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映画『カーマイン・ストリート・ギター』あらすじとキャスト。公開日情報

  • Writer :
  • 石井夏子

数々の映画祭で上映された話題作がついにロードショー

     
©MMXVⅢ Sphinx Productions.  

第31回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門で上映され好評を博したニューヨークにあるギターショップのドキュメンタリー、『カーマイン・ストリート・ギター』

本作が2019年8月10日(土)より、新宿シネマカリテ、シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショーすることが決定しました。

併せて、ヴィジュアルが解禁、さらにミュージシャン・斉藤和義からの熱いコメントが到着しましたのでご紹介致します。

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映画『カーマイン・ストリート・ギター』のビジュアル

©MMXVⅢ Sphinx Productions.  

今回解禁されたヴィジュアルには、木材が所狭しと並ぶ工房で、店主であり職人のリックの作業姿が写っています。

一見、煩雑にみえる仕事場は、長年の作業を経た彼にとって最適な配置なんです。

そこに職人としてのこだわりと、歴史を感じる印象的なものとなりました。

キャッチコピーには<彼はギターに、ニューヨークの記憶を刻む>と書かれ、街の人々に愛されてきた建物の廃材が、ギターに生まれ変わる瞬間を期待させます。

ミュージシャン斉藤和義のコメント

この度の解禁に併せ、ミュージシャンの斉藤和義から本作に寄せたコメントが到着しましたので、全文を掲載致します。

1999年、ロバート・クワインとレコーディング出来ることになり滞在していたニューヨーク。
毎日のように街を色々と案内してくれました。
その中で1番好きなギター屋だと言って連れて行ってくれたのがカーマイン・ストリート・ギター。
ケリーさんはとても気さくな方で、偏屈者のクワインが心許しているのがすぐに伝わってきました。
2004年、毎日店に顔を出していたクワインが数日来ない事を不審に思い、
警察に届けてくれたのもケリーさん。
映画の中で壁のクワインの写真がズレて直してもまたズレる…。最高のシーンでした。
ロン・マン監督、素敵な映画をありがとう!
ケリーさん、シンディ。いつまでも美しいギターを作り続けてください。また遊びに行きまーす!
―斉藤和義(ミュージシャン)  

無類のギター好きとしても知られる斉藤は、ギタリストのロバート・クワインに案内され、この店を知ったといいます。

その後クワインと斉藤は、共作を発表。

惜しくも2004年にこの世を去ったクワインが愛した、このギターショップ。

自身も魅了された斉藤は初来店以来、店主のリックと交流を深めています。

その長きにわたる関係性が垣間見える熱いコメントとなりました。
                                     

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映画『カーマイン・ストリート・ギター』の作品情報

【日本公開】
2019年(日本映画)

【原題】
Carmine Street Guitars

【監督・製作】
ロン・マン

【扇動者】
ジム・ジャームッシュ

【編集】
ロバート・ケネディ

【音楽】
ザ・セイディーズ

【キャスト】
リック・ケリー、ジム・ジャームッシュ(スクワール)、ネルス・クライン(ウィルコ)、カーク・ダグラス(ザ・ルーツ)、ビル・フリゼール、マーク・リーボウ、チャーリー・セクストン(ボブ・ディラン・バンド)

【作品概要】
2018年・第31回東京国際映画祭「ワールド・フォーカス」部門上映作品。

また、第75回ヴェネツィア国際映画祭、第43回トロント国際映画祭、第56回ニューヨーク映画祭など多くの映画祭にて正式出品として上映されました。

ロン・マン監督はカナダとアメリカのポップカルチャーを題材にしたドキュメンタリーを多く手掛けています。

コミックを取り上げた『ザ・ヒストリー・オブ・アメリカン・コミックス』(1988)、ダンスのツイストを追求した『ツイスト』(1992)、マリファナを考察する『グラス―マリファナvsアメリカの60年』、『ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男』(2014)など、ロン・マン監督の関心の幅は広く、いずれも観客をエンターテインさせる魅力を持つ映画となっています。

映画『カーマイン・ストリート・ギター』のあらすじ

グリニッジ・ヴィレッジに位置する「カーマイン・ストリート・ギター」。

パソコンも携帯も持たない寡黙なギター職人のリック・ケリーと、ちょっとパンキッシュな装いの見習いシンディ、そしてリックの母親の3人で経営しています。

世界中のギタリストを魅了する、この店だけの “ルール”。

それは、ニューヨークの建物の廃材を使ってギターを作ること。

チェルシー・ホテル、街で最古のバー・マクソリーズ…、それらは長年愛されてきた街のシンボル。

工事の知らせを聞きつけるたび現場からヴィンテージ廃材を持ち帰るリックは、傷も染みもそのままにギターへ形を変えて行きます。

ルー・リード、ボブ・ディラン、パティ・ スミスら大御所が彼のギターを愛用し、劇中ではビル・フリゼール、マーク・リーボウ、チャーリー・セクストンなど、人気ギタリストたちが次々と来店。

さらには、ニューヨーク・カルチャーを牽引する映画監督、ジム・ジャームッシュの姿も。

足早に表情を変えゆくニューヨークと、変わらずにあり続けるギターショップの一週間を捉えたドキュメンタリーです。

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まとめ

伝説のギタリストたちを虜にする職人は、ニューヨークの建物の廃材から、世界でひとつのギターを生み出します。

本作は音楽好きならずとも至福に浸ること必至のドキュメンタリーです。

映画『カーマイン・ストリート・ギター』は2019年8月10日(土)新宿シネマカリテ、シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー

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