジュアル写真をこそが答えだと思って良いでしょう。

役所広司、広瀬すず、福山雅治の頬には殺人を犯したメタファー(暗喩)である返り血を浴びています。

今作『三度目の殺人』では、タイトルが示すように殺人は3度おこなわれます。

1度目の殺人は、役所広司演じる三隅が北海道で犯した殺人事件。

2度目の殺人は、広瀬すず演じる咲江が父親の命を奪った殺人事件。

3度目の殺人は、“真実”に向き合う必要などないという無関心が招いた殺人公判。

といえるでしょう。

作品冒頭シーンの夜の河原で眼を光らせた三隅、事件の真相が見え始めた時にインサートされた夜の河原シーン咲江、そして、結末で裁判の判決が下された後の重盛と、3人がそれぞれ頬を拭うショットが映像にも登場します。

もちろん、福山雅治演じた重盛の頬には返り血はありませんが、あのショットは観客のあなたの心象にだけ見えるように象徴させてものでした。

他にも、2度目の殺人の罪を背負うことを決めた三隅が身辺整理したなかで、6匹いたカナリアのなかで1匹のみ逃したことも、メタファーとさせたのは罪を背負わせず逃がした咲江のことを指しています。

この作品で是枝監督は、重ね合わせていくことで三隅と重盛の共感関係を親密にさせていきます。

重盛の娘と三隅の娘、それと咲江。また、接見の場でのガラス越しで手を重ね合わせる行動、また接見したガラスに映る2人の姿(擬似オーバー・ラップのような表現)など、これまでにはない多彩な演出を随所に見せてくれます。

この映画を観ていて思い出したのは、芥川龍之介の小説『羅生門』であり、黒澤明監督の1950年公開の映画『羅生門』。(ちなみに羅生門の原作と映画は内容が違っています)

映画の構造で“真実”が何であるか分からない点は、映画『羅生門』そのものでした。

また、黒澤明監督はこの映画『羅生門』でヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を獲得しています。

さて、是枝監督は第74回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門で受賞なるのでしょうか?実に楽しみですね!

映画のラスト・ショットで、福山雅治の演じた重盛が十字架を比喩した交差点に立つシーンは、もう正に芥川龍之介が推敲を重ねて選び抜いた『羅生門』最後の一文、「下人の行方はだれも知らない」。

是枝裕和監督、円熟期に黒澤明監督と肩を並べた1本!それが『三度目の殺人』と言えるでしょう。

6.まとめ


(C)2017フジテレビジョン アミューズ ギャガ

この作品は法廷劇では容疑者三隅に告白に注目しましょう。

それを演じる役所広司の演技に魅入られるように、弁護士役の福山雅治とともに、きっとあなたも奥底の真実に惹かれていくでしょう。

また、物語の鍵を握る被害者一家の斎藤由貴と広瀬すずの関わりにも事件の真相がありそうですね。

弁護士重盛の視点から絡んだ人間模様の糸口を一つ一つ解いていったラスト結末に、それまで見えていた事実が次々と変容していくこととは何か?

役所広司演じる容疑者三隅とは?

是枝裕和の最新映画『三度目の殺人』は、2017年9月9日(土)より全国公開です。

ぜひ、お見逃しなく!

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