映画『君から目が離せない』は2019年1月12日よりシネマート新宿にて2週間限定レイトショー。
青春時代に誰しもが体験したであろう甘酸っぱい想いが描かれている『君から目が離せない』は、冬・夏・秋の3つの季節の短編からなる映画です。
公開初日の1月12日は、篠原哲雄監督の長編デビュー作であり、今でも根強い人気のある映画『月とキャベツ』との2本立て上映と、キャストや監督によるトークショー、音楽と主題歌を担当した山崎まさよしによるトークとミニライブが行われました。
笑い声の絶えない和やかなトークと、主題歌“Eyes On You”を生初披露したイベントの様子を紹介します。
CONTENTS
監督とキャストによるトークショー
左から渡部龍平、中村優一、秋沢健太朗、真田真垂美、山崎まさよし、篠原哲雄監督
映画上映後登壇したのは、篠原哲雄監督と、キャストの秋沢健太朗、真田真垂美、中村優一、渡部龍平。
1人ずつ挨拶の後、篠原哲雄監督より企画・撮影の経緯が語られました。
舞台を中心に活動していた秋沢健太朗。
彼のマネージメントをしていた、アトリエレオパードの馮啓孝(ヒョウ・ケイコウ)氏からの声掛けで、この映画の企画が進んでいったそうです。
秋沢健太朗は舞台出演経験が多く、舞台と映画の違いについて問われると、次のように話しました。
「本作には殺陣のシーンがあります。 舞台では危なくないように離れて演じますが、撮影では映像の画角もあり、近くに寄って演じなければならないという違いがありました」
舞台と映像は見え方が違うので、そこに苦労したようですね。
篠原哲雄監督作品で再びヒロインに
『月とキャベツ』ではヒロイン・ヒバナ役、そして本作では主人公が憧れる女性を演じた真田は、「自分の人生で3作も篠原監督とお仕事ができたということは、関わって下さった皆さんのおかげ」と感謝の気持ちを伝えつつ、次のように語りました。
「『月とキャベツ』は約1ヶ月間、群馬での撮影でしたが、撮影をしているという気持ちではなく、何かに包まれているような安心感があり、毎日を切り取ったような記憶しかないんです。いろんな作品をやらせて頂いたなかでも『月とキャベツ』は私のなかでは特別な存在になっているので、(その縁で)こうして作品に関われたことは有難いことだったなと思います」
真田真垂美さんが篠原哲雄監督にとって、よっぽど魅力的なヒロインなんでしょうね。
篠原監督の追っかけが今や…
主人公の友人役を演じた中村優一は、篠原哲雄監督の追っかけをし、いろんな映画祭へ出向いたこともあるというほどの大ファン。
仲の良い秋沢健太朗が、篠原哲雄監督に撮って貰うことになったと聞き、出演させてほしいと迫って実現したことを明かしました。
そんな中村優一も、1つだけ悔いが残っているシーンがあると言います。「卓球が下手すぎた」と自ら暴露しました。
篠原哲雄監督にも「ほんと下手だよね・・・。何度やったことか、君たち二人とも!!」と秋沢健太朗もともに突っ込まれ、会場の笑いを誘っていました。
今回の役柄について
個性的でコワモテな役どころの多い渡部は役柄について次のように語りました。
「本作のような役をやったことが無かったので、すべてが新鮮でした。実は、お姉ちゃんっ子なので、役柄は(主人公の)先輩ですが、どこか子犬のようなキャラでしたのでやりやすかったです」
監督から「髪型が毎回変わっていくんだよね」と言われると、「僕を基準に季節の変わり目を感じて頂けたら!」とアピールしていました。
山崎まさよし登場!ミニライブも
音楽と主題歌を担当した山崎まさよしが呼び込まれ、主題歌の話題になりました。
最初に監督からお願いされたときの話では、「『好きなようにやってくれ』って言ったよね」という監督に対し、「いえいえいえ!(笑)」と否定しつつ、主題歌についてか次のように語りました。
「監督が電話口で『Eyes On You』というキーワードがありまして・・・ と話されるのを聞きながら、ずっと『分かりました、分かりました・・・』と言いながら、『Eyes On You』を入れるしかないな、と思いました(笑)」
また監督から「いつも、主題歌はエンディングのみに使用して劇中には入れないのですが、今回は主人公の心情と歌詞があっていたので劇中でも使用する構想にしました」と、歌詞の素晴らしさが語られました。
「聞いてすぐに情景がうかび、歌詞も自分が演じる健太の感情をきちんと描かれてありスゴイと何度も聞きました。映画の中で鼻歌を歌わせてしまっており、大変すみませんでした」
感想がなぜか謝罪コメントになってしまった秋沢に、「いや、終わったことは水に流して・・・じゃなくて(笑)」と山崎がすかさず返答し、会場中笑いに包まれながらも
次のように裏話が語られました。
「最初、“Eyes On You”というフレーズが劇中に出るという脅迫があったんですが(笑)、同時に鼻歌を劇中で歌うということで、メロディから曲を完成させていったんです」
その後ミニライブとなり、山崎まさよしが3曲を披露しました。
1曲目は、本作主題歌の「Eyes On You」。2曲目は『月とキャベツ』の劇中歌「月明かりに照らされて」、 ラスト3曲目には同じく『月とキャベツ』の主題歌「One more time, One more chance」を歌いました。
「『月とキャベツ』との二本立て上映は、もう無いだろうと思います。この2作品に関わる3曲を歌ってくれた山ちゃん、22年経っても変わらんなぁ、と思いました。さっき映画の中に出てきた人が、22年経ってこうして歌って、たまらんじゃないですか!」
ライブ後、篠原哲雄監督からこのようなコメントがあり、会場中から拍手が巻き起こりました。
そして次のように締めくくり、イベントが終了しました。
「『Eyes On You』もこの場で初めて聞けましたが、これからもこうして歌っていっていただけたらなぁと思います。そして、記念すべき上映になりましたが、どうか皆さんの記憶に残して下さればとても有難く思います。ぜひ口コミで広げていくご協力をお願いします」
今回山崎まさよしが、“Eyes On You”を生で披露するのは初めてということで、初日を飾るスペシャルな披露となりました。
また、「Eyes On You」MUSIC VIDEO -Movie Ver.(Short)-が初日にあわせて解禁となったことも発表されました。
映画を観た後に、主題歌を担当した山崎まさよし本人の生歌披露とは、とても贅沢な時間を過ごせたイベントだったんでしょうね。
「Eyes On You」MUSIC VIDEO -Movie Ver.(Short)-
映画『君から目が離せない』の作品紹介
【公開】
2019年(日本映画)
【監督】
篠原哲雄
【キャスト】
秋沢健太朗、真田麻垂美、渡部龍平、中村優一、田中要次、根岸季衣
【音楽・主題歌】
「Eyes On You」作詞・作曲:山崎将義 歌:山崎まさよし
【作品概要】
1996年に公開されて以来、今でも根強い人気がある映画『月とキャベツ』。
その『月とキャベツ』の誕生からずっと育まれてきたスタッフ・キャストたちの手により製作された青春映画です。
青春時代に誰しもが体験したであろう甘酸っぱい想いが描かれており、冬・夏・秋の3つの季節の短編からなっています。
監督は、『月とキャベツ』の篠原哲雄。自身も劇団の演出家役で出演しています。
音楽と主題歌を担当したのは、山崎将義(山崎まさよし)。主題歌「Eyes On You」は、今回のために書き下ろされた楽曲です。
主演は、舞台を中心に活動をしている秋沢健太朗。
ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」やミュージカル「忍たま乱太郎」などで注目を集める彼が、今回は年上女性に一途に恋をする、演劇青年を初々しく真っ直ぐに演じています。
ヒロインを務めるのは、『月とキャベツ』でもヒロインを務めた真田麻垂美。
共演には中村優一、渡部龍平、田中要次、根岸季衣。
映画『君から目が離せない』のあらすじ
劇団員の秋山健太は、街で偶然見かけたヨガ講師の麻耶に恋心を抱きます。
ある日、健太は麻耶が落としたお守りを拾いますが、健太自身も同じものを持っていました。
このことがきっかけで、健太は麻耶との距離を一気に縮めます。
ますます麻耶に思いを募らせる健太。
しかし麻耶は、健太の気持ちにこたえることができない、ある秘密を抱えていました…。
まとめ
笑い声の絶えないトークショーと、22年たっても変わらない山崎まさよしの歌声。
イベントに参加した人々は、記憶に残る一夜となったのではないでしょうか。
映画のストーリーは、秋沢健太朗の夢を応援する形で当て書きされたそうですが、健太のように夢を追いかける若者は少なくないと思います。
夢を追いかけていてくじけそうになったら、この映画を観て健太の夢を応援したり、自分自身を健太と重ねて夢に向かって頑張ったり…。
そんな若者にみてもらいたいとともに、もう夢を追いかけることがなくなってしまったなと思う世代の人には「こんな青春時代があったな」と甘酸っぱい思い出に浸ってみてもいいのでないでしょうか。
映画『君から目が離せない』は2019年1月12日よりシネマート新宿にて2週間限定レイトショー。
ぜひ、お見逃しなく!