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『世界一と言われた映画館』初日舞台挨拶リポート。大杉漣が最後にナレーションを務めたドキュメンタリー映画とは

  • Writer :
  • 中村綾子

映画『世界一と言われた映画館』は、2019年1月5日より有楽町スバル座ほかで全国順次公開中です。

40年前までは山形県酒田市に存在していた伝説の映画館“グリーン・ハウス”

2019年の1月5日に映画初日を迎え、舞台挨拶が有楽町スバル座で行われました。

映画『世界一と言われた映画館』の初日舞台挨拶


(C)認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭

映画評論家の淀川長治が“世界一の映画館”と評した伝説の映画館グリーン・ハウスは、山形県酒田市にありました。

かつて、この映画館に集った人々の証言を集めて作り上げたドキュメンタリー映画『世界一と言われた映画館』

チケット発売開始前から長蛇の列が並び、賑やかに迎えられた公開初日の1月5日に、有楽町スバル座で舞台挨拶が行われました。

映画上映後には佐藤広一監督、語り手の1人として登場した佐藤良広さん、「世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか」の著者である岡田芳郎さんが登壇し、大きな拍手と歓声を受けました。

不思議な縁の巡り合わせ


画像中央:佐藤広一監督

登壇した佐藤広一監督は、深々と頭を下げた後、「大杉漣さんもこの日を喜んでくださっていると思います」と笑顔を見せました。

その後、佐藤広一監督は自身が演出を務めた映画『世界一と言われた映画館』で俳優人生で最後のナレーションを務めた大杉連との思い出を鮮明に語りました。

大杉漣さんとは自分が20代の頃に短編映画にスタッフで参加し、主演を務められていた大杉さんとお知り合いになる機会があった。この映画のナレーションには、大杉さんしかいないと思いました。お願いしたところ即答でご快諾いただき、大杉さんのナレーションで血が通った作品になりました

今は亡き大杉連さんがナレーションをするに至った経緯を語った佐藤広一監督。

大杉連さん自身は徳島県出身ですが、不思議なめぐりあわせで酒田市とつながりがあったこともあり、実現にこぎつけたそうです。

人生を豊かにしてくれる作品


(C)認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭

山形で映画サークルの活動をしている佐藤良広さんは、次のようにこの作品を絶賛しました。

映画を観なくても生きていける。でも映画が生活の中にあると人生が豊かになります。この映画もそんな作品になっていると思います

人生において様々な人との出会いがありますが、映画ではそれ以上に広い世界があると思います。

その広い世界で知るたくさんのことが、人生をより豊かなものにしてくれるのかもしれませんね。

岡田芳郎さんは自らの著作と本作について語り、次のように次回作も提案しました。

このような映画ができたことがとても嬉しい。次は佐藤監督にグリーン・ハウスの元支配人を主人公にした劇映画を撮ってほしいですね

指名された佐藤広一監督は「がんばります」と笑顔を見せて、笑いと拍手を浴びました。

戦後4番目に大きな火事として知られている“酒田大火”。

映画館が火元になったことで、山形の映画関係者に大きな影響を与えました。


(C)認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭

最初は短編作品として企画されたこの映画でしたが、地元の人々への取材やつながりを経て長編化となりました。

「実は酒田には、まだグリーン・ハウスが存在しているのではないか」と思わせるほどの鮮明な記憶が収められていて、人々からは愛情に満ちた証言が数多く残されています。

グリーン・ハウスに集っていた人たちはもちろんのこと、酒田市や山形県の人々にとって大切な1本となるでしょう。


(C)認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭

映画『世界一と言われた映画館』の作品紹介


(C)認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭

【公開】
2019年(日本映画)

【監督】
佐藤広一

【語り】
大杉連

【作品概要】
40年前、山形県酒田市に存在していた映画館「グリーン・ハウス」。映画評論家の淀川長治が「世界一の映画館」と評したことから、全国的にその名が知れ渡ることになります。

しかし、1976年の酒田大火の火元になり、映画館は焼失してしまいました。

2018年2月に急逝した名優大杉連のナレーションにのせて、地元の人々がグリーン・ハウスに向けての愛情ある言葉を語っていきます。

映画『世界一と言われた映画館』のあらすじ


(C)認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭

上映ベルの代わりにジャズの名曲「ムーンライト・セレナーデ」が流れると、暗がりの中で大好きな映画が始まります。

「西の堺、東の酒田」と称された商人の町・山形県酒田市に、映画評論家・淀川長治氏が「世界一の映画館」と評した伝説の映画館、グリーン・ハウスがありました。

回転扉から劇場に入ると、コクテール堂のコーヒーが薫り、バーテンダーの居る喫茶スペースが迎えます。

少人数でのシネサロン、ホテルのような雰囲気のロビー、ビロード張りの椅子など、その当時東京の映画館でも存在しなかった設備やシステムを取り入れ、多くの人々を魅了したそこは、20歳の若さで支配人となった佐藤久一が作り上げた夢の映画館。


(C)認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭

しかし、多くの家屋や人々に被害をもたらした1976年の大火災・酒田大火の火元となり、グリーン・ハウスは焼失してしまいます。

それから40年余りの時を越えた今、「ムーンライト・セレナーデ」が流れるあの場所へかつて集った人々が、煌めいた思い出をもとに言葉を紡いでいきます……。

2018年2月に急逝した名優・大杉漣氏のナレーションにのせて贈る、忘れ難い場所を心に持つ人々の証言集です。


(C)認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭

まとめ


(C)認定NPO法人山形国際ドキュメンタリー映画祭

映画の開映のベル代わりに流れるのはジャズの名曲ムーンライト・セレナーデ。

ホテルの様な回転ドアに、コーヒーの香り漂う豪華なロビー。

若干20歳にして映画館の支配人となった佐藤久一が映画を最高の雰囲気で見ることができ、贅沢に時間を過ごすことのできる場所として作り上げられた映画館「グリーン・ハウス」

1976年の酒田大火により焼失してしまい、町の人々に愛された映画館はなくなってしまいました。

それから40年以上の時を経て、その思い出とともにスクリーンによみがえり、今は亡き大杉連がナレーションで映画に華を添えています。

現在、映画はDVDや動画配信サービスなどで身近に楽しめますが、この映画を観ることで、映画館で映画を観ることの特別感を感じることができると思います。

伝説の映画館が主役の映画『世界一と言われた映画館』は、2019年1月5日より有楽町スバル座ほかで全国公開中です。

ぜひ、お見逃しなく!

映画『世界一と言われた映画館』を上映する劇場情報

【東北地区】
宮城 フォーラム仙台 1月18日(金)
山形 イオンシネマ天童 1月5日(土)
山形 イオンシネマ米沢 1月5日(土)
山形 イオンシネマ三川 1月5日(土)
福島 フォーラム福島 3月(予定)

【関東・甲信越】
東京 有楽町スバル座 1月5日(土)
東京 立川シネマシティ 1月12日(土)
神奈川 あつぎのえいがかんkiki 1月19日(土)
神奈川 横浜シネマリン 2月9日(土)
埼玉 川越スカラ座 未定
長野 シネマポイント 未定
新潟 シネ・ウインド 未定

【中部・北陸】
愛知 名古屋シネマテーク 未定
石川 金沢シネモンド 未定

【近畿・中国・四国】
大阪 第七藝術劇場 未定
京都 京都シネマ 未定

※上記の情報は2019年1月7日現在のものです。お近くの劇場をお探しの際は必ず公式HPを閲覧してください。


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